14.6. Web サービスのカスタマイズ
すべてのサブシステム (TKS を除く) には、エージェント用の Web ベースのサービスページや、その他のロール (管理者やエンドエンティティーなど) 用の Web ベースのサービスページがあります。これらの Web ベースのサービスページは基本的な HTML や JavaScript を使用しており、既存のサイトやイントラネットに合わせて、さまざまな色、ロゴ、その他のデザイン要素を使用するようにカスタマイズできます。
14.6.1. サブシステム Web アプリケーションのカスタマイズ
各 PKI サブシステムには以下が含まれる対応する web アプリケーションがあります。
- テキスト、JavaScript コード、ページレイアウト、CSS フォーマットなどを含む HTML ページ
- サーブレット、パス、セキュリティー制約などを定義する
web.xml
ファイル - PKI ライブラリーへのリンク
サブシステムの Web アプリケーションは、
/var/lib/pki/pki-tomcat/conf/Catalina/localhost/
のディレクトリーにあるコンテキストファイル (ca.xml
ファイルなど) を使用してデプロイされます。
<Context docBase="/usr/share/pki/ca/webapps/ca" crossContext="true" allowLinking="true"> ... </Context>
docBase
は、デフォルトの Web アプリケーションディレクトリー /usr/share/pki/
の場所を参照します。
Web アプリケーションをカスタマイズするには、Web アプリケーションディレクトリーをインスタンスの
webapps
ディレクトリーにコピーします。
$ cp -r /usr/share/pki/ca/webapps/ca /var/lib/pki/pki-tomcat/webapps
次に、
webapps
ディレクトリーから相対的なカスタム Web アプリケーションのディレクトリーを参照するように、docBase
を変更します。
<Context docBase="ca" crossContext="true" allowLinking="true"> ... </Context>
変更は、サーバーを再起動しなくてもすぐに有効になります。
カスタム Web アプリケーションを削除するには、
docBase
を元に戻し、カスタムの Web アプリケーションディレクトリーを削除します。
$ rm -rf /var/lib/pki/pki-tomcat/webapps/ca
14.6.2. Web UI テーマのカスタマイズ
同じインスタンスのサブシステムの web アプリケーションは、同じテーマを共有します。これには以下が含まれます。
- CSS ファイル (グローバルの外観を決定する)
- ロゴ、アイコン、およびその他のイメージファイル
- ページタイトル、ロゴリンク、タイトルの色などを判断するブランディングプロパティー
Web UI のテーマは、
/var/lib/pki/pki-tomcat/conf/Catalina/localhost/
ディレクトリーの pki.xml
コンテキストファイルを使用してデプロイされます。
<Context docBase="/usr/share/pki/common-ui" crossContext="true" allowLinking="true"> ... </Context>
docBase は、デフォルトのテーマディレクトリー
/usr/share/pki/
の場所を参照します。
テーマをカスタマイズするには、デフォルトのテーマディレクトリーをインスタンスの
webapps
ディレクトリーにある pki
ディレクトリーにコピーします。
$ cp -r /usr/share/pki/common-ui /var/lib/pki/pki-tomcat/webapps/pki
次に、
webapps
ディレクトリーから相対的なカスタムテーマのディレクトリーを参照するように、docBase
を変更します。
<Context docBase="pki" crossContext="true" allowLinking="true"> ... </Context>
変更は、サーバーを再起動しなくてもすぐに有効になります。
カスタムテーマを削除するには、
docBase
を元に戻して、カスタムテーマのディレクトリーを削除します。
$ rm -rf /var/lib/pki/pki-tomcat/webapps/pki
14.6.3. TPS トークンの状態ラベルのカスタマイズ
デフォルトのトークンの状態ラベルは
/usr/share/pki/tps/conf/token-states.properties
ファイルに保存され、「トークンの状態および遷移ラベル」 で説明されています。
ラベルをカスタマイズするには、ファイルをインスタンスディレクトリーにコピーします。
$ cp /usr/share/pki/tps/conf/token-states.properties /var/lib/pki/pki-tomcat/tps/conf
変更は、サーバーを再起動しなくてもすぐに有効になります。
カスタマイズされたラベルを削除するには、カスタマイズされたファイルを削除するだけです。
$ rm /var/lib/pki/pki-tomcat/tps/conf/token-states.properties