14.6. IPv6 ルーター用 radvd デーモンの設定
ルーター広告デーモン(
radvd
)は、IPv6 ステートレス自動設定に必要なルーター広告メッセージを送信します。これらの広告を元に、ユーザーはアドレス、設定、ルートを自動的に設定し、デフォルトのルーターを選択することができます。radvd
デーモンを設定するには、以下を実行します。
radvd
デーモンをインストールします。~]# sudo yum install radvd
/etc/radvd.conf
ファイルを設定します。以下に例を示します。interface enp1s0 { AdvSendAdvert on; MinRtrAdvInterval 30; MaxRtrAdvInterval 100; prefix 2001:db8:1:0::/64 { AdvOnLink on; AdvAutonomous on; AdvRouterAddr off; }; };
注記DNS リゾルバーをルーター広告とともに追加するには、/etc/radvd.conf
ファイルにRDNSS <ip> <ip> <ip> { };
オプションを追加します。サブネットに DHCPv6 サービスを設定するには、AdvManagedFlag
を on に設定すると、ルーター広告を使用してクライアントが IPv6 サービスが利用可能な場合に IPv6 アドレスを自動的に取得できるようにします。DHCPv6 サービスの設定に関する詳細は、「IPv6 の DHCP (DHCPv6)」を参照してください。radvd
デーモンを有効にします。~]# sudo systemctl enable radvd.service
- すぐに
radvd
デーモンを起動します。~]# sudo systemctl start radvd.service
ルーター広告パッケージの内容と、
radvd
デーモンによって送信された設定値を表示するには、radvdump コマンドを使用します。
~]# radvdump
Router advertisement from fe80::280:c8ff:feb9:cef9 (hoplimit 255)
AdvCurHopLimit: 64
AdvManagedFlag: off
AdvOtherConfigFlag: off
AdvHomeAgentFlag: off
AdvReachableTime: 0
AdvRetransTimer: 0
Prefix 2002:0102:0304:f101::/64
AdvValidLifetime: 30
AdvPreferredLifetime: 20
AdvOnLink: off
AdvAutonomous: on
AdvRouterAddr: on
Prefix 2001:0db8:100:f101::/64
AdvValidLifetime: 2592000
AdvPreferredLifetime: 604800
AdvOnLink: on
AdvAutonomous: on
AdvRouterAddr: on
AdvSourceLLAddress: 00 80 12 34 56 78
radvd
デーモンの詳細は、radvd (8)、 radvd.conf (5)
、radvdump (
8)
の man ページを参照してください。