第17章 BIND (Berkeley Internet Name Domain)
BIND は、
named
デーモンを使用して名前解決サービスを実行します。BIND を使用すると、数値アドレスではなく、名前を使用してコンピューターのリソースやサービスを特定できます。
Red Hat Enterprise Linux では、bind により DNS サーバーが提供されます。以下のコマンドを実行して、bind パッケージがインストールされているかどうかを確認します。
~]$ rpm -q bind
package bind is not installed
インストールされていない場合は、root で
yum
ユーティリティーを使用し、インストールします。
~]# yum install bind
17.1. BIND および SELinux
/var/named/slaves/
ディレクトリー、/var/named/dynamic/
ディレクトリー、および /var/named/data/
ディレクトリーに対するデフォルトのパーミッションにより、ゾーン転送と動的 DNS 更新を使用したゾーンファイルの更新が可能になります。/var/named/
のファイルには、マスターゾーンファイルに使用される named_zone_t
タイプがラベル付けされています。
スレーブサーバーの場合は、スレーブゾーンを
/var/named/slaves/
に配置するように/etc/named.conf
ファイルを設定します。以下は、/var/named/slaves/
に testdomain.com
のゾーンファイルを保存するスレーブ DNS サーバーの /etc/named.conf
のドメインエントリーの例です。
zone "testdomain.com" { type slave; masters { IP-address; }; file "/var/named/slaves/db.testdomain.com"; };
ゾーンファイルに
named_zone_t
のラベルが付いている場合は、ゾーン転送を許可し、動的 DNS によるゾーンファイルの更新を許可するために、named_write_master_zones
ブール値を有効にする必要があります。また、named
ユーザーまたはグループに読み取り、書き込み、実行のアクセスを許可するには、親ディレクトリーのモードを変更する必要があります。
/var/named/
のゾーンファイルにnamed_cache_t
タイプのラベルが付いている場合は、ファイルシステムの再ラベル付け、または実行中の restorecon -R /var/ により、ファイルシステムのタイプが named_zone_t
に変更されます。