17.15. トンネルの作成
本セクションでは、さまざまなトンネルシナリオを実装する方法を説明します。
17.15.1. マルチキャストトンネルの作成
マルチキャストグループは、仮想ネットワークを表すように設定されています。ネットワークデバイスが同じマルチキャストグループにあるゲスト仮想マシンは、ホストの物理マシン全体であっても互いに通信できます。このモードは、特権を持たないユーザーでも使用できます。デフォルトの DNS または DHCP に対応せず、発信ネットワークアクセスもありません。外部へのネットワークアクセスを提供するには、ゲスト仮想マシンの 1 つに 2 つ目の NIC が必要です。この NIC は、最初の 4 つのネットワークタイプのいずれかに接続され、適切なルーティングを提供します。マルチキャストプロトコルは、ゲスト仮想マシンのユーザーモードと互換性があります。提供するソースアドレスは、マルチキャストアドレスブロックに使用されるアドレスからのものである必要があることに注意してください。
マルチキャストトンネルを作成するには、次の XML ディテールを
<devices>
要素に配置します。
図17.28 マルチキャストトンネルドメイン XMl の例
... <devices> <interface type='mcast'> <mac address='52:54:00:6d:90:01'> <source address='230.0.0.1' port='5558'/> </interface> </devices> ...
17.15.2. TCP トンネルの作成
TCP のクライアント/サーバーアーキテクチャーは、仮想ネットワークを提供します。この設定では、1 つのゲスト仮想マシンがネットワークのサーバー側を提供し、その他のゲスト仮想マシンはすべてクライアントとして設定されます。すべてのネットワークトラフィックは、ゲスト仮想マシンサーバーを介してゲスト仮想マシンクライアント間でルーティングされます。このモードは、非特権ユーザーにも使用できます。このモードは、デフォルトの DNS または DHCP サポートを提供しておらず、送信ネットワークアクセスは提供されない点に注意してください。外部へのネットワークアクセスを提供するには、ゲスト仮想マシンの 1 つに 2 つ目の NIC が必要です。この NIC は、最初の 4 つのネットワークタイプのいずれかに接続され、適切なルーティングを提供します。
TCP トンネルを作成するには、以下の XML ディテールを
<devices>
要素に配置します。
図17.29 TCP トンネルドメイン XMl の例
... <devices> <interface type='server'> <mac address='52:54:00:22:c9:42'> <source address='192.168.0.1' port='5558'/> </interface> ... <interface type='client'> <mac address='52:54:00:8b:c9:51'> <source address='192.168.0.1' port='5558'/> </interface> </devices> ...