第20章 RHEL システムロールを使用したネットワーク設定
network
RHEL システムロールを使用すると、ネットワーク関連の設定および管理タスクを自動化できます。
20.1. network
RHEL システムロールとインターフェイス名を使用した静的 IP アドレスでのイーサネット接続の設定
Red Hat Enterprise Linux ホストをイーサネットネットワークに接続するには、ネットワークデバイスの NetworkManager 接続プロファイルを作成します。Ansible と network
RHEL システムロールを使用すると、このプロセスを自動化し、Playbook で定義されたホスト上の接続プロファイルをリモートで設定できます。
network
RHEL システムロールを使用すると、静的 IP アドレス、ゲートウェイ、および DNS 設定を使用してイーサネット接続を設定し、それらを指定のインターフェイス名に割り当てることができます。
通常、管理者は Playbook を再利用します。Ansible が静的 IP アドレスを割り当てるホストごとに、個別の Playbook を管理することはありません。そうすることにより、Playbook 内の変数を使用し、外部ファイルで設定を維持できます。その結果、複数のホストに個別の設定を動的に割り当てるために必要な Playbook が 1 つだけになります。
前提条件
- コントロールノードと管理対象ノードの準備が完了している。
- 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
-
管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する
sudo
権限がある。 - サーバーの構成に物理または仮想イーサネットデバイスが存在する。
- 管理対象ノードが NetworkManager を使用してネットワークを設定している。
手順
~/inventory
ファイルを編集し、ホストエントリーにホスト固有の設定を追加します。managed-node-01.example.com interface=enp1s0 ip_v4=192.0.2.1/24 ip_v6=2001:db8:1::1/64 gateway_v4=192.0.2.254 gateway_v6=2001:db8:1::fffe managed-node-02.example.com interface=enp1s0 ip_v4=192.0.2.2/24 ip_v6=2001:db8:1::2/64 gateway_v4=192.0.2.254 gateway_v6=2001:db8:1::fffe
次の内容を含む Playbook ファイル (例:
~/playbook.yml
) を作成します。--- - name: Configure the network hosts: managed-node-01.example.com,managed-node-02.example.com tasks: - name: Ethernet connection profile with static IP address settings ansible.builtin.include_role: name: rhel-system-roles.network vars: network_connections: - name: "{{ interface }}" interface_name: "{{ interface }}" type: ethernet autoconnect: yes ip: address: - "{{ ip_v4 }}" - "{{ ip_v6 }}" gateway4: "{{ gateway_v4 }}" gateway6: "{{ gateway_v6 }}" dns: - 192.0.2.200 - 2001:db8:1::ffbb dns_search: - example.com state: up
この Playbook は、インベントリーファイルから各ホストの特定の値を動的に読み取り、すべてのホストで同じ設定に対して Playbook 内の静的な値を使用します。
Playbook で使用されるすべての変数の詳細は、コントロールノードの
/usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md
ファイルを参照してください。Playbook の構文を検証します。
$ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml
このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。
Playbook を実行します。
$ ansible-playbook ~/playbook.yml
検証
管理対象ノードの Ansible fact をクエリーし、アクティブなネットワーク設定を確認します。
# ansible managed-node-01.example.com -m ansible.builtin.setup ... "ansible_default_ipv4": { "address": "192.0.2.1", "alias": "enp1s0", "broadcast": "192.0.2.255", "gateway": "192.0.2.254", "interface": "enp1s0", "macaddress": "52:54:00:17:b8:b6", "mtu": 1500, "netmask": "255.255.255.0", "network": "192.0.2.0", "prefix": "24", "type": "ether" }, "ansible_default_ipv6": { "address": "2001:db8:1::1", "gateway": "2001:db8:1::fffe", "interface": "enp1s0", "macaddress": "52:54:00:17:b8:b6", "mtu": 1500, "prefix": "64", "scope": "global", "type": "ether" }, ... "ansible_dns": { "nameservers": [ "192.0.2.1", "2001:db8:1::ffbb" ], "search": [ "example.com" ] }, ...
関連情報
-
/usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.network/README.md
ファイル -
/usr/share/doc/rhel-system-roles/network/
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