15.4. bootloader RHEL システムロールを使用したブートローダー設定情報の収集
bootloader
RHEL システムロールを使用して、GRUB2 ブートローダーエントリーに関する情報を自動的に収集できます。この方法により、システムが正しく起動するように設定され、すべてのエントリーが正しいカーネルと初期 RAM ディスクイメージを参照していることをすぐに確認できます。
その結果、たとえば次のことが可能になります。
- ブートの失敗を防止する。
- トラブルシューティング時に既知の正常な状態に戻す。
- セキュリティー関連のカーネルコマンドラインパラメーターを確実に正しく設定する。
前提条件
- コントロールノードと管理対象ノードの準備が完了している。
- 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
-
管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する
sudo
権限がある。
手順
次の内容を含む Playbook ファイル (例:
~/playbook.yml
) を作成します。--- - name: Configuration and management of GRUB2 boot loader hosts: managed-node-01.example.com tasks: - name: Gather information about the boot loader configuration ansible.builtin.include_role: name: rhel-system-roles.bootloader vars: bootloader_gather_facts: true - name: Display the collected boot loader configuration information debug: var: bootloader_facts
Playbook で使用されるすべての変数の詳細は、コントロールノードの
/usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.bootloader/README.md
ファイルを参照してください。Playbook の構文を検証します。
$ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml
このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。
Playbook を実行します。
$ ansible-playbook ~/playbook.yml
検証
コントロールノードで前述の Playbook を実行すると、次の例のようなコマンドライン出力が表示されます。
... "bootloader_facts": [ { "args": "ro crashkernel=1G-4G:256M,4G-64G:320M,64G-:576M rd.lvm.lv=rhel/root rd.lvm.lv=rhel/swap $tuned_params quiet", "default": true, "id": "2c9ec787230141a9b087f774955795ab-5.14.0-362.24.1.el9_3.aarch64", "index": "1", "initrd": "/boot/initramfs-5.14.0-362.24.1.el9_3.aarch64.img $tuned_initrd", "kernel": "/boot/vmlinuz-5.14.0-362.24.1.el9_3.aarch64", "root": "/dev/mapper/rhel-root", "title": "Red Hat Enterprise Linux (5.14.0-362.24.1.el9_3.aarch64) 9.4 (Plow)" } ] ...
コマンドライン出力には、ブートエントリーに関する次の重要な設定情報が表示されます。
args
- ブートプロセス中に GRUB2 ブートローダーによってカーネルに渡されるコマンドラインパラメーター。このパラメーターは、カーネル、initramfs、その他のブート時コンポーネントのさまざまな設定と動作を設定します。
id
- ブートローダーメニュー内の各ブートエントリーに割り当てられる一意の識別子。マシン ID とカーネルバージョンで構成されています。
root
- カーネルがマウントし、ブート中にプライマリーファイルシステムとして使用するルートファイルシステム。
関連情報
-
/usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.bootloader/README.md
ファイル -
/usr/share/doc/rhel-system-roles/bootloader/
ディレクトリー - ブートエントリーについて