第17章 RHEL システムロールを使用した PCP によるパフォーマンス監視の設定
Performance Co-Pilot (PCP) は、システムパフォーマンス分析ツールキットです。これを使用すると、Red Hat Enterprise Linux システム上の多くのコンポーネントからパフォーマンスデータを記録および分析できます。
metrics
RHEL システムロールを使用すると、PCP のインストールと設定を自動化できます。また、ロールを使用して Grafana を設定し、PCP メトリクスを視覚化できます。
17.1. metrics
RHEL システムロールを使用して Performance Co-Pilot を設定する
Performance Co-Pilot (PCP) を使用すると、CPU 使用率やメモリー使用量など、多くのメトリクスを監視できます。これは、たとえばリソースとパフォーマンスのボトルネックを特定するのに役立ちます。metrics
RHEL システムロールを使用すると、複数のホストに PCP をリモートで設定してメトリクスを記録できます。
前提条件
- コントロールノードと管理対象ノードの準備が完了している。
- 管理対象ノードで Playbook を実行できるユーザーとしてコントロールノードにログインしている。
-
管理対象ノードへの接続に使用するアカウントに、そのノードに対する
sudo
権限がある。
手順
次の内容を含む Playbook ファイル (例:
~/playbook.yml
) を作成します。--- - name: Monitoring performance metrics hosts: managed-node-01.example.com tasks: - name: Configure Performance Co-Pilot ansible.builtin.include_role: name: rhel-system-roles.metrics vars: metrics_retention_days: 14 metrics_manage_firewall: true metrics_manage_selinux: true
サンプル Playbook で指定されている設定は次のとおりです。
metrics_retention_days: <number>
-
pmlogger_daily
systemd タイマーが古い PCP アーカイブを削除するまでの日数を設定します。 metrics_manage_firewall: <true|false>
-
firewalld
サービスで必要なポートをロールによって開くかどうかを定義します。管理対象ノード上の PCP にリモートでアクセスする場合は、この変数をtrue
に設定します。
Playbook で使用されるすべての変数の詳細は、コントロールノードの
/usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.metrics/README.md
ファイルを参照してください。Playbook の構文を検証します。
$ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml
このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。
Playbook を実行します。
$ ansible-playbook ~/playbook.yml
検証
メトリクスをクエリーします。次に例を示します。
# ansible managed-node-01.example.com -m command -a 'pminfo -f kernel.all.load'
次のステップ
関連情報
-
/usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.metrics/README.md
ファイル -
/usr/share/doc/rhel-system-roles/metrics/
ディレクトリー