10.2. firewall RHEL システムロールを使用して、firewalld の着信トラフィックをあるローカルポートから別のローカルポートに転送する


firewall RHEL システムロールを使用して、あるローカルポートから別のローカルポートへの着信トラフィックの転送をリモートで設定できます。

たとえば、同じマシン上に複数のサービスが共存し、同じデフォルトポートが必要な環境の場合、ポートの競合が発生する可能性があります。この競合によりサービスが中断され、ダウンタイムが発生する可能性があります。firewall RHEL システムロールを使用すると、トラフィックを効率的に別のポートに転送して、サービスの設定を変更せずにサービスを同時に実行できます。

前提条件

手順

  1. 次の内容を含む Playbook ファイル (例: ~/playbook.yml) を作成します。

    ---
    - name: Configure firewalld
      hosts: managed-node-01.example.com
      tasks:
        - name: Forward incoming traffic on port 8080 to 443
          ansible.builtin.include_role:
            name: rhel-system-roles.firewall
          vars:
            firewall:
              - forward_port: 8080/tcp;443;
                state: enabled
                runtime: true
                permanent: true

    サンプル Playbook で指定されている設定は次のとおりです。

    forward_port: 8080/tcp;443
    TCP プロトコルを使用してローカルポート 8080 に送信されるトラフィックが、ポート 443 に転送されます。
    runtime: true

    ランタイム設定の変更を有効にします。デフォルトは true に設定されています。

    Playbook で使用されるすべての変数の詳細は、コントロールノードの /usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.firewall/README.md ファイルを参照してください。

  2. Playbook の構文を検証します。

    $ ansible-playbook --syntax-check ~/playbook.yml

    このコマンドは構文を検証するだけであり、有効だが不適切な設定から保護するものではないことに注意してください。

  3. Playbook を実行します。

    $ ansible-playbook ~/playbook.yml

検証

  • コントロールノードで次のコマンドを実行して、管理対象ノードの転送ポートをリモートで確認します。

    # ansible managed-node-01.example.com -m ansible.builtin.command -a 'firewall-cmd --list-forward-ports'
    managed-node-01.example.com | CHANGED | rc=0 >>
    port=8080:proto=tcp:toport=443:toaddr=

関連情報

  • /usr/share/ansible/roles/rhel-system-roles.firewall/README.md ファイル
  • /usr/share/doc/rhel-system-roles/firewall/ ディレクトリー
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