リリースノート
リリースノート
概要
本セクションでは、Migration Toolkit for Applications (MTA) 5.3.0 の新機能を説明します。
多様性を受け入れるオープンソースの強化
Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。まずは、マスター (master)、スレーブ (slave)、ブラックリスト (blacklist)、ホワイトリスト (whitelist) の 4 つの用語の置き換えから始めます。この取り組みは膨大な作業を要するため、今後の複数のリリースで段階的に用語の置き換えを実施して参ります。詳細は、Red Hat CTO である Chris Wright のメッセージ をご覧ください。
第1章 新機能
本セクションでは、Migration Toolkit for Applications (MTA) 5.3.0 の新機能を説明します。
既知ライブラリーの分析
これで、analyzeKnownLibraries
の詳細オプションを使用して、アプリケーションに埋め込まれたライブラリーを分析できるようになりました。この機能により、アプリケーションコードのみを分析する MTA のデフォルトの動作が向上します。
OpenJDK 8 から OpenJDK 11 への移行ルール
MTA には、アプリケーションを OpenJDK 8 (Java 8) から 11 に移行するのに役立つルールが含まれるようになりました。
テクノロジーレポート
テクノロジーレポートが改良されています。レポートには、新しいテクノロジー、テクノロジータグ、および技術分類が含まれます。
すべてのクイック修正の適用
MTA IDE プラグインおよび拡張では、推奨されるすべてのクイック修正を 1 つずつではなく、一度に適用できるようになりました。
Spring Boot から Quarkus に移行するルール
Spring Boot から Quarkus への移行をサポートするルールが追加されました。
IBM WebSphere から Open Liberty への移行ルール
従来の IBM WebSphere アプリケーションの Open Warehouse への移行をサポートするために、包括的なルールコレクションが追加されました。
追加のレシピを含む新しい OpenRewrite 機能
- MTA と OpenRewrite の統合が拡張され、複数の移行パスをサポートするようになりました。
-
javax
からjakarta
への変換パスの追加レシピと、Quarkus への最初の Spring Boot レシピが追加されました。
OpenRewrite はテクノロジープレビューとしてのみ提供されます。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat の実稼働環境でのサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされていないため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。テクノロジープレビューの機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行いフィードバックを提供していただくことを目的としています。
テクノロジープレビュー機能のサポート範囲については、Red Hat カスタマーポータルの テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
第2章 既知の問題
リリース時点で、以下の既知の問題は、重要な問題として特定されました。
既知の問題の完全リストは、Jira の MTA 5.3.0 の既知の問題 一覧を参照してください。
ID | コンポーネント | 概要 |
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Migration - Application |
| |
IntelliJ 拡張機能 |
エクステンションを介して分析を実行すると、 | |
Web コンソール |
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OpenShift Container Platform 上の Web コンソール | MTA カスタムラベルをアップロードして詳細オプションを有効にすると、分析は失敗します。 | |
Web コンソール | プロジェクトを編集し、カスタムルールまたはカスタムラベルに変更を加えると、Save ボタンおよび Save and Run ボタンは無効のままになります。回避策: Analysis configuration 画面でこれらの変更を加えることができます。 | |
Web コンソール | MTA から OpenShift Container Platform で実行される分析に失敗すると、ログが表示されません。 | |
OpenShift Container Platform | OpenJDK 11 で FIPS を有効にしてから MTA 5.3.0.Final を OpenShift Container Platform にインストールすると、一部の Pod が起動しません。 |
第3章 解決した問題
本リリース時点では、以下の解決済みの問題が、重要な問題として特定されました。
本リリースで解決された問題の完全リストは、MTA 5.3.0 解決済みの問題 の一覧を参照してください。
ID | コンポーネント | 概要 |
---|---|---|
OpenShift Container Platform 上の Web コンソール | カスタムルールは OpenShift Container Platform では機能しません。 | |
ルールエンジン | ソースモードを使用した分析が、target サブディレクトリーを持つアプリケーションソースディレクトリーで実行すると、target サブディレクトリーの内容が分析スコープに追加されます。これにより、結果が重複したり、エラーが発生したりする可能性があります。 | |
Migration - Application |
| |
ルールエンジン | バイナリー内の POM ファイルは一貫して分析されません。 | |
Web コンソール | ソースモードで実行している場合は、MTA Web コンソールでパッケージ検出の問題があります。 |