第1章 Migration Toolkit for Virtualization について
Migration Toolkit for Virtualization (MTV) を使用して、次の移行元プロバイダーから OpenShift Virtualization 移行先プロバイダーに仮想マシンを移行できます。
- VMware vSphere
- Red Hat Virtualization (RHV)
- OpenStack
- VMware vSphere によって作成された Open Virtual Appliances (OVA)
- リモートの OpenShift Virtualization クラスター
1 つ以上の Open Virtual Appliance (OVA) ファイルを移行元プロバイダーとして使用する移行は、テクノロジープレビュー機能となっています。
1 つ以上の Open Virtual Appliance (OVA) ファイルを移行元プロバイダーとして使用する移行は、テクノロジープレビュー機能のみとして提供されています。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。これらの機能により、近日発表予定の製品機能をリリースに先駆けてご提供でき、お客様は開発プロセス時に機能をテストして、フィードバックをお寄せいただくことができます。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
OpenStack 移行元プロバイダーを使用した移行では、Cinder ボリュームのみを使用する VM のみがサポートされます。
関連情報
1.1. コールド移行とウォーム移行
MTV は、以下からのコールド移行をサポートしています。
- VMware vSphere
- Red Hat Virtualization (RHV)
- OpenStack
- リモートの OpenShift Virtualization クラスター
MTV は、VMware vSphere および RHV からのウォーム移行をサポートします。
OpenStack 移行元プロバイダーを使用した移行では、Cinder ボリュームのみを使用する VM のみがサポートされます。
1.1.1. コールド移行
コールド移行は、デフォルトの移行タイプです。ソース仮想マシンは、データのコピー中にシャットダウンします。
1.1.2. ウォーム移行
ほとんどのデータは、ソース仮想マシン (VM) の実行中にプレコピー段階でコピーされます。
次に、仮想マシンがシャットダウンされ、残りのデータはカットオーバー段階でコピーされます。
プレコピー段階
仮想マシンはプレコピー段階ではシャットダウンされません。
仮想マシンディスクは、変更ブロックのトラッキング (CBT) スナップショットを使用して増分がコピーされます。スナップショットは、デフォルトでは 1 時間間隔で作成されます。forklift-controller
デプロイメントを更新して、スナップショットの間隔を変更できます。
各ソース仮想マシンおよび各仮想マシンディスクに対して CBT を有効にする必要があります。
仮想マシンは、最大 28 CBT スナップショットをサポートします。ソース仮想マシンの CBT スナップショットが多すぎて、Migration Controller
サービスが新規スナップショットを作成できない場合は、ウォーム移行に失敗する可能性があります。スナップショットが不要になると、Migration Controller
サービスは各スナップショットを削除します。
プレコピー段階は、カットオーバー段階を手動で開始するか、開始がスケジュールされるまで実行されます。
カットオーバー段階
カットオーバーの段階で仮想マシンはシャットダウンされ、残りのデータは移行されます。RAM に格納されたデータは移行されません。
MTV コンソールを使用してカットオーバー段階を手動で開始するか、Migration
マニフェストでカットオーバー時間をスケジュールできます。