4.5. 移行計画の作成


Red Hat OpenShift Web コンソールを使用して、移行元プロバイダー、移行する仮想マシン (VM)、およびその他の計画の詳細を指定して、移行計画を作成できます。

ユーザーの便宜のために、2 つの移行計画の作成手順が用意されています。移行元プロバイダーか、特定の仮想マシンから開始します。

警告

Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI) 接続や Network File System (NFS) マウントなど、ゲストが開始したストレージ接続のある仮想マシンは MTV では処理されないため、移行前に追加の計画が必要になったり、移行後に再設定が必要になる場合があります。

これは、追加または新しく移行された仮想マシンがこのストレージにアクセスすることによって問題が発生しないようにするためです。

4.5.1. 移行元プロバイダーから移行計画を作成する

Plans for virtualization ページから、移行元プロバイダーに基づいて移行計画を作成できます。VMware または RHV プロバイダーからの移行に関する特定のオプションに注意してください。

手順

  1. Red Hat OpenShift Web コンソールで、Plans for virtualizationCreate Plan の順にクリックします。

    Create migration plan ウィザードが開き、Select source provider インターフェイスが表示されます。

  2. 移行する仮想マシンの移行元プロバイダーを選択します。

    Select virtual machines インターフェイスが開きます。

  3. 移行する仮想マシンを選択し、Next をクリックします。

    Create migration plan ペインが開きます。移行元プロバイダーの名前と、移行先プロバイダーと namespace、ネットワークマップ、ストレージマップに関する提案が表示されます。

  4. Plan name を入力します。
  5. 編集可能な項目に必要な変更を加えます。
  6. 提案されたネットワークマッピングまたはストレージマッピングを編集し、1 つ以上の追加マッピングを追加するには、Add mapping をクリックします。
  7. Create migration plan をクリックします。

    MTV によって移行計画が検証されます。Plan details ページが開き、計画が使用可能かどうか、またはエラーが含まれているかどうかが示されます。プランの詳細が表示され、前のページで入力した項目を編集できます。変更を加えると、MTV によってプランが再度検証されます。

  8. VMware 移行元プロバイダーの場合のみ (すべて任意):

    • Preserving static IPs of VMs: デフォルトでは、仮想ネットワークインターフェイスコントローラー (vNIC) が移行プロセス中に変更されます。その結果、vSphere で静的 IP が設定されている vNIC の IP が失われます。仮想マシンの静的 IP を保持してこれを回避するには、Preserve static IPs の横にある Edit アイコンをクリックし、開いたウィンドウで Whether to preserve the static IPs スイッチを切り替えます。次に、Save をクリックします。

      その後、MTV が、vNIC プロパティーが欠落している Windows オペレーティングシステムを持つ仮想マシンに関する警告メッセージを発行します。不足している vNIC プロパティーを取得するには、vSphere で該当する仮想マシンを実行して、vNIC プロパティーが MTV に報告されるようにします。

    • Entering a list of decryption passphrases for disks encrypted using Linux Unified Key Setup (LUKS): LUKS で暗号化されたデバイスの復号化パスフレーズのリストを入力するには、Settings セクションで、Disk decryption passphrases の横にある編集アイコンをクリックし、パスフレーズを入力して、Save をクリックします。パスフレーズを特定の順序で入力する必要はありません。MTV は、LUKS で暗号化された各デバイスに対して、デバイスのロックが解除されるまで各パスフレーズを試します。
    • Specifying a root device: マルチブート仮想マシンの移行にのみ適用されます。デフォルトでは、MTV はルートデバイスとして検出された最初の起動可能なデバイスを使用します。

      別のルートデバイスを指定するには、Settings セクションで、Root device の横にある編集アイコンをクリックし、よく使用されるオプションのリストからデバイスを選択するか、テキストボックスにデバイスを入力します。

      MTV はディスクの場所に /dev/sd<disk_identifier><disk_partition> という形式を使用します。たとえば、2 番目のディスクがルートデバイスであり、オペレーティングシステムがディスクの 2 番目のパーティションにある場合、形式は /dev/sdb2 になります。起動デバイスを入力したら、Save をクリックします。

      指定した起動デバイスが正しくないために変換が失敗した場合は、変換 Pod のログを確認することで正確な情報を取得できます。

  9. RHV 移行元プロバイダーの場合のみ (任意):

    • Preserving the CPU model of VMs that are migrated from RHV: 通常、RHV 仮想マシンの CPU モデル (タイプ) はクラスターレベルで設定されますが、仮想マシンレベルで設定することもできます。これはカスタム CPU モデルと呼ばれます。デフォルトでは、MTV は移行先クラスターの CPU モデルを設定する際に、カスタム CPU 設定を持つ仮想マシンにはカスタム CPU 設定を保持します。一方、カスタム CPU 設定を持たない仮想マシンには CPU モデルを設定しません。代わりに、CPU モデルは OpenShift Virtualization によって後で設定されます。

      RHV 仮想マシンのクラスターレベルの CPU モデルを保持するには、Settings セクションで、Preserve CPU model の横にある Edit アイコンをクリックします。Whether to preserve the CPU model スイッチを切り替えて、Save をクリックします。

  10. 計画が有効な場合は、以下を行います。

    1. 今すぐ Start migration をクリックしてプランを実行できます。
    2. 後で Plans for virtualization ページで計画を選択し、移行計画の実行 の手順に従うことで、計画を実行できます。

4.5.2. 特定の仮想マシンから移行計画を作成する

Providers for virtualization ページから、特定の仮想マシンに基づいて移行計画を作成できます。VMware または RHV プロバイダーからの移行に関する特定のオプションに注意してください。

手順

  1. Red Hat OpenShift Web コンソールで Providers for virtualization をクリックします。
  2. 適切な移行元プロバイダーの行で、VMs をクリックします。

    Virtual Machines タブが開きます。

  3. 移行する仮想マシンを選択し、Create migration plan をクリックします。

    Create migration plan ペインが開きます。移行元プロバイダーの名前と、移行先プロバイダーと namespace、ネットワークマップ、ストレージマップに関する提案が表示されます。

  4. Plan name を入力します。
  5. 編集可能な項目に必要な変更を加えます。
  6. 提案されたネットワークマッピングまたはストレージマッピングを編集し、1 つ以上の追加マッピングを追加するには、Add mapping をクリックします。
  7. Create migration plan をクリックします。

    MTV によって移行計画が検証されます。Plan details ページが開き、計画が使用可能かどうか、またはエラーが含まれているかどうかが示されます。プランの詳細が表示され、前のページで入力した項目を編集できます。変更を加えると、MTV によってプランが再度検証されます。

  8. VMware 移行元プロバイダーの場合のみ (すべて任意):

    • Preserving static IPs of VMs: デフォルトでは、仮想ネットワークインターフェイスコントローラー (vNIC) が移行プロセス中に変更されます。その結果、vSphere で静的 IP が設定されている vNIC の IP が失われます。仮想マシンの静的 IP を保持してこれを回避するには、Preserve static IPs の横にある Edit アイコンをクリックし、開いたウィンドウで Whether to preserve the static IPs スイッチを切り替えます。次に、Save をクリックします。

      その後、MTV が、vNIC プロパティーが欠落している Windows オペレーティングシステムを持つ仮想マシンに関する警告メッセージを発行します。不足している vNIC プロパティーを取得するには、vSphere で該当する仮想マシンを実行して、vNIC プロパティーが MTV に報告されるようにします。

    • Entering a list of decryption passphrases for disks encrypted using Linux Unified Key Setup (LUKS): LUKS で暗号化されたデバイスの復号化パスフレーズのリストを入力するには、Settings セクションで、Disk decryption passphrases の横にある編集アイコンをクリックし、パスフレーズを入力して、Save をクリックします。パスフレーズを特定の順序で入力する必要はありません。MTV は、LUKS で暗号化された各デバイスに対して、デバイスのロックが解除されるまで各パスフレーズを試します。
    • Specifying a root device: マルチブート仮想マシンの移行にのみ適用されます。デフォルトでは、MTV はルートデバイスとして検出された最初の起動可能なデバイスを使用します。

      別のルートデバイスを指定するには、Settings セクションで、Root device の横にある編集アイコンをクリックし、よく使用されるオプションのリストからデバイスを選択するか、テキストボックスにデバイスを入力します。

      MTV はディスクの場所に /dev/sd<disk_identifier><disk_partition> という形式を使用します。たとえば、2 番目のディスクがルートデバイスであり、オペレーティングシステムがディスクの 2 番目のパーティションにある場合、形式は /dev/sdb2 になります。起動デバイスを入力したら、Save をクリックします。

      指定した起動デバイスが正しくないために変換が失敗した場合は、変換 Pod のログを確認することで正確な情報を取得できます。

  9. RHV 移行元プロバイダーの場合のみ (任意):

    • Preserving the CPU model of VMs that are migrated from RHV: 通常、RHV 仮想マシンの CPU モデル (タイプ) はクラスターレベルで設定されますが、仮想マシンレベルで設定することもできます。これはカスタム CPU モデルと呼ばれます。デフォルトでは、MTV は移行先クラスターの CPU モデルを設定する際に、カスタム CPU 設定を持つ仮想マシンにはカスタム CPU 設定を保持します。一方、カスタム CPU 設定を持たない仮想マシンには CPU モデルを設定しません。代わりに、CPU モデルは OpenShift Virtualization によって後で設定されます。

      RHV 仮想マシンのクラスターレベルの CPU モデルを保持するには、Settings セクションで、Preserve CPU model の横にある Edit アイコンをクリックします。Whether to preserve the CPU model スイッチを切り替えて、Save をクリックします。

  10. 計画が有効な場合は、以下を行います。

    1. 今すぐ Start migration をクリックしてプランを実行できます。
    2. 後で Plans for virtualization ページで計画を選択し、移行計画の実行 の手順に従うことで、計画を実行できます。
トップに戻る
Red Hat logoGithubredditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。 最新の更新を見る.

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

Theme

© 2025 Red Hat, Inc.