4.3. MTV Operator の設定


MTV Operator の次のすべての設定は、特に指定がない限り、ForkliftController CR を変更するか、Overview ページの Setting セクションで設定できます。

  • Migration Toolkit for Virtualization (MTV) が同時に移行できる仮想マシン (VM) またはディスクのプランごとの最大数。
  • must gather レポートが自動的に削除されるまで保持される期間
  • メインのコントローラーコンテナーに割り当てられる CPU 制限
  • メインのコントローラーコンテナーに割り当てられるメモリー制限
  • ウォーム移行を開始する前に新しいスナップショットが要求される間隔
  • ウォーム移行中にスナップショットの作成または削除のステータスをチェックする頻度
  • storageclassfilesystem の場合に、ファイルシステムのオーバーヘッドとして割り当てられる永続ボリューム内のスペースの割合 (ForkliftController CR のみ)。
  • 永続ブロックボリュームに割り当てられた固定量の追加スペース。この設定は、ブロックベースのすべての storageclass に適用されます (ForkliftController CR のみ)。
  • vSphere 移行元プロバイダーの設定に対するオペレーティングシステムの configuration map (ForkliftController CR のみ)。
  • Red Hat Virtualization (RHV) 移行元プロバイダーの設定に対するオペレーティングシステムの configuration map (ForkliftController CR のみ)。
  • 移行中に Containerized Data Importer (CDI) がインポーター Pod を削除しないように、インポーター Pod を保持するかどうか (ForkliftController CR のみ)。

ユーザーインターフェイスを使用してこれらを設定する手順は、MTV の設定 で説明しています。ForkliftController CR を変更してこれらの設定を指定する手順を以下に示します。

手順

  • 次のようにパラメーターと値を追加して、ForkliftController CR の spec セクションでパラメーターの値を変更します。

    spec:
      parameter: value 
    1
    Copy to Clipboard
    1
    CLI を使用して設定できるパラメーターは、各パラメーターの説明とデフォルト値とともに次の表に示されています。
表4.1 MTV Operator パラメーター
パラメーター説明デフォルト値

controller_max_vm_inflight

以下のとおり、プロバイダーにより異なります。

  • すべての移行 (OVA および VMware の移行を除く): MTV が同時に転送できるディスクの最大数。
  • OVA の移行: MTV が同時に移行できる仮想マシンの最大数。
  • VMware 移行の場合、パラメーターには以下の意味があります。

    • コールドマイグレーション:

      • ローカル OpenShift Virtualization への移行: 同時に移行できる各 ESXi ホストの仮想マシン。
      • リモート OpenShift Virtualization への移行: 同時に移行できる各 ESXi ホストのディスク。
    • ウォームマイグレーション: 同時に移行できる各 ESXi ホストのディスク。

      このパラメーターの詳細な説明は、controller_max_vm_inflight パラメーターの設定 を参照してください。

20

must_gather_api_cleanup_max_age

自動削除される前に must gather (収集する必要がある) レポートを保持する期間 (時間単位)

-1 (無効)

controller_container_limits_cpu

メインのコントローラーコンテナーに割り当てられる CPU 制限。

500 m

controller_container_limits_memory

メインのコントローラーコンテナーに割り当てられるメモリー制限。

800 Mi

controller_precopy_interval

ウォームマイグレーションを開始する前に新しいスナップショットが要求される間隔 (分単位)。

60

controller_snapshot_status_check_rate_seconds

ウォームマイグレーション中にシステムがスナップショットの作成または削除のステータスをチェックする頻度 (秒単位)。

10

controller_filesystem_overhead

storageclassfilesystem の場合に、ファイルシステムのオーバーヘッドとして割り当てられた永続ボリューム内のスペースの割合。

ForkliftController CR のみ。

10

controller_block_overhead

永続ブロックボリュームに割り当てられた固定量の追加スペース。この設定は、ブロックベースの storageclass に適用できます。これは、仮想ディスクの内容に加えて、暗号化ヘッダーなどのデータが永続ボリュームに書き込まれる場合に使用できます。

ForkliftController CR のみ。

0

vsphere_osmap_configmap_name

vSphere 移行元プロバイダーの configuration map。この configuration map は、受信仮想マシンのオペレーティングシステムを OpenShift Virtualization の設定名にマッピングします。この configuration map は、MTV Operator がデプロイされている namespace に存在する必要があります。

OpenShift Virtualization 環境の設定リストを表示するには、OpenShift Web コンソールを開き、Virtualization > Preferences をクリックします。

このパラメーターの値がデフォルト値 (forklift-vsphere-osmap) の場合、configuration map に値を追加します。値をオーバーライドまたは削除するには、forklift-vsphere-osmap とは異なる configuration map を指定します。

ForkliftController CR のみ。

forklift-vsphere-osmap

ovirt_osmap_configmap_name

RHV 移行元プロバイダーの configuration map。この configuration map は、受信仮想マシンのオペレーティングシステムを OpenShift Virtualization の設定名にマッピングします。この configuration map は、MTV Operator がデプロイされている namespace に存在する必要があります。

OpenShift Virtualization 環境の設定リストを表示するには、OpenShift Web コンソールを開き、Virtualization Preferences をクリックします。

このラベルの値がデフォルト値 (forklift-ovirt-osmap) の場合、configuration map に値を追加できます。値をオーバーライドまたは削除するには、forklift-ovirt-osmap とは異なる configuration map を指定します。

ForkliftController CR のみ。

forklift-ovirt-osmap

controller_retain_precopy_importer_pods

移行中に Containerized Data Importer (CDI) がインポーター Pod を削除しないように、インポーター Pod を保持するかどうか。

ForkliftController CR のみ。

false

4.3.1. controller_max_vm_inflight パラメーターの設定

UI で Max concurrent virtual machine migrations として表示される controller_max_vm_inflight パラメーターの値は、移行のソースプロバイダーにより異なります。

  • OVA または VMware の移行を除くすべての移行の場合、このパラメーターは Migration Toolkit for Virtualization (MTV) が同時に転送できる ディスク の最大数を示します。これらの移行では、MTV はディスクを並行して移行します。つまり、移行するディスクの合計数が設定値より大きい場合、仮想マシンの移行が完了したかどうかにかかわらず、追加のディスクはキューが空くまで待機する必要があります。

    たとえば、ラパラメーターの値が 15 で、仮想マシン A に 5 つのディスク、仮想マシン B に 5 つのディスク、仮想マシン C に 6 つのディスクがある場合、16 番目のディスクを除くすべてのディスクの移行が同時に開始されます。いずれかのディスクが移行されると、仮想マシン A および仮想マシン B のすべてのディスクの移行が完了していなくても、16 番目のディスクを移行できます。

  • OVA の移行の場合、このパラメーターは MTV が同時に移行できる 仮想マシン の最大数を示します。つまり、追加のディスクはすべて、少なくとも 1 つの仮想マシンが完全に移行されるまで待機する必要があります。

    たとえば、パラメーターの値が 2 で、仮想マシン A に 5 つのディスク、仮想マシン B に 5 つのディスク、仮想マシン C に 6 つのディスクがある場合、仮想マシン C のすべてのディスクは、仮想マシン A または仮想マシン B のすべてのディスクの移行が完了するまで移行を待機する必要があります。

  • VMware 移行の場合、パラメーターには以下の意味があります。

    • コールドマイグレーション:

      • ローカル OpenShift Virtualization への移行: 同時に移行できる各 ESXi ホストの仮想マシン。
      • リモート OpenShift Virtualization への移行: 同時に移行できる各 ESXi ホストのディスク。
    • ウォームマイグレーション: 同時に移行できる各 ESXi ホストのディスク。
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