2.2. Windows Machine Config Operator の過去のリリースのリリースノート
次のリリースノートは、Windows Machine Config Operator (WMCO) の以前のバージョンに関するものです。
最新バージョンは、Red Hat OpenShift support for Windows Containers リリースノート を参照してください。
2.2.1. Red Hat Windows Machine Config Operator 10.17.0 のリリースノート
WMCO のこのリリースは、OpenShift Container Platform クラスターで Windows コンピュートノードを実行するための新機能とバグ修正を提供します。WMCO 8.0.1 のコンポーネントは RHBA-2023:3738 でリリースされました。
2.2.1.1. バグ修正
- 以前は、ネットワーク設定スクリプトのロジックが間違っていたため、WICD は CNI 設定ファイル内の改行を誤って変更として読み取り、ファイルが変更されたものとして識別していました。これにより、CNI 設定が不必要に再ロードされ、コンテナーの再起動や短時間のネットワーク停止が発生する可能性がありました。今回の修正により、WICD は、CNI 設定が実際に変更された場合にのみ CNI 設定をリロードするようになりました。(OCPBUGS-36855)
- 以前は、Windows マシンセットノードと BYOH インスタンスが同期されないため、更新中にマシンセットノードと BYOH インスタンスが同時に更新される可能性がありました。これは、実行中のワークロードに影響を与える場合があります。今回の修正でロックメカニズムが導入され、マシンセットノードと BYOH インスタンスは個別に更新されるようになりました。(OCPBUGS-36855)
2.2.2. Red Hat Windows Machine Config Operator 10.17.0 のリリースノート
WMCO のこのリリースは、OpenShift Container Platform クラスターで Windows コンピュートノードを実行するための新機能とバグ修正を提供します。WMCO 8.0.1 のコンポーネントは RHBA-2023:3738 でリリースされました。
2.2.2.1. バグ修正
- 以前は、WMCO は Windows 仮想マシンの再起動完了まで適切に待機しませんでした。そのため、WMCO が再起動中のノードとの対話を試行することで、WMCO がエラーをログに記録してノード設定を再起動するというタイミングの問題が発生することがありました。現在、WMCO はインスタンスが完全に再起動するまで待機します。(OCPBUGS-36855)
- 以前は、emptyDir ボリュームが接続されているノードをドレインするために必要な DeleteEmptyDirData: true フィールドが WMCO の設定にありませんでした。そのため、emptyDir ボリュームがあるノードを持つお客様のログに、エラー cannot delete Pods with local storage が表示されていました。今回の修正により、WMCO のノードドレインヘルパー構造体に DeleteEmptyDirData: true フィールドが追加されました。その結果、お客様は emptyDir ボリュームが接続されたノードをドレインできるようになりました。(OCPBUGS-36855)
2.2.3. Red Hat Windows Machine Config Operator 8.0.1 のリリースノート
WMCO のこのリリースは、OpenShift Container Platform クラスターで Windows コンピュートノードを実行するための新機能とバグ修正を提供します。WMCO 8.0.1 のコンポーネントは RHBA-2023:3738 でリリースされました。
2.2.3.1. 新機能および改善点
2.2.3.1.1. Windows Server 2022 のサポート
このリリースでは、Windows Server 2022 が Amazon Web Services (AWS) をサポートするようになりました。
2.2.3.2. バグ修正
-
以前のリリースでは、Azure コンテナーサービスがインストールされていない Azure Windows Server 2019 プラットフォームでは、WMCO は Windows インスタンスのデプロイに失敗し、Install-WindowsFeature : Win32 internal error "Access is denied" 0x5 occurred while reading the console output buffer エラーメッセージを表示していました。この障害は、Microsoft
Install-WindowsFeature
コマンドレットで表示される進捗バーが SSH 接続経由で送信できないために発生しました。今回の修正により、進捗バーが非表示になりました。これにより、Windows インスタンスをノードとしてデプロイできます。(OCPBUGS-14181)
2.2.4. Red Hat Windows Machine Config Operator 8.0.0 のリリースノート
WMCO のこのリリースは、OpenShift Container Platform クラスターで Windows コンピュートノードを実行するための新機能とバグ修正を提供します。WMCO 8.0.0 のコンポーネントは RHBA-2023:3738 でリリースされました。
既知の問題 により、WMCO 8.0.0 をダウンロードして使用することはできません。この問題は、リリースが予定されている WMCO 8.0.1 で対処されます。クラスターを OpenShift Container Platform 4.12 から OpenShift Container Platform 4.13 にアップグレードする場合、引き続き WMCO 7.0.x を使用できます。ただし、このセクションで説明されているとおり、新しい WMCO 8.0.0 機能は使用できません。
2.2.4.1. 新機能および改善点
2.2.4.1.1. Pod os
パラメーターのサポート
ワークロード Pod で spec.os.name.windows
パラメーターを使用して、検証のために Pod オペレーティングシステムを正式に識別し、Windows 固有の Pod セキュリティーコンテキスト制約 (SCC) を強制できるようになりました。このパラメーターをワークロード Pod に設定することが推奨されています。
詳細は、Windows コンテナーワークロードのデプロイメント例 を参照してください。
2.2.4.1.2. must-gather への WICD ログの追加
must-gather
ツールが、Windows Instance Config Daemon (WICD) によって生成されたサービスログを Windows ノードから収集するようになりました。
2.2.4.2. バグ修正
-
以前のリリースでは、Windows Defender ウイルス対策サービスが実行されているかどうかを判断するテストで、状態に関係なく、名前が
Windows Defender
で始まるプロセスが誤ってチェックされていました。これにより、Windows Defender
がインストールされていないインスタンスで WMCO が containerd のファイアウォール除外を作成すると、エラーが発生していました。今回の修正により、Windows Defender ウイルス対策サービスに関連付けられた特定の実行中のプロセスの存在がチェックされるようになりました。その結果、Windows Defender がインストールされているかどうかに関係なく、WMCO は Windows インスタンスをノードとして適切に設定できます。(OCPBUGS-1513) - 以前のリリースでは、ツリー内ストレージは VMware vSphere 上の Windows ノードでは機能していませんでした。今回の修正により、Windows コンテナーの Red Hat OpenShift サポートは、すべてのクラウドプロバイダーのツリー内ストレージを適切にサポートするようになりました。(WINC-1014)
2.2.5. Windows Machine Config Operator の前提条件
以下では、Windows Machine Config Operator のサポート対象のプラットフォームバージョン、Windows Server バージョン、およびネットワーク設定について詳しく説明します。対象のプラットフォームのみに関連する情報については、vSphere のドキュメントを参照してください。
次の表は、WMCO 10.17.0 でサポートされる Windows Server のバージョン をプラットフォームに基づき示しています。リストにない Windows Server バージョンはサポート対象外で、使用しようとするとエラーが発生します。これらのエラーを防ぐには、プラットフォームに適したバージョンのみを使用してください。
2.2.5.1. WMCO 5.1.x でサポートされるプラットフォームと Windows Server バージョン
次の表は、WMCO 10.17.0 でサポートされる Windows Server のバージョン をプラットフォームに基づき示しています。リストにない Windows Server バージョンはサポート対象外で、使用しようとするとエラーが発生します。これらのエラーを防ぐには、プラットフォームに適したバージョンのみを使用してください。
プラットフォーム | サポート対象の Windows Server バージョン |
---|---|
Amazon Web Services (AWS) |
|
Microsoft Azure |
|
VMware vSphere | Windows Server 2022、OS ビルド 20348.681 以降 |
Google Cloud Platform (GCP) | Windows Server 2022、OS ビルド 20348.681 以降 |
ベアメタルまたはプロバイダーの指定なし |
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2.2.5.2. WMCO 8.0.1 でサポートされるプラットフォームと Windows Server バージョン
次の表は、WMCO 8.0.1 でサポートされている Windows Server のバージョン をプラットフォームに基づき示しています。リストにない Windows Server バージョンはサポート対象外で、使用しようとするとエラーが発生します。これらのエラーを防ぐには、プラットフォームに適したバージョンのみを使用してください。
プラットフォーム | サポート対象の Windows Server バージョン |
---|---|
Amazon Web Services (AWS) |
|
Microsoft Azure |
|
VMware vSphere | Windows Server 2022、OS ビルド 20348.681 以降 |
Google Cloud Platform (GCP) | Windows Server 2022、OS ビルド 20348.681 以降 |
ベアメタルまたはプロバイダーの指定なし |
|
2.2.5.3. WMCO 8.0.0 でサポートされるプラットフォームと Windows Server バージョン
次の表は、WMCO 8.0.0 でサポートされている Windows Server のバージョン をプラットフォームに基づき示しています。リストにない Windows Server バージョンはサポート対象外で、使用しようとするとエラーが発生します。これらのエラーを防ぐには、プラットフォームに適したバージョンのみを使用してください。
プラットフォーム | サポート対象の Windows Server バージョン |
---|---|
Amazon Web Services (AWS) | Windows Server 2022、OS ビルド 20348.681 以降 |
Microsoft Azure |
|
VMware vSphere | Windows Server 2022、OS ビルド 20348.681 以降 |
Google Cloud Platform (GCP) | Windows Server 2022、OS ビルド 20348.681 以降 |
ベアメタルまたはプロバイダーの指定なし |
|
2.2.5.4. サポート対象のネットワーク
サポート対象のネットワーク設定は、OVN-Kubernetes を使用したハイブリッドネットワークのみです。この機能の詳細は、以下の追加リソースを参照してください。以下の表は、プラットフォームで使用するネットワーク設定の種類と Windows Server バージョンの概要を示しています。クラスターのインストール時にネットワーク設定を指定する必要があります。
- WMCO は、ハイブリッドネットワークまたは OpenShift SDN を使用しない OVN-Kubernetes をサポートしません。
- デュアル NIC は、WMCO が管理する Windows インスタンスではサポートされていません。
プラットフォーム | サポート対象のネットワーク |
---|---|
Amazon Web Services (AWS) | OVN-Kubernetes を使用したハイブリッドネットワーク |
Microsoft Azure | OVN-Kubernetes を使用したハイブリッドネットワーク |
VMware vSphere | カスタム VXLAN ポートを備えた OVN-Kubernetes でのハイブリッドネットワーク |
Google Cloud Platform (GCP) | OVN-Kubernetes を使用したハイブリッドネットワーク |
ベアメタルまたはプロバイダーの指定なし | OVN-Kubernetes を使用したハイブリッドネットワーク |
OVN-Kubernetes を使用したハイブリッドネットワーク | サポート対象の Windows Server バージョン |
---|---|
デフォルトの VXLAN ポート |
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カスタム VXLAN ポート | Windows Server 2022、OS ビルド 20348.681 以降 |
2.2.6. 既知の制限
WMCO によって管理される Windows ノード (Windows ノード) を使用する場合は、次の制限に注意してください。
以下の OpenShift Container Platform 機能は、Windows ノードではサポートされていません。
- イメージビルド
- OpenShift Pipeline
- OpenShift Service Mesh
- ユーザー定義プロジェクトの OpenShift モニタリング
- OpenShift Serverless
- Horizontal Pod Autoscaling
- Vertical Pod Autoscaling
次の Red Hat 機能は、Windows ノードではサポートされていません。
- デュアル NIC は、WMCO が管理する Windows インスタンスではサポートされていません。
- Windows ノードは、デプロイ設定を使用して作成されたワークロードをサポートしていません。デプロイまたはその他の方法を使用して、ワークロードをデプロイできます。
- Windows ノードは、クラスター全体のプロキシーを使用するクラスターではサポートされていません。これは、WMCO がワークロードのプロキシー接続を介してトラフィックをルーティングできないためです。
- Windows ノードは、切断された環境にあるクラスターではサポートされていません。
- Red Hat OpenShift による Windows コンテナーのサポートでは、トランクポートを介したクラスターへの Windows ノードの追加はサポートされていません。Windows ノードを追加するためにサポートされている唯一のネットワーク設定は、VLAN のトラフィックを伝送するアクセスポート経由です。
- Windows コンテナーの Red Hat OpenShift サポートは、すべてのクラウドプロバイダーのツリー内ストレージドライバーのみをサポートします。
- Red Hat OpenShift support for Windows Containers では、英語 (米国) 以外の Windows オペレーティングシステム言語はサポートされていません。
-
Windows オペレーティングシステム内の制限により、クラス E の
clusterNetwork
CIDR アドレス (240.0.0.0
など) は Windows ノードと互換性がありません。 Kubernetes は、次の ノード機能の制限 を特定しました。
- Windows コンテナーでは Huge Page はサポートされていません。
- 特権コンテナーは、Windows コンテナーではサポートされていません。
- Kubernetes は、いくつかの API 互換性の問題 を特定しました。