第14章 シングルノード OpenShift デプロイメント用イメージの事前キャッシュ
GitOps Zero Touch Provisioning (ZTP) ソリューションを使用して多数のクラスターをデプロイする、帯域幅が制限された環境では、OpenShift Container Platform のブートストラップとインストールに必要なすべてのイメージをダウンロードすることを避ける必要があります。リモートのシングルノード OpenShift サイトでは帯域幅が制限されているため、デプロイに時間がかかる場合があります。factory-precaching-cli ツールを使用すると、ZTP プロビジョニングのためにサーバーをリモートサイトに出荷する前にサーバーを事前にステージングできます。
factory-precaching-cli ツールは次のことを行います。
- 最小限の ISO の起動に必要な RHCOS rootfs イメージをダウンロードします。
-
data
というラベルの付いたインストールディスクからパーティションを作成します。 - ディスクを xfs でフォーマットします。
- ディスクの最後に GUID パーティションテーブル (GPT) データパーティションを作成します。パーティションのサイズはツールで設定できます。
- OpenShift Container Platform のインストールに必要なコンテナーイメージをコピーします。
- OpenShift Container Platform をインストールするために ZTP が必要とするコンテナーイメージをコピーします。
- オプション: Day-2 Operator をパーティションにコピーします。
factory-precaching-cli ツールは、テクノロジープレビュー機能専用です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
14.1. factory-precaching-cli ツールの入手
factory-precaching-cli ツールの Go バイナリーは、{rds-first} tools container image で公開されています。コンテナーイメージ内の factory-precaching-cli ツール Go バイナリーは、podman
を使用して RHCOS ライブイメージを実行しているサーバー上で実行されます。非接続環境で作業している場合、またはプライベートレジストリーがある場合は、そこにイメージをコピーして、イメージをサーバーにダウンロードできるようにする必要があります。
手順
次のコマンドを実行して、factory-precaching-cli ツールイメージをプルします。
# podman pull quay.io/openshift-kni/telco-ran-tools:latest
検証
ツールが利用可能であることを確認するには、factory-precaching-cli ツール Go バイナリーの現在のバージョンを照会します。
# podman run quay.io/openshift-kni/telco-ran-tools:latest -- factory-precaching-cli -v
出力例
factory-precaching-cli version 20221018.120852+main.feecf17