2.2. Logging 6.1 リリースノート
2.2.1. ロギング 6.1.7 リリースノート
このリリースには、RHBA-2025:8143 が含まれます。
2.2.1.1. バグ修正
-
この更新前は、
message
フィールドのデータを Syslog ログイベントのルートにマージすると、ログイベントと ViaQ データモデルとの整合性が失われていました。この不整合により、システム情報の上書き、データの重複、イベントの破損が発生する可能性がありました。この更新により、Syslog 出力の解析とマージが修正され、他の出力タイプと整合するようになり、この不整合が解決されました。(LOG-7184) - 今回の更新以前は、エンコードされた "@" 記号を持つユーザー名を含む URL を使用してクラスター全体のプロキシーを設定した場合に、ログ転送は失敗していました(例:"user%40name")。この更新により、URL エンコードされた値の正しいサポートがプロキシー設定に追加され、この問題が解決されました。(LOG-7187)
2.2.1.2. CVE
Red Hat のセキュリティー評価の詳細は、重大度評価 を参照してください。
2.2.2. Logging 6.1.6 リリースノート
このリリースには RHBA-2025:4529 が含まれています。
2.2.2.1. バグ修正
- この更新前は、Elasticsearch 出力でトークンベースの認証を試行すると、設定エラーのためにコレクター Pod でクラッシュループが発生していました。この更新により、Elasticsearch 出力を使用したトークン認証によって有効な設定が生成されます。(LOG-7018)
-
この更新前は、標準の
auditd
ログ形式ではmsg=audit(TIMESTAMP:ID)
構造のログエントリーごとに 1 つのmsg
フィールドが想定されていたため、複数のmsg
キーを持つauditd
ログメッセージが原因でコレクター Pod でエラーが発生する可能性がありました。この更新により、最初のmsg
値のみが使用されるようになり、問題が解決され、監査メタデータが正確に抽出されます。(LOG-7029)
2.2.2.2. CVE
Red Hat のセキュリティー評価の詳細は、重大度評価 を参照してください。
2.2.3. Logging 6.1.5 リリースノート
このリリースには RHSA-2025:3907 が含まれています。
2.2.3.1. 新機能および機能拡張
- この更新前は、時間ベースのストリームシャーディングが Loki で有効でなかったため、Loki が履歴データを保存できませんでした。この更新により、Loki Operator によって Loki の時間ベースのストリームシャーディングが有効になり、Loki が履歴データを保存できるようになりました。(LOG-6991)
2.2.3.2. バグ修正
- この更新前は、Vector コレクターが Open Virtual Network (OVN) および Auditd ログを転送できませんでした。この更新により、Vector コレクターが OVN および Auditd ログを転送できるようになりました。(LOG-6996)
2.2.3.3. CVE
Red Hat のセキュリティー評価の詳細は、重大度評価 を参照してください。
2.2.4. Logging 6.1.4 リリースノート
このリリースには、Logging for Red Hat OpenShift バグ修正リリース 6.1.4 が含まれています。
2.2.4.1. バグ修正
-
この更新前は、必要なパターン (
app-
、infra-
、audit-
) にインデックス名が従っていない場合、Red Hat Managed Elasticsearch がログを受信できず、自動インデックス作成が制限されるため、index_not_found_exception
エラーが発生していました。この更新により、oc explain obsclf.spec.outputs.elasticsearch.index
コマンドのドキュメントと説明が改善され、インデックスの命名制限が明確になり、ユーザーがログ転送を正しく設定できるようになりました。(LOG-6623) -
この更新前は、LokiStack サイズとして
1x.pico
を使用すると、削除ワーカーの数がゼロに設定されていました。この問題は、Loki 設定を生成する Operator のエラーが原因で発生していました。この更新により、削除ワーカーの数が 10 に設定されるようになりました。(LOG-6797) -
この更新前は、Operator がログコレクターに必要な
securitycontextconstraint
オブジェクトを更新できませんでした。これは以前のリリースからのリグレッションでした。この更新により、Operator がクラスターロールをサービスアカウントに復元し、リソースを更新するようになりました。(LOG-6816)
2.2.4.2. CVE
Red Hat のセキュリティー評価の詳細は、重大度評価 を参照してください。
2.2.5. Logging 6.1.3 リリースノート
このリリースには、Logging for Red Hat OpenShift バグ修正リリース 6.1.3 が含まれています。
2.2.5.1. バグ修正
-
この更新前は、Loki Operator で新しい
1x.pico
サイズを使用すると、Ingester Pod 用に作成されたPodDisruptionBudget
によって、3 つの Ingester Pod のうち 2 つをエビクトすることが Kubernetes に許可されていました。この更新により、Ingester Pod を 1 つだけエビクトすることを許可するPodDisruptionBudget
を Operator が作成するようになりました。(LOG-6693) -
この更新前は、Operator は
syslog facility
とseverity level
のテンプレート化をサポートしていませんでした。これは API の他の部分と一貫していました。代わりに、Operator は5.x
API に依存していましたが、この API はサポートされなくなりました。この更新により、API に必要な検証を追加し、必要な形式に一致しないリソースを拒否することで、Operator がテンプレートをサポートするようになりました。(LOG-6788) -
この更新前は、空の
OTEL
チューニング設定により検証エラーが発生していました。この更新により、検証ルールで空のOTEL
チューニング設定が許可されるようになりました。(LOG-6532)
2.2.5.2. CVE
2.2.6. Logging 6.1.2 リリースノート
このリリースには、Logging for Red Hat OpenShift バグ修正リリース 6.1.2 が含まれています。
2.2.6.1. 新機能および改良された機能
-
この機能拡張により、
lokiStack
出力にOTel
セマンティックストリームラベルが追加され、ViaQ
とOTel
の両方のストリームラベルを使用してログをクエリーできるようになります。(LOG-6579)
2.2.6.2. バグ修正
- この更新前は、コレクターのアラートルールに概要フィールドとメッセージフィールドが含まれていました。この更新により、コレクターのアラートルールに概要フィールドと説明フィールドが含まれるようになりました。(LOG-6126)
-
この更新前は、古い Pod のデプロイメントから新しい Pod のデプロイメントへの移行中に競合状態が発生していました。そのため、Operator のアップグレード後にコレクターメトリクスダッシュボードが削除されることがありました。この更新により、ダッシュボードの
ConfigMap
にラベルが追加され、アップグレードされたデプロイメントが現在の所有者として指定され、削除されなくなりました。(LOG-6280) -
この更新前は、アプリケーション入力にインフラストラクチャー namespace を含めると、その
log_type
がapplication
に設定されていました。この更新により、アプリケーション入力に含まれるインフラストラクチャー namespace のlog_type
が、infrastructure
に設定されるようになります。(LOG-6373) -
この更新前は、Cluster Logging Operator がキャッシュされたクライアントを使用して
SecurityContextConstraint
クラスターリソースを取得していたため、キャッシュが無効な場合にエラーが発生する可能性がありました。この更新により、Operator がキャッシュを使用する代わりに、常に API サーバーからデータを取得するようになりました。(LOG-6418) -
この更新前は、ロギングの
must-gather
によって、UIPlugin
、ClusterLogForwarder
、LogFileMetricExporter
、LokiStack
などのリソースが収集されませんでした。この更新により、must-gather
によってこれらすべてのリソースが収集され、cluster-logging
ディレクトリーではなく、それぞれの namespace のディレクトリーにリソースが配置されるようになりました。(LOG-6422) - この更新前は、Vector 起動スクリプトが起動時にバッファーロックファイルを削除しようとしていました。この更新により、Vector 起動スクリプトは起動時にバッファーロックファイルを削除しなくなりました。(LOG-6506)
-
この更新前は、API ドキュメントで、
lokiStack
の出力がデフォルトでターゲット namespace になるという誤った記述がありました。これにより、コレクターがその出力に書き込むことができないことがありました。この更新により、この記述が API ドキュメントから削除され、Cluster Logging Operator がターゲット namespace の存在を検証するようになりました。(LOG-6573) -
この更新前は、Cluster Logging Operator が、どの入力からも参照されない出力設定を使用してコレクターをデプロイできました。この更新により、
ClusterLogForwarder
リソースの検証チェックにより、Operator がコレクターをデプロイできなくなりました。(LOG-6585)
2.2.6.3. CVE
2.2.7. Logging 6.1.1 リリースノート
このリリースには、Logging for Red Hat OpenShift バグ修正リリース 6.1.1 が含まれています。
2.2.7.1. 新機能および改良された機能
- この更新により、Loki Operator は、OpenShift Container Platform 4.17 以降の Cluster Credential Operator (CCO) を使用した、Google Cloud Platform (GCP) での Workload Identity Federation の設定をサポートするようになりました。(LOG-6420)
2.2.7.2. バグ修正
-
この更新前は、コレクターは長い監査ログメッセージをエラーメッセージ Internal log [Found line that exceeds max_line_bytes; discarding.] で破棄していました。この更新により、監査設定のしきい値を増やすことで、長い監査メッセージの破棄が回避できるようになります。最大行サイズ
max_line_bytes
は3145728
バイトです。読み取りサイクル中に読み取られる最大バイト数max_read_bytes
は262144
バイトです。(LOG-6379) -
この更新前は、入力レシーバーサービスが繰り返し作成および削除され、TLS シークレットのマウントに問題が発生していました。この更新により、サービスは一度作成され、
ClusterLogForwarder
カスタムリソースで定義されていない場合にのみ削除されます。(LOG-6383) - この更新前は、名前が別の名前の部分文字列である場合、パイプライン検証が無限ループに入る可能性がありました。この更新により、名前の同等性がより厳密にチェックされ、無限ループが防止されます。(LOG-6405)
- この更新前は、コレクターのアラートルールには summary フィールドと message フィールドが含まれていました。この更新により、コレクターのアラートルールに summary フィールドと description フィールドが含まれます。(LOG-6407)
-
この更新前は、
ClusterLogForwarder
カスタムリソースのカスタム監査入力を設定済みのLokiStack
出力で設定すると、nil ポインターの参照解除によりエラーが発生しました。この更新により、Operator は nil チェックを実行し、このようなエラーを防止します。(LOG-6449) -
この更新前は、出力タイプが
LokiStack
でない場合でも、ClusterLogForwarder
カスタムリソースのステータスにValidLokistackOTLPOutputs
条件が表示されていました。この更新により、ValidLokistackOTLPOutputs
条件が削除され、既存の出力条件の検証メッセージが修正されます。(LOG-6469) -
この更新前は、コレクターが
/var/log/oauth-server/
パスを正しくマウントしなかったため、監査ログを収集できませんでした。この更新により、ボリュームマウントが追加され、監査ログが期待どおりに収集されます。(LOG-6484) -
この更新前は、Red Hat OpenShift Logging Operator の
must-gather
スクリプトが LokiStack データの収集に失敗する可能性がありました。この更新により、must-gather
スクリプトが修正され、LokiStack データが確実に収集されます。(LOG-6498) -
この更新前は、コレクターは
oauth-apiserver
監査ログファイルを正しくマウントしませんでした。その結果、その監査ログは収集されませんでした。この更新により、ボリュームマウントが正しくマウントされ、ログが期待どおりに収集されます。(LOG-6533)
2.2.7.3. CVE
2.2.8. Logging 6.1.0 リリースノート
このリリースには、Logging for Red Hat OpenShift バグ修正リリース 6.1.0 が含まれています。
2.2.8.1. 新機能および改良された機能
2.2.8.1.1. ログの収集
-
この機能拡張により、収集されたコンテナーログから送信される属性にソース
iostream
が追加されます。値は、コレクターがそれを受信した方法に基づき、stdout
またはstderr
のいずれかに設定されます。(LOG-5292) - この更新により、コレクターのデフォルトのメモリー制限が 1024 Mi から 2048 Mi に増加します。ユーザーは、クラスターの特定のニーズと仕様に基づきリソース制限を調整する必要があります。(LOG-6072)
-
この更新により、ユーザーは
ClusterLogForwarder
CR の syslog 出力配信モードをAtLeastOnce
またはAtMostOnce
のいずれかに設定できるようになります。(LOG-6355)
2.2.8.1.2. ログのストレージ
-
この更新により、新しい
1x.pico
LokiStack サイズは、ワークロードとログボリュームが少ないクラスター (最大 50 GB/日) をサポーするようになります。(LOG-5939)
2.2.8.2. テクノロジープレビュー
OpenTelemetry Protocol (OTLP) 出力ログフォワーダーは、テクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビュー機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行い、フィードバックを提供していただくことを目的としています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
-
この更新により、
OTel
(OpenTelemetry) データモデルを使用して OpenTelemetry ログを Red Hat Managed LokiStack インスタンスに転送できるようになります。この機能を有効にするには、ClusterLogForwarder
設定にobservability.openshift.io/tech-preview-otlp-output: "enabled"
アノテーションを追加します。追加の設定情報については、OTLP 転送 を参照してください。 -
この更新により、
lokiStack
出力仕様にdataModel
フィールドが追加されます。OpenTelemetry データ形式を使用するログ転送を設定するには、dataModel
をOtel
に設定します。デフォルトはViaq
に設定されています。データマッピングの詳細は、OTLP 仕様 を参照してください。
2.2.8.3. バグ修正
なし。