GCP へのインストール
OpenShift Container Platform 4.3 GCP クラスターのインストール
概要
第1章 GCP へのインストール
1.1. GCP プロジェクトの設定
OpenShift Container Platform をインストールする前に、これをホストするように Google Cloud Platform (GCP) プロジェクトを設定する必要があります。
1.1.1. GCP プロジェクトの作成
OpenShift Container Platform をインストールするには、クラスターをホストするために Google Cloud Platform (GCP) アカウントでプロジェクトを作成する必要があります。
手順
- OpenShift Container Platform クラスターをホストするプロジェクトを作成します。GCP ドキュメントの「プロジェクトの作成と管理」を参照してください。
1.1.2. GCP での API サービスの有効化
Google Cloud Platform (GCP) プロジェクトでは、OpenShift Container Platform インストールを完了するために複数の API サービスへのアクセスが必要です。
前提条件
- クラスターをホストするプロジェクトを作成しています。
手順
クラスターをホストするプロジェクトで以下の必要な API サービスを有効にします。GCP ドキュメントの「サービスの有効化」を参照してください。
表1.1 必要な API サービス API サービス コンソールサービス名 Compute Engine API
compute.googleapis.com
Google Cloud API
cloudapis.googleapis.com
Cloud Resource Manager API
cloudresourcemanager.googleapis.com
Google DNS API
dns.googleapis.com
IAM Service Account Credentials API
iamcredentials.googleapis.com
Identity and Access Management (IAM) API
iam.googleapis.com
Service Management API
servicemanagement.googleapis.com
Service Usage API
serviceusage.googleapis.com
Google Cloud Storage JSON API
storage-api.googleapis.com
Cloud Storage
storage-component.googleapis.com
1.1.3. GCP の DNS の設定
OpenShift Container Platform をインストールするには、使用する Google Cloud Platform (GCP) アカウントに、OpenShift Container Platform クラスターをホストする同じプロジェクトに専用のパブリックホストゾーンがなければなりません。このゾーンはドメインに対する権威を持っている必要があります。DNS サービスは、クラスターへの外部接続のためのクラスターの DNS 解決および名前検索を提供します。
手順
ドメイン、またはサブドメイン、およびレジストラーを特定します。既存のドメインおよびレジストラーを移行するか、GCP または他のソースから新規のものを取得できます。
注記新規ドメインを購入する場合、関連する DNS の変更が伝播するのに時間がかかる場合があります。Google 経由でドメインを購入する方法についての詳細は、「 Google ドメイン」を参照してください。
GCP プロジェクトにドメインまたはサブドメインのパブリックホストゾーンを作成します。GCP ドキュメントの「ゾーンの管理」を参照してください。
openshiftcorp.com
などのルートドメインや、clusters.openshiftcorp.com
などのサブドメインを使用します。ホストゾーンレコードから新規の権威ネームサーバーを抽出します。GCP ドキュメントの「Cloud DNS ネームサーバーを検索する」を参照してください。
通常は、4 つのネームサーバーがあります。
- ドメインが使用するネームサーバーのレジストラーレコードを更新します。たとえば、ドメインを Google ドメインに登録している場合は、Google Domains Help で「How to switch to custom name servers」のトピックを参照してください。
- ルートドメインを Google Cloud DNS に移行している場合は、DNS レコードを移行します。GCP ドキュメントの「Cloud DNS への移行」を参照してください。
- サブドメインを使用する場合は、所属する会社の手順に従ってその委任レコードを親ドメインに追加します。このプロセスには、所属企業の IT 部門や、会社のルートドメインと DNS サービスを制御する部門へのリクエストが含まれる場合があります。
1.1.4. GCP アカウントの制限
OpenShift Container Platform クラスターは多くの Google Cloud Platform (GCP) コンポーネントを使用しますが、デフォルトの 割り当て (Quota) はデフォルトの OpenShift Container Platform クラスターをインストールする機能に影響を与えません。
3 つのコンピュートマシンおよび 3 つのコントロールプレーンマシンが含まれるデフォルトクラスターは以下のリソースを使用します。一部のリソースはブートストラッププロセス時にのみ必要となり、クラスターのデプロイ後に削除されることに注意してください。
サービス | Component | 場所 | 必要なリソースの合計 | ブートストラップ後に削除されるリソース |
---|---|---|---|---|
サービスアカウント | IAM | グローバル | 5 | 0 |
ファイアウォールのルール | コンピュート | グローバル | 11 | 1 |
転送ルール | コンピュート | グローバル | 2 | 0 |
使用中のグローバル IP アドレス | コンピュート | グローバル | 4 | 1 |
ヘルスチェック | コンピュート | グローバル | 3 | 0 |
イメージ | コンピュート | グローバル | 1 | 0 |
ネットワーク | コンピュート | グローバル | 2 | 0 |
静的 IP アドレス | コンピュート | リージョン | 4 | 1 |
ルーター | コンピュート | グローバル | 1 | 0 |
ルート | コンピュート | グローバル | 2 | 0 |
サブネットワーク | コンピュート | グローバル | 2 | 0 |
ターゲットプール | コンピュート | グローバル | 3 | 0 |
CPU | コンピュート | リージョン | 28 | 4 |
永続ディスク SSD (GB) | コンピュート | リージョン | 896 | 128 |
インストール時にクォータが十分ではない場合、インストールプログラムは超過したクォータとリージョンの両方を示すエラーを表示します。
実際のクラスターサイズ、計画されるクラスターの拡張、およびアカウントに関連付けられた他のクラスターからの使用法を考慮してください。CPU、静的 IP アドレス、および永続ディスク SSD(ストレージ)のクォータは、ほとんどの場合に不十分になる可能性のあるものです。
以下のリージョンのいずれかにクラスターをデプロイする予定の場合、ストレージクォータの最大値を超え、CPU クォータ制限を超える可能性が高くなります。
- asia-east2
- asia-northeast2
- asia-south1
- australia-southeast1
- europe-north1
- europe-west2
- europe-west3
- europe-west6
- northamerica-northeast1
- southamerica-east1
- us-west2
GCP コンソールからリソースクォータを増やすことは可能ですが、サポートチケットを作成する必要がある場合があります。OpenShift Container Platform クラスターをインストールする前にサポートチケットを解決できるように、クラスターのサイズを早期に計画してください。
1.1.5. GCP でのサービスアカウントの作成
OpenShift Container Platform には、Google API でデータにアクセスするための認証および承認を提供する Google Cloud Platform (GCP) サービスアカウントが必要です。プロジェクトに必要なロールが含まれる既存の IAM サービスアカウントがない場合は、これを作成する必要があります。
前提条件
- クラスターをホストするプロジェクトを作成しています。
手順
- OpenShift Container Platform クラスターをホストするために使用するプロジェクトでサービスアカウントを作成します。GCP ドキュメントで「サービスアカウントの作成」を参照してください。
サービスアカウントに適切なパーミッションを付与します。付随する個別のパーミッションを付与したり、
オーナー
ロールをこれに割り当てることができます。「特定のリソースのサービスアカウントへの役割の付与」を参照してください。注記サービスアカウントをプロジェクトの所有者にすることが必要なパーミッションを取得する最も簡単な方法になります。 つまりこれは、サービスアカウントはプロジェクトを完全に制御できることを意味します。この権限を提供することに伴うリスクが受け入れ可能であるかどうかを判別する必要があります。
JSON 形式でサービスアカウントキーを作成します。GCP ドキュメントの「サービスアカウントキーの作成」を参照してください。
クラスターを作成するには、サービスアカウントキーが必要になります。
1.1.5.1. 必要な GCP パーミッション
作成するサービスアカウントにオーナー
ロールを割り当てると、OpenShift Container Platform のインストールに必要なパーミッションも含め、そのサービスアカウントにすべてのパーミッションが付与されます。OpenShift Container Platform クラスターをデプロイするには、サービスアカウントに以下のパーミッションが必要です。クラスターを既存の VPC にデプロイする場合、サービスアカウントでは一部のネットワークのパーミッションを必要としません。これについては、以下の一覧に記載されています。
インストールプログラムに必要なロール
- Compute 管理者
- セキュリティー管理者
- サービスアカウント管理者
- サービスアカウントユーザー
- ストレージ管理者
インストール時のネットワークリソースの作成に必要なロール
- DNS 管理者
オプションのロール
クラスターで Operator の制限された認証情報を新たに作成できるようにするには、以下のロールを追加します。
- サービスアカウントキー管理者
ロールは、コントロールプレーンおよびコンピュートマシンが使用するサービスアカウントに適用されます。
アカウント | ロール |
---|---|
コントロールプレーン |
|
| |
| |
| |
| |
コンピュート |
|
|
1.1.6. サポートされている GCP リージョン
OpenShift Container Platform クラスターを以下の Google Cloud Platform (GCP) リージョンにデプロイできます。
- asia-east1 (Changhua County, Taiwan)
- asia-east2 (Hong Kong)
- asia-northeast1 (Tokyo, Japan)
- asia-northeast2 (Osaka, Japan)
- asia-south1 (Mumbai, India)
- asia-southeast1 (Jurong West, Singapore)
- australia-southeast1 (Sydney, Australia)
- europe-north1 (Hamina, Finland)
- europe-west1 (St. Ghislain, Belgium)
- europe-west2 (London, England, UK)
- europe-west3 (Frankfurt, Germany)
- europe-west4 (Eemshaven, Netherlands)
- europe-west6 (Zürich, Switzerland)
- northamerica-northeast1 (Montréal, Québec, Canada)
- southamerica-east1 (São Paulo, Brazil)
- us-central1 (Council Bluffs, Iowa, USA)
- us-east1 (Moncks Corner, South Carolina, USA)
- us-east4 (Ashburn, Northern Virginia, USA)
- us-west1 (The Dalles, Oregon, USA)
- us-west2 (Los Angeles, California, USA)
1.1.7. 次のステップ
- GCP に OpenShift Container Platform クラスターをインストールします。カスタマイズされたクラスターのインストール、またはデフォルトのオプションでクラスターのクイックインストールを実行できます。
1.2. GCP へのクラスターのクイックインストール
OpenShift Container Platform バージョン 4.3 では、デフォルトの設定オプションを使用してクラスターを Google Cloud Platform (GCP) にインストールできます。
1.2.1. 前提条件
- OpenShift Container Platform のインストールおよび更新プロセスについての詳細を確認します。
- GCP アカウントを設定してクラスターをホストします。
- ファイアウォールを使用する場合、クラスターがアクセスを必要とするサイトを許可するようにファイアウォールを設定する必要があります。
- システムが IAM(アイデンティティーおよびアクセス管理)を管理できない場合、クラスター管理者は IAM 認証情報を手動で作成し、維持できます。手動モードは、クラウド IAM API に到達できない環境でも使用できます。
1.2.2. OpenShift Container Platform のインターネットアクセスおよび Telemetry アクセス
OpenShift Container Platform 4.3 では、クラスターをインストールするためにインターネットアクセスが必要になります。クラスターの健全性および正常に実行された更新についてのメトリクスを提供するためにデフォルトで実行される Telemetry サービスにもインターネットアクセスが必要です。クラスターがインターネットに接続されている場合、Telemetry は自動的に実行され、クラスターは Red Hat OpenShift Cluster Manager (OCM) に登録されます。
Red Hat OpenShift Cluster Manager インベントリーが Telemetry によって自動的に維持されるか、または OCM を手動で使用しているかのいずれによって正常であることを確認した後に、subscription watch を使用して、アカウントまたはマルチクラスターレベルで OpenShift Container Platform サブスクリプションを追跡します。
インターネットへのアクセスは以下を実行するために必要です。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager ページにアクセスし、インストールプログラムをダウンロードし、サブスクリプション管理を実行します。クラスターにインターネットアクセスがあり、Telemetry を無効にしない場合、そのサービスは有効なサブスクリプションでクラスターを自動的に使用します。
- クラスターのインストールに必要なパッケージを取得するために Quay.io にアクセスします。
- クラスターの更新を実行するために必要なパッケージを取得します。
クラスターでインターネットに直接アクセスできない場合、プロビジョニングする一部のタイプのインフラストラクチャーでネットワークが制限されたインストールを実行できます。このプロセスで、必要なコンテンツをダウンロードし、これを使用してミラーレジストリーにクラスターのインストールおよびインストールプログラムの生成に必要なパッケージを設定します。インストールタイプによっては、クラスターのインストール環境でインターネットアクセスが不要となる場合があります。クラスターを更新する前に、ミラーレジストリーのコンテンツを更新します。
1.2.3. SSH プライベートキーの生成およびエージェントへの追加
クラスターでインストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要がある場合、ssh-agent
とインストールプログラムの両方に SSH キーを指定する必要があります。
実稼働環境では、障害復旧およびデバッグが必要です。
このキーを使用して、ユーザー core
としてマスターノードに対して SSH を実行できます。クラスターをデプロイする際に、キーは core
ユーザーの ~/.ssh/authorized_keys
一覧に追加されます。
AWS キーペアなどのプラットフォームに固有の方法で設定したキーではなく、ローカルキーを使用する必要があります。
手順
パスワードなしの認証に設定されている SSH キーがコンピューター上にない場合は、これを作成します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
$ ssh-keygen -t rsa -b 4096 -N '' \ -f <path>/<file_name> 1
- 1
~/.ssh/id_rsa
などの、SSH キーのパスおよびファイル名を指定します。既存の SSH キーは上書きされるため、指定しないでください。
このコマンドを実行すると、指定した場所にパスワードを必要としない SSH キーが生成されます。
ssh-agent
プロセスをバックグラウンドタスクとして開始します。$ eval "$(ssh-agent -s)" Agent pid 31874
SSH プライベートキーを
ssh-agent
に追加します。$ ssh-add <path>/<file_name> 1 Identity added: /home/<you>/<path>/<file_name> (<computer_name>)
- 1
~/.ssh/id_rsa
などの、SSH プライベートキーのパスおよびファイル名を指定します。
次のステップ
- OpenShift Container Platform をインストールする際に、SSH パブリックキーをインストールプログラムに指定します。
1.2.4. インストールプログラムの取得
OpenShift Container Platform をインストールする前に、インストールファイルをローカルコンピューターにダウンロードします。
前提条件
- Linux または macOS を使用するコンピューターからクラスターをインストールする必要があります。
- インストールプログラムをダウンロードするには、500 MB のローカルディスク領域が必要です。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページにアクセスします。Red Hat アカウントがある場合は、認証情報を使ってログインします。アカウントがない場合はこれを作成します。
選択するインストールタイプのページに移動し、オペレーティングシステムのインストールプログラムをダウンロードし、ファイルをインストール設定ファイルを保存するディレクトリーに配置します。
重要インストールプログラムは、クラスターのインストールに使用するコンピューターにいくつかのファイルを作成します。クラスターインストールの完了後は、インストールプログラムおよびインストールプログラムが作成するファイルの両方を保持する必要があります。
重要インストールプログラムで作成されたファイルを削除しても、クラスターがインストール時に失敗した場合でもクラスターは削除されません。特定のクラウドプロバイダー用に記載された OpenShift Container Platform のアンインストール手順を完了して、クラスターを完全に削除する必要があります。
インストールプログラムを展開します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
$ tar xvf <installation_program>.tar.gz
-
Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから、インストールプルシークレットを
.txt
ファイルとしてダウンロードします。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する、Quay.io などの組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。
1.2.5. クラスターのデプロイ
互換性のあるクラウドプラットフォームに OpenShift Container Platform をインストールできます。
インストールプログラムの create cluster
コマンドは、初期インストール時に 1 回だけ実行できます。
前提条件
- クラスターをホストするクラウドプラットフォームでアカウントを設定します。
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
手順
クラスターに設定した GCP アカウントのサービスアカウントキーを使用しない既存の GCP 認証情報で、以下の場所に保存されているものを削除します。
-
GOOGLE_CREDENTIALS
、GOOGLE_CLOUD_KEYFILE_JSON
、またはGCLOUD_KEYFILE_JSON
環境変数 -
~/.gcp/osServiceAccount.json
ファイル -
gcloud cli
デフォルト認証情報
-
インストールプログラムを実行します。
$ ./openshift-install create cluster --dir=<installation_directory> \ 1 --log-level=info 2
重要空のディレクトリーを指定します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットの有効期限は短く設定されているため、インストールディレクトリーを再利用することができません。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。
プロンプト時に値を指定します。
オプション: クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キーを選択します。
注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを指定します。- ターゲットに設定するプラットフォームとして gcp を選択します。
- コンピューター上で GCP アカウント用のサービスアカウントキーを設定していない場合、GCP からこれを取得してファイルの内容を貼り付けるか、またはファイルへの絶対パスを入力する必要があります。
- クラスターのプロビジョニングに使用するプロジェクト ID を選択します。デフォルト値は、設定したサービスアカウントによって指定されます。
- クラスターをデプロイするリージョンを選択します。
- クラスターをデプロイするベースドメインを選択します。ベースドメインは、クラスターに作成したパブリック DNS ゾーンに対応します。
- クラスターの記述名を入力します。7 文字以上の名前を指定すると、クラスター名から生成されるインフラストラクチャー ID で最初の 6 文字のみが使用されます。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから取得したプルシークレットを貼り付けます。
注記ホストに設定した AWS アカウントにクラスターをデプロイするための十分なパーミッションがない場合、インストールプログラムは停止し、不足しているパーミッションが表示されます。
クラスターのデプロイメントが完了すると、Web コンソールへのリンクや
kubeadmin
ユーザーの認証情報を含む、クラスターにアクセスするための指示がターミナルに表示されます。重要インストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになる証明書が含まれます。最初の証明書のローテーションが正常に実行されるようにするには、クラスターを動作が低下していない状態で 24 時間実行し続ける必要があります。
重要インストールプログラム、またはインストールプログラムが作成するファイルを削除することはできません。これらはいずれもクラスターを削除するために必要になります。
オプション: クラスターをインストールするために使用したサービスアカウントのパーミッションの数を減らすことができます。
-
Owner
ロールをサービスアカウントに割り当てている場合、 そのロールを削除し、これをViewer
ロールに置き換えることができます。 -
Service Account Key Admin
ロールが含まれている場合は、これを削除することができます。
-
1.2.6. バイナリーのダウンロードによる CLI のインストール
コマンドラインインターフェースを使用して OpenShift Container Platform と対話するために CLI (oc
) をインストールすることができます。oc
は Linux、Windows、または macOS にインストールできます。
以前のバージョンの oc
をインストールしている場合、これを使用して OpenShift Container Platform 4.3 のすべてのコマンドを実行することはできません。新規バージョンの oc
をダウンロードし、インストールします。
1.2.6.1. Linux への CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Linux にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの Linux を選択し、Download command-line tools をクリックします。
アーカイブを展開します。
$ tar xvzf <file>
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに配置します。PATH
を確認するには、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
1.2.6.2. Windows での CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Windows にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの Windows を選択し、Download command-line tools をクリックします。
- ZIP プログラムでアーカイブを解凍します。
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、コマンドプロンプトを開いて以下のコマンドを実行します。C:\> path
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
C:\> oc <command>
1.2.6.3. macOS への CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを macOS にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの MacOS を選択し、Download command-line tools をクリックします。
- アーカイブを展開し、解凍します。
oc
バイナリーをパスにあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
1.2.7. クラスターへのログイン
クラスター kubeconfig
ファイルをエクスポートし、デフォルトシステムユーザーとしてクラスターにログインできます。kubeconfig
ファイルには、クライアントを正しいクラスターおよび API サーバーに接続するために CLI で使用されるクラスターについての情報が含まれます。このファイルはクラスターに固有のファイルであり、OpenShift Container Platform のインストール時に作成されます。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスターをデプロイします。
-
oc
CLI をインストールします。
手順
kubeadmin
認証情報をエクスポートします。$ export KUBECONFIG=<installation_directory>/auth/kubeconfig 1
- 1
<installation_directory>
には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
エクスポートされた設定を使用して、
oc
コマンドを正常に実行できることを確認します。$ oc whoami system:admin
1.2.8. 次のステップ
- クラスターをカスタマイズします。
- 必要な場合は、リモートの健全性レポートをオプトアウトすることができます。
1.3. カスタマイズを使用した GCP へのクラスターのインストール
OpenShift Container Platform バージョン 4.3 では、インストールプログラムが Google Cloud Platform (GCP) にプロビジョニングするインフラストラクチャーにカスタマイズされたクラスターをインストールできます。インストールをカスタマイズするには、クラスターをインストールする前に、install-config.yaml
ファイルでパラメーターを変更します。
1.3.1. 前提条件
- OpenShift Container Platform のインストールおよび更新プロセスについての詳細を確認します。
- GCP アカウントを設定してクラスターをホストします。
- ファイアウォールを使用する場合、クラスターがアクセスを必要とするサイトを許可するようにファイアウォールを設定する必要があります。
- システムが IAM(アイデンティティーおよびアクセス管理)を管理できない場合、クラスター管理者は IAM 認証情報を手動で作成し、維持できます。手動モードは、クラウド IAM API に到達できない環境でも使用できます。
1.3.2. OpenShift Container Platform のインターネットアクセスおよび Telemetry アクセス
OpenShift Container Platform 4.3 では、クラスターをインストールするためにインターネットアクセスが必要になります。クラスターの健全性および正常に実行された更新についてのメトリクスを提供するためにデフォルトで実行される Telemetry サービスにもインターネットアクセスが必要です。クラスターがインターネットに接続されている場合、Telemetry は自動的に実行され、クラスターは Red Hat OpenShift Cluster Manager (OCM) に登録されます。
Red Hat OpenShift Cluster Manager インベントリーが Telemetry によって自動的に維持されるか、または OCM を手動で使用しているかのいずれによって正常であることを確認した後に、subscription watch を使用して、アカウントまたはマルチクラスターレベルで OpenShift Container Platform サブスクリプションを追跡します。
インターネットへのアクセスは以下を実行するために必要です。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager ページにアクセスし、インストールプログラムをダウンロードし、サブスクリプション管理を実行します。クラスターにインターネットアクセスがあり、Telemetry を無効にしない場合、そのサービスは有効なサブスクリプションでクラスターを自動的に使用します。
- クラスターのインストールに必要なパッケージを取得するために Quay.io にアクセスします。
- クラスターの更新を実行するために必要なパッケージを取得します。
クラスターでインターネットに直接アクセスできない場合、プロビジョニングする一部のタイプのインフラストラクチャーでネットワークが制限されたインストールを実行できます。このプロセスで、必要なコンテンツをダウンロードし、これを使用してミラーレジストリーにクラスターのインストールおよびインストールプログラムの生成に必要なパッケージを設定します。インストールタイプによっては、クラスターのインストール環境でインターネットアクセスが不要となる場合があります。クラスターを更新する前に、ミラーレジストリーのコンテンツを更新します。
1.3.3. SSH プライベートキーの生成およびエージェントへの追加
クラスターでインストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要がある場合、ssh-agent
とインストールプログラムの両方に SSH キーを指定する必要があります。
実稼働環境では、障害復旧およびデバッグが必要です。
このキーを使用して、ユーザー core
としてマスターノードに対して SSH を実行できます。クラスターをデプロイする際に、キーは core
ユーザーの ~/.ssh/authorized_keys
一覧に追加されます。
AWS キーペアなどのプラットフォームに固有の方法で設定したキーではなく、ローカルキーを使用する必要があります。
手順
パスワードなしの認証に設定されている SSH キーがコンピューター上にない場合は、これを作成します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
$ ssh-keygen -t rsa -b 4096 -N '' \ -f <path>/<file_name> 1
- 1
~/.ssh/id_rsa
などの、SSH キーのパスおよびファイル名を指定します。既存の SSH キーは上書きされるため、指定しないでください。
このコマンドを実行すると、指定した場所にパスワードを必要としない SSH キーが生成されます。
ssh-agent
プロセスをバックグラウンドタスクとして開始します。$ eval "$(ssh-agent -s)" Agent pid 31874
SSH プライベートキーを
ssh-agent
に追加します。$ ssh-add <path>/<file_name> 1 Identity added: /home/<you>/<path>/<file_name> (<computer_name>)
- 1
~/.ssh/id_rsa
などの、SSH プライベートキーのパスおよびファイル名を指定します。
次のステップ
- OpenShift Container Platform をインストールする際に、SSH パブリックキーをインストールプログラムに指定します。
1.3.4. インストールプログラムの取得
OpenShift Container Platform をインストールする前に、インストールファイルをローカルコンピューターにダウンロードします。
前提条件
- Linux または macOS を使用するコンピューターからクラスターをインストールする必要があります。
- インストールプログラムをダウンロードするには、500 MB のローカルディスク領域が必要です。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページにアクセスします。Red Hat アカウントがある場合は、認証情報を使ってログインします。アカウントがない場合はこれを作成します。
選択するインストールタイプのページに移動し、オペレーティングシステムのインストールプログラムをダウンロードし、ファイルをインストール設定ファイルを保存するディレクトリーに配置します。
重要インストールプログラムは、クラスターのインストールに使用するコンピューターにいくつかのファイルを作成します。クラスターインストールの完了後は、インストールプログラムおよびインストールプログラムが作成するファイルの両方を保持する必要があります。
重要インストールプログラムで作成されたファイルを削除しても、クラスターがインストール時に失敗した場合でもクラスターは削除されません。特定のクラウドプロバイダー用に記載された OpenShift Container Platform のアンインストール手順を完了して、クラスターを完全に削除する必要があります。
インストールプログラムを展開します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
$ tar xvf <installation_program>.tar.gz
-
Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから、インストールプルシークレットを
.txt
ファイルとしてダウンロードします。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する Quay.io など、組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。
1.3.5. インストール設定ファイルの作成
Google Cloud Platform (GCP) での OpenShift Container Platform のインストールをカスタマイズできます。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
手順
install-config.yaml
ファイルを作成します。以下のコマンドを実行します。
$ ./openshift-install create install-config --dir=<installation_directory> 1
- 1
<installation_directory>
の場合、インストールプログラムが作成するファイルを保存するためにディレクトリー名を指定します。
重要空のディレクトリーを指定します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットの有効期限は短く設定されているため、インストールディレクトリーを再利用することができません。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。
プロンプト時に、クラウドの設定の詳細情報を指定します。
オプション: クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キーを選択します。
注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを指定します。- ターゲットに設定するプラットフォームとして gcp を選択します。
- コンピューター上で GCP アカウント用のサービスアカウントキーを設定していない場合、GCP からこれを取得してファイルの内容を貼り付けるか、またはファイルへの絶対パスを入力する必要があります。
- クラスターのプロビジョニングに使用するプロジェクト ID を選択します。デフォルト値は、設定したサービスアカウントによって指定されます。
- クラスターをデプロイするリージョンを選択します。
- クラスターをデプロイするベースドメインを選択します。ベースドメインは、クラスターに作成したパブリック DNS ゾーンに対応します。
- クラスターの記述名を入力します。7 文字以上の名前を指定すると、クラスター名から生成されるインフラストラクチャー ID で最初の 6 文字のみが使用されます。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから取得したプルシークレットを貼り付けます。
-
install-config.yaml
ファイルを変更します。利用可能なパラメーターの詳細については、「インストール設定パラメーター」セクションを参照してください。 install-config.yaml
ファイルをバックアップし、これを複数のクラスターをインストールするために使用できるようにします。重要install-config.yaml
ファイルはインストールプロセス時に使用されます。このファイルを再利用する必要がある場合は、この段階でこれをバックアップしてください。
1.3.5.1. インストール設定パラメーター
OpenShift Container Platform クラスターをデプロイする前に、クラスターをホストするクラウドプラットフォームでアカウントを記述し、クラスターのプラットフォームをオプションでカスタマイズするためにパラメーターの値を指定します。install-config.yaml
インストール設定ファイルを作成する際に、コマンドラインで必要なパラメーターの値を指定します。クラスターをカスタマイズする場合、install-config.yaml
ファイルを変更して、プラットフォームについての詳細情報を指定できます。
インストール後は、install-config.yaml
ファイルでこれらのパラメーターを変更することはできません。
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
|
クラウドプロバイダーのベースドメイン。この値は、OpenShift Container Platform クラスターコンポーネントへのルートを作成するために使用されます。クラスターの完全な DNS 名は、 |
|
|
コントロールプレーンマシンをホストするためのクラウドプロバイダー。このパラメーターの値は |
|
|
ワーカーマシンをホストするためのクラウドプロバイダー。このパラメーターの値は |
|
| クラスターの名前。 |
|
| クラスターをデプロイするリージョン。 |
AWS の |
| Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから取得したプルシークレット。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する、Quay.io などの組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。 |
{ "auths":{ "cloud.openshift.com":{ "auth":"b3Blb=", "email":"you@example.com" }, "quay.io":{ "auth":"b3Blb=", "email":"you@example.com" } } } |
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
| クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キー。 注記
インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、 |
|
| FIPS モードを有効または無効にするかどうか。デフォルトでは、FIPS モードは有効にされません。FIPS モードが有効にされている場合、OpenShift Container Platform が実行される Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) マシンがデフォルトの Kubernetes 暗号スイートをバイパスし、代わりに RHCOS で提供される暗号モジュールを使用します。 |
|
| クラスターのユーザーに表示されるエンドポイントを公開する方法。 |
|
|
コンピュートマシンで同時マルチスレッドまたは 重要 同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。 |
|
| プロビジョニングするコンピュートマシン(ワーカーマシンとしても知られる)の数。 |
|
|
コントロールプレーンマシンで同時マルチスレッドまたは 重要 同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。 |
|
| プロビジョニングするコントロールプレーンマシンの数。 |
|
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
| クラスターをデプロイする既存 VPC の名前。 | 文字列。 |
| GCP マシンタイプ。 | |
| インストールプログラムが指定される MachinePool のマシンを作成するアベイラビリティーゾーン。 |
YAML シーケンスの |
| コントロールプレーンマシンをデプロイする VPC の既存サブネットの名前。 | サブネット名。 |
| コンピュートマシンをデプロイする VPC の既存サブネットの名前。 | サブネット名。 |
1.3.5.2. GCP のカスタマイズされた install-config.yaml
ファイルのサンプル
install-config.yaml
ファイルをカスタマイズして、OpenShift Container Platform クラスターのプラットフォームについての詳細を指定するか、または必要なパラメーターの値を変更することができます。
このサンプルの YAML ファイルは参照用にのみ提供されます。インストールプログラムを使用して install-config.yaml
ファイルを取得し、これを変更する必要があります。
apiVersion: v1 baseDomain: example.com 1 controlPlane: 2 hyperthreading: Enabled 3 4 name: master platform: gcp: type: n2-standard-4 zones: - us-central1-a - us-central1-c replicas: 3 compute: 5 - hyperthreading: Enabled 6 name: worker platform: gcp: type: n2-standard-4 zones: - us-central1-a - us-central1-c replicas: 3 metadata: name: test-cluster 7 networking: clusterNetwork: - cidr: 10.128.0.0/14 hostPrefix: 23 machineCIDR: 10.0.0.0/16 networkType: OpenShiftSDN serviceNetwork: - 172.30.0.0/16 platform: gcp: ProjectID: openshift-production 8 region: us-central1 9 pullSecret: '{"auths": ...}' 10 fips: false 11 sshKey: ssh-ed25519 AAAA... 12
- 1 7 8 9 10
- 必須。インストールプログラムはこの値の入力を求めるプロンプトを出します。
- 2 5
- これらのパラメーターおよび値を指定しない場合、インストールプログラムはデフォルトの値を指定します。
- 3 6
controlPlane
セクションは単一マッピングですが、コンピュートセクションはマッピングのシーケンスになります。複数の異なるデータ構造の要件を満たすには、compute
セクションの最初の行はハイフン-
で始め、controlPlane
セクションの最初の行はハイフンで始めることができません。どちらのセクションも、現時点では単一のマシンプールを定義しますが、OpenShift Container Platform の今後のバージョンでは、インストール時の複数のコンピュートプールの定義をサポートする可能性があります。1 つのコントロールプレーンプールのみが使用されます。- 4
- 同時マルチスレッドまたは
hyperthreading
を有効/無効にするかどうか。デフォルトでは、同時スレッドはマシンのコアのパフォーマンスを上げるために有効にされます。パラメーター値をDisabled
に設定するとこれを無効にすることができます。一部のクラスターマシンで同時マルチスレッドを無効にする場合は、これをすべてのクラスターマシンで無効にする必要があります。重要同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。同時マルチスレッドを無効にする場合は、マシンに対して
n1-standard-8
などの大規模なマシンタイプを使用します。 - 11
- FIPS モードを有効または無効にするかどうか。デフォルトでは、FIPS モードは有効にされません。FIPS モードが有効にされている場合、OpenShift Container Platform が実行される Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) マシンがデフォルトの Kubernetes 暗号スイートをバイパスし、代わりに RHCOS で提供される暗号モジュールを使用します。
- 12
- クラスター内のマシンにアクセスするために使用する
sshKey
値をオプションで指定できます。注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを指定します。
1.3.6. クラスターのデプロイ
互換性のあるクラウドプラットフォームに OpenShift Container Platform をインストールできます。
インストールプログラムの create cluster
コマンドは、初期インストール時に 1 回だけ実行できます。
前提条件
- クラスターをホストするクラウドプラットフォームでアカウントを設定します。
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
手順
クラスターに設定した GCP アカウントのサービスアカウントキーを使用しない既存の GCP 認証情報で、以下の場所に保存されているものを削除します。
-
GOOGLE_CREDENTIALS
、GOOGLE_CLOUD_KEYFILE_JSON
、またはGCLOUD_KEYFILE_JSON
環境変数 -
~/.gcp/osServiceAccount.json
ファイル -
gcloud cli
デフォルト認証情報
-
インストールプログラムを実行します。
$ ./openshift-install create cluster --dir=<installation_directory> \ 1 --log-level=info 2
注記ホストに設定した AWS アカウントにクラスターをデプロイするための十分なパーミッションがない場合、インストールプログラムは停止し、不足しているパーミッションが表示されます。
クラスターのデプロイメントが完了すると、Web コンソールへのリンクや
kubeadmin
ユーザーの認証情報を含む、クラスターにアクセスするための指示がターミナルに表示されます。重要インストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになる証明書が含まれます。最初の証明書のローテーションが正常に実行されるようにするには、クラスターを動作が低下していない状態で 24 時間実行し続ける必要があります。
重要インストールプログラム、またはインストールプログラムが作成するファイルを削除することはできません。これらはいずれもクラスターを削除するために必要になります。
オプション: クラスターをインストールするために使用したサービスアカウントのパーミッションの数を減らすことができます。
-
Owner
ロールをサービスアカウントに割り当てている場合、 そのロールを削除し、これをViewer
ロールに置き換えることができます。 -
Service Account Key Admin
ロールが含まれている場合は、これを削除することができます。
-
1.3.7. バイナリーのダウンロードによる CLI のインストール
コマンドラインインターフェースを使用して OpenShift Container Platform と対話するために CLI (oc
) をインストールすることができます。oc
は Linux、Windows、または macOS にインストールできます。
以前のバージョンの oc
をインストールしている場合、これを使用して OpenShift Container Platform 4.3 のすべてのコマンドを実行することはできません。新規バージョンの oc
をダウンロードし、インストールします。
1.3.7.1. Linux への CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Linux にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの Linux を選択し、Download command-line tools をクリックします。
アーカイブを展開します。
$ tar xvzf <file>
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに配置します。PATH
を確認するには、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
1.3.7.2. Windows での CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Windows にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの Windows を選択し、Download command-line tools をクリックします。
- ZIP プログラムでアーカイブを解凍します。
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、コマンドプロンプトを開いて以下のコマンドを実行します。C:\> path
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
C:\> oc <command>
1.3.7.3. macOS への CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを macOS にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの MacOS を選択し、Download command-line tools をクリックします。
- アーカイブを展開し、解凍します。
oc
バイナリーをパスにあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
1.3.8. クラスターへのログイン
クラスター kubeconfig
ファイルをエクスポートし、デフォルトシステムユーザーとしてクラスターにログインできます。kubeconfig
ファイルには、クライアントを正しいクラスターおよび API サーバーに接続するために CLI で使用されるクラスターについての情報が含まれます。このファイルはクラスターに固有のファイルであり、OpenShift Container Platform のインストール時に作成されます。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスターをデプロイします。
-
oc
CLI をインストールします。
手順
kubeadmin
認証情報をエクスポートします。$ export KUBECONFIG=<installation_directory>/auth/kubeconfig 1
- 1
<installation_directory>
には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
エクスポートされた設定を使用して、
oc
コマンドを正常に実行できることを確認します。$ oc whoami system:admin
1.3.9. 次のステップ
- クラスターをカスタマイズします。
- 必要な場合は、リモートの健全性レポートをオプトアウトすることができます。
1.4. ネットワークのカスタマイズによる GCP へのクラスターのインストール
OpenShift Container Platform バージョン 4.3 では、インストールプログラムが Google Cloud Platform (GCP) にプロビジョニングするインフラストラクチャーにカスタマイズされたネットワーク設定でクラスターをインストールできます。ネットワーク設定をカスタマイズすることにより、クラスターは環境内の既存の IP アドレスの割り当てと共存でき、既存の MTU および VXLAN 設定と統合できます。インストールをカスタマイズするには、クラスターをインストールする前に、install-config.yaml
ファイルでパラメーターを変更します。
大半のネットワーク設定パラメーターはインストール時に設定する必要があり、実行中のクラスターで変更できるのは kubeProxy
設定パラメーターのみになります。
1.4.1. 前提条件
- OpenShift Container Platform のインストールおよび更新プロセスについての詳細を確認します。
- GCP アカウントを設定してクラスターをホストします。
- ファイアウォールを使用する場合、クラスターがアクセスを必要とするサイトを許可するようにファイアウォールを設定する必要があります。
- システムが IAM(アイデンティティーおよびアクセス管理)を管理できない場合、クラスター管理者は IAM 認証情報を手動で作成し、維持できます。手動モードは、クラウド IAM API に到達できない環境でも使用できます。
1.4.2. OpenShift Container Platform のインターネットアクセスおよび Telemetry アクセス
OpenShift Container Platform 4.3 では、クラスターをインストールするためにインターネットアクセスが必要になります。クラスターの健全性および正常に実行された更新についてのメトリクスを提供するためにデフォルトで実行される Telemetry サービスにもインターネットアクセスが必要です。クラスターがインターネットに接続されている場合、Telemetry は自動的に実行され、クラスターは Red Hat OpenShift Cluster Manager (OCM) に登録されます。
Red Hat OpenShift Cluster Manager インベントリーが Telemetry によって自動的に維持されるか、または OCM を手動で使用しているかのいずれによって正常であることを確認した後に、subscription watch を使用して、アカウントまたはマルチクラスターレベルで OpenShift Container Platform サブスクリプションを追跡します。
インターネットへのアクセスは以下を実行するために必要です。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager ページにアクセスし、インストールプログラムをダウンロードし、サブスクリプション管理を実行します。クラスターにインターネットアクセスがあり、Telemetry を無効にしない場合、そのサービスは有効なサブスクリプションでクラスターを自動的に使用します。
- クラスターのインストールに必要なパッケージを取得するために Quay.io にアクセスします。
- クラスターの更新を実行するために必要なパッケージを取得します。
クラスターでインターネットに直接アクセスできない場合、プロビジョニングする一部のタイプのインフラストラクチャーでネットワークが制限されたインストールを実行できます。このプロセスで、必要なコンテンツをダウンロードし、これを使用してミラーレジストリーにクラスターのインストールおよびインストールプログラムの生成に必要なパッケージを設定します。インストールタイプによっては、クラスターのインストール環境でインターネットアクセスが不要となる場合があります。クラスターを更新する前に、ミラーレジストリーのコンテンツを更新します。
1.4.3. SSH プライベートキーの生成およびエージェントへの追加
クラスターでインストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要がある場合、ssh-agent
とインストールプログラムの両方に SSH キーを指定する必要があります。
実稼働環境では、障害復旧およびデバッグが必要です。
このキーを使用して、ユーザー core
としてマスターノードに対して SSH を実行できます。クラスターをデプロイする際に、キーは core
ユーザーの ~/.ssh/authorized_keys
一覧に追加されます。
AWS キーペアなどのプラットフォームに固有の方法で設定したキーではなく、ローカルキーを使用する必要があります。
手順
パスワードなしの認証に設定されている SSH キーがコンピューター上にない場合は、これを作成します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
$ ssh-keygen -t rsa -b 4096 -N '' \ -f <path>/<file_name> 1
- 1
~/.ssh/id_rsa
などの、SSH キーのパスおよびファイル名を指定します。既存の SSH キーは上書きされるため、指定しないでください。
このコマンドを実行すると、指定した場所にパスワードを必要としない SSH キーが生成されます。
ssh-agent
プロセスをバックグラウンドタスクとして開始します。$ eval "$(ssh-agent -s)" Agent pid 31874
SSH プライベートキーを
ssh-agent
に追加します。$ ssh-add <path>/<file_name> 1 Identity added: /home/<you>/<path>/<file_name> (<computer_name>)
- 1
~/.ssh/id_rsa
などの、SSH プライベートキーのパスおよびファイル名を指定します。
次のステップ
- OpenShift Container Platform をインストールする際に、SSH パブリックキーをインストールプログラムに指定します。
1.4.4. インストールプログラムの取得
OpenShift Container Platform をインストールする前に、インストールファイルをローカルコンピューターにダウンロードします。
前提条件
- Linux または macOS を使用するコンピューターからクラスターをインストールする必要があります。
- インストールプログラムをダウンロードするには、500 MB のローカルディスク領域が必要です。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページにアクセスします。Red Hat アカウントがある場合は、認証情報を使ってログインします。アカウントがない場合はこれを作成します。
選択するインストールタイプのページに移動し、オペレーティングシステムのインストールプログラムをダウンロードし、ファイルをインストール設定ファイルを保存するディレクトリーに配置します。
重要インストールプログラムは、クラスターのインストールに使用するコンピューターにいくつかのファイルを作成します。クラスターインストールの完了後は、インストールプログラムおよびインストールプログラムが作成するファイルの両方を保持する必要があります。
重要インストールプログラムで作成されたファイルを削除しても、クラスターがインストール時に失敗した場合でもクラスターは削除されません。特定のクラウドプロバイダー用に記載された OpenShift Container Platform のアンインストール手順を完了して、クラスターを完全に削除する必要があります。
インストールプログラムを展開します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
$ tar xvf <installation_program>.tar.gz
-
Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから、インストールプルシークレットを
.txt
ファイルとしてダウンロードします。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する Quay.io など、組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。
1.4.5. インストール設定ファイルの作成
Google Cloud Platform (GCP) での OpenShift Container Platform のインストールをカスタマイズできます。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
手順
install-config.yaml
ファイルを作成します。以下のコマンドを実行します。
$ ./openshift-install create install-config --dir=<installation_directory> 1
- 1
<installation_directory>
の場合、インストールプログラムが作成するファイルを保存するためにディレクトリー名を指定します。
重要空のディレクトリーを指定します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットの有効期限は短く設定されているため、インストールディレクトリーを再利用することができません。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。
プロンプト時に、クラウドの設定の詳細情報を指定します。
オプション: クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キーを選択します。
注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを指定します。- ターゲットに設定するプラットフォームとして gcp を選択します。
- コンピューター上で GCP アカウント用のサービスアカウントキーを設定していない場合、GCP からこれを取得してファイルの内容を貼り付けるか、またはファイルへの絶対パスを入力する必要があります。
- クラスターのプロビジョニングに使用するプロジェクト ID を選択します。デフォルト値は、設定したサービスアカウントによって指定されます。
- クラスターをデプロイするリージョンを選択します。
- クラスターをデプロイするベースドメインを選択します。ベースドメインは、クラスターに作成したパブリック DNS ゾーンに対応します。
- クラスターの記述名を入力します。7 文字以上の名前を指定すると、クラスター名から生成されるインフラストラクチャー ID で最初の 6 文字のみが使用されます。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから取得したプルシークレットを貼り付けます。
-
install-config.yaml
ファイルを変更します。利用可能なパラメーターの詳細については、「インストール設定パラメーター」セクションを参照してください。 install-config.yaml
ファイルをバックアップし、これを複数のクラスターをインストールするために使用できるようにします。重要install-config.yaml
ファイルはインストールプロセス時に使用されます。このファイルを再利用する必要がある場合は、この段階でこれをバックアップしてください。
1.4.5.1. インストール設定パラメーター
OpenShift Container Platform クラスターをデプロイする前に、クラスターをホストするクラウドプラットフォームでアカウントを記述し、クラスターのプラットフォームをオプションでカスタマイズするためにパラメーターの値を指定します。install-config.yaml
インストール設定ファイルを作成する際に、コマンドラインで必要なパラメーターの値を指定します。クラスターをカスタマイズする場合、install-config.yaml
ファイルを変更して、プラットフォームについての詳細情報を指定できます。
インストール後は、install-config.yaml
ファイルでこれらのパラメーターを変更することはできません。
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
|
クラウドプロバイダーのベースドメイン。この値は、OpenShift Container Platform クラスターコンポーネントへのルートを作成するために使用されます。クラスターの完全な DNS 名は、 |
|
|
コントロールプレーンマシンをホストするためのクラウドプロバイダー。このパラメーターの値は |
|
|
ワーカーマシンをホストするためのクラウドプロバイダー。このパラメーターの値は |
|
| クラスターの名前。 |
|
| クラスターをデプロイするリージョン。 |
AWS の |
| Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから取得したプルシークレット。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する、Quay.io などの組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。 |
{ "auths":{ "cloud.openshift.com":{ "auth":"b3Blb=", "email":"you@example.com" }, "quay.io":{ "auth":"b3Blb=", "email":"you@example.com" } } } |
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
| クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キー。 注記
インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、 |
|
| FIPS モードを有効または無効にするかどうか。デフォルトでは、FIPS モードは有効にされません。FIPS モードが有効にされている場合、OpenShift Container Platform が実行される Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) マシンがデフォルトの Kubernetes 暗号スイートをバイパスし、代わりに RHCOS で提供される暗号モジュールを使用します。 |
|
| クラスターのユーザーに表示されるエンドポイントを公開する方法。 |
|
|
コンピュートマシンで同時マルチスレッドまたは 重要 同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。 |
|
| プロビジョニングするコンピュートマシン(ワーカーマシンとしても知られる)の数。 |
|
|
コントロールプレーンマシンで同時マルチスレッドまたは 重要 同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。 |
|
| プロビジョニングするコントロールプレーンマシンの数。 |
|
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
| クラスターをデプロイする既存 VPC の名前。 | 文字列。 |
| GCP マシンタイプ。 | |
| インストールプログラムが指定される MachinePool のマシンを作成するアベイラビリティーゾーン。 |
YAML シーケンスの |
| コントロールプレーンマシンをデプロイする VPC の既存サブネットの名前。 | サブネット名。 |
| コンピュートマシンをデプロイする VPC の既存サブネットの名前。 | サブネット名。 |
1.4.5.2. ネットワーク設定パラメーター
クラスターのネットワーク設定パラメーターは install-config.yaml
設定ファイルで変更できます。以下の表では、これらのパラメーターについて説明しています。
インストール後は、install-config.yaml
ファイルでこれらのパラメーターを変更することはできません。
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
|
デプロイするデフォルトの Container Network Interface (CNI)ネットワークプロバイダープラグイン。 |
デフォルト値は |
|
Pod IP アドレスの割り当てに使用する IP アドレスのブロック。 |
CIDR 形式の IP アドレスの割り当て。デフォルト値は |
|
それぞれの個別ノードに割り当てるサブネットプレフィックスの長さ。たとえば、 |
サブネットプレフィックス。デフォルト値は |
|
サービスの IP アドレスのブロック。 |
CIDR 形式の IP アドレスの割り当て。デフォルト値は |
| クラスターのインストール中に OpenShift Container Platform インストールプログラムによって使用される IP アドレスのブロック。このアドレスブロックは他のネットワークブロックと重複できません。 |
CIDR 形式の IP アドレスの割り当て。デフォルト値は |
1.4.5.3. GCP のカスタマイズされた install-config.yaml
ファイルのサンプル
install-config.yaml
ファイルをカスタマイズして、OpenShift Container Platform クラスターのプラットフォームについての詳細を指定するか、または必要なパラメーターの値を変更することができます。
このサンプルの YAML ファイルは参照用にのみ提供されます。インストールプログラムを使用して install-config.yaml
ファイルを取得し、これを変更する必要があります。
apiVersion: v1 baseDomain: example.com 1 controlPlane: 2 hyperthreading: Enabled 3 4 name: master platform: gcp: type: n2-standard-4 zones: - us-central1-a - us-central1-c replicas: 3 compute: 5 - hyperthreading: Enabled 6 name: worker platform: gcp: type: n2-standard-4 zones: - us-central1-a - us-central1-c replicas: 3 metadata: name: test-cluster 7 networking: 8 clusterNetwork: - cidr: 10.128.0.0/14 hostPrefix: 23 machineCIDR: 10.0.0.0/16 networkType: OpenShiftSDN serviceNetwork: - 172.30.0.0/16 platform: gcp: ProjectID: openshift-production 9 region: us-central1 10 pullSecret: '{"auths": ...}' 11 fips: false 12 sshKey: ssh-ed25519 AAAA... 13
- 1 7 9 10 11
- 必須。インストールプログラムはこの値の入力を求めるプロンプトを出します。
- 2 5 8
- これらのパラメーターおよび値を指定しない場合、インストールプログラムはデフォルトの値を指定します。
- 3 6
controlPlane
セクションは単一マッピングですが、コンピュートセクションはマッピングのシーケンスになります。複数の異なるデータ構造の要件を満たすには、compute
セクションの最初の行はハイフン-
で始め、controlPlane
セクションの最初の行はハイフンで始めることができません。どちらのセクションも、現時点では単一のマシンプールを定義しますが、OpenShift Container Platform の今後のバージョンでは、インストール時の複数のコンピュートプールの定義をサポートする可能性があります。1 つのコントロールプレーンプールのみが使用されます。- 4
- 同時マルチスレッドまたは
hyperthreading
を有効/無効にするかどうか。デフォルトでは、同時スレッドはマシンのコアのパフォーマンスを上げるために有効にされます。パラメーター値をDisabled
に設定するとこれを無効にすることができます。一部のクラスターマシンで同時マルチスレッドを無効にする場合は、これをすべてのクラスターマシンで無効にする必要があります。重要同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。同時マルチスレッドを無効にする場合は、マシンに対して
n1-standard-8
などの大規模なマシンタイプを使用します。 - 12
- FIPS モードを有効または無効にするかどうか。デフォルトでは、FIPS モードは有効にされません。FIPS モードが有効にされている場合、OpenShift Container Platform が実行される Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) マシンがデフォルトの Kubernetes 暗号スイートをバイパスし、代わりに RHCOS で提供される暗号モジュールを使用します。
- 13
- クラスター内のマシンにアクセスするために使用する
sshKey
値をオプションで指定できます。注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを指定します。
1.4.6. 高度なネットワーク設定パラメーターの変更
高度なネットワーク設定パラメーターは、クラスターのインストール前にのみ変更することができます。高度な設定のカスタマイズにより、クラスターを既存のネットワーク環境に統合させることができます。 これを実行するには、MTU または VXLAN ポートを指定し、kube-proxy 設定のカスタマイズを許可し、openshiftSDNConfig
パラメーターに異なる mode
を指定します。
OpenShift Container Platform マニフェストファイルの直接の変更はサポートされていません。
前提条件
-
install-config.yaml
ファイルを作成し、これに対する変更を完了します。
手順
以下のコマンドを使用してマニフェストを作成します。
$ ./openshift-install create manifests --dir=<installation_directory> 1
- 1
<installation_directory>
については、クラスターのinstall-config.yaml
ファイルが含まれるディレクトリーの名前を指定します。
<installation_directory>/manifests/cluster-scheduler-02-config.yml
Kubernetes マニフェストファイルを変更し、Pod がコントロールプレーンマシンにスケジュールされないようにします。-
manifests/cluster-scheduler-02-config.yml
ファイルを開きます。 -
mastersSchedulable
パラメーターを見つけ、その値をFalse
に設定します。 - ファイルを保存し、終了します。
注記現時点では、Kubernetes の制限により、コントロールプレーンマシンで実行されるルーター Pod に Ingress ロードバランサーがアクセスすることができません。
-
cluster-network-03-config.yml
という名前のファイルを<installation_directory>/manifests/
ディレクトリーに作成します。$ touch <installation_directory>/manifests/cluster-network-03-config.yml 1
- 1
<installation_directory>
については、クラスターのmanifests/
ディレクトリーが含まれるディレクトリー名を指定します。
ファイルの作成後は、以下のようにいくつかのネットワーク設定ファイルが
manifests/
ディレクトリーに置かれます。$ ls <installation_directory>/manifests/cluster-network-*
出力例
cluster-network-01-crd.yml cluster-network-02-config.yml cluster-network-03-config.yml
エディターで
cluster-network-03-config.yml
ファイルを開き、必要な Operator 設定を記述する CR を入力します。apiVersion: operator.openshift.io/v1 kind: Network metadata: name: cluster spec: 1 clusterNetwork: - cidr: 10.128.0.0/14 hostPrefix: 23 serviceNetwork: - 172.30.0.0/16 defaultNetwork: type: OpenShiftSDN openshiftSDNConfig: mode: NetworkPolicy mtu: 1450 vxlanPort: 4789
- 1
spec
パラメーターのパラメーターは例です。CR に Cluster Network Operator の設定を指定します。
CNO は CR にパラメーターのデフォルト値を提供するため、変更が必要なパラメーターのみを指定する必要があります。
-
cluster-network-03-config.yml
ファイルを保存し、テキストエディターを終了します。 -
オプション:
manifests/cluster-network-03-config.yml
ファイルをバックアップします。インストールプログラムは、クラスターの作成時にmanifests/
ディレクトリーを削除します。
1.4.7. Cluster Network Operator (CNO) の設定
クラスターネットワークの設定は、Cluster Network Operator (CNO) 設定の一部として指定され、cluster
という名前の CR オブジェクトに保存されます。CR は operator.openshift.io
API グループの Network
API のパラメーターを指定します。
defaultNetwork
パラメーターのパラメーター値を CNO CR に設定することにより、OpenShift Container Platform クラスターのクラスターネットワーク設定を指定できます。以下の CR は、CNO のデフォルト設定を表示し、設定可能なパラメーターと有効なパラメーターの値の両方について説明しています。
Cluster Network Operator CR
apiVersion: operator.openshift.io/v1 kind: Network metadata: name: cluster spec: clusterNetwork: 1 - cidr: 10.128.0.0/14 hostPrefix: 23 serviceNetwork: 2 - 172.30.0.0/16 defaultNetwork: 3 ... kubeProxyConfig: 4 iptablesSyncPeriod: 30s 5 proxyArguments: iptables-min-sync-period: 6 - 0s
- 1 2
install-config.yaml
ファイルに指定されます。- 3
- クラスターネットワークのデフォルトの Container Network Interface (CNI) ネットワークプロバイダーを設定します。
- 4
- このオブジェクトのパラメーターは、
kube-proxy
設定を指定します。パラメーターの値を指定しない場合、クラスターネットワーク Operator は表示されるデフォルトのパラメーター値を適用します。OVN-Kubernetes デフォルト CNI ネットワークプロバイダーを使用している場合、kube-proxy 設定は機能しません。 - 5
iptables
ルールの更新期間。デフォルト値は30s
です。有効なサフィックスには、s
、m
、およびh
などが含まれ、これらについては、Go Package time ドキュメントで説明されています。注記OpenShift Container Platform 4.3 以降で強化されたパフォーマンスの向上により、
iptablesSyncPeriod
パラメーターを調整する必要はなくなりました。- 6
iptables
ルールを更新する前の最小期間。このパラメーターにより、更新の頻度が高くなり過ぎないようにできます。有効なサフィックスには、s
、m
、およびh
などが含まれ、これらについては、Go Package time で説明されています。
1.4.7.1. OpenShift SDN デフォルト CNI ネットワークプロバイダーの設定パラメーター
以下の YAML オブジェクトは、OpenShift SDN デフォルト Container Network Interface (CNI) ネットワークプロバイダーの設定パラメーターについて説明しています。
defaultNetwork: type: OpenShiftSDN 1 openshiftSDNConfig: 2 mode: NetworkPolicy 3 mtu: 1450 4 vxlanPort: 4789 5
- 1
install-config.yaml
ファイルに指定されます。- 2
- OpenShift SDN 設定の一部を上書きする必要がある場合にのみ指定します。
- 3
- OpenShift SDN のネットワーク分離モードを設定します。許可される値は
Multitenant
、Subnet
、またはNetworkPolicy
です。デフォルト値はNetworkPolicy
です。 - 4
- VXLAN オーバーレイネットワークの maximum transmission unit (MTU)。この値は通常は自動的に設定されますが、クラスターにあるノードすべてが同じ MTU を使用しない場合、これを最小のノード MTU 値よりも 50 小さくする必要があります。
- 5
- すべての VXLAN パケットに使用するポート。デフォルト値は
4789
です。別の VXLAN ネットワークの一部である既存ノードと共に仮想化環境で実行している場合は、これを変更する必要がある可能性があります。たとえば、OpenShift SDN オーバーレイを VMware NSX-T 上で実行する場合は、両方の SDN が同じデフォルトの VXLAN ポート番号を使用するため、VXLAN の別のポートを選択する必要があります。Amazon Web Services (AWS) では、VXLAN にポート
9000
とポート9999
間の代替ポートを選択できます。
1.4.7.2. Cluster Network Operator の設定例
以下の例のように、CNO の完全な CR オブジェクトが表示されます。
Cluster Network Operator のサンプル CR
apiVersion: operator.openshift.io/v1 kind: Network metadata: name: cluster spec: clusterNetwork: - cidr: 10.128.0.0/14 hostPrefix: 23 serviceNetwork: - 172.30.0.0/16 defaultNetwork: type: OpenShiftSDN openshiftSDNConfig: mode: NetworkPolicy mtu: 1450 vxlanPort: 4789 kubeProxyConfig: iptablesSyncPeriod: 30s proxyArguments: iptables-min-sync-period: - 0s
1.4.8. クラスターのデプロイ
互換性のあるクラウドプラットフォームに OpenShift Container Platform をインストールできます。
インストールプログラムの create cluster
コマンドは、初期インストール時に 1 回だけ実行できます。
前提条件
- クラスターをホストするクラウドプラットフォームでアカウントを設定します。
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
手順
インストールプログラムを実行します。
$ ./openshift-install create cluster --dir=<installation_directory> \ 1 --log-level=info 2
注記ホストに設定した AWS アカウントにクラスターをデプロイするための十分なパーミッションがない場合、インストールプログラムは停止し、不足しているパーミッションが表示されます。
クラスターのデプロイメントが完了すると、Web コンソールへのリンクや
kubeadmin
ユーザーの認証情報を含む、クラスターにアクセスするための指示がターミナルに表示されます。重要インストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになる証明書が含まれます。最初の証明書のローテーションが正常に実行されるようにするには、クラスターを動作が低下していない状態で 24 時間実行し続ける必要があります。
重要インストールプログラム、またはインストールプログラムが作成するファイルを削除することはできません。これらはいずれもクラスターを削除するために必要になります。
1.4.9. バイナリーのダウンロードによる CLI のインストール
コマンドラインインターフェースを使用して OpenShift Container Platform と対話するために CLI (oc
) をインストールすることができます。oc
は Linux、Windows、または macOS にインストールできます。
以前のバージョンの oc
をインストールしている場合、これを使用して OpenShift Container Platform 4.3 のすべてのコマンドを実行することはできません。新規バージョンの oc
をダウンロードし、インストールします。
1.4.9.1. Linux への CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Linux にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの Linux を選択し、Download command-line tools をクリックします。
アーカイブを展開します。
$ tar xvzf <file>
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに配置します。PATH
を確認するには、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
1.4.9.2. Windows での CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Windows にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの Windows を選択し、Download command-line tools をクリックします。
- ZIP プログラムでアーカイブを解凍します。
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、コマンドプロンプトを開いて以下のコマンドを実行します。C:\> path
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
C:\> oc <command>
1.4.9.3. macOS への CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを macOS にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの MacOS を選択し、Download command-line tools をクリックします。
- アーカイブを展開し、解凍します。
oc
バイナリーをパスにあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
1.4.10. クラスターへのログイン
クラスター kubeconfig
ファイルをエクスポートし、デフォルトシステムユーザーとしてクラスターにログインできます。kubeconfig
ファイルには、クライアントを正しいクラスターおよび API サーバーに接続するために CLI で使用されるクラスターについての情報が含まれます。このファイルはクラスターに固有のファイルであり、OpenShift Container Platform のインストール時に作成されます。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスターをデプロイします。
-
oc
CLI をインストールします。
手順
kubeadmin
認証情報をエクスポートします。$ export KUBECONFIG=<installation_directory>/auth/kubeconfig 1
- 1
<installation_directory>
には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
エクスポートされた設定を使用して、
oc
コマンドを正常に実行できることを確認します。$ oc whoami system:admin
1.4.11. 次のステップ
- クラスターをカスタマイズします。
- 必要な場合は、リモートの健全性レポートをオプトアウトすることができます。
1.5. クラスターの GCP の既存 VPC へのインストール
OpenShift Container Platform バージョン 4.3 では、クラスターを Google Cloud Platform (GCP) の既存の Virtual Private Cloud (VPC) にインストールできます。インストールプログラムは、カスタマイズ可能な残りの必要なインフラストラクチャーをプロビジョニングします。インストールをカスタマイズするには、クラスターをインストールする前に、install-config.yaml
ファイルでパラメーターを変更します。
1.5.1. 前提条件
- OpenShift Container Platform のインストールおよび更新プロセスについての詳細を確認します。
- GCP アカウントを設定してクラスターをホストします。
- ファイアウォールを使用する場合、クラスターがアクセスを必要とするサイトを許可するようにファイアウォールを設定する必要があります。
- システムが IAM(アイデンティティーおよびアクセス管理)を管理できない場合、クラスター管理者は IAM 認証情報を手動で作成し、維持できます。手動モードは、クラウド IAM API に到達できない環境でも使用できます。
1.5.2. OpenShift Container Platform のインターネットアクセスおよび Telemetry アクセス
OpenShift Container Platform 4.3 では、クラスターをインストールするためにインターネットアクセスが必要になります。クラスターの健全性および正常に実行された更新についてのメトリクスを提供するためにデフォルトで実行される Telemetry サービスにもインターネットアクセスが必要です。クラスターがインターネットに接続されている場合、Telemetry は自動的に実行され、クラスターは Red Hat OpenShift Cluster Manager (OCM) に登録されます。
Red Hat OpenShift Cluster Manager インベントリーが Telemetry によって自動的に維持されるか、または OCM を手動で使用しているかのいずれによって正常であることを確認した後に、subscription watch を使用して、アカウントまたはマルチクラスターレベルで OpenShift Container Platform サブスクリプションを追跡します。
インターネットへのアクセスは以下を実行するために必要です。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager ページにアクセスし、インストールプログラムをダウンロードし、サブスクリプション管理を実行します。クラスターにインターネットアクセスがあり、Telemetry を無効にしない場合、そのサービスは有効なサブスクリプションでクラスターを自動的に使用します。
- クラスターのインストールに必要なパッケージを取得するために Quay.io にアクセスします。
- クラスターの更新を実行するために必要なパッケージを取得します。
クラスターでインターネットに直接アクセスできない場合、プロビジョニングする一部のタイプのインフラストラクチャーでネットワークが制限されたインストールを実行できます。このプロセスで、必要なコンテンツをダウンロードし、これを使用してミラーレジストリーにクラスターのインストールおよびインストールプログラムの生成に必要なパッケージを設定します。インストールタイプによっては、クラスターのインストール環境でインターネットアクセスが不要となる場合があります。クラスターを更新する前に、ミラーレジストリーのコンテンツを更新します。
1.5.3. SSH プライベートキーの生成およびエージェントへの追加
クラスターでインストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要がある場合、ssh-agent
とインストールプログラムの両方に SSH キーを指定する必要があります。
実稼働環境では、障害復旧およびデバッグが必要です。
このキーを使用して、ユーザー core
としてマスターノードに対して SSH を実行できます。クラスターをデプロイする際に、キーは core
ユーザーの ~/.ssh/authorized_keys
一覧に追加されます。
AWS キーペアなどのプラットフォームに固有の方法で設定したキーではなく、ローカルキーを使用する必要があります。
手順
パスワードなしの認証に設定されている SSH キーがコンピューター上にない場合は、これを作成します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
$ ssh-keygen -t rsa -b 4096 -N '' \ -f <path>/<file_name> 1
- 1
~/.ssh/id_rsa
などの、SSH キーのパスおよびファイル名を指定します。既存の SSH キーは上書きされるため、指定しないでください。
このコマンドを実行すると、指定した場所にパスワードを必要としない SSH キーが生成されます。
ssh-agent
プロセスをバックグラウンドタスクとして開始します。$ eval "$(ssh-agent -s)" Agent pid 31874
SSH プライベートキーを
ssh-agent
に追加します。$ ssh-add <path>/<file_name> 1 Identity added: /home/<you>/<path>/<file_name> (<computer_name>)
- 1
~/.ssh/id_rsa
などの、SSH プライベートキーのパスおよびファイル名を指定します。
次のステップ
- OpenShift Container Platform をインストールする際に、SSH パブリックキーをインストールプログラムに指定します。
1.5.4. インストールプログラムの取得
OpenShift Container Platform をインストールする前に、インストールファイルをローカルコンピューターにダウンロードします。
前提条件
- Linux または macOS を使用するコンピューターからクラスターをインストールする必要があります。
- インストールプログラムをダウンロードするには、500 MB のローカルディスク領域が必要です。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページにアクセスします。Red Hat アカウントがある場合は、認証情報を使ってログインします。アカウントがない場合はこれを作成します。
選択するインストールタイプのページに移動し、オペレーティングシステムのインストールプログラムをダウンロードし、ファイルをインストール設定ファイルを保存するディレクトリーに配置します。
重要インストールプログラムは、クラスターのインストールに使用するコンピューターにいくつかのファイルを作成します。クラスターインストールの完了後は、インストールプログラムおよびインストールプログラムが作成するファイルの両方を保持する必要があります。
重要インストールプログラムで作成されたファイルを削除しても、クラスターがインストール時に失敗した場合でもクラスターは削除されません。特定のクラウドプロバイダー用に記載された OpenShift Container Platform のアンインストール手順を完了して、クラスターを完全に削除する必要があります。
インストールプログラムを展開します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
$ tar xvf <installation_program>.tar.gz
-
Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから、インストールプルシークレットを
.txt
ファイルとしてダウンロードします。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する Quay.io など、組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。
1.5.5. インストール設定ファイルの作成
Google Cloud Platform (GCP) での OpenShift Container Platform のインストールをカスタマイズできます。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
手順
install-config.yaml
ファイルを作成します。以下のコマンドを実行します。
$ ./openshift-install create install-config --dir=<installation_directory> 1
- 1
<installation_directory>
の場合、インストールプログラムが作成するファイルを保存するためにディレクトリー名を指定します。
重要空のディレクトリーを指定します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットの有効期限は短く設定されているため、インストールディレクトリーを再利用することができません。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。
プロンプト時に、クラウドの設定の詳細情報を指定します。
オプション: クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キーを選択します。
注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを指定します。- ターゲットに設定するプラットフォームとして gcp を選択します。
- コンピューター上で GCP アカウント用のサービスアカウントキーを設定していない場合、GCP からこれを取得してファイルの内容を貼り付けるか、またはファイルへの絶対パスを入力する必要があります。
- クラスターのプロビジョニングに使用するプロジェクト ID を選択します。デフォルト値は、設定したサービスアカウントによって指定されます。
- クラスターをデプロイするリージョンを選択します。
- クラスターをデプロイするベースドメインを選択します。ベースドメインは、クラスターに作成したパブリック DNS ゾーンに対応します。
- クラスターの記述名を入力します。7 文字以上の名前を指定すると、クラスター名から生成されるインフラストラクチャー ID で最初の 6 文字のみが使用されます。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから取得したプルシークレットを貼り付けます。
-
install-config.yaml
ファイルを変更します。利用可能なパラメーターの詳細については、「インストール設定パラメーター」セクションを参照してください。 install-config.yaml
ファイルをバックアップし、これを複数のクラスターをインストールするために使用できるようにします。重要install-config.yaml
ファイルはインストールプロセス時に使用されます。このファイルを再利用する必要がある場合は、この段階でこれをバックアップしてください。
1.5.5.1. インストール設定パラメーター
OpenShift Container Platform クラスターをデプロイする前に、クラスターをホストするクラウドプラットフォームでアカウントを記述し、クラスターのプラットフォームをオプションでカスタマイズするためにパラメーターの値を指定します。install-config.yaml
インストール設定ファイルを作成する際に、コマンドラインで必要なパラメーターの値を指定します。クラスターをカスタマイズする場合、install-config.yaml
ファイルを変更して、プラットフォームについての詳細情報を指定できます。
インストール後は、install-config.yaml
ファイルでこれらのパラメーターを変更することはできません。
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
|
クラウドプロバイダーのベースドメイン。この値は、OpenShift Container Platform クラスターコンポーネントへのルートを作成するために使用されます。クラスターの完全な DNS 名は、 |
|
|
コントロールプレーンマシンをホストするためのクラウドプロバイダー。このパラメーターの値は |
|
|
ワーカーマシンをホストするためのクラウドプロバイダー。このパラメーターの値は |
|
| クラスターの名前。 |
|
| クラスターをデプロイするリージョン。 |
AWS の |
| Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから取得したプルシークレット。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する、Quay.io などの組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。 |
{ "auths":{ "cloud.openshift.com":{ "auth":"b3Blb=", "email":"you@example.com" }, "quay.io":{ "auth":"b3Blb=", "email":"you@example.com" } } } |
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
| クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キー。 注記
インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、 |
|
| FIPS モードを有効または無効にするかどうか。デフォルトでは、FIPS モードは有効にされません。FIPS モードが有効にされている場合、OpenShift Container Platform が実行される Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) マシンがデフォルトの Kubernetes 暗号スイートをバイパスし、代わりに RHCOS で提供される暗号モジュールを使用します。 |
|
| クラスターのユーザーに表示されるエンドポイントを公開する方法。 |
|
|
コンピュートマシンで同時マルチスレッドまたは 重要 同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。 |
|
| プロビジョニングするコンピュートマシン(ワーカーマシンとしても知られる)の数。 |
|
|
コントロールプレーンマシンで同時マルチスレッドまたは 重要 同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。 |
|
| プロビジョニングするコントロールプレーンマシンの数。 |
|
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
| クラスターをデプロイする既存 VPC の名前。 | 文字列。 |
| GCP マシンタイプ。 | |
| インストールプログラムが指定される MachinePool のマシンを作成するアベイラビリティーゾーン。 |
YAML シーケンスの |
| コントロールプレーンマシンをデプロイする VPC の既存サブネットの名前。 | サブネット名。 |
| コンピュートマシンをデプロイする VPC の既存サブネットの名前。 | サブネット名。 |
1.5.5.2. GCP のカスタマイズされた install-config.yaml
ファイルのサンプル
install-config.yaml
ファイルをカスタマイズして、OpenShift Container Platform クラスターのプラットフォームについての詳細を指定するか、または必要なパラメーターの値を変更することができます。
このサンプルの YAML ファイルは参照用にのみ提供されます。インストールプログラムを使用して install-config.yaml
ファイルを取得し、これを変更する必要があります。
apiVersion: v1 baseDomain: example.com 1 controlPlane: 2 hyperthreading: Enabled 3 4 name: master platform: gcp: type: n2-standard-4 zones: - us-central1-a - us-central1-c replicas: 3 compute: 5 - hyperthreading: Enabled 6 name: worker platform: gcp: type: n2-standard-4 zones: - us-central1-a - us-central1-c replicas: 3 metadata: name: test-cluster 7 networking: clusterNetwork: - cidr: 10.128.0.0/14 hostPrefix: 23 machineCIDR: 10.0.0.0/16 networkType: OpenShiftSDN serviceNetwork: - 172.30.0.0/16 platform: gcp: ProjectID: openshift-production 8 region: us-central1 9 network: existing_vpc 10 controlPlaneSubnet: control_plane_subnet 11 computeSubnet: compute_subnet 12 pullSecret: '{"auths": ...}' 13 fips: false 14 sshKey: ssh-ed25519 AAAA... 15
- 1 7 8 9 13
- 必須。インストールプログラムはこの値の入力を求めるプロンプトを出します。
- 2 5
- これらのパラメーターおよび値を指定しない場合、インストールプログラムはデフォルトの値を指定します。
- 3 6
controlPlane
セクションは単一マッピングですが、コンピュートセクションはマッピングのシーケンスになります。複数の異なるデータ構造の要件を満たすには、compute
セクションの最初の行はハイフン-
で始め、controlPlane
セクションの最初の行はハイフンで始めることができません。どちらのセクションも、現時点では単一のマシンプールを定義しますが、OpenShift Container Platform の今後のバージョンでは、インストール時の複数のコンピュートプールの定義をサポートする可能性があります。1 つのコントロールプレーンプールのみが使用されます。- 4
- 同時マルチスレッドまたは
hyperthreading
を有効/無効にするかどうか。デフォルトでは、同時スレッドはマシンのコアのパフォーマンスを上げるために有効にされます。パラメーター値をDisabled
に設定するとこれを無効にすることができます。一部のクラスターマシンで同時マルチスレッドを無効にする場合は、これをすべてのクラスターマシンで無効にする必要があります。重要同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。同時マルチスレッドを無効にする場合は、マシンに対して
n1-standard-8
などの大規模なマシンタイプを使用します。 - 10
- 既存の VPC を使用する場合は、その名前を指定します。
- 11
- 既存の VPC を使用する場合は、コントロールプレーンマシンをデプロイする既存サブネットの名前を指定します。サブネットは、指定した VPC に属している必要があります。
- 12
- 既存の VPC を使用する場合は、コンピュートマシンをデプロイする既存サブネットの名前を指定します。サブネットは、指定した VPC に属している必要があります。
- 14
- FIPS モードを有効または無効にするかどうか。デフォルトでは、FIPS モードは有効にされません。FIPS モードが有効にされている場合、OpenShift Container Platform が実行される Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) マシンがデフォルトの Kubernetes 暗号スイートをバイパスし、代わりに RHCOS で提供される暗号モジュールを使用します。
- 15
- クラスター内のマシンにアクセスするために使用する
sshKey
値をオプションで指定できます。注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを指定します。
1.5.5.3. インストール時のクラスター全体のプロキシーの設定
実稼働環境では、インターネットへの直接アクセスを拒否し、代わりに HTTP または HTTPS プロキシーを使用することができます。プロキシー設定を install-config.yaml
ファイルで行うことにより、新規の OpenShift Container Platform クラスターをプロキシーを使用するように設定できます。
前提条件
-
既存の
install-config.yaml
ファイルが必要です。 クラスターがアクセスする必要のあるサイトを確認し、プロキシーをバイパスする必要があるかどうかを判別します。デフォルトで、すべてのクラスター egress トラフィック (クラスターをホストするクラウドについてのクラウドプロバイダー API に対する呼び出しを含む) はプロキシーされます。プロキシーオブジェクトの
spec.noProxy
フィールドにサイトを追加し、必要に応じてプロキシーをバイパスします。注記プロキシーオブジェクトの
status.noProxy
フィールドは、デフォルトでインスタンスメタデータエンドポイント (169.254.169.254
) およびインストール設定のnetworking.machineCIDR
、networking.clusterNetwork.cidr
、およびnetworking.serviceNetwork[]
フィールドの値で設定されます。
手順
install-config.yaml
ファイルを編集し、プロキシー設定を追加します。以下は例になります。apiVersion: v1 baseDomain: my.domain.com proxy: httpProxy: http://<username>:<pswd>@<ip>:<port> 1 httpsProxy: http://<username>:<pswd>@<ip>:<port> 2 noProxy: example.com 3 additionalTrustBundle: | 4 -----BEGIN CERTIFICATE----- <MY_TRUSTED_CA_CERT> -----END CERTIFICATE----- ...
- 1
- クラスター外の HTTP 接続を作成するために使用するプロキシー URL。URL スキームは
http
である必要があります。追加のプロキシー設定が必要ではなく、追加の CA を必要とする MITM の透過的なプロキシーネットワークを使用する場合には、httpProxy
値を指定することはできません。 - 2
- クラスター外で HTTPS 接続を作成するために使用するプロキシー URL。このフィールドが指定されていない場合、HTTP および HTTPS 接続の両方に
httpProxy
が使用されます。追加のプロキシー設定が必要ではなく、追加の CA を必要とする MITM の透過的なプロキシーネットワークを使用する場合には、httpsProxy
値を指定することはできません。 - 3
- プロキシーを除外するための宛先ドメイン名、ドメイン、IP アドレス、または他のネットワーク CIDR のカンマ区切りの一覧。ドメインのすべてのサブドメインを組み込むために、ドメインの前に
.
を入力します。*
を使用し、すべての宛先のプロキシーをバイパスします。 - 4
- 指定されている場合、インストールプログラムは HTTPS 接続のプロキシーに必要な 1 つ以上の追加の CA 証明書が含まれる
user-ca-bundle
という名前の ConfigMap をopenshift-config
namespace に生成します。次に Cluster Network Operator は、これらのコンテンツを Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) 信頼バンドルにマージするtrusted-ca-bundle
ConfigMap を作成し、この ConfigMap はプロキシーオブジェクトのtrustedCA
フィールドで参照されます。additionalTrustBundle
フィールドは、プロキシーのアイデンティティー証明書が RHCOS 信頼バンドルからの認証局によって署名されない限り必要になります。追加のプロキシー設定が必要ではなく、追加の CA を必要とする MITM の透過的なプロキシーネットワークを使用する場合には、MITM CA 証明書を指定する必要があります。
注記インストールプログラムは、プロキシーの
readinessEndpoints
フィールドをサポートしません。- ファイルを保存し、OpenShift Container Platform のインストール時にこれを参照します。
インストールプログラムは、指定の install-config.yaml
ファイルのプロキシー設定を使用する cluster
という名前のクラスター全体のプロキシーを作成します。プロキシー設定が指定されていない場合、cluster
のプロキシーオブジェクトが依然として作成されますが、これには spec
がありません。
cluster
という名前のプロキシーオブジェクトのみがサポートされ、追加のプロキシーを作成することはできません。
1.5.6. クラスターのデプロイ
互換性のあるクラウドプラットフォームに OpenShift Container Platform をインストールできます。
インストールプログラムの create cluster
コマンドは、初期インストール時に 1 回だけ実行できます。
前提条件
- クラスターをホストするクラウドプラットフォームでアカウントを設定します。
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
手順
クラスターに設定した GCP アカウントのサービスアカウントキーを使用しない既存の GCP 認証情報で、以下の場所に保存されているものを削除します。
-
GOOGLE_CREDENTIALS
、GOOGLE_CLOUD_KEYFILE_JSON
、またはGCLOUD_KEYFILE_JSON
環境変数 -
~/.gcp/osServiceAccount.json
ファイル -
gcloud cli
デフォルト認証情報
-
インストールプログラムを実行します。
$ ./openshift-install create cluster --dir=<installation_directory> \ 1 --log-level=info 2
注記ホストに設定した AWS アカウントにクラスターをデプロイするための十分なパーミッションがない場合、インストールプログラムは停止し、不足しているパーミッションが表示されます。
クラスターのデプロイメントが完了すると、Web コンソールへのリンクや
kubeadmin
ユーザーの認証情報を含む、クラスターにアクセスするための指示がターミナルに表示されます。重要インストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになる証明書が含まれます。最初の証明書のローテーションが正常に実行されるようにするには、クラスターを動作が低下していない状態で 24 時間実行し続ける必要があります。
重要インストールプログラム、またはインストールプログラムが作成するファイルを削除することはできません。これらはいずれもクラスターを削除するために必要になります。
オプション: クラスターをインストールするために使用したサービスアカウントのパーミッションの数を減らすことができます。
-
Owner
ロールをサービスアカウントに割り当てている場合、 そのロールを削除し、これをViewer
ロールに置き換えることができます。 -
Service Account Key Admin
ロールが含まれている場合は、これを削除することができます。
-
1.5.7. バイナリーのダウンロードによる CLI のインストール
コマンドラインインターフェースを使用して OpenShift Container Platform と対話するために CLI (oc
) をインストールすることができます。oc
は Linux、Windows、または macOS にインストールできます。
以前のバージョンの oc
をインストールしている場合、これを使用して OpenShift Container Platform 4.3 のすべてのコマンドを実行することはできません。新規バージョンの oc
をダウンロードし、インストールします。
1.5.7.1. Linux への CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Linux にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの Linux を選択し、Download command-line tools をクリックします。
アーカイブを展開します。
$ tar xvzf <file>
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに配置します。PATH
を確認するには、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
1.5.7.2. Windows での CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Windows にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの Windows を選択し、Download command-line tools をクリックします。
- ZIP プログラムでアーカイブを解凍します。
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、コマンドプロンプトを開いて以下のコマンドを実行します。C:\> path
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
C:\> oc <command>
1.5.7.3. macOS への CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを macOS にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの MacOS を選択し、Download command-line tools をクリックします。
- アーカイブを展開し、解凍します。
oc
バイナリーをパスにあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
1.5.8. クラスターへのログイン
クラスター kubeconfig
ファイルをエクスポートし、デフォルトシステムユーザーとしてクラスターにログインできます。kubeconfig
ファイルには、クライアントを正しいクラスターおよび API サーバーに接続するために CLI で使用されるクラスターについての情報が含まれます。このファイルはクラスターに固有のファイルであり、OpenShift Container Platform のインストール時に作成されます。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスターをデプロイします。
-
oc
CLI をインストールします。
手順
kubeadmin
認証情報をエクスポートします。$ export KUBECONFIG=<installation_directory>/auth/kubeconfig 1
- 1
<installation_directory>
には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
エクスポートされた設定を使用して、
oc
コマンドを正常に実行できることを確認します。$ oc whoami system:admin
1.5.9. 次のステップ
- クラスターをカスタマイズします。
- 必要な場合は、リモートの健全性レポートをオプトアウトすることができます。
1.6. GCP へのプライベートクラスターのインストール
OpenShift Container Platform バージョン 4.3 では、プライベートクラスターを Google Cloud Platform (GCP) の既存の VPC にインストールできます。インストールプログラムは、カスタマイズ可能な残りの必要なインフラストラクチャーをプロビジョニングします。インストールをカスタマイズするには、クラスターをインストールする前に、install-config.yaml
ファイルでパラメーターを変更します。
1.6.1. 前提条件
- OpenShift Container Platform のインストールおよび更新プロセスについての詳細を確認します。
- GCP アカウントを設定してクラスターをホストします。
- ファイアウォールを使用する場合、クラスターがアクセスを必要とするサイトを許可するようにファイアウォールを設定する必要があります。
- システムが IAM(アイデンティティーおよびアクセス管理)を管理できない場合、クラスター管理者は IAM 認証情報を手動で作成し、維持できます。手動モードは、クラウド IAM API に到達できない環境でも使用できます。
1.6.2. プライベートクラスター
お使いの環境で外部のインターネット接続を必要としない場合には、外部エンドポイントを公開しないプライベート OpenShift Container Platform クラスターをデプロイすることができます。プライベートクラスターは内部ネットワークからのみアクセス可能で、インターネット上では表示されません。
デフォルトで、OpenShift Container Platform はパブリックにアクセス可能な DNS およびエンドポイントを使用できるようにプロビジョニングされます。プライベートクラスターは、クラスターのデプロイ時に DNS、Ingress コントローラー、および API サーバーを private に設定します。つまり、クラスターリソースは内部ネットワークからのみアクセスでき、インターネット上では表示されません。
プライベートクラスターをデプロイするには、要件を満たす既存のネットワークを使用する必要があります。クラスターリソースはネットワーク上の他のクラスター間で共有される可能性があります。
さらに、プロビジョニングするクラウドの API サービスにアクセスできるマシンから、プロビジョニングするネットワーク上のホストおよびインストールメディアを取得するために使用するインターネットにプライベートクラスターをデプロイする必要があります。これらのアクセス要件を満たし、所属する会社のガイドラインに準拠したすべてのマシンを使用することができます。たとえば、このマシンには、クラウドネットワーク上の bastion ホスト、または VPN 経由でネットワークにアクセスできるマシンを使用できます。
1.6.2.1. GCP のプライベートクラスター
Google Cloud Platform (GCP) にプライベートクラスターを作成するには、クラスターをホストするために既存のプライベート VPC およびサブネットを指定する必要があります。インストールプログラムは、クラスターが必要とする DNS レコードを解決できる必要もあります。インストールプログラムは、内部トラフィック用としてのみ Ingress Operator および API サーバーを設定します。
クラスターには、GCP API にアクセスするためにインターネットへのアクセスが依然として必要になります。
以下のアイテムは、プライベートクラスターのインストール時に必要ではなく、作成されません。
- パブリックサブネット
- パブリック Ingress をサポートするパブリックネットワークロードバランサー
-
クラスターの
baseDomain
に一致するパブリック DNS ゾーン
インストールプログラムは、プライベート DNS ゾーンおよびクラスターに必要なレコードを作成するために指定する baseDomain
を使用します。クラスターは、Operator がクラスターのパブリックレコードを作成せず、すべてのクラスターマシンが指定するプライベートサブネットに配置されるように設定されます。
ソースタグに基づいて外部ロードバランサーへのアクセスを制限できないため、プライベートクラスターは内部ロードバランサーのみを使用して内部インスタンスへのアクセスを許可します。
内部ロードバランサーは、ネットワークロードバランサーが使用するターゲットプールではなく、インスタンスグループに依存します。インストールプログラムは、グループにインスタンスがない場合でも、各ゾーンのインスタンスグループを作成します。
- クラスター IP アドレスは内部のみで使用されます。
- 1 つの転送ルールが Kubernetes API およびマシン設定サーバーポートの両方を管理します。
- バックエンドサービスは各ゾーンのインスタンスグループ、および存在する場合はブートストラップインスタンスグループで構成されます。
- ファイアウォールは、内部のソース範囲のみに基づく単一ルールを使用します。
1.6.2.1.1. 制限
ロードバランサーの機能の違いにより、マシン設定サーバー /healthz
のヘルスチェックは実行されません。2 つの内部ロードバランサーが 1 つの IP アドレスを共有できませんが、2 つのネットワークロードバランサーは 1 つの外部 IP アドレスを共有できます。インスタンスが健全であるかどうかについては、ポート 6443 の /readyz
チェックで完全に判別されます。
1.6.3. カスタム VPC の使用について
OpenShift Container Platform バージョン 4.3 では、プライベートクラスターを Google Cloud Platform (GCP) の既存の VPC にインストールできます。これを実行する場合、VPC 内の既存のサブネットおよびルーティングルールも使用する必要があります。
OpenShift Container Platform を既存の GCP VPC にデプロイすると、新規アカウントの制限を回避したり、会社のガイドラインによる運用上の制約をより容易に遵守することが可能になる場合があります。VPC の作成に必要なインフラストラクチャーの作成パーミッションを取得できない場合には、このオプションを使用できます。
1.6.3.1. VPC を使用するための要件
インストールプログラムは、以下のコンポーネントを作成しなくなります。* VPC * サブネット * Cloud Router * NAT * NAT IP アドレス
カスタム VPC を使用する場合は、そのカスタム VPC と使用するインストールプログラムおよびクラスターのサブネットを適切に設定する必要があります。インストールプログラムは、使用するクラスターのネットワーク範囲を細分化できず、サブネットのルートテーブルを設定するか、または DHCP などの VPC オプションを設定します。これは、クラスターのインストール前に設定する必要があります。
VPC およびサブネットは以下の要件を満たす必要があります。
- VPC は、OpenShift Container Platform クラスターをデプロイする同じ GCP プロジェクトに存在する必要があります。
- コントロールプレーンおよびコンピュートマシンからインターネットにアクセスできるようにするには、サブネットで Cloud NAT を設定してこれに対する egress を許可する必要があります。これらのマシンにパブリックアドレスがありません。インターネットへのアクセスが必要ない場合でも、インストールプログラムおよびイメージを取得できるように VPC ネットワークに対して egress を許可する必要があります。複数の Cloud NAT を共有サブネットで設定できないため、インストールプログラムはこれを設定できません。
指定するサブネットが適切であることを確認するには、インストールプログラムが以下のデータを確認します。
- 指定するすべてのサブネットが存在し、指定した VPC に属します。
- サブネットの CIDR はマシン CIDR に属します。
- クラスターのコントロールプレーンおよびコンピュートマシンをデプロイするためにサブネットを指定する必要があります。両方のマシンタイプに同じサブネットを使用できます。
既存の VPC を使用するクラスターを破棄しても、VPC は削除されません。
1.6.3.2. パーミッションの区分
OpenShift Container Platform 4.3 以降、クラスターのデプロイに、インストールプログラムがプロビジョニングするインフラストラクチャークラスターに必要なすべてのパーミッションを必要としなくなりました。この変更は、ある会社で個人がクラウドで他とは異なるリソースを作成できるようにパーミッションが区分された状態に類似するものです。たとえば、インスタンス、バケット、ロードバランサーなどのアプリケーション固有のアイテムを作成することはできますが、VPC、サブネット、または Ingress ルールなどのネットワーク関連のコンポーネントは作成できない可能性があります。
クラスターの作成時に使用する GCP の認証情報には、VPC、およびサブネット、ルーティングテーブル、インターネットゲートウェイ、NAT、VPN などの VPC 内のコアとなるネットワークコンポーネントの作成に必要なネットワークのパーミッションは必要ありません。ロードバランサー、セキュリティーグループ、ストレージおよびノードなどの、クラスター内でマシンに必要なアプリケーションリソースを作成するパーミッションは依然として必要になります。
1.6.3.3. クラスター間の分離
OpenShift Container Platform を既存ネットワークにデプロイする場合、クラスターサービスの分離は、クラスターのインフラストラクチャー ID によるクラスター内のマシンを参照するファイアウォールルールによって保持されます。クラスター内のトラフィックのみが許可されます。
複数のクラスターを同じ VPC にデプロイする場合、以下のコンポーネントはクラスター間のアクセスを共有する可能性があります。
- API:外部公開ストラテジーでグローバルに利用可能か、または内部公開ストラテジーのネットワーク全体で利用できる。
- デバッグツール: SSH および ICMP アクセス用に machineCIDR に対して開かれている仮想マシンインスタンス上のポートなど。
1.6.4. OpenShift Container Platform のインターネットアクセスおよび Telemetry アクセス
OpenShift Container Platform 4.3 では、クラスターをインストールするためにインターネットアクセスが必要になります。クラスターの健全性および正常に実行された更新についてのメトリクスを提供するためにデフォルトで実行される Telemetry サービスにもインターネットアクセスが必要です。クラスターがインターネットに接続されている場合、Telemetry は自動的に実行され、クラスターは Red Hat OpenShift Cluster Manager (OCM) に登録されます。
Red Hat OpenShift Cluster Manager インベントリーが Telemetry によって自動的に維持されるか、または OCM を手動で使用しているかのいずれによって正常であることを確認した後に、subscription watch を使用して、アカウントまたはマルチクラスターレベルで OpenShift Container Platform サブスクリプションを追跡します。
インターネットへのアクセスは以下を実行するために必要です。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager ページにアクセスし、インストールプログラムをダウンロードし、サブスクリプション管理を実行します。クラスターにインターネットアクセスがあり、Telemetry を無効にしない場合、そのサービスは有効なサブスクリプションでクラスターを自動的に使用します。
- クラスターのインストールに必要なパッケージを取得するために Quay.io にアクセスします。
- クラスターの更新を実行するために必要なパッケージを取得します。
クラスターでインターネットに直接アクセスできない場合、プロビジョニングする一部のタイプのインフラストラクチャーでネットワークが制限されたインストールを実行できます。このプロセスで、必要なコンテンツをダウンロードし、これを使用してミラーレジストリーにクラスターのインストールおよびインストールプログラムの生成に必要なパッケージを設定します。インストールタイプによっては、クラスターのインストール環境でインターネットアクセスが不要となる場合があります。クラスターを更新する前に、ミラーレジストリーのコンテンツを更新します。
1.6.5. SSH プライベートキーの生成およびエージェントへの追加
クラスターでインストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要がある場合、ssh-agent
とインストールプログラムの両方に SSH キーを指定する必要があります。
実稼働環境では、障害復旧およびデバッグが必要です。
このキーを使用して、ユーザー core
としてマスターノードに対して SSH を実行できます。クラスターをデプロイする際に、キーは core
ユーザーの ~/.ssh/authorized_keys
一覧に追加されます。
AWS キーペアなどのプラットフォームに固有の方法で設定したキーではなく、ローカルキーを使用する必要があります。
手順
パスワードなしの認証に設定されている SSH キーがコンピューター上にない場合は、これを作成します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
$ ssh-keygen -t rsa -b 4096 -N '' \ -f <path>/<file_name> 1
- 1
~/.ssh/id_rsa
などの、SSH キーのパスおよびファイル名を指定します。既存の SSH キーは上書きされるため、指定しないでください。
このコマンドを実行すると、指定した場所にパスワードを必要としない SSH キーが生成されます。
ssh-agent
プロセスをバックグラウンドタスクとして開始します。$ eval "$(ssh-agent -s)" Agent pid 31874
SSH プライベートキーを
ssh-agent
に追加します。$ ssh-add <path>/<file_name> 1 Identity added: /home/<you>/<path>/<file_name> (<computer_name>)
- 1
~/.ssh/id_rsa
などの、SSH プライベートキーのパスおよびファイル名を指定します。
次のステップ
- OpenShift Container Platform をインストールする際に、SSH パブリックキーをインストールプログラムに指定します。
1.6.6. インストールプログラムの取得
OpenShift Container Platform をインストールする前に、インストールファイルをローカルコンピューターにダウンロードします。
前提条件
- Linux または macOS を使用するコンピューターからクラスターをインストールする必要があります。
- インストールプログラムをダウンロードするには、500 MB のローカルディスク領域が必要です。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページにアクセスします。Red Hat アカウントがある場合は、認証情報を使ってログインします。アカウントがない場合はこれを作成します。
選択するインストールタイプのページに移動し、オペレーティングシステムのインストールプログラムをダウンロードし、ファイルをインストール設定ファイルを保存するディレクトリーに配置します。
重要インストールプログラムは、クラスターのインストールに使用するコンピューターにいくつかのファイルを作成します。クラスターインストールの完了後は、インストールプログラムおよびインストールプログラムが作成するファイルの両方を保持する必要があります。
重要インストールプログラムで作成されたファイルを削除しても、クラスターがインストール時に失敗した場合でもクラスターは削除されません。特定のクラウドプロバイダー用に記載された OpenShift Container Platform のアンインストール手順を完了して、クラスターを完全に削除する必要があります。
インストールプログラムを展開します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。
$ tar xvf <installation_program>.tar.gz
-
Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから、インストールプルシークレットを
.txt
ファイルとしてダウンロードします。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する Quay.io など、組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。
1.6.7. インストール設定ファイルの作成
OpenShift Container Platform のインストールのカスタマイズは、以下で実行できます。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
手順
install-config.yaml
ファイルを作成します。以下のコマンドを実行します。
$ ./openshift-install create install-config --dir=<installation_directory> 1
- 1
<installation_directory>
の場合、インストールプログラムが作成するファイルを保存するためにディレクトリー名を指定します。
重要空のディレクトリーを指定します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットの有効期限は短く設定されているため、インストールディレクトリーを再利用することができません。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。
プロンプト時に、クラウドの設定の詳細情報を指定します。
オプション: クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キーを選択します。
注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを指定します。- クラスターの記述名を入力します。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから取得したプルシークレットを貼り付けます。
-
install-config.yaml
ファイルを変更します。利用可能なパラメーターの詳細については、「インストール設定パラメーター」セクションを参照してください。 install-config.yaml
ファイルをバックアップし、これを複数のクラスターをインストールするために使用できるようにします。重要install-config.yaml
ファイルはインストールプロセス時に使用されます。このファイルを再利用する必要がある場合は、この段階でこれをバックアップしてください。
1.6.7.1. インストール設定パラメーター
OpenShift Container Platform クラスターをデプロイする前に、クラスターをホストするクラウドプラットフォームでアカウントを記述し、クラスターのプラットフォームをオプションでカスタマイズするためにパラメーターの値を指定します。install-config.yaml
インストール設定ファイルを作成する際に、コマンドラインで必要なパラメーターの値を指定します。クラスターをカスタマイズする場合、install-config.yaml
ファイルを変更して、プラットフォームについての詳細情報を指定できます。
インストール後は、install-config.yaml
ファイルでこれらのパラメーターを変更することはできません。
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
|
クラウドプロバイダーのベースドメイン。この値は、OpenShift Container Platform クラスターコンポーネントへのルートを作成するために使用されます。クラスターの完全な DNS 名は、 |
|
|
コントロールプレーンマシンをホストするためのクラウドプロバイダー。このパラメーターの値は |
|
|
ワーカーマシンをホストするためのクラウドプロバイダー。このパラメーターの値は |
|
| クラスターの名前。 |
|
| クラスターをデプロイするリージョン。 |
AWS の |
| Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから取得したプルシークレット。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する、Quay.io などの組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。 |
{ "auths":{ "cloud.openshift.com":{ "auth":"b3Blb=", "email":"you@example.com" }, "quay.io":{ "auth":"b3Blb=", "email":"you@example.com" } } } |
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
| クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キー。 注記
インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、 |
|
| FIPS モードを有効または無効にするかどうか。デフォルトでは、FIPS モードは有効にされません。FIPS モードが有効にされている場合、OpenShift Container Platform が実行される Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) マシンがデフォルトの Kubernetes 暗号スイートをバイパスし、代わりに RHCOS で提供される暗号モジュールを使用します。 |
|
| クラスターのユーザーに表示されるエンドポイントを公開する方法。 |
|
|
コンピュートマシンで同時マルチスレッドまたは 重要 同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。 |
|
| プロビジョニングするコンピュートマシン(ワーカーマシンとしても知られる)の数。 |
|
|
コントロールプレーンマシンで同時マルチスレッドまたは 重要 同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。 |
|
| プロビジョニングするコントロールプレーンマシンの数。 |
|
パラメーター | 説明 | 値 |
---|---|---|
| クラスターをデプロイする既存 VPC の名前。 | 文字列。 |
| GCP マシンタイプ。 | |
| インストールプログラムが指定される MachinePool のマシンを作成するアベイラビリティーゾーン。 |
YAML シーケンスの |
| コントロールプレーンマシンをデプロイする VPC の既存サブネットの名前。 | サブネット名。 |
| コンピュートマシンをデプロイする VPC の既存サブネットの名前。 | サブネット名。 |
1.6.7.2. インストール時のクラスター全体のプロキシーの設定
実稼働環境では、インターネットへの直接アクセスを拒否し、代わりに HTTP または HTTPS プロキシーを使用することができます。プロキシー設定を install-config.yaml
ファイルで行うことにより、新規の OpenShift Container Platform クラスターをプロキシーを使用するように設定できます。
前提条件
-
既存の
install-config.yaml
ファイルが必要です。 クラスターがアクセスする必要のあるサイトを確認し、プロキシーをバイパスする必要があるかどうかを判別します。デフォルトで、すべてのクラスター egress トラフィック (クラスターをホストするクラウドについてのクラウドプロバイダー API に対する呼び出しを含む) はプロキシーされます。プロキシーオブジェクトの
spec.noProxy
フィールドにサイトを追加し、必要に応じてプロキシーをバイパスします。注記プロキシーオブジェクトの
status.noProxy
フィールドは、デフォルトでインスタンスメタデータエンドポイント (169.254.169.254
) およびインストール設定のnetworking.machineCIDR
、networking.clusterNetwork.cidr
、およびnetworking.serviceNetwork[]
フィールドの値で設定されます。
手順
install-config.yaml
ファイルを編集し、プロキシー設定を追加します。以下は例になります。apiVersion: v1 baseDomain: my.domain.com proxy: httpProxy: http://<username>:<pswd>@<ip>:<port> 1 httpsProxy: http://<username>:<pswd>@<ip>:<port> 2 noProxy: example.com 3 additionalTrustBundle: | 4 -----BEGIN CERTIFICATE----- <MY_TRUSTED_CA_CERT> -----END CERTIFICATE----- ...
- 1
- クラスター外の HTTP 接続を作成するために使用するプロキシー URL。URL スキームは
http
である必要があります。追加のプロキシー設定が必要ではなく、追加の CA を必要とする MITM の透過的なプロキシーネットワークを使用する場合には、httpProxy
値を指定することはできません。 - 2
- クラスター外で HTTPS 接続を作成するために使用するプロキシー URL。このフィールドが指定されていない場合、HTTP および HTTPS 接続の両方に
httpProxy
が使用されます。追加のプロキシー設定が必要ではなく、追加の CA を必要とする MITM の透過的なプロキシーネットワークを使用する場合には、httpsProxy
値を指定することはできません。 - 3
- プロキシーを除外するための宛先ドメイン名、ドメイン、IP アドレス、または他のネットワーク CIDR のカンマ区切りの一覧。ドメインのすべてのサブドメインを組み込むために、ドメインの前に
.
を入力します。*
を使用し、すべての宛先のプロキシーをバイパスします。 - 4
- 指定されている場合、インストールプログラムは HTTPS 接続のプロキシーに必要な 1 つ以上の追加の CA 証明書が含まれる
user-ca-bundle
という名前の ConfigMap をopenshift-config
namespace に生成します。次に Cluster Network Operator は、これらのコンテンツを Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) 信頼バンドルにマージするtrusted-ca-bundle
ConfigMap を作成し、この ConfigMap はプロキシーオブジェクトのtrustedCA
フィールドで参照されます。additionalTrustBundle
フィールドは、プロキシーのアイデンティティー証明書が RHCOS 信頼バンドルからの認証局によって署名されない限り必要になります。追加のプロキシー設定が必要ではなく、追加の CA を必要とする MITM の透過的なプロキシーネットワークを使用する場合には、MITM CA 証明書を指定する必要があります。
注記インストールプログラムは、プロキシーの
readinessEndpoints
フィールドをサポートしません。- ファイルを保存し、OpenShift Container Platform のインストール時にこれを参照します。
インストールプログラムは、指定の install-config.yaml
ファイルのプロキシー設定を使用する cluster
という名前のクラスター全体のプロキシーを作成します。プロキシー設定が指定されていない場合、cluster
のプロキシーオブジェクトが依然として作成されますが、これには spec
がありません。
cluster
という名前のプロキシーオブジェクトのみがサポートされ、追加のプロキシーを作成することはできません。
1.6.8. クラスターのデプロイ
互換性のあるクラウドプラットフォームに OpenShift Container Platform をインストールできます。
インストールプログラムの create cluster
コマンドは、初期インストール時に 1 回だけ実行できます。
前提条件
- クラスターをホストするクラウドプラットフォームでアカウントを設定します。
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
手順
インストールプログラムを実行します。
$ ./openshift-install create cluster --dir=<installation_directory> \ 1 --log-level=info 2
注記ホストに設定した AWS アカウントにクラスターをデプロイするための十分なパーミッションがない場合、インストールプログラムは停止し、不足しているパーミッションが表示されます。
クラスターのデプロイメントが完了すると、Web コンソールへのリンクや
kubeadmin
ユーザーの認証情報を含む、クラスターにアクセスするための指示がターミナルに表示されます。重要インストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになる証明書が含まれます。最初の証明書のローテーションが正常に実行されるようにするには、クラスターを動作が低下していない状態で 24 時間実行し続ける必要があります。
重要インストールプログラム、またはインストールプログラムが作成するファイルを削除することはできません。これらはいずれもクラスターを削除するために必要になります。
1.6.9. バイナリーのダウンロードによる CLI のインストール
コマンドラインインターフェースを使用して OpenShift Container Platform と対話するために CLI (oc
) をインストールすることができます。oc
は Linux、Windows、または macOS にインストールできます。
以前のバージョンの oc
をインストールしている場合、これを使用して OpenShift Container Platform 4.3 のすべてのコマンドを実行することはできません。新規バージョンの oc
をダウンロードし、インストールします。
1.6.9.1. Linux への CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Linux にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの Linux を選択し、Download command-line tools をクリックします。
アーカイブを展開します。
$ tar xvzf <file>
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに配置します。PATH
を確認するには、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
1.6.9.2. Windows での CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Windows にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの Windows を選択し、Download command-line tools をクリックします。
- ZIP プログラムでアーカイブを解凍します。
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、コマンドプロンプトを開いて以下のコマンドを実行します。C:\> path
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
C:\> oc <command>
1.6.9.3. macOS への CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを macOS にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの MacOS を選択し、Download command-line tools をクリックします。
- アーカイブを展開し、解凍します。
oc
バイナリーをパスにあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
1.6.10. クラスターへのログイン
クラスター kubeconfig
ファイルをエクスポートし、デフォルトシステムユーザーとしてクラスターにログインできます。kubeconfig
ファイルには、クライアントを正しいクラスターおよび API サーバーに接続するために CLI で使用されるクラスターについての情報が含まれます。このファイルはクラスターに固有のファイルであり、OpenShift Container Platform のインストール時に作成されます。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスターをデプロイします。
-
oc
CLI をインストールします。
手順
kubeadmin
認証情報をエクスポートします。$ export KUBECONFIG=<installation_directory>/auth/kubeconfig 1
- 1
<installation_directory>
には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
エクスポートされた設定を使用して、
oc
コマンドを正常に実行できることを確認します。$ oc whoami system:admin
1.6.11. 次のステップ
- クラスターをカスタマイズします。
- 必要な場合は、リモートの健全性レポートをオプトアウトすることができます。
1.7. Deployment Manager テンプレートを使用した GCP へのクラスターのインストール
OpenShift Container Platform バージョン 4.3 では、プロビジョニングするインフラストラクチャーを使用するクラスターを Google Cloud Platform (GCP) にインストールできます。
以下に、ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのインストールを実行する手順を要約します。これらの手順を実行するか、独自の手順を作成するのに役立つ複数の Deployment Manager テンプレートが提供されます。他の方法を使用して必要なリソースを作成することもできます。これらのテンプレートはサンプルとしてのみ提供されます。
1.7.1. 前提条件
- OpenShift Container Platform のインストールおよび更新プロセスについての詳細を確認します。
- ファイアウォールを使用し、Telemetry を使用する予定がある場合は、クラスターがアクセスする必要のあるサイトを許可するようにファイアウォールを設定する必要があります。
システムが IAM(アイデンティティーおよびアクセス管理)を管理できない場合、クラスター管理者は IAM 認証情報を手動で作成し、維持できます。手動モードは、クラウド IAM API に到達できない環境でも使用できます。
注記プロキシーを設定する場合は、このサイト一覧も確認してください。
1.7.2. 証明書署名要求の管理
ユーザーがプロビジョニングするインフラストラクチャーを使用する場合、クラスターの自動マシン管理へのアクセスは制限されるため、インストール後にクラスターの証明書署名要求 (CSR) のメカニズムを提供する必要があります。kube-controller-manager
は kubelet クライアント CSR のみを承認します。machine-approver
は、kubelet 認証情報を使用して要求される提供証明書の有効性を保証できません。適切なマシンがこの要求を発行したかどうかを確認できないためです。kubelet 提供証明書の要求の有効性を検証し、それらを承認する方法を判別し、実装する必要があります。
1.7.3. GCP プロジェクトの設定
OpenShift Container Platform をインストールする前に、これをホストするように Google Cloud Platform (GCP) プロジェクトを設定する必要があります。
1.7.3.1. GCP プロジェクトの作成
OpenShift Container Platform をインストールするには、クラスターをホストするために Google Cloud Platform (GCP) アカウントでプロジェクトを作成する必要があります。
手順
- OpenShift Container Platform クラスターをホストするプロジェクトを作成します。GCP ドキュメントの「プロジェクトの作成と管理」を参照してください。
1.7.3.2. GCP での API サービスの有効化
Google Cloud Platform (GCP) プロジェクトでは、OpenShift Container Platform インストールを完了するために複数の API サービスへのアクセスが必要です。
前提条件
- クラスターをホストするプロジェクトを作成しています。
手順
クラスターをホストするプロジェクトで以下の必要な API サービスを有効にします。GCP ドキュメントの「サービスの有効化」を参照してください。
表1.17 必要な API サービス API サービス コンソールサービス名 Cloud Deployment Manager V2 API
deploymentmanager.googleapis.com
Compute Engine API
compute.googleapis.com
Google Cloud API
cloudapis.googleapis.com
Cloud Resource Manager API
cloudresourcemanager.googleapis.com
Google DNS API
dns.googleapis.com
IAM Service Account Credentials API
iamcredentials.googleapis.com
Identity and Access Management (IAM) API
iam.googleapis.com
Service Management API
servicemanagement.googleapis.com
Service Usage API
serviceusage.googleapis.com
Google Cloud Storage JSON API
storage-api.googleapis.com
Cloud Storage
storage-component.googleapis.com
1.7.3.3. GCP の DNS の設定
OpenShift Container Platform をインストールするには、使用する Google Cloud Platform (GCP) アカウントに、OpenShift Container Platform クラスターをホストする同じプロジェクトに専用のパブリックホストゾーンがなければなりません。このゾーンはドメインに対する権威を持っている必要があります。DNS サービスは、クラスターへの外部接続のためのクラスターの DNS 解決および名前検索を提供します。
手順
ドメイン、またはサブドメイン、およびレジストラーを特定します。既存のドメインおよびレジストラーを移行するか、GCP または他のソースから新規のものを取得できます。
注記新規ドメインを購入する場合、関連する DNS の変更が伝播するのに時間がかかる場合があります。Google 経由でドメインを購入する方法についての詳細は、「 Google ドメイン」を参照してください。
GCP プロジェクトにドメインまたはサブドメインのパブリックホストゾーンを作成します。GCP ドキュメントの「ゾーンの管理」を参照してください。
openshiftcorp.com
などのルートドメインや、clusters.openshiftcorp.com
などのサブドメインを使用します。ホストゾーンレコードから新規の権威ネームサーバーを抽出します。GCP ドキュメントの「Cloud DNS ネームサーバーを検索する」を参照してください。
通常は、4 つのネームサーバーがあります。
- ドメインが使用するネームサーバーのレジストラーレコードを更新します。たとえば、ドメインを Google ドメインに登録している場合は、Google Domains Help で「How to switch to custom name servers」のトピックを参照してください。
- ルートドメインを Google Cloud DNS に移行している場合は、DNS レコードを移行します。GCP ドキュメントの「Cloud DNS への移行」を参照してください。
- サブドメインを使用する場合は、所属する会社の手順に従ってその委任レコードを親ドメインに追加します。このプロセスには、所属企業の IT 部門や、会社のルートドメインと DNS サービスを制御する部門へのリクエストが含まれる場合があります。
1.7.3.4. GCP アカウントの制限
OpenShift Container Platform クラスターは多くの Google Cloud Platform (GCP) コンポーネントを使用しますが、デフォルトの 割り当て (Quota) はデフォルトの OpenShift Container Platform クラスターをインストールする機能に影響を与えません。
3 つのコンピュートマシンおよび 3 つのコントロールプレーンマシンが含まれるデフォルトクラスターは以下のリソースを使用します。一部のリソースはブートストラッププロセス時にのみ必要となり、クラスターのデプロイ後に削除されることに注意してください。
サービス | Component | 場所 | 必要なリソースの合計 | ブートストラップ後に削除されるリソース |
---|---|---|---|---|
サービスアカウント | IAM | グローバル | 5 | 0 |
ファイアウォールのルール | ネットワーク | グローバル | 11 | 1 |
転送ルール | コンピュート | グローバル | 2 | 0 |
ヘルスチェック | コンピュート | グローバル | 2 | 0 |
イメージ | コンピュート | グローバル | 1 | 0 |
ネットワーク | ネットワーク | グローバル | 1 | 0 |
ルーター | ネットワーク | グローバル | 1 | 0 |
ルート | ネットワーク | グローバル | 2 | 0 |
サブネットワーク | コンピュート | グローバル | 2 | 0 |
ターゲットプール | ネットワーク | グローバル | 2 | 0 |
インストール時にクォータが十分ではない場合、インストールプログラムは超過したクォータとリージョンの両方を示すエラーを表示します。
実際のクラスターサイズ、計画されるクラスターの拡張、およびアカウントに関連付けられた他のクラスターからの使用法を考慮してください。CPU、静的 IP アドレス、および永続ディスク SSD(ストレージ)のクォータは、ほとんどの場合に不十分になる可能性のあるものです。
以下のリージョンのいずれかにクラスターをデプロイする予定の場合、ストレージクォータの最大値を超え、CPU クォータ制限を超える可能性が高くなります。
- asia-east2
- asia-northeast2
- asia-south1
- australia-southeast1
- europe-north1
- europe-west2
- europe-west3
- europe-west6
- northamerica-northeast1
- southamerica-east1
- us-west2
GCP コンソールからリソースクォータを増やすことは可能ですが、サポートチケットを作成する必要がある場合があります。OpenShift Container Platform クラスターをインストールする前にサポートチケットを解決できるように、クラスターのサイズを早期に計画してください。
1.7.3.5. GCP でのサービスアカウントの作成
OpenShift Container Platform には、Google API でデータにアクセスするための認証および承認を提供する Google Cloud Platform (GCP) サービスアカウントが必要です。プロジェクトに必要なロールが含まれる既存の IAM サービスアカウントがない場合は、これを作成する必要があります。
前提条件
- クラスターをホストするプロジェクトを作成しています。
手順
- OpenShift Container Platform クラスターをホストするために使用するプロジェクトでサービスアカウントを作成します。GCP ドキュメントで「サービスアカウントの作成」を参照してください。
サービスアカウントに適切なパーミッションを付与します。付随する個別のパーミッションを付与したり、
オーナー
ロールをこれに割り当てることができます。「特定のリソースのサービスアカウントへの役割の付与」を参照してください。注記サービスアカウントをプロジェクトの所有者にすることが必要なパーミッションを取得する最も簡単な方法になります。 つまりこれは、サービスアカウントはプロジェクトを完全に制御できることを意味します。この権限を提供することに伴うリスクが受け入れ可能であるかどうかを判別する必要があります。
JSON 形式でサービスアカウントキーを作成します。GCP ドキュメントの「サービスアカウントキーの作成」を参照してください。
クラスターを作成するには、サービスアカウントキーが必要になります。
1.7.3.5.1. 必要な GCP パーミッション
作成するサービスアカウントにオーナー
ロールを割り当てると、OpenShift Container Platform のインストールに必要なパーミッションも含め、そのサービスアカウントにすべてのパーミッションが付与されます。OpenShift Container Platform クラスターをデプロイするには、サービスアカウントに以下のパーミッションが必要です。クラスターを既存の VPC にデプロイする場合、サービスアカウントでは一部のネットワークのパーミッションを必要としません。これについては、以下の一覧に記載されています。
インストールプログラムに必要なロール
- Compute 管理者
- セキュリティー管理者
- サービスアカウント管理者
- サービスアカウントユーザー
- ストレージ管理者
インストール時のネットワークリソースの作成に必要なロール
- DNS 管理者
ユーザーによってプロビジョニングされる GCP インフラストラクチャーに必要なロール
- Deployment Manager Editor
- サービスアカウントキー管理者
オプションのロール
クラスターで Operator の制限された認証情報を新たに作成できるようにするには、以下のロールを追加します。
- サービスアカウントキー管理者
ロールは、コントロールプレーンおよびコンピュートマシンが使用するサービスアカウントに適用されます。
アカウント | ロール |
---|---|
コントロールプレーン |
|
| |
| |
| |
| |
コンピュート |
|
|
1.7.3.6. サポートされている GCP リージョン
OpenShift Container Platform クラスターを以下の Google Cloud Platform (GCP) リージョンにデプロイできます。
- asia-east1 (Changhua County, Taiwan)
- asia-east2 (Hong Kong)
- asia-northeast1 (Tokyo, Japan)
- asia-northeast2 (Osaka, Japan)
- asia-south1 (Mumbai, India)
- asia-southeast1 (Jurong West, Singapore)
- australia-southeast1 (Sydney, Australia)
- europe-north1 (Hamina, Finland)
- europe-west1 (St. Ghislain, Belgium)
- europe-west2 (London, England, UK)
- europe-west3 (Frankfurt, Germany)
- europe-west4 (Eemshaven, Netherlands)
- europe-west6 (Zürich, Switzerland)
- northamerica-northeast1 (Montréal, Québec, Canada)
- southamerica-east1 (São Paulo, Brazil)
- us-central1 (Council Bluffs, Iowa, USA)
- us-east1 (Moncks Corner, South Carolina, USA)
- us-east4 (Ashburn, Northern Virginia, USA)
- us-west1 (The Dalles, Oregon, USA)
- us-west2 (Los Angeles, California, USA)
1.7.3.7. GCP の CLI ツールのインストールおよび設定
ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用して Google Cloud Platform (GCP) に OpenShift Container Platform をインストールするには、GCP の CLI ツールをインストールし、設定する必要があります。
前提条件
- クラスターをホストするプロジェクトを作成しています。
- サービスアカウントを作成し、これに必要なパーミッションを付与しています。
手順
$PATH
で以下のバイナリーをインストールします。-
gcloud
-
gsutil
GCP ドキュメントの「Google Cloud SDK のドキュメント」を参照してください。
-
-
設定したサービスアカウントで、
gcloud
ツールを使用して認証します。
1.7.4. GCP のインストール設定ファイルの作成
ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用して OpenShift Container Platform を Google Cloud Platform (GCP) にインストールするには、インストールプログラムがクラスターをデプロイするために必要なファイルを生成し、クラスターが使用するマシンのみを作成するようにそれらのファイルを変更する必要があります。install-config.yaml
ファイル、Kubernetes マニフェスト、および Ignition 設定ファイルを生成し、カスタマイズします。
1.7.4.1. インストール設定ファイルの作成
Google Cloud Platform (GCP) での OpenShift Container Platform のインストールをカスタマイズできます。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
手順
install-config.yaml
ファイルを作成します。以下のコマンドを実行します。
$ ./openshift-install create install-config --dir=<installation_directory> 1
- 1
<installation_directory>
の場合、インストールプログラムが作成するファイルを保存するためにディレクトリー名を指定します。
重要空のディレクトリーを指定します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットの有効期限は短く設定されているため、インストールディレクトリーを再利用することができません。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。
プロンプト時に、クラウドの設定の詳細情報を指定します。
オプション: クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キーを選択します。
注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを指定します。- ターゲットに設定するプラットフォームとして gcp を選択します。
- コンピューター上で GCP アカウント用のサービスアカウントキーを設定していない場合、GCP からこれを取得してファイルの内容を貼り付けるか、またはファイルへの絶対パスを入力する必要があります。
- クラスターのプロビジョニングに使用するプロジェクト ID を選択します。デフォルト値は、設定したサービスアカウントによって指定されます。
- クラスターをデプロイするリージョンを選択します。
- クラスターをデプロイするベースドメインを選択します。ベースドメインは、クラスターに作成したパブリック DNS ゾーンに対応します。
- クラスターの記述名を入力します。7 文字以上の名前を指定すると、クラスター名から生成されるインフラストラクチャー ID で最初の 6 文字のみが使用されます。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから取得したプルシークレットを貼り付けます。
オプション: クラスターでコンピュートマシンをプロビジョニングするよう設定する必要がない場合は、
install-config.yaml
ファイルでcompute
プールのreplicas
を0
に設定してコンピュートプールを空にします。compute: - hyperthreading: Enabled name: worker platform: {} replicas: 0 1
- 1
0
に設定します。
-
install-config.yaml
ファイルを変更します。利用可能なパラメーターの詳細については、「インストール設定パラメーター」セクションを参照してください。 install-config.yaml
ファイルをバックアップし、これを複数のクラスターをインストールするために使用できるようにします。重要install-config.yaml
ファイルはインストールプロセス時に使用されます。このファイルを再利用する必要がある場合は、この段階でこれをバックアップしてください。
1.7.4.2. インストール時のクラスター全体のプロキシーの設定
実稼働環境では、インターネットへの直接アクセスを拒否し、代わりに HTTP または HTTPS プロキシーを使用することができます。プロキシー設定を install-config.yaml
ファイルで行うことにより、新規の OpenShift Container Platform クラスターをプロキシーを使用するように設定できます。
前提条件
-
既存の
install-config.yaml
ファイルが必要です。 クラスターがアクセスする必要のあるサイトを確認し、プロキシーをバイパスする必要があるかどうかを判別します。デフォルトで、すべてのクラスター egress トラフィック (クラスターをホストするクラウドについてのクラウドプロバイダー API に対する呼び出しを含む) はプロキシーされます。プロキシーオブジェクトの
spec.noProxy
フィールドにサイトを追加し、必要に応じてプロキシーをバイパスします。注記プロキシーオブジェクトの
status.noProxy
フィールドは、デフォルトでインスタンスメタデータエンドポイント (169.254.169.254
) およびインストール設定のnetworking.machineCIDR
、networking.clusterNetwork.cidr
、およびnetworking.serviceNetwork[]
フィールドの値で設定されます。
手順
install-config.yaml
ファイルを編集し、プロキシー設定を追加します。以下は例になります。apiVersion: v1 baseDomain: my.domain.com proxy: httpProxy: http://<username>:<pswd>@<ip>:<port> 1 httpsProxy: http://<username>:<pswd>@<ip>:<port> 2 noProxy: example.com 3 additionalTrustBundle: | 4 -----BEGIN CERTIFICATE----- <MY_TRUSTED_CA_CERT> -----END CERTIFICATE----- ...
- 1
- クラスター外の HTTP 接続を作成するために使用するプロキシー URL。URL スキームは
http
である必要があります。追加のプロキシー設定が必要ではなく、追加の CA を必要とする MITM の透過的なプロキシーネットワークを使用する場合には、httpProxy
値を指定することはできません。 - 2
- クラスター外で HTTPS 接続を作成するために使用するプロキシー URL。このフィールドが指定されていない場合、HTTP および HTTPS 接続の両方に
httpProxy
が使用されます。追加のプロキシー設定が必要ではなく、追加の CA を必要とする MITM の透過的なプロキシーネットワークを使用する場合には、httpsProxy
値を指定することはできません。 - 3
- プロキシーを除外するための宛先ドメイン名、ドメイン、IP アドレス、または他のネットワーク CIDR のカンマ区切りの一覧。ドメインのすべてのサブドメインを組み込むために、ドメインの前に
.
を入力します。*
を使用し、すべての宛先のプロキシーをバイパスします。 - 4
- 指定されている場合、インストールプログラムは HTTPS 接続のプロキシーに必要な 1 つ以上の追加の CA 証明書が含まれる
user-ca-bundle
という名前の ConfigMap をopenshift-config
namespace に生成します。次に Cluster Network Operator は、これらのコンテンツを Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) 信頼バンドルにマージするtrusted-ca-bundle
ConfigMap を作成し、この ConfigMap はプロキシーオブジェクトのtrustedCA
フィールドで参照されます。additionalTrustBundle
フィールドは、プロキシーのアイデンティティー証明書が RHCOS 信頼バンドルからの認証局によって署名されない限り必要になります。追加のプロキシー設定が必要ではなく、追加の CA を必要とする MITM の透過的なプロキシーネットワークを使用する場合には、MITM CA 証明書を指定する必要があります。
注記インストールプログラムは、プロキシーの
readinessEndpoints
フィールドをサポートしません。- ファイルを保存し、OpenShift Container Platform のインストール時にこれを参照します。
インストールプログラムは、指定の install-config.yaml
ファイルのプロキシー設定を使用する cluster
という名前のクラスター全体のプロキシーを作成します。プロキシー設定が指定されていない場合、cluster
のプロキシーオブジェクトが依然として作成されますが、これには spec
がありません。
cluster
という名前のプロキシーオブジェクトのみがサポートされ、追加のプロキシーを作成することはできません。
1.7.4.3. Kubernetes マニフェストおよび Ignition 設定ファイルの作成
一部のクラスター定義ファイルを変更し、クラスターマシンを手動で起動する必要があるため、クラスターがマシンを作成するために必要な Kubernetes マニフェストと Ignition 設定ファイルを生成する必要があります。
インストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになる証明書が含まれます。最初の証明書のローテーションが正常に実行されるようにするには、クラスターのインストールを完了し、クラスターを動作が低下していない状態で 24 時間実行し続ける必要があります。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラムを取得します。
-
install-config.yaml
インストール設定ファイルを作成します。
手順
クラスターの Kubernetes マニフェストを生成します。
$ ./openshift-install create manifests --dir=<installation_directory> 1 INFO Consuming Install Config from target directory WARNING Making control-plane schedulable by setting MastersSchedulable to true for Scheduler cluster settings
- 1
<installation_directory>
については、作成したinstall-config.yaml
ファイルが含まれるインストールディレクトリーを指定します。
インストールプロセスの後の部分で独自のコンピュートマシンを作成するため、この警告を無視しても問題がありません。
コントロールプレーンマシンを定義する Kubernetes マニフェストファイルを削除します。
$ rm -f <installation_directory>/openshift/99_openshift-cluster-api_master-machines-*.yaml
これらのファイルを削除することで、クラスターがコントロールプレーンマシンを自動的に生成するのを防ぐことができます。
オプション: クラスターでコンピュートマシンをプロビジョニングする必要がない場合は、ワーカーマシンを定義する Kubernetes マニフェストファイルを削除します。
$ rm -f <installation_directory>/openshift/99_openshift-cluster-api_worker-machineset-*.yaml
ワーカーマシンは独自に作成し、管理するため、これらのマシンを初期化する必要はありません。
<installation_directory>/manifests/cluster-scheduler-02-config.yml
Kubernetes マニフェストファイルを変更し、Pod がコントロールプレーンマシンにスケジュールされないようにします。-
<installation_directory>/manifests/cluster-scheduler-02-config.yml
ファイルを開きます。 -
mastersSchedulable
パラメーターを見つけ、その値をFalse
に設定します。 - ファイルを保存し、終了します。
注記現時点では、Kubernetes の制限により、コントロールプレーンマシンで実行されるルーター Pod に Ingress ロードバランサーがアクセスすることができません。この手順は、OpenShift Container Platform の今後のマイナーバージョンで不要になる可能性があります。
-
オプション: Ingress Operator を DNS レコードを作成するよう設定する必要がない場合は、
<installation_directory>/manifests/cluster-dns-02-config.yml
DNS 設定ファイルからprivateZone
およびpublicZone
セクションを削除します。apiVersion: config.openshift.io/v1 kind: DNS metadata: creationTimestamp: null name: cluster spec: baseDomain: example.openshift.com privateZone: 1 id: mycluster-100419-private-zone publicZone: 2 id: example.openshift.com status: {}
これを実行する場合、後のステップで Ingress DNS レコードを手動で追加する必要があります。
Ignition 設定ファイルを取得します。
$ ./openshift-install create ignition-configs --dir=<installation_directory> 1
- 1
<installation_directory>
については、同じインストールディレクトリーを指定します。
以下のファイルはディレクトリーに生成されます。
. ├── auth │ ├── kubeadmin-password │ └── kubeconfig ├── bootstrap.ign ├── master.ign ├── metadata.json └── worker.ign
追加リソース
1.7.5. 一般的な変数のエクスポート
1.7.5.1. インフラストラクチャー名の抽出
Ignition 設定には、Google Cloud Platform (GCP) でクラスターを一意に識別するために使用できる一意のクラスター ID が含まれます。提供される Deployment Manager テンプレートにはこのインフラストラクチャー名への参照が含まれるため、これを抽出する必要があります。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
-
jq
パッケージをインストールします。
1.7.5.2. Deployment Manager テンプレートの一般的な変数のエクスポート
ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーを Google Cloud Platform (GCP) で実行するのに役立つ指定の Deployment Manager テンプレートで使用される一般的な変数のセットをエクスポートする必要があります。
特定の Deployment Manager テンプレートには、追加のエクスポートされる変数が必要になる場合があります。これについては、関連する手順で詳しく説明されています。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
-
jq
パッケージをインストールします。
手順
提供される Deployment Manager テンプレートで使用される以下の一般的な変数をエクスポートします。
$ export BASE_DOMAIN='<base_domain>' $ export BASE_DOMAIN_ZONE_NAME='<base_domain_zone_name>' $ export NETWORK_CIDR='10.0.0.0/16' $ export MASTER_SUBNET_CIDR='10.0.0.0/19' $ export WORKER_SUBNET_CIDR='10.0.32.0/19' $ export KUBECONFIG=<installation_directory>/auth/kubeconfig 1 $ export CLUSTER_NAME=`jq -r .clusterName <installation_directory>/metadata.json` $ export INFRA_ID=`jq -r .infraID <installation_directory>/metadata.json` $ export PROJECT_NAME=`jq -r .gcp.projectID <installation_directory>/metadata.json` $ export REGION=`jq -r .gcp.region <installation_directory>/metadata.json`
- 1
<installation_directory>
には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
1.7.6. GCP での VPC の作成
OpenShift Container Platform クラスターで使用する VPC を Google Cloud Platform (GCP) で作成する必要があります。各種の要件を満たすよう VPC をカスタマイズできます。VPC を作成する 1 つの方法として、提供されている Deployment Manager テンプレートを変更することができます。
提供される Deployment Manager テンプレートを使用して GCP インフラストラクチャーを使用しない場合、提供される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
手順
-
本トピックの「 VPC の Deployment Manager テンプレート」セクションを確認し、これを
01_vpc.py
としてコンピューターに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要な VPC について記述しています。 01_xvdb.yaml
リソース定義ファイルを作成します。$ cat <<EOF >01_vpc.yaml imports: - path: 01_vpc.py resources: - name: cluster-vpc type: 01_vpc.py properties: infra_id: '${INFRA_ID}' 1 region: '${REGION}' 2 master_subnet_cidr: '${MASTER_SUBNET_CIDR}' 3 worker_subnet_cidr: '${WORKER_SUBNET_CIDR}' 4 EOF
gcloud
CLI を使用してデプロイメントを作成します。$ gcloud deployment-manager deployments create ${INFRA_ID}-vpc --config 01_vpc.yaml
1.7.6.1. VPC の Deployment Manager テンプレート
以下の Deployment Manager テンプレートを使用して、OpenShift Container Platform クラスターに必要な VPC をデプロイすることができます。
01_vpc.py
Deployment Manager テンプレート
def GenerateConfig(context): resources = [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-network', 'type': 'compute.v1.network', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'autoCreateSubnetworks': False } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-master-subnet', 'type': 'compute.v1.subnetwork', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'network': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-network.selfLink)', 'ipCidrRange': context.properties['master_subnet_cidr'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-worker-subnet', 'type': 'compute.v1.subnetwork', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'network': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-network.selfLink)', 'ipCidrRange': context.properties['worker_subnet_cidr'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-master-nat-ip', 'type': 'compute.v1.address', 'properties': { 'region': context.properties['region'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-worker-nat-ip', 'type': 'compute.v1.address', 'properties': { 'region': context.properties['region'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-router', 'type': 'compute.v1.router', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'network': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-network.selfLink)', 'nats': [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-nat-master', 'natIpAllocateOption': 'MANUAL_ONLY', 'natIps': ['$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-master-nat-ip.selfLink)'], 'minPortsPerVm': 7168, 'sourceSubnetworkIpRangesToNat': 'LIST_OF_SUBNETWORKS', 'subnetworks': [{ 'name': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-master-subnet.selfLink)', 'sourceIpRangesToNat': ['ALL_IP_RANGES'] }] }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-nat-worker', 'natIpAllocateOption': 'MANUAL_ONLY', 'natIps': ['$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-worker-nat-ip.selfLink)'], 'minPortsPerVm': 128, 'sourceSubnetworkIpRangesToNat': 'LIST_OF_SUBNETWORKS', 'subnetworks': [{ 'name': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-worker-subnet.selfLink)', 'sourceIpRangesToNat': ['ALL_IP_RANGES'] }] }] } }] return {'resources': resources}
1.7.7. GCP でのネットワークおよび負荷分散コンポーネントの作成
OpenShift Container Platform クラスターで使用するネットワークおよびロードバランシングを Google Cloud Platform (GCP) で設定する必要があります。これらのコンポーネントを作成する方法として、提供される Deployment Manager テンプレートを変更することができます。
提供される Deployment Manager テンプレートを使用して GCP インフラストラクチャーを使用しない場合、提供される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
手順
-
本トピックの「ネットワークおよびロードバランサーの Deployment Manager テンプレート」セクションからテンプレートをコピーし、これを
02_infra.py
としてコンピューターに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なネットワークおよび負荷分散オブジェクトについて記述しています。 リソース定義で必要な以下の変数をエクスポートします。
$ export CLUSTER_NETWORK=`gcloud compute networks describe ${INFRA_ID}-network --format json | jq -r .selfLink`
02_infra.yaml
リソース定義ファイルを作成します。$ cat <<EOF >02_infra.yaml imports: - path: 02_infra.py resources: - name: cluster-infra type: 02_infra.py properties: infra_id: '${INFRA_ID}' 1 region: '${REGION}' 2 cluster_domain: '${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}' 3 cluster_network: '${CLUSTER_NETWORK}' 4 EOF
gcloud
CLI を使用してデプロイメントを作成します。$ gcloud deployment-manager deployments create ${INFRA_ID}-infra --config 02_infra.yaml
このテンプレートは Deployment Manager の制限により DNS エントリーを作成しないので、手動で作成する必要があります。
以下の変数をエクスポートします。
$ export CLUSTER_IP=`gcloud compute addresses describe ${INFRA_ID}-cluster-public-ip --region=${REGION} --format json | jq -r .address`
外部 DNS エントリーを追加します。
$ if [ -f transaction.yaml ]; then rm transaction.yaml; fi $ gcloud dns record-sets transaction start --zone ${BASE_DOMAIN_ZONE_NAME} $ gcloud dns record-sets transaction add ${CLUSTER_IP} --name api.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type A --zone ${BASE_DOMAIN_ZONE_NAME} $ gcloud dns record-sets transaction execute --zone ${BASE_DOMAIN_ZONE_NAME}
内部 DNS エントリーを追加します。
$ if [ -f transaction.yaml ]; then rm transaction.yaml; fi $ gcloud dns record-sets transaction start --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add ${CLUSTER_IP} --name api.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type A --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add ${CLUSTER_IP} --name api-int.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type A --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction execute --zone ${INFRA_ID}-private-zone
1.7.7.1. ネットワークおよびロードバランサーの Deployment Manager テンプレート
以下の Deployment Manager テンプレートを使用して、OpenShift Container Platform クラスターに必要なネットワークオブジェクトおよびロードバランサーをデプロイすることができます。
02_infra.py
Deployment Manager テンプレート
def GenerateConfig(context): resources = [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-cluster-public-ip', 'type': 'compute.v1.address', 'properties': { 'region': context.properties['region'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-api-http-health-check', 'type': 'compute.v1.httpHealthCheck', 'properties': { 'port': 6080, 'requestPath': '/readyz' } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-api-target-pool', 'type': 'compute.v1.targetPool', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'healthChecks': ['$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-api-http-health-check.selfLink)'], 'instances': [] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-api-forwarding-rule', 'type': 'compute.v1.forwardingRule', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'IPAddress': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-cluster-public-ip.selfLink)', 'target': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-api-target-pool.selfLink)', 'portRange': '6443' } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-ign-http-health-check', 'type': 'compute.v1.httpHealthCheck', 'properties': { 'port': 22624, 'requestPath': '/healthz' } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-ign-target-pool', 'type': 'compute.v1.targetPool', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'healthChecks': ['$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-ign-http-health-check.selfLink)'], 'instances': [] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-ign-forwarding-rule', 'type': 'compute.v1.forwardingRule', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'IPAddress': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-cluster-public-ip.selfLink)', 'target': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-ign-target-pool.selfLink)', 'portRange': '22623' } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-private-zone', 'type': 'dns.v1.managedZone', 'properties': { 'description': '', 'dnsName': context.properties['cluster_domain'] + '.', 'visibility': 'private', 'privateVisibilityConfig': { 'networks': [{ 'networkUrl': context.properties['cluster_network'] }] } } }] return {'resources': resources}
1.7.8. GCP でのファイアウォールルールおよび IAM ロールの作成
OpenShift Container Platform クラスターで使用するセキュリティーグループおよびロールを Google Cloud Platform (GCP) で作成する必要があります。これらのコンポーネントを作成する方法として、提供される Deployment Manager テンプレートを変更することができます。
提供される Deployment Manager テンプレートを使用して GCP インフラストラクチャーを使用しない場合、提供される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
手順
-
本トピックの「ファイアウォールおよび IAM ロールの Deployment Manager テンプレート」セクションからテンプレートをコピーし、これを
03_security.py
としてコンピューターに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なセキュリティーグループおよびロールについて記述しています。 リソース定義で必要な以下の変数をエクスポートします。
$ export MASTER_NAT_IP=`gcloud compute addresses describe ${INFRA_ID}-master-nat-ip --region ${REGION} --format json | jq -r .address` $ export WORKER_NAT_IP=`gcloud compute addresses describe ${INFRA_ID}-worker-nat-ip --region ${REGION} --format json | jq -r .address`
03_security.yaml
リソース定義ファイルを作成します。$ cat <<EOF >03_security.yaml imports: - path: 03_security.py resources: - name: cluster-security type: 03_security.py properties: infra_id: '${INFRA_ID}' 1 region: '${REGION}' 2 cluster_network: '${CLUSTER_NETWORK}' 3 network_cidr: '${NETWORK_CIDR}' 4 master_nat_ip: '${MASTER_NAT_IP}' 5 worker_nat_ip: '${WORKER_NAT_IP}' 6 EOF
- 1
infra_id
は抽出手順で得られるINFRA_ID
インフラストラクチャー名です。- 2
region
はクラスターをデプロイするリージョンです (例:us-east1
)。- 3
cluster_network
はクラスターネットワークのselfLink
URL です。- 4
network_cidr
は VPC ネットワークの CIDR です (例:10.0.0.0/16
)。- 5
master_nat_ip
はマスター NAT の IP アドレスです (例:34.94.100.1
)。- 6
worker_nat_ip
はワーカー NAT の IP アドレスです (例:34.94.200.1
)。
gcloud
CLI を使用してデプロイメントを作成します。$ gcloud deployment-manager deployments create ${INFRA_ID}-security --config 03_security.yaml
このテンプレートは Deployment Manager の制限によりポリシーバインディングを作成しないため、これらを手動で作成する必要があります。
$ export MASTER_SA=${INFRA_ID}-m@${PROJECT_NAME}.iam.gserviceaccount.com $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${MASTER_SA}" --role "roles/compute.instanceAdmin" $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${MASTER_SA}" --role "roles/compute.networkAdmin" $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${MASTER_SA}" --role "roles/compute.securityAdmin" $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${MASTER_SA}" --role "roles/iam.serviceAccountUser" $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${MASTER_SA}" --role "roles/storage.admin" $ export WORKER_SA=${INFRA_ID}-w@${PROJECT_NAME}.iam.gserviceaccount.com $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${WORKER_SA}" --role "roles/compute.viewer" $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${WORKER_SA}" --role "roles/storage.admin"
サービスアカウントキーを作成し、後で使用できるようにこれをローカルに保存します。
$ gcloud iam service-accounts keys create service-account-key.json --iam-account=${MASTER_SA}
1.7.8.1. ファイアウォールルールおよび IAM ロール用の Deployment Manager テンプレート
以下の Deployment Manager テンプレートを使用して、OpenShift Container Platform クラスターに必要なセキュリティーオブジェクトをデプロイすることができます。
03_security.py
Deployment Manager テンプレート
def GenerateConfig(context): resources = [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-api', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['6443'] }], 'sourceRanges': ['0.0.0.0/0'], 'targetTags': [context.properties['infra_id'] + '-master'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-mcs', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['22623'] }], 'sourceRanges': [ context.properties['network_cidr'], context.properties['master_nat_ip'], context.properties['worker_nat_ip'] ], 'targetTags': [context.properties['infra_id'] + '-master'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-health-checks', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['6080', '22624'] }], 'sourceRanges': ['35.191.0.0/16', '130.211.0.0/22', '209.85.152.0/22', '209.85.204.0/22'], 'targetTags': [context.properties['infra_id'] + '-master'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-etcd', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['2379-2380'] }], 'sourceTags': [context.properties['infra_id'] + '-master'], 'targetTags': [context.properties['infra_id'] + '-master'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-control-plane', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['10257'] },{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['10259'] }], 'sourceTags': [ context.properties['infra_id'] + '-master', context.properties['infra_id'] + '-worker' ], 'targetTags': [context.properties['infra_id'] + '-master'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-internal-network', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'icmp' },{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['22'] }], 'sourceRanges': [context.properties['network_cidr']], 'targetTags': [ context.properties['infra_id'] + '-master', context.properties['infra_id'] + '-worker' ] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-internal-cluster', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'udp', 'ports': ['4789', '6081'] },{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['9000-9999'] },{ 'IPProtocol': 'udp', 'ports': ['9000-9999'] },{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['10250'] },{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['30000-32767'] },{ 'IPProtocol': 'udp', 'ports': ['30000-32767'] }], 'sourceTags': [ context.properties['infra_id'] + '-master', context.properties['infra_id'] + '-worker' ], 'targetTags': [ context.properties['infra_id'] + '-master', context.properties['infra_id'] + '-worker' ] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-master-node-sa', 'type': 'iam.v1.serviceAccount', 'properties': { 'accountId': context.properties['infra_id'] + '-m', 'displayName': context.properties['infra_id'] + '-master-node' } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-worker-node-sa', 'type': 'iam.v1.serviceAccount', 'properties': { 'accountId': context.properties['infra_id'] + '-w', 'displayName': context.properties['infra_id'] + '-worker-node' } }] return {'resources': resources}
1.7.9. GCP インフラストラクチャー用の RHCOS クラスターイメージの作成
OpenShift Container Platform ノードに Google Cloud Platform (GCP) 用の有効な Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) イメージを使用する必要があります。
手順
Red Hat カスタマーポータルの「製品のダウンロード」ページまたは「RHCOS イメージミラー」ページから RHCOS イメージを取得します。
重要RHCOS イメージは OpenShift Container Platform の各リリースごとに変更されない可能性があります。インストールする OpenShift Container Platform バージョンと等しいか、それ以下のバージョンの内で最も新しいバージョンのイメージをダウンロードする必要があります。利用可能な場合は、OpenShift Container Platform バージョンに一致するイメージのバージョンを使用します。この手順には ISO イメージのみを使用します。RHCOS qcow2 イメージは、ベアメタルのインストールではサポートされません。
ファイル名には、
rhcos-<version>-gcp.tar
形式の OpenShift Container Platform バージョン番号が含まれます。以下の変数をエクスポートします。
$ export IMAGE_SOURCE=<downloaded_image_file_path>
クラスターイメージを作成します。
$ gcloud compute images create "${INFRA_ID}-rhcos-image" \ --source-uri="${IMAGE_SOURCE}"
1.7.10. GCP でのブートストラップマシンの作成
OpenShift Container Platform クラスターの初期化を実行する際に使用するブートストラップマシンを Google Cloud Platform (GCP) で作成する必要があります。このマシンを作成する方法として、提供される Deployment Manager テンプレートを変更することができます。
提供されている Deployment Manager テンプレートを使用してブートストラップマシンを作成しない場合、指定される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
- GCP でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
- コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
手順
-
本トピックの「ブートストラップマシンの Deployment Manager テンプレート」セクションからテンプレートをコピーし、これを
04_bootstrap.py
としてコンピューターに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なブートストラップマシンについて記述しています。 リソース定義で必要な以下の変数をエクスポートします。
$ export CONTROL_SUBNET=`gcloud compute networks subnets describe ${INFRA_ID}-master-subnet --region=${REGION} --format json | jq -r .selfLink` $ export CLUSTER_IMAGE=`gcloud compute images describe ${INFRA_ID}-rhcos-image --format json | jq -r .selfLink` $ export ZONE_0=`gcloud compute regions describe ${REGION} --format=json | jq -r .zones[0] | cut -d "/" -f9` $ export ZONE_1=`gcloud compute regions describe ${REGION} --format=json | jq -r .zones[1] | cut -d "/" -f9` $ export ZONE_2=`gcloud compute regions describe ${REGION} --format=json | jq -r .zones[2] | cut -d "/" -f9`
バケットを作成し、
bootstrap.ign
ファイルをアップロードします。$ gsutil mb gs://${INFRA_ID}-bootstrap-ignition $ gsutil cp bootstrap.ign gs://${INFRA_ID}-bootstrap-ignition/
Ignition 設定にアクセスするために使用するブートストラップインスタンスの署名付き URL を作成します。出力から URL を変数としてエクスポートします。
$ export BOOTSTRAP_IGN=`gsutil signurl -d 1h service-account-key.json \ gs://${INFRA_ID}-bootstrap-ignition/bootstrap.ign | grep "^gs:" | awk '{print $5}'`
04_bootstrap.yaml
リソース定義ファイルを作成します。$ cat <<EOF >04_bootstrap.yaml imports: - path: 04_bootstrap.py resources: - name: cluster-bootstrap type: 04_bootstrap.py properties: infra_id: '${INFRA_ID}' 1 region: '${REGION}' 2 zone: '${ZONE_0}' 3 cluster_network: '${CLUSTER_NETWORK}' 4 control_subnet: '${CONTROL_SUBNET}' 5 image: '${CLUSTER_IMAGE}' 6 machine_type: 'n1-standard-4' 7 root_volume_size: '128' 8 bootstrap_ign: '${BOOTSTRAP_IGN}' 9 EOF
- 1
infra_id
は抽出手順で得られるINFRA_ID
インフラストラクチャー名です。- 2
region
はクラスターをデプロイするリージョンです (例:us-east1
)。- 3
zone
はブートストラップインスタンスをデプロイするゾーンです (例:us-east1-b
)。- 4
cluster_network
はクラスターネットワークのselfLink
URL です。- 5
control_subnet
は、コントロールサブセットのselfLink
URL です。- 6
image
は RHCOS イメージのselfLink
URL です。- 7
machine_type
はインスタンスのマシンタイプです (例:n1-standard-4
)。- 8
bootstrap_ign
は上記の署名付き URL の作成時の URL 出力です。
gcloud
CLI を使用してデプロイメントを作成します。$ gcloud deployment-manager deployments create ${INFRA_ID}-bootstrap --config 04_bootstrap.yaml
Deployment Manager の制限によりテンプレートではロードバランサーのメンバーシップを管理しないため、ブートストラップマシンは手動で追加する必要があります。
$ gcloud compute target-pools add-instances \ ${INFRA_ID}-api-target-pool --instances-zone="${ZONE_0}" --instances=${INFRA_ID}-bootstrap $ gcloud compute target-pools add-instances \ ${INFRA_ID}-ign-target-pool --instances-zone="${ZONE_0}" --instances=${INFRA_ID}-bootstrap
1.7.10.1. ブートストラップマシンの Deployment Manager テンプレート
以下の Deployment Mananger テンプレートを使用し、OpenShift Container Platform クラスターに必要なブートストラップマシンをデプロイすることができます。
04_bootstrap.py
Deployment Manager テンプレート
def GenerateConfig(context): resources = [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-bootstrap-public-ip', 'type': 'compute.v1.address', 'properties': { 'region': context.properties['region'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-bootstrap-in-ssh', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['22'] }], 'sourceRanges': ['0.0.0.0/0'], 'targetTags': [context.properties['infra_id'] + '-bootstrap'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-bootstrap', 'type': 'compute.v1.instance', 'properties': { 'disks': [{ 'autoDelete': True, 'boot': True, 'initializeParams': { 'diskSizeGb': context.properties['root_volume_size'], 'sourceImage': context.properties['image'] } }], 'machineType': 'zones/' + context.properties['zone'] + '/machineTypes/' + context.properties['machine_type'], 'metadata': { 'items': [{ 'key': 'user-data', 'value': '{"ignition":{"config":{"replace":{"source":"' + context.properties['bootstrap_ign'] + '","verification":{}}},"timeouts":{},"version":"2.1.0"},"networkd":{},"passwd":{},"storage":{},"systemd":{}}', }] }, 'networkInterfaces': [{ 'subnetwork': context.properties['control_subnet'], 'accessConfigs': [{ 'natIP': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-bootstrap-public-ip.address)' }] }], 'tags': { 'items': [ context.properties['infra_id'] + '-master', context.properties['infra_id'] + '-bootstrap' ] }, 'zone': context.properties['zone'] } }] return {'resources': resources}
1.7.11. GCP でのコントロールプレーンマシンの作成
クラスターで使用するコントロールプレーンマシンを Google Cloud Platform (GCP) で作成する必要があります。これらのマシンを作成する方法として、提供される Deployment Manager テンプレートを変更することができます。
提供される Deployment Manager テンプレートを使用してコントロールプレーンマシンを使用しない場合、指定される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
- GCP でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
- コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
- ブートストラップマシンを作成します。
手順
-
本トピックの「コントロールプレーンマシンの Deployment Manager テンプレート」セクションからテンプレートをコピーし、これを
05_control_plane.py
としてコンピューターに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なコントロールプレーンのマシンについて記述しています。 リソース定義で必要な以下の変数をエクスポートします。
$ export MASTER_SERVICE_ACCOUNT_EMAIL=`gcloud iam service-accounts list | grep "^${INFRA_ID}-master-node " | awk '{print $2}'` $ export MASTER_IGNITION=`cat master.ign`
05_control_plane.yaml
リソース定義ファイルを作成します。$ cat <<EOF >05_control_plane.yaml imports: - path: 05_control_plane.py resources: - name: cluster-control-plane type: 05_control_plane.py properties: infra_id: '${INFRA_ID}' 1 zones: 2 - '${ZONE_0}' - '${ZONE_1}' - '${ZONE_2}' control_subnet: '${CONTROL_SUBNET}' 3 image: '${CLUSTER_IMAGE}' 4 machine_type: 'n1-standard-4' 5 root_volume_size: '128' service_account_email: '${MASTER_SERVICE_ACCOUNT_EMAIL}' 6 ignition: '${MASTER_IGNITION}' 7 EOF
- 1
infra_id
は抽出手順で得られるINFRA_ID
インフラストラクチャー名です。- 2
zones
は、コントロールプレーンインスタンスをデプロイするゾーンです (例:us-east1-b
、us-east1-c
、およびus-east1-d
)。- 3
control_subnet
は、コントロールサブセットのselfLink
URL です。- 4
image
は RHCOS イメージのselfLink
URL です。- 5
machine_type
はインスタンスのマシンタイプです (例:n1-standard-4
)。- 6
service_account_email
は作成したマスターサービスアカウントのメールアドレスです。- 7
ignition
はmaster.ign
ファイルの内容です。
gcloud
CLI を使用してデプロイメントを作成します。$ gcloud deployment-manager deployments create ${INFRA_ID}-control-plane --config 05_control_plane.yaml
Deployment Manager の制限によりテンプレートでは DNS エントリーを管理しないため、etcd エントリーを手動で追加する必要があります。
$ export MASTER0_IP=`gcloud compute instances describe ${INFRA_ID}-m-0 --zone ${ZONE_0} --format json | jq -r .networkInterfaces[0].networkIP` $ export MASTER1_IP=`gcloud compute instances describe ${INFRA_ID}-m-1 --zone ${ZONE_1} --format json | jq -r .networkInterfaces[0].networkIP` $ export MASTER2_IP=`gcloud compute instances describe ${INFRA_ID}-m-2 --zone ${ZONE_2} --format json | jq -r .networkInterfaces[0].networkIP` $ if [ -f transaction.yaml ]; then rm transaction.yaml; fi $ gcloud dns record-sets transaction start --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add ${MASTER0_IP} --name etcd-0.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type A --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add ${MASTER1_IP} --name etcd-1.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type A --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add ${MASTER2_IP} --name etcd-2.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type A --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add \ "0 10 2380 etcd-0.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}." \ "0 10 2380 etcd-1.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}." \ "0 10 2380 etcd-2.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}." \ --name _etcd-server-ssl._tcp.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type SRV --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction execute --zone ${INFRA_ID}-private-zone
Deployment Manager の制限により、テンプレートではロードバランサーのメンバーシップを管理しないため、コントロールプレーンマシンを手動で追加する必要があります。
$ gcloud compute target-pools add-instances ${INFRA_ID}-api-target-pool --instances-zone="${ZONE_0}" --instances=${INFRA_ID}-m-0 $ gcloud compute target-pools add-instances ${INFRA_ID}-api-target-pool --instances-zone="${ZONE_1}" --instances=${INFRA_ID}-m-1 $ gcloud compute target-pools add-instances ${INFRA_ID}-api-target-pool --instances-zone="${ZONE_2}" --instances=${INFRA_ID}-m-2 $ gcloud compute target-pools add-instances ${INFRA_ID}-ign-target-pool --instances-zone="${ZONE_0}" --instances=${INFRA_ID}-m-0 $ gcloud compute target-pools add-instances ${INFRA_ID}-ign-target-pool --instances-zone="${ZONE_1}" --instances=${INFRA_ID}-m-1 $ gcloud compute target-pools add-instances ${INFRA_ID}-ign-target-pool --instances-zone="${ZONE_2}" --instances=${INFRA_ID}-m-2
1.7.11.1. コントロールプレーンマシンの Deployment Manager テンプレート
以下の Deployment Mananger テンプレートを使用して、OpenShift Container Platform クラスターに必要なコントロールプレーンマシンをデプロイすることができます。
05_control_plane.py
Deployment Manager テンプレート
def GenerateConfig(context): resources = [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-m-0', 'type': 'compute.v1.instance', 'properties': { 'disks': [{ 'autoDelete': True, 'boot': True, 'initializeParams': { 'diskSizeGb': context.properties['root_volume_size'], 'diskType': 'zones/' + context.properties['zones'][0] + '/diskTypes/pd-ssd', 'sourceImage': context.properties['image'] } }], 'machineType': 'zones/' + context.properties['zones'][0] + '/machineTypes/' + context.properties['machine_type'], 'metadata': { 'items': [{ 'key': 'user-data', 'value': context.properties['ignition'] }] }, 'networkInterfaces': [{ 'subnetwork': context.properties['control_subnet'] }], 'serviceAccounts': [{ 'email': context.properties['service_account_email'], 'scopes': ['https://www.googleapis.com/auth/cloud-platform'] }], 'tags': { 'items': [ context.properties['infra_id'] + '-master', ] }, 'zone': context.properties['zones'][0] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-m-1', 'type': 'compute.v1.instance', 'properties': { 'disks': [{ 'autoDelete': True, 'boot': True, 'initializeParams': { 'diskSizeGb': context.properties['root_volume_size'], 'diskType': 'zones/' + context.properties['zones'][1] + '/diskTypes/pd-ssd', 'sourceImage': context.properties['image'] } }], 'machineType': 'zones/' + context.properties['zones'][1] + '/machineTypes/' + context.properties['machine_type'], 'metadata': { 'items': [{ 'key': 'user-data', 'value': context.properties['ignition'] }] }, 'networkInterfaces': [{ 'subnetwork': context.properties['control_subnet'] }], 'serviceAccounts': [{ 'email': context.properties['service_account_email'], 'scopes': ['https://www.googleapis.com/auth/cloud-platform'] }], 'tags': { 'items': [ context.properties['infra_id'] + '-master', ] }, 'zone': context.properties['zones'][1] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-m-2', 'type': 'compute.v1.instance', 'properties': { 'disks': [{ 'autoDelete': True, 'boot': True, 'initializeParams': { 'diskSizeGb': context.properties['root_volume_size'], 'diskType': 'zones/' + context.properties['zones'][2] + '/diskTypes/pd-ssd', 'sourceImage': context.properties['image'] } }], 'machineType': 'zones/' + context.properties['zones'][2] + '/machineTypes/' + context.properties['machine_type'], 'metadata': { 'items': [{ 'key': 'user-data', 'value': context.properties['ignition'] }] }, 'networkInterfaces': [{ 'subnetwork': context.properties['control_subnet'] }], 'serviceAccounts': [{ 'email': context.properties['service_account_email'], 'scopes': ['https://www.googleapis.com/auth/cloud-platform'] }], 'tags': { 'items': [ context.properties['infra_id'] + '-master', ] }, 'zone': context.properties['zones'][2] } }] return {'resources': resources}
1.7.12. ブートストラップの完了を待機し、GCP のブートストラップリソースを削除します。
Google Cloud Platform (GCP) ですべての必要なインフラストラクチャーを作成した後に、ブートストラッププロセスが、インストールプログラムで生成した Ignition 設定ファイルを使用してプロビジョニングしたマシンで完了するのを待機します。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
- GCP でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
- コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
- ブートストラップマシンを作成します。
- コントロールプレーンマシンを作成します。
手順
インストールプログラムが含まれるディレクトリーに切り替え、以下のコマンドを実行します。
$ ./openshift-install wait-for bootstrap-complete --dir=<installation_directory> \ 1 --log-level info 2
コマンドが
FATAL
警告を出さずに終了する場合、実稼働用のコントロールプレーンは初期化されています。ブートストラップリソースを削除します。
$ gcloud compute target-pools remove-instances ${INFRA_ID}-api-target-pool --instances-zone="${ZONE_0}" --instances=${INFRA_ID}-bootstrap $ gcloud compute target-pools remove-instances ${INFRA_ID}-ign-target-pool --instances-zone="${ZONE_0}" --instances=${INFRA_ID}-bootstrap $ gsutil rm gs://${INFRA_ID}-bootstrap-ignition/bootstrap.ign $ gsutil rb gs://${INFRA_ID}-bootstrap-ignition $ gcloud deployment-manager deployments delete ${INFRA_ID}-bootstrap
1.7.13. GCP での追加のワーカーマシンの作成
Google Cloud Platform (GCP) でクラスターが使用するワーカーマシンを作成するには、それぞれのインスタンスを個別に起動するか、または自動スケーリンググループなどのクラスター外にある自動プロセスを実行します。OpenShift Container Platform の組み込まれたクラスタースケーリングメカニズムやマシン API を利用できます。
この例では、Deployment Manager テンプレートを使用して 1 つのインスタンスを手動で起動します。追加のインスタンスは、ファイル内に 06_worker.py
というタイプのリソースを追加して起動することができます。
ワーカーマシンを使用するために提供される Deployment Manager テンプレートを使用しない場合は、提供される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
- GCP でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
- コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
- ブートストラップマシンを作成します。
- コントロールプレーンマシンを作成します。
手順
-
本トピックの「ワーカーマシンの Deployment Manager テンプレート」からテンプレートをコピーし、これを
06_worker.py
としてコンピューターに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なワーカーマシンについて記述しています。 リソース定義で必要な以下の変数をエクスポートします。
$ export COMPUTE_SUBNET=`gcloud compute networks subnets describe ${INFRA_ID}-worker-subnet --region=${REGION} --format json | jq -r .selfLink` $ export WORKER_SERVICE_ACCOUNT_EMAIL=`gcloud iam service-accounts list | grep "^${INFRA_ID}-worker-node " | awk '{print $2}'` $ export WORKER_IGNITION=`cat worker.ign`
06_worker.yaml
リソース定義ファイルを作成します。$ cat <<EOF >06_worker.yaml imports: - path: 06_worker.py resources: - name: 'w-a-0' 1 type: 06_worker.py properties: infra_id: '${INFRA_ID}' 2 zone: '${ZONE_0}' 3 compute_subnet: '${COMPUTE_SUBNET}' 4 image: '${CLUSTER_IMAGE}' 5 machine_type: 'n1-standard-4' 6 root_volume_size: '128' service_account_email: '${WORKER_SERVICE_ACCOUNT_EMAIL}' 7 ignition: '${WORKER_IGNITION}' 8 EOF
- 1
name
はワーカーマシンの名前です (例 :w-a-0
)。- 2
infra_id
は抽出手順で得られるINFRA_ID
インフラストラクチャー名です。- 3
zone
はワーカーマシンをデプロイするゾーンです (例:us-east1-b
)。- 4
compute_subnet
はコンピュートサブネットのselfLink
URL です。- 5
image
は RHCOS イメージのselfLink
URL です。- 6
machine_type
はインスタンスのマシンタイプです (例:n1-standard-4
)。- 7
service_account_email
は作成したワーカーサービスアカウントのメールアドレスです。- 8
Ignition
はworker.ign
ファイルの内容です。
-
オプション: 追加のインスタンスを起動する必要がある場合には、
06_worker.py
タイプの追加のリソースを06_worker.yaml
リソース定義ファイルに組み込みます。 gcloud
CLI を使用してデプロイメントを作成します。$ gcloud deployment-manager deployments create ${INFRA_ID}-worker --config 06_worker.yaml
1.7.13.1. ワーカーマシンの Deployment Manager テンプレート
以下の Deloyment Manager テンプレートを使用し、OpenShift Container Platform クラスターに必要なワーカーマシンをデプロイすることができます。
06_worker.py
Deployment Manager テンプレート
def GenerateConfig(context): resources = [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-' + context.env['name'], 'type': 'compute.v1.instance', 'properties': { 'disks': [{ 'autoDelete': True, 'boot': True, 'initializeParams': { 'diskSizeGb': context.properties['root_volume_size'], 'sourceImage': context.properties['image'] } }], 'machineType': 'zones/' + context.properties['zone'] + '/machineTypes/' + context.properties['machine_type'], 'metadata': { 'items': [{ 'key': 'user-data', 'value': context.properties['ignition'] }] }, 'networkInterfaces': [{ 'subnetwork': context.properties['compute_subnet'] }], 'serviceAccounts': [{ 'email': context.properties['service_account_email'], 'scopes': ['https://www.googleapis.com/auth/cloud-platform'] }], 'tags': { 'items': [ context.properties['infra_id'] + '-worker', ] }, 'zone': context.properties['zone'] } }] return {'resources': resources}
1.7.14. バイナリーのダウンロードによる CLI のインストール
コマンドラインインターフェースを使用して OpenShift Container Platform と対話するために CLI (oc
) をインストールすることができます。oc
は Linux、Windows、または macOS にインストールできます。
以前のバージョンの oc
をインストールしている場合、これを使用して OpenShift Container Platform 4.3 のすべてのコマンドを実行することはできません。新規バージョンの oc
をダウンロードし、インストールします。
1.7.14.1. Linux への CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Linux にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの Linux を選択し、Download command-line tools をクリックします。
アーカイブを展開します。
$ tar xvzf <file>
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに配置します。PATH
を確認するには、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
1.7.14.2. Windows での CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを Windows にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの Windows を選択し、Download command-line tools をクリックします。
- ZIP プログラムでアーカイブを解凍します。
oc
バイナリーを、PATH
にあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、コマンドプロンプトを開いて以下のコマンドを実行します。C:\> path
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
C:\> oc <command>
1.7.14.3. macOS への CLI のインストール
以下の手順を使用して、OpenShift CLI (oc
) バイナリーを macOS にインストールできます。
手順
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Infrastructure Provider」ページに移動します。
- インフラストラクチャープロバイダーを選択し、(該当する場合は) インストールタイプを選択します。
- Command-line interface セクションで、ドロップダウンメニューの MacOS を選択し、Download command-line tools をクリックします。
- アーカイブを展開し、解凍します。
oc
バイナリーをパスにあるディレクトリーに移動します。PATH
を確認するには、ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。$ echo $PATH
CLI のインストール後は、oc
コマンドを使用して利用できます。
$ oc <command>
1.7.15. クラスターへのログイン
クラスター kubeconfig
ファイルをエクスポートし、デフォルトシステムユーザーとしてクラスターにログインできます。kubeconfig
ファイルには、クライアントを正しいクラスターおよび API サーバーに接続するために CLI で使用されるクラスターについての情報が含まれます。このファイルはクラスターに固有のファイルであり、OpenShift Container Platform のインストール時に作成されます。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスターをデプロイします。
-
oc
CLI をインストールします。
手順
kubeadmin
認証情報をエクスポートします。$ export KUBECONFIG=<installation_directory>/auth/kubeconfig 1
- 1
<installation_directory>
には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
エクスポートされた設定を使用して、
oc
コマンドを正常に実行できることを確認します。$ oc whoami system:admin
1.7.16. マシンの CSR の承認
マシンをクラスターに追加する際に、追加したそれぞれのマシンについて 2 つの保留状態の証明書署名要求 (CSR) が生成されます。これらの CSR が承認されていることを確認するか、または必要な場合はそれらを承認してください。
前提条件
- マシンがクラスターに追加されています。
手順
クラスターがマシンを認識していることを確認します。
$ oc get nodes NAME STATUS ROLES AGE VERSION master-0 Ready master 63m v1.16.2 master-1 Ready master 63m v1.16.2 master-2 Ready master 64m v1.16.2 worker-0 NotReady worker 76s v1.16.2 worker-1 NotReady worker 70s v1.16.2
出力には作成したすべてのマシンが一覧表示されます。
保留中の証明書署名要求 (CSR) を確認し、クラスターに追加したそれぞれのマシンのクライアントおよびサーバー要求に
Pending
またはApproved
ステータスが表示されていることを確認します。$ oc get csr NAME AGE REQUESTOR CONDITION csr-8b2br 15m system:serviceaccount:openshift-machine-config-operator:node-bootstrapper Pending 1 csr-8vnps 15m system:serviceaccount:openshift-machine-config-operator:node-bootstrapper Pending csr-bfd72 5m26s system:node:ip-10-0-50-126.us-east-2.compute.internal Pending 2 csr-c57lv 5m26s system:node:ip-10-0-95-157.us-east-2.compute.internal Pending ...
この例では、2 つのマシンがクラスターに参加しています。この一覧にはさらに多くの承認された CSR が表示される可能性があります。
追加したマシンの保留中の CSR すべてが
Pending
ステータスになった後に CSR が承認されない場合には、クラスターマシンの CSR を承認します。注記CSR のローテーションは自動的に実行されるため、クラスターにマシンを追加後 1 時間以内に CSR を承認してください。1 時間以内に承認しない場合には、証明書のローテーションが行われ、各ノードに 3 つ以上の証明書が存在するようになります。これらの証明書すべてを承認する必要があります。最初の CSR の承認後、後続のノードクライアント CSR はクラスターの
kube-controller-manger
によって自動的に承認されます。kubelet 提供証明書の要求を自動的に承認する方法を実装する必要があります。それらを個別に承認するには、それぞれの有効な CSR について以下のコマンドを実行します。
$ oc adm certificate approve <csr_name> 1
- 1
<csr_name>
は、現行の CSR の一覧からの CSR の名前です。
すべての保留中の CSR を承認するには、以下のコマンドを実行します。
$ oc get csr -o go-template='{{range .items}}{{if not .status}}{{.metadata.name}}{{"\n"}}{{end}}{{end}}' | xargs oc adm certificate approve
追加情報
- CSR の詳細は、「Certificate Signing Requests」を参照してください。
1.7.17. オプション:「Ingress DNS レコードの追加」
Kubernetes マニフェストの作成および Ignition 設定の生成時に DNS ゾーン設定を削除した場合、Ingress ロードバランサーをポイントする DNS レコードを手動で作成する必要があります。ワイルドカード *.apps.{baseDomain}.
または特定のレコードのいずれかを作成できます。要件に基づいて A、CNAME その他のレコードを使用できます。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- Kubernetes マニフェストの作成および Ignition 設定の生成時に DNS ゾーン設定を削除します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
- GCP でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
- コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
- ブートストラップマシンを作成します。
- コントロールプレーンマシンを作成します。
- ワーカーマシンを作成します。
手順
Ingress ルーターがロードバランサーを作成し、
EXTERNAL-IP
フィールドにデータを設定するのを待機します。$ oc -n openshift-ingress get service router-default NAME TYPE CLUSTER-IP EXTERNAL-IP PORT(S) AGE router-default LoadBalancer 172.30.18.154 35.233.157.184 80:32288/TCP,443:31215/TCP 98
パブリックおよびプライベートゾーンに A レコードを追加します。
$ export ROUTER_IP=`oc -n openshift-ingress get service router-default --no-headers | awk '{print $4}'` $ if [ -f transaction.yaml ]; then rm transaction.yaml; fi $ gcloud dns record-sets transaction start --zone ${BASE_DOMAIN_ZONE_NAME} $ gcloud dns record-sets transaction add ${ROUTER_IP} --name \*.apps.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 300 --type A --zone ${BASE_DOMAIN_ZONE_NAME} $ gcloud dns record-sets transaction execute --zone ${BASE_DOMAIN_ZONE_NAME} $ if [ -f transaction.yaml ]; then rm transaction.yaml; fi $ gcloud dns record-sets transaction start --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add ${ROUTER_IP} --name \*.apps.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 300 --type A --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction execute --zone ${INFRA_ID}-private-zone
ワイルドカードを使用する代わりに明示的なドメインを追加する場合は、クラスターのそれぞれの現行ルートのエントリーを作成できます。
$ oc get --all-namespaces -o jsonpath='{range .items[*]}{range .status.ingress[*]}{.host}{"\n"}{end}{end}' routes oauth-openshift.apps.your.cluster.domain.example.com console-openshift-console.apps.your.cluster.domain.example.com downloads-openshift-console.apps.your.cluster.domain.example.com alertmanager-main-openshift-monitoring.apps.your.cluster.domain.example.com grafana-openshift-monitoring.apps.your.cluster.domain.example.com prometheus-k8s-openshift-monitoring.apps.your.cluster.domain.example.com
1.7.18. ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの GCP インストールの完了
Google Cloud Platform (GCP) のユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーで OpenShift Container Platform のインストールを開始した後は、クラスターが準備状態になるまでクラスターのイベントをモニターできます。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスターのブートストラップマシンを、ユーザーによってプロビジョニングされる GCP インフラストラクチャーにデプロイします。
-
oc
CLI をインストールし、ログインします。
手順
クラスターのインストールを完了します。
$ ./openshift-install --dir=<installation_directory> wait-for install-complete 1 INFO Waiting up to 30m0s for the cluster to initialize...
- 1
<installation_directory>
には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
重要インストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになる証明書が含まれます。最初の証明書のローテーションが正常に実行されるようにするには、クラスターを動作が低下していない状態で 24 時間実行し続ける必要があります。
クラスターの稼働状態を確認します。
以下のコマンドを実行し、現在のクラスターバージョンとステータスを表示します。
$ oc get clusterversion NAME VERSION AVAILABLE PROGRESSING SINCE STATUS version False True 24m Working towards 4.3.0-0: 99% complete
以下のコマンドを実行し、 Cluster Version Operator (CVO) を使用してコントロールプレーンで管理される Operator を表示します。
$ oc get clusteroperators NAME VERSION AVAILABLE PROGRESSING DEGRADED SINCE authentication 4.3.0-0 True False False 6m18s cloud-credential 4.3.0-0 True False False 17m cluster-autoscaler 4.3.0-0 True False False 80s console 4.3.0-0 True False False 3m57s dns 4.3.0-0 True False False 22m image-registry 4.3.0-0 True False False 5m4s ingress 4.3.0-0 True False False 4m38s insights 4.3.0-0 True False False 21m kube-apiserver 4.3.0-0 True False False 12m kube-controller-manager 4.3.0-0 True False False 12m kube-scheduler 4.3.0-0 True False False 11m machine-api 4.3.0-0 True False False 18m machine-config 4.3.0-0 True False False 22m marketplace 4.3.0-0 True False False 5m38s monitoring 4.3.0-0 True False False 86s network 4.3.0-0 True False False 14m node-tuning 4.3.0-0 True False False 6m8s openshift-apiserver 4.3.0-0 True False False 6m48s openshift-controller-manager 4.3.0-0 True False False 12m openshift-samples 4.3.0-0 True False False 67s operator-lifecycle-manager 4.3.0-0 True False False 15m operator-lifecycle-manager-catalog 4.3.0-0 True False False 15m operator-lifecycle-manager-packageserver 4.3.0-0 True False False 6m48s service-ca 4.3.0-0 True False False 17m service-catalog-apiserver 4.3.0-0 True False False 6m18s service-catalog-controller-manager 4.3.0-0 True False False 6m19s storage 4.3.0-0 True False False 6m20s
以下のコマンドを実行して、クラスター Pod を表示します。
$ oc get pods --all-namespaces NAMESPACE NAME READY STATUS RESTARTS AGE kube-system etcd-member-ip-10-0-3-111.us-east-2.compute.internal 1/1 Running 0 35m kube-system etcd-member-ip-10-0-3-239.us-east-2.compute.internal 1/1 Running 0 37m kube-system etcd-member-ip-10-0-3-24.us-east-2.compute.internal 1/1 Running 0 35m openshift-apiserver-operator openshift-apiserver-operator-6d6674f4f4-h7t2t 1/1 Running 1 37m openshift-apiserver apiserver-fm48r 1/1 Running 0 30m openshift-apiserver apiserver-fxkvv 1/1 Running 0 29m openshift-apiserver apiserver-q85nm 1/1 Running 0 29m ... openshift-service-ca-operator openshift-service-ca-operator-66ff6dc6cd-9r257 1/1 Running 0 37m openshift-service-ca apiservice-cabundle-injector-695b6bcbc-cl5hm 1/1 Running 0 35m openshift-service-ca configmap-cabundle-injector-8498544d7-25qn6 1/1 Running 0 35m openshift-service-ca service-serving-cert-signer-6445fc9c6-wqdqn 1/1 Running 0 35m openshift-service-catalog-apiserver-operator openshift-service-catalog-apiserver-operator-549f44668b-b5q2w 1/1 Running 0 32m openshift-service-catalog-controller-manager-operator openshift-service-catalog-controller-manager-operator-b78cr2lnm 1/1 Running 0 31m
現在のクラスターバージョンが
AVAILABLE
の場合、インストールが完了します。
1.7.19. 次のステップ
- クラスターをカスタマイズします。
- 必要な場合は、リモートの健全性レポートをオプトアウトすることができます。
1.8. ネットワークが制限された環境での GCP へのクラスターのインストール
OpenShift Container Platform バージョン 4.3 では、各自でプロビジョニングするインフラストラクチャーおよびインストールリリースコンテンツの内部ミラーを使用して、クラスターを Google Cloud Platform (GCP) にインストールできます
ミラーリングされたインストールリリースのコンテンツを使用して OpenShift Container Platform クラスターをインストールすることは可能ですが、クラスターが GCP API を使用するにはインターネットへのアクセスが必要になります。
以下に、ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのインストールを実行する手順を要約します。これらの手順を実行するか、独自の手順を作成するのに役立つ複数の Deployment Manager テンプレートが提供されます。他の方法を使用して必要なリソースを作成することもできます。これらのテンプレートはサンプルとしてのみ提供されます。
1.8.1. 前提条件
bastion ホストでミラーレジストリーを作成し、OpenShift Container Platform の使用しているバージョン用の
imageContentSources
データを取得します。重要インストールメディアは bastion ホストにあるため、そのコンピューターを使用してすべてのインストール手順を完了します。
- OpenShift Container Platform のインストールおよび更新プロセスについての詳細を確認します。
-
ファイアウォールを使用する場合、クラスターがアクセスを必要とするサイトを許可するようにファイアウォールを設定する必要があります。他のサイトへのアクセスを付与する必要がある場合もありますが、
*.googleapis.com
およびaccounts.google.com
へのアクセスを付与する必要があります。 - システムが IAM(アイデンティティーおよびアクセス管理)を管理できない場合、クラスター管理者は IAM 認証情報を手動で作成し、維持できます。手動モードは、クラウド IAM API に到達できない環境でも使用できます。
1.8.2. GCP プロジェクトの設定
OpenShift Container Platform をインストールする前に、これをホストするように Google Cloud Platform (GCP) プロジェクトを設定する必要があります。
1.8.2.1. GCP プロジェクトの作成
OpenShift Container Platform をインストールするには、クラスターをホストするために Google Cloud Platform (GCP) アカウントでプロジェクトを作成する必要があります。
手順
- OpenShift Container Platform クラスターをホストするプロジェクトを作成します。GCP ドキュメントの「プロジェクトの作成と管理」を参照してください。
1.8.2.2. GCP での API サービスの有効化
Google Cloud Platform (GCP) プロジェクトでは、OpenShift Container Platform インストールを完了するために複数の API サービスへのアクセスが必要です。
前提条件
- クラスターをホストするプロジェクトを作成しています。
手順
クラスターをホストするプロジェクトで以下の必要な API サービスを有効にします。GCP ドキュメントの「サービスの有効化」を参照してください。
表1.20 必要な API サービス API サービス コンソールサービス名 Compute Engine API
compute.googleapis.com
Google Cloud API
cloudapis.googleapis.com
Cloud Resource Manager API
cloudresourcemanager.googleapis.com
Google DNS API
dns.googleapis.com
IAM Service Account Credentials API
iamcredentials.googleapis.com
Identity and Access Management (IAM) API
iam.googleapis.com
Service Management API
servicemanagement.googleapis.com
Service Usage API
serviceusage.googleapis.com
Google Cloud Storage JSON API
storage-api.googleapis.com
Cloud Storage
storage-component.googleapis.com
1.8.2.3. GCP の DNS の設定
OpenShift Container Platform をインストールするには、使用する Google Cloud Platform (GCP) アカウントに、OpenShift Container Platform クラスターをホストする同じプロジェクトに専用のパブリックホストゾーンがなければなりません。このゾーンはドメインに対する権威を持っている必要があります。DNS サービスは、クラスターへの外部接続のためのクラスターの DNS 解決および名前検索を提供します。
手順
ドメイン、またはサブドメイン、およびレジストラーを特定します。既存のドメインおよびレジストラーを移行するか、GCP または他のソースから新規のものを取得できます。
注記新規ドメインを購入する場合、関連する DNS の変更が伝播するのに時間がかかる場合があります。Google 経由でドメインを購入する方法についての詳細は、「 Google ドメイン」を参照してください。
GCP プロジェクトにドメインまたはサブドメインのパブリックホストゾーンを作成します。GCP ドキュメントの「ゾーンの管理」を参照してください。
openshiftcorp.com
などのルートドメインや、clusters.openshiftcorp.com
などのサブドメインを使用します。ホストゾーンレコードから新規の権威ネームサーバーを抽出します。GCP ドキュメントの「Cloud DNS ネームサーバーを検索する」を参照してください。
通常は、4 つのネームサーバーがあります。
- ドメインが使用するネームサーバーのレジストラーレコードを更新します。たとえば、ドメインを Google ドメインに登録している場合は、Google Domains Help で「How to switch to custom name servers」のトピックを参照してください。
- ルートドメインを Google Cloud DNS に移行している場合は、DNS レコードを移行します。GCP ドキュメントの「Cloud DNS への移行」を参照してください。
- サブドメインを使用する場合は、所属する会社の手順に従ってその委任レコードを親ドメインに追加します。このプロセスには、所属企業の IT 部門や、会社のルートドメインと DNS サービスを制御する部門へのリクエストが含まれる場合があります。
1.8.2.4. GCP アカウントの制限
OpenShift Container Platform クラスターは多くの Google Cloud Platform (GCP) コンポーネントを使用しますが、デフォルトの 割り当て (Quota) はデフォルトの OpenShift Container Platform クラスターをインストールする機能に影響を与えません。
3 つのコンピュートマシンおよび 3 つのコントロールプレーンマシンが含まれるデフォルトクラスターは以下のリソースを使用します。一部のリソースはブートストラッププロセス時にのみ必要となり、クラスターのデプロイ後に削除されることに注意してください。
サービス | Component | 場所 | 必要なリソースの合計 | ブートストラップ後に削除されるリソース |
---|---|---|---|---|
サービスアカウント | IAM | グローバル | 5 | 0 |
ファイアウォールのルール | ネットワーク | グローバル | 11 | 1 |
転送ルール | コンピュート | グローバル | 2 | 0 |
ヘルスチェック | コンピュート | グローバル | 2 | 0 |
イメージ | コンピュート | グローバル | 1 | 0 |
ネットワーク | ネットワーク | グローバル | 1 | 0 |
ルーター | ネットワーク | グローバル | 1 | 0 |
ルート | ネットワーク | グローバル | 2 | 0 |
サブネットワーク | コンピュート | グローバル | 2 | 0 |
ターゲットプール | ネットワーク | グローバル | 2 | 0 |
インストール時にクォータが十分ではない場合、インストールプログラムは超過したクォータとリージョンの両方を示すエラーを表示します。
実際のクラスターサイズ、計画されるクラスターの拡張、およびアカウントに関連付けられた他のクラスターからの使用法を考慮してください。CPU、静的 IP アドレス、および永続ディスク SSD(ストレージ)のクォータは、ほとんどの場合に不十分になる可能性のあるものです。
以下のリージョンのいずれかにクラスターをデプロイする予定の場合、ストレージクォータの最大値を超え、CPU クォータ制限を超える可能性が高くなります。
- asia-east2
- asia-northeast2
- asia-south1
- australia-southeast1
- europe-north1
- europe-west2
- europe-west3
- europe-west6
- northamerica-northeast1
- southamerica-east1
- us-west2
GCP コンソールからリソースクォータを増やすことは可能ですが、サポートチケットを作成する必要がある場合があります。OpenShift Container Platform クラスターをインストールする前にサポートチケットを解決できるように、クラスターのサイズを早期に計画してください。
1.8.2.5. GCP でのサービスアカウントの作成
OpenShift Container Platform には、Google API でデータにアクセスするための認証および承認を提供する Google Cloud Platform (GCP) サービスアカウントが必要です。プロジェクトに必要なロールが含まれる既存の IAM サービスアカウントがない場合は、これを作成する必要があります。
前提条件
- クラスターをホストするプロジェクトを作成しています。
手順
- OpenShift Container Platform クラスターをホストするために使用するプロジェクトでサービスアカウントを作成します。GCP ドキュメントで「サービスアカウントの作成」を参照してください。
サービスアカウントに適切なパーミッションを付与します。付随する個別のパーミッションを付与したり、
オーナー
ロールをこれに割り当てることができます。「特定のリソースのサービスアカウントへの役割の付与」を参照してください。注記サービスアカウントをプロジェクトの所有者にすることが必要なパーミッションを取得する最も簡単な方法になります。 つまりこれは、サービスアカウントはプロジェクトを完全に制御できることを意味します。この権限を提供することに伴うリスクが受け入れ可能であるかどうかを判別する必要があります。
JSON 形式でサービスアカウントキーを作成します。GCP ドキュメントの「サービスアカウントキーの作成」を参照してください。
クラスターを作成するには、サービスアカウントキーが必要になります。
1.8.2.5.1. 必要な GCP パーミッション
作成するサービスアカウントにオーナー
ロールを割り当てると、OpenShift Container Platform のインストールに必要なパーミッションも含め、そのサービスアカウントにすべてのパーミッションが付与されます。OpenShift Container Platform クラスターをデプロイするには、サービスアカウントに以下のパーミッションが必要です。クラスターを既存の VPC にデプロイする場合、サービスアカウントでは一部のネットワークのパーミッションを必要としません。これについては、以下の一覧に記載されています。
インストールプログラムに必要なロール
- Compute 管理者
- セキュリティー管理者
- サービスアカウント管理者
- サービスアカウントユーザー
- ストレージ管理者
インストール時のネットワークリソースの作成に必要なロール
- DNS 管理者
ユーザーによってプロビジョニングされる GCP インフラストラクチャーに必要なロール
- Deployment Manager Editor
- サービスアカウントキー管理者
オプションのロール
クラスターで Operator の制限された認証情報を新たに作成できるようにするには、以下のロールを追加します。
- サービスアカウントキー管理者
ロールは、コントロールプレーンおよびコンピュートマシンが使用するサービスアカウントに適用されます。
アカウント | ロール |
---|---|
コントロールプレーン |
|
| |
| |
| |
| |
コンピュート |
|
|
1.8.2.6. サポートされている GCP リージョン
OpenShift Container Platform クラスターを以下の Google Cloud Platform (GCP) リージョンにデプロイできます。
- asia-east1 (Changhua County, Taiwan)
- asia-east2 (Hong Kong)
- asia-northeast1 (Tokyo, Japan)
- asia-northeast2 (Osaka, Japan)
- asia-south1 (Mumbai, India)
- asia-southeast1 (Jurong West, Singapore)
- australia-southeast1 (Sydney, Australia)
- europe-north1 (Hamina, Finland)
- europe-west1 (St. Ghislain, Belgium)
- europe-west2 (London, England, UK)
- europe-west3 (Frankfurt, Germany)
- europe-west4 (Eemshaven, Netherlands)
- europe-west6 (Zürich, Switzerland)
- northamerica-northeast1 (Montréal, Québec, Canada)
- southamerica-east1 (São Paulo, Brazil)
- us-central1 (Council Bluffs, Iowa, USA)
- us-east1 (Moncks Corner, South Carolina, USA)
- us-east4 (Ashburn, Northern Virginia, USA)
- us-west1 (The Dalles, Oregon, USA)
- us-west2 (Los Angeles, California, USA)
1.8.2.7. GCP の CLI ツールのインストールおよび設定
ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用して Google Cloud Platform (GCP) に OpenShift Container Platform をインストールするには、GCP の CLI ツールをインストールし、設定する必要があります。
前提条件
- クラスターをホストするプロジェクトを作成しています。
- サービスアカウントを作成し、これに必要なパーミッションを付与しています。
手順
$PATH
で以下のバイナリーをインストールします。-
gcloud
-
gsutil
GCP ドキュメントの「Google Cloud SDK のドキュメント」を参照してください。
-
-
設定したサービスアカウントで、
gcloud
ツールを使用して認証します。
1.8.3. GCP のインストール設定ファイルの作成
ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用して OpenShift Container Platform を Google Cloud Platform (GCP) にインストールするには、インストールプログラムがクラスターをデプロイするために必要なファイルを生成し、クラスターが使用するマシンのみを作成するようにそれらのファイルを変更する必要があります。install-config.yaml
ファイル、Kubernetes マニフェスト、および Ignition 設定ファイルを生成し、カスタマイズします。
1.8.3.1. インストール設定ファイルの作成
Google Cloud Platform (GCP) での OpenShift Container Platform のインストールをカスタマイズできます。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
手順
install-config.yaml
ファイルを作成します。以下のコマンドを実行します。
$ ./openshift-install create install-config --dir=<installation_directory> 1
- 1
<installation_directory>
の場合、インストールプログラムが作成するファイルを保存するためにディレクトリー名を指定します。
重要空のディレクトリーを指定します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットの有効期限は短く設定されているため、インストールディレクトリーを再利用することができません。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。
プロンプト時に、クラウドの設定の詳細情報を指定します。
オプション: クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キーを選択します。
注記インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、
ssh-agent
プロセスが使用する SSH キーを指定します。- ターゲットに設定するプラットフォームとして gcp を選択します。
- コンピューター上で GCP アカウント用のサービスアカウントキーを設定していない場合、GCP からこれを取得してファイルの内容を貼り付けるか、またはファイルへの絶対パスを入力する必要があります。
- クラスターのプロビジョニングに使用するプロジェクト ID を選択します。デフォルト値は、設定したサービスアカウントによって指定されます。
- クラスターをデプロイするリージョンを選択します。
- クラスターをデプロイするベースドメインを選択します。ベースドメインは、クラスターに作成したパブリック DNS ゾーンに対応します。
- クラスターの記述名を入力します。7 文字以上の名前を指定すると、クラスター名から生成されるインフラストラクチャー ID で最初の 6 文字のみが使用されます。
- Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの「Pull Secret」ページから取得したプルシークレットを貼り付けます。
-
install-config.yaml
ファイルを変更します。利用可能なパラメーターの詳細については、「インストール設定パラメーター」セクションを参照してください。 install-config.yaml
ファイルをバックアップし、これを複数のクラスターをインストールするために使用できるようにします。重要install-config.yaml
ファイルはインストールプロセス時に使用されます。このファイルを再利用する必要がある場合は、この段階でこれをバックアップしてください。
1.8.3.2. Kubernetes マニフェストおよび Ignition 設定ファイルの作成
一部のクラスター定義ファイルを変更し、クラスターマシンを手動で起動する必要があるため、クラスターがマシンを作成するために必要な Kubernetes マニフェストと Ignition 設定ファイルを生成する必要があります。
インストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになる証明書が含まれます。最初の証明書のローテーションが正常に実行されるようにするには、クラスターのインストールを完了し、クラスターを動作が低下していない状態で 24 時間実行し続ける必要があります。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラムを取得します。ネットワークが制限されたインストールでは、これらのファイルがミラーホスト上に置かれます。
-
install-config.yaml
インストール設定ファイルを作成します。
手順
クラスターの Kubernetes マニフェストを生成します。
$ ./openshift-install create manifests --dir=<installation_directory> 1 INFO Consuming Install Config from target directory WARNING Making control-plane schedulable by setting MastersSchedulable to true for Scheduler cluster settings
- 1
<installation_directory>
については、作成したinstall-config.yaml
ファイルが含まれるインストールディレクトリーを指定します。
インストールプロセスの後の部分で独自のコンピュートマシンを作成するため、この警告を無視しても問題がありません。
コントロールプレーンマシンを定義する Kubernetes マニフェストファイルを削除します。
$ rm -f <installation_directory>/openshift/99_openshift-cluster-api_master-machines-*.yaml
これらのファイルを削除することで、クラスターがコントロールプレーンマシンを自動的に生成するのを防ぐことができます。
オプション: クラスターでコンピュートマシンをプロビジョニングする必要がない場合は、ワーカーマシンを定義する Kubernetes マニフェストファイルを削除します。
$ rm -f <installation_directory>/openshift/99_openshift-cluster-api_worker-machineset-*.yaml
ワーカーマシンは独自に作成し、管理するため、これらのマシンを初期化する必要はありません。
<installation_directory>/manifests/cluster-scheduler-02-config.yml
Kubernetes マニフェストファイルを変更し、Pod がコントロールプレーンマシンにスケジュールされないようにします。-
<installation_directory>/manifests/cluster-scheduler-02-config.yml
ファイルを開きます。 -
mastersSchedulable
パラメーターを見つけ、その値をFalse
に設定します。 - ファイルを保存し、終了します。
注記現時点では、Kubernetes の制限により、コントロールプレーンマシンで実行されるルーター Pod に Ingress ロードバランサーがアクセスすることができません。この手順は、OpenShift Container Platform の今後のマイナーバージョンで不要になる可能性があります。
-
オプション: Ingress Operator を DNS レコードを作成するよう設定する必要がない場合は、
<installation_directory>/manifests/cluster-dns-02-config.yml
DNS 設定ファイルからprivateZone
およびpublicZone
セクションを削除します。apiVersion: config.openshift.io/v1 kind: DNS metadata: creationTimestamp: null name: cluster spec: baseDomain: example.openshift.com privateZone: 1 id: mycluster-100419-private-zone publicZone: 2 id: example.openshift.com status: {}
これを実行する場合、後のステップで Ingress DNS レコードを手動で追加する必要があります。
Ignition 設定ファイルを取得します。
$ ./openshift-install create ignition-configs --dir=<installation_directory> 1
- 1
<installation_directory>
については、同じインストールディレクトリーを指定します。
以下のファイルはディレクトリーに生成されます。
. ├── auth │ ├── kubeadmin-password │ └── kubeconfig ├── bootstrap.ign ├── master.ign ├── metadata.json └── worker.ign
追加リソース
1.8.4. 一般的な変数のエクスポート
1.8.4.1. インフラストラクチャー名の抽出
Ignition 設定には、Google Cloud Platform (GCP) でクラスターを一意に識別するために使用できる一意のクラスター ID が含まれます。提供される Deployment Manager テンプレートにはこのインフラストラクチャー名への参照が含まれるため、これを抽出する必要があります。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
-
jq
パッケージをインストールします。
1.8.4.2. Deployment Manager テンプレートの一般的な変数のエクスポート
ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーを Google Cloud Platform (GCP) で実行するのに役立つ指定の Deployment Manager テンプレートで使用される一般的な変数のセットをエクスポートする必要があります。
特定の Deployment Manager テンプレートには、追加のエクスポートされる変数が必要になる場合があります。これについては、関連する手順で詳しく説明されています。
前提条件
- OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
-
jq
パッケージをインストールします。
手順
提供される Deployment Manager テンプレートで使用される以下の一般的な変数をエクスポートします。
$ export BASE_DOMAIN='<base_domain>' $ export BASE_DOMAIN_ZONE_NAME='<base_domain_zone_name>' $ export NETWORK_CIDR='10.0.0.0/16' $ export MASTER_SUBNET_CIDR='10.0.0.0/19' $ export WORKER_SUBNET_CIDR='10.0.32.0/19' $ export KUBECONFIG=<installation_directory>/auth/kubeconfig 1 $ export CLUSTER_NAME=`jq -r .clusterName <installation_directory>/metadata.json` $ export INFRA_ID=`jq -r .infraID <installation_directory>/metadata.json` $ export PROJECT_NAME=`jq -r .gcp.projectID <installation_directory>/metadata.json` $ export REGION=`jq -r .gcp.region <installation_directory>/metadata.json`
- 1
<installation_directory>
には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
1.8.5. GCP での VPC の作成
OpenShift Container Platform クラスターで使用する VPC を Google Cloud Platform (GCP) で作成する必要があります。各種の要件を満たすよう VPC をカスタマイズできます。VPC を作成する 1 つの方法として、提供されている Deployment Manager テンプレートを変更することができます。
提供される Deployment Manager テンプレートを使用して GCP インフラストラクチャーを使用しない場合、提供される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
手順
-
本トピックの「 VPC の Deployment Manager テンプレート」セクションを確認し、これを
01_vpc.py
としてコンピューターに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要な VPC について記述しています。 01_xvdb.yaml
リソース定義ファイルを作成します。$ cat <<EOF >01_vpc.yaml imports: - path: 01_vpc.py resources: - name: cluster-vpc type: 01_vpc.py properties: infra_id: '${INFRA_ID}' 1 region: '${REGION}' 2 master_subnet_cidr: '${MASTER_SUBNET_CIDR}' 3 worker_subnet_cidr: '${WORKER_SUBNET_CIDR}' 4 EOF
gcloud
CLI を使用してデプロイメントを作成します。$ gcloud deployment-manager deployments create ${INFRA_ID}-vpc --config 01_vpc.yaml
1.8.5.1. VPC の Deployment Manager テンプレート
以下の Deployment Manager テンプレートを使用して、OpenShift Container Platform クラスターに必要な VPC をデプロイすることができます。
01_vpc.py
Deployment Manager テンプレート
def GenerateConfig(context): resources = [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-network', 'type': 'compute.v1.network', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'autoCreateSubnetworks': False } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-master-subnet', 'type': 'compute.v1.subnetwork', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'network': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-network.selfLink)', 'ipCidrRange': context.properties['master_subnet_cidr'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-worker-subnet', 'type': 'compute.v1.subnetwork', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'network': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-network.selfLink)', 'ipCidrRange': context.properties['worker_subnet_cidr'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-master-nat-ip', 'type': 'compute.v1.address', 'properties': { 'region': context.properties['region'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-worker-nat-ip', 'type': 'compute.v1.address', 'properties': { 'region': context.properties['region'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-router', 'type': 'compute.v1.router', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'network': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-network.selfLink)', 'nats': [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-nat-master', 'natIpAllocateOption': 'MANUAL_ONLY', 'natIps': ['$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-master-nat-ip.selfLink)'], 'minPortsPerVm': 7168, 'sourceSubnetworkIpRangesToNat': 'LIST_OF_SUBNETWORKS', 'subnetworks': [{ 'name': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-master-subnet.selfLink)', 'sourceIpRangesToNat': ['ALL_IP_RANGES'] }] }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-nat-worker', 'natIpAllocateOption': 'MANUAL_ONLY', 'natIps': ['$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-worker-nat-ip.selfLink)'], 'minPortsPerVm': 128, 'sourceSubnetworkIpRangesToNat': 'LIST_OF_SUBNETWORKS', 'subnetworks': [{ 'name': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-worker-subnet.selfLink)', 'sourceIpRangesToNat': ['ALL_IP_RANGES'] }] }] } }] return {'resources': resources}
1.8.6. GCP でのネットワークおよび負荷分散コンポーネントの作成
OpenShift Container Platform クラスターで使用するネットワークおよびロードバランシングを Google Cloud Platform (GCP) で設定する必要があります。これらのコンポーネントを作成する方法として、提供される Deployment Manager テンプレートを変更することができます。
提供される Deployment Manager テンプレートを使用して GCP インフラストラクチャーを使用しない場合、提供される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
手順
-
本トピックの「ネットワークおよびロードバランサーの Deployment Manager テンプレート」セクションからテンプレートをコピーし、これを
02_infra.py
としてコンピューターに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なネットワークおよび負荷分散オブジェクトについて記述しています。 リソース定義で必要な以下の変数をエクスポートします。
$ export CLUSTER_NETWORK=`gcloud compute networks describe ${INFRA_ID}-network --format json | jq -r .selfLink`
02_infra.yaml
リソース定義ファイルを作成します。$ cat <<EOF >02_infra.yaml imports: - path: 02_infra.py resources: - name: cluster-infra type: 02_infra.py properties: infra_id: '${INFRA_ID}' 1 region: '${REGION}' 2 cluster_domain: '${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}' 3 cluster_network: '${CLUSTER_NETWORK}' 4 EOF
gcloud
CLI を使用してデプロイメントを作成します。$ gcloud deployment-manager deployments create ${INFRA_ID}-infra --config 02_infra.yaml
このテンプレートは Deployment Manager の制限により DNS エントリーを作成しないので、手動で作成する必要があります。
以下の変数をエクスポートします。
$ export CLUSTER_IP=`gcloud compute addresses describe ${INFRA_ID}-cluster-public-ip --region=${REGION} --format json | jq -r .address`
外部 DNS エントリーを追加します。
$ if [ -f transaction.yaml ]; then rm transaction.yaml; fi $ gcloud dns record-sets transaction start --zone ${BASE_DOMAIN_ZONE_NAME} $ gcloud dns record-sets transaction add ${CLUSTER_IP} --name api.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type A --zone ${BASE_DOMAIN_ZONE_NAME} $ gcloud dns record-sets transaction execute --zone ${BASE_DOMAIN_ZONE_NAME}
内部 DNS エントリーを追加します。
$ if [ -f transaction.yaml ]; then rm transaction.yaml; fi $ gcloud dns record-sets transaction start --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add ${CLUSTER_IP} --name api.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type A --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add ${CLUSTER_IP} --name api-int.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type A --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction execute --zone ${INFRA_ID}-private-zone
1.8.6.1. ネットワークおよびロードバランサーの Deployment Manager テンプレート
以下の Deployment Manager テンプレートを使用して、OpenShift Container Platform クラスターに必要なネットワークオブジェクトおよびロードバランサーをデプロイすることができます。
02_infra.py
Deployment Manager テンプレート
def GenerateConfig(context): resources = [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-cluster-public-ip', 'type': 'compute.v1.address', 'properties': { 'region': context.properties['region'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-api-http-health-check', 'type': 'compute.v1.httpHealthCheck', 'properties': { 'port': 6080, 'requestPath': '/readyz' } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-api-target-pool', 'type': 'compute.v1.targetPool', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'healthChecks': ['$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-api-http-health-check.selfLink)'], 'instances': [] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-api-forwarding-rule', 'type': 'compute.v1.forwardingRule', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'IPAddress': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-cluster-public-ip.selfLink)', 'target': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-api-target-pool.selfLink)', 'portRange': '6443' } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-ign-http-health-check', 'type': 'compute.v1.httpHealthCheck', 'properties': { 'port': 22624, 'requestPath': '/healthz' } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-ign-target-pool', 'type': 'compute.v1.targetPool', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'healthChecks': ['$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-ign-http-health-check.selfLink)'], 'instances': [] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-ign-forwarding-rule', 'type': 'compute.v1.forwardingRule', 'properties': { 'region': context.properties['region'], 'IPAddress': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-cluster-public-ip.selfLink)', 'target': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-ign-target-pool.selfLink)', 'portRange': '22623' } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-private-zone', 'type': 'dns.v1.managedZone', 'properties': { 'description': '', 'dnsName': context.properties['cluster_domain'] + '.', 'visibility': 'private', 'privateVisibilityConfig': { 'networks': [{ 'networkUrl': context.properties['cluster_network'] }] } } }] return {'resources': resources}
1.8.7. GCP でのファイアウォールルールおよび IAM ロールの作成
OpenShift Container Platform クラスターで使用するセキュリティーグループおよびロールを Google Cloud Platform (GCP) で作成する必要があります。これらのコンポーネントを作成する方法として、提供される Deployment Manager テンプレートを変更することができます。
提供される Deployment Manager テンプレートを使用して GCP インフラストラクチャーを使用しない場合、提供される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
手順
-
本トピックの「ファイアウォールおよび IAM ロールの Deployment Manager テンプレート」セクションからテンプレートをコピーし、これを
03_security.py
としてコンピューターに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なセキュリティーグループおよびロールについて記述しています。 リソース定義で必要な以下の変数をエクスポートします。
$ export MASTER_NAT_IP=`gcloud compute addresses describe ${INFRA_ID}-master-nat-ip --region ${REGION} --format json | jq -r .address` $ export WORKER_NAT_IP=`gcloud compute addresses describe ${INFRA_ID}-worker-nat-ip --region ${REGION} --format json | jq -r .address`
03_security.yaml
リソース定義ファイルを作成します。$ cat <<EOF >03_security.yaml imports: - path: 03_security.py resources: - name: cluster-security type: 03_security.py properties: infra_id: '${INFRA_ID}' 1 region: '${REGION}' 2 cluster_network: '${CLUSTER_NETWORK}' 3 network_cidr: '${NETWORK_CIDR}' 4 master_nat_ip: '${MASTER_NAT_IP}' 5 worker_nat_ip: '${WORKER_NAT_IP}' 6 EOF
- 1
infra_id
は抽出手順で得られるINFRA_ID
インフラストラクチャー名です。- 2
region
はクラスターをデプロイするリージョンです (例:us-east1
)。- 3
cluster_network
はクラスターネットワークのselfLink
URL です。- 4
network_cidr
は VPC ネットワークの CIDR です (例:10.0.0.0/16
)。- 5
master_nat_ip
はマスター NAT の IP アドレスです (例:34.94.100.1
)。- 6
worker_nat_ip
はワーカー NAT の IP アドレスです (例:34.94.200.1
)。
gcloud
CLI を使用してデプロイメントを作成します。$ gcloud deployment-manager deployments create ${INFRA_ID}-security --config 03_security.yaml
このテンプレートは Deployment Manager の制限によりポリシーバインディングを作成しないため、これらを手動で作成する必要があります。
$ export MASTER_SA=${INFRA_ID}-m@${PROJECT_NAME}.iam.gserviceaccount.com $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${MASTER_SA}" --role "roles/compute.instanceAdmin" $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${MASTER_SA}" --role "roles/compute.networkAdmin" $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${MASTER_SA}" --role "roles/compute.securityAdmin" $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${MASTER_SA}" --role "roles/iam.serviceAccountUser" $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${MASTER_SA}" --role "roles/storage.admin" $ export WORKER_SA=${INFRA_ID}-w@${PROJECT_NAME}.iam.gserviceaccount.com $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${WORKER_SA}" --role "roles/compute.viewer" $ gcloud projects add-iam-policy-binding ${PROJECT_NAME} --member "serviceAccount:${WORKER_SA}" --role "roles/storage.admin"
サービスアカウントキーを作成し、後で使用できるようにこれをローカルに保存します。
$ gcloud iam service-accounts keys create service-account-key.json --iam-account=${MASTER_SA}
1.8.7.1. ファイアウォールルールおよび IAM ロール用の Deployment Manager テンプレート
以下の Deployment Manager テンプレートを使用して、OpenShift Container Platform クラスターに必要なセキュリティーオブジェクトをデプロイすることができます。
03_security.py
Deployment Manager テンプレート
def GenerateConfig(context): resources = [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-api', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['6443'] }], 'sourceRanges': ['0.0.0.0/0'], 'targetTags': [context.properties['infra_id'] + '-master'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-mcs', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['22623'] }], 'sourceRanges': [ context.properties['network_cidr'], context.properties['master_nat_ip'], context.properties['worker_nat_ip'] ], 'targetTags': [context.properties['infra_id'] + '-master'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-health-checks', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['6080', '22624'] }], 'sourceRanges': ['35.191.0.0/16', '130.211.0.0/22', '209.85.152.0/22', '209.85.204.0/22'], 'targetTags': [context.properties['infra_id'] + '-master'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-etcd', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['2379-2380'] }], 'sourceTags': [context.properties['infra_id'] + '-master'], 'targetTags': [context.properties['infra_id'] + '-master'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-control-plane', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['10257'] },{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['10259'] }], 'sourceTags': [ context.properties['infra_id'] + '-master', context.properties['infra_id'] + '-worker' ], 'targetTags': [context.properties['infra_id'] + '-master'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-internal-network', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'icmp' },{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['22'] }], 'sourceRanges': [context.properties['network_cidr']], 'targetTags': [ context.properties['infra_id'] + '-master', context.properties['infra_id'] + '-worker' ] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-internal-cluster', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'udp', 'ports': ['4789', '6081'] },{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['9000-9999'] },{ 'IPProtocol': 'udp', 'ports': ['9000-9999'] },{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['10250'] },{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['30000-32767'] },{ 'IPProtocol': 'udp', 'ports': ['30000-32767'] }], 'sourceTags': [ context.properties['infra_id'] + '-master', context.properties['infra_id'] + '-worker' ], 'targetTags': [ context.properties['infra_id'] + '-master', context.properties['infra_id'] + '-worker' ] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-master-node-sa', 'type': 'iam.v1.serviceAccount', 'properties': { 'accountId': context.properties['infra_id'] + '-m', 'displayName': context.properties['infra_id'] + '-master-node' } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-worker-node-sa', 'type': 'iam.v1.serviceAccount', 'properties': { 'accountId': context.properties['infra_id'] + '-w', 'displayName': context.properties['infra_id'] + '-worker-node' } }] return {'resources': resources}
1.8.8. GCP インフラストラクチャー用の RHCOS クラスターイメージの作成
OpenShift Container Platform ノードに Google Cloud Platform (GCP) 用の有効な Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) イメージを使用する必要があります。
手順
Red Hat カスタマーポータルの「製品のダウンロード」ページまたは「RHCOS イメージミラー」ページから RHCOS イメージを取得します。
重要RHCOS イメージは OpenShift Container Platform の各リリースごとに変更されない可能性があります。インストールする OpenShift Container Platform バージョンと等しいか、それ以下のバージョンの内で最も新しいバージョンのイメージをダウンロードする必要があります。利用可能な場合は、OpenShift Container Platform バージョンに一致するイメージのバージョンを使用します。この手順には ISO イメージのみを使用します。RHCOS qcow2 イメージは、ベアメタルのインストールではサポートされません。
ファイル名には、
rhcos-<version>-gcp.tar
形式の OpenShift Container Platform バージョン番号が含まれます。以下の変数をエクスポートします。
$ export IMAGE_SOURCE=<downloaded_image_file_path>
クラスターイメージを作成します。
$ gcloud compute images create "${INFRA_ID}-rhcos-image" \ --source-uri="${IMAGE_SOURCE}"
1.8.9. GCP でのブートストラップマシンの作成
OpenShift Container Platform クラスターの初期化を実行する際に使用するブートストラップマシンを Google Cloud Platform (GCP) で作成する必要があります。このマシンを作成する方法として、提供される Deployment Manager テンプレートを変更することができます。
提供されている Deployment Manager テンプレートを使用してブートストラップマシンを作成しない場合、指定される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
- GCP でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
- コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
手順
-
本トピックの「ブートストラップマシンの Deployment Manager テンプレート」セクションからテンプレートをコピーし、これを
04_bootstrap.py
としてコンピューターに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なブートストラップマシンについて記述しています。 リソース定義で必要な以下の変数をエクスポートします。
$ export CONTROL_SUBNET=`gcloud compute networks subnets describe ${INFRA_ID}-master-subnet --region=${REGION} --format json | jq -r .selfLink` $ export CLUSTER_IMAGE=`gcloud compute images describe ${INFRA_ID}-rhcos-image --format json | jq -r .selfLink` $ export ZONE_0=`gcloud compute regions describe ${REGION} --format=json | jq -r .zones[0] | cut -d "/" -f9` $ export ZONE_1=`gcloud compute regions describe ${REGION} --format=json | jq -r .zones[1] | cut -d "/" -f9` $ export ZONE_2=`gcloud compute regions describe ${REGION} --format=json | jq -r .zones[2] | cut -d "/" -f9`
バケットを作成し、
bootstrap.ign
ファイルをアップロードします。$ gsutil mb gs://${INFRA_ID}-bootstrap-ignition $ gsutil cp bootstrap.ign gs://${INFRA_ID}-bootstrap-ignition/
Ignition 設定にアクセスするために使用するブートストラップインスタンスの署名付き URL を作成します。出力から URL を変数としてエクスポートします。
$ export BOOTSTRAP_IGN=`gsutil signurl -d 1h service-account-key.json \ gs://${INFRA_ID}-bootstrap-ignition/bootstrap.ign | grep "^gs:" | awk '{print $5}'`
04_bootstrap.yaml
リソース定義ファイルを作成します。$ cat <<EOF >04_bootstrap.yaml imports: - path: 04_bootstrap.py resources: - name: cluster-bootstrap type: 04_bootstrap.py properties: infra_id: '${INFRA_ID}' 1 region: '${REGION}' 2 zone: '${ZONE_0}' 3 cluster_network: '${CLUSTER_NETWORK}' 4 control_subnet: '${CONTROL_SUBNET}' 5 image: '${CLUSTER_IMAGE}' 6 machine_type: 'n1-standard-4' 7 root_volume_size: '128' 8 bootstrap_ign: '${BOOTSTRAP_IGN}' 9 EOF
- 1
infra_id
は抽出手順で得られるINFRA_ID
インフラストラクチャー名です。- 2
region
はクラスターをデプロイするリージョンです (例:us-east1
)。- 3
zone
はブートストラップインスタンスをデプロイするゾーンです (例:us-east1-b
)。- 4
cluster_network
はクラスターネットワークのselfLink
URL です。- 5
control_subnet
は、コントロールサブセットのselfLink
URL です。- 6
image
は RHCOS イメージのselfLink
URL です。- 7
machine_type
はインスタンスのマシンタイプです (例:n1-standard-4
)。- 8
bootstrap_ign
は上記の署名付き URL の作成時の URL 出力です。
gcloud
CLI を使用してデプロイメントを作成します。$ gcloud deployment-manager deployments create ${INFRA_ID}-bootstrap --config 04_bootstrap.yaml
Deployment Manager の制限によりテンプレートではロードバランサーのメンバーシップを管理しないため、ブートストラップマシンは手動で追加する必要があります。
$ gcloud compute target-pools add-instances \ ${INFRA_ID}-api-target-pool --instances-zone="${ZONE_0}" --instances=${INFRA_ID}-bootstrap $ gcloud compute target-pools add-instances \ ${INFRA_ID}-ign-target-pool --instances-zone="${ZONE_0}" --instances=${INFRA_ID}-bootstrap
1.8.9.1. ブートストラップマシンの Deployment Manager テンプレート
以下の Deployment Mananger テンプレートを使用し、OpenShift Container Platform クラスターに必要なブートストラップマシンをデプロイすることができます。
04_bootstrap.py
Deployment Manager テンプレート
def GenerateConfig(context): resources = [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-bootstrap-public-ip', 'type': 'compute.v1.address', 'properties': { 'region': context.properties['region'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-bootstrap-in-ssh', 'type': 'compute.v1.firewall', 'properties': { 'network': context.properties['cluster_network'], 'allowed': [{ 'IPProtocol': 'tcp', 'ports': ['22'] }], 'sourceRanges': ['0.0.0.0/0'], 'targetTags': [context.properties['infra_id'] + '-bootstrap'] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-bootstrap', 'type': 'compute.v1.instance', 'properties': { 'disks': [{ 'autoDelete': True, 'boot': True, 'initializeParams': { 'diskSizeGb': context.properties['root_volume_size'], 'sourceImage': context.properties['image'] } }], 'machineType': 'zones/' + context.properties['zone'] + '/machineTypes/' + context.properties['machine_type'], 'metadata': { 'items': [{ 'key': 'user-data', 'value': '{"ignition":{"config":{"replace":{"source":"' + context.properties['bootstrap_ign'] + '","verification":{}}},"timeouts":{},"version":"2.1.0"},"networkd":{},"passwd":{},"storage":{},"systemd":{}}', }] }, 'networkInterfaces': [{ 'subnetwork': context.properties['control_subnet'], 'accessConfigs': [{ 'natIP': '$(ref.' + context.properties['infra_id'] + '-bootstrap-public-ip.address)' }] }], 'tags': { 'items': [ context.properties['infra_id'] + '-master', context.properties['infra_id'] + '-bootstrap' ] }, 'zone': context.properties['zone'] } }] return {'resources': resources}
1.8.10. GCP でのコントロールプレーンマシンの作成
クラスターで使用するコントロールプレーンマシンを Google Cloud Platform (GCP) で作成する必要があります。これらのマシンを作成する方法として、提供される Deployment Manager テンプレートを変更することができます。
提供される Deployment Manager テンプレートを使用してコントロールプレーンマシンを使用しない場合、指定される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
- GCP でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
- コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
- ブートストラップマシンを作成します。
手順
-
本トピックの「コントロールプレーンマシンの Deployment Manager テンプレート」セクションからテンプレートをコピーし、これを
05_control_plane.py
としてコンピューターに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なコントロールプレーンのマシンについて記述しています。 リソース定義で必要な以下の変数をエクスポートします。
$ export MASTER_SERVICE_ACCOUNT_EMAIL=`gcloud iam service-accounts list | grep "^${INFRA_ID}-master-node " | awk '{print $2}'` $ export MASTER_IGNITION=`cat master.ign`
05_control_plane.yaml
リソース定義ファイルを作成します。$ cat <<EOF >05_control_plane.yaml imports: - path: 05_control_plane.py resources: - name: cluster-control-plane type: 05_control_plane.py properties: infra_id: '${INFRA_ID}' 1 zones: 2 - '${ZONE_0}' - '${ZONE_1}' - '${ZONE_2}' control_subnet: '${CONTROL_SUBNET}' 3 image: '${CLUSTER_IMAGE}' 4 machine_type: 'n1-standard-4' 5 root_volume_size: '128' service_account_email: '${MASTER_SERVICE_ACCOUNT_EMAIL}' 6 ignition: '${MASTER_IGNITION}' 7 EOF
- 1
infra_id
は抽出手順で得られるINFRA_ID
インフラストラクチャー名です。- 2
zones
は、コントロールプレーンインスタンスをデプロイするゾーンです (例:us-east1-b
、us-east1-c
、およびus-east1-d
)。- 3
control_subnet
は、コントロールサブセットのselfLink
URL です。- 4
image
は RHCOS イメージのselfLink
URL です。- 5
machine_type
はインスタンスのマシンタイプです (例:n1-standard-4
)。- 6
service_account_email
は作成したマスターサービスアカウントのメールアドレスです。- 7
ignition
はmaster.ign
ファイルの内容です。
gcloud
CLI を使用してデプロイメントを作成します。$ gcloud deployment-manager deployments create ${INFRA_ID}-control-plane --config 05_control_plane.yaml
Deployment Manager の制限によりテンプレートでは DNS エントリーを管理しないため、etcd エントリーを手動で追加する必要があります。
$ export MASTER0_IP=`gcloud compute instances describe ${INFRA_ID}-m-0 --zone ${ZONE_0} --format json | jq -r .networkInterfaces[0].networkIP` $ export MASTER1_IP=`gcloud compute instances describe ${INFRA_ID}-m-1 --zone ${ZONE_1} --format json | jq -r .networkInterfaces[0].networkIP` $ export MASTER2_IP=`gcloud compute instances describe ${INFRA_ID}-m-2 --zone ${ZONE_2} --format json | jq -r .networkInterfaces[0].networkIP` $ if [ -f transaction.yaml ]; then rm transaction.yaml; fi $ gcloud dns record-sets transaction start --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add ${MASTER0_IP} --name etcd-0.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type A --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add ${MASTER1_IP} --name etcd-1.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type A --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add ${MASTER2_IP} --name etcd-2.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type A --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add \ "0 10 2380 etcd-0.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}." \ "0 10 2380 etcd-1.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}." \ "0 10 2380 etcd-2.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}." \ --name _etcd-server-ssl._tcp.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 60 --type SRV --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction execute --zone ${INFRA_ID}-private-zone
Deployment Manager の制限により、テンプレートではロードバランサーのメンバーシップを管理しないため、コントロールプレーンマシンを手動で追加する必要があります。
$ gcloud compute target-pools add-instances ${INFRA_ID}-api-target-pool --instances-zone="${ZONE_0}" --instances=${INFRA_ID}-m-0 $ gcloud compute target-pools add-instances ${INFRA_ID}-api-target-pool --instances-zone="${ZONE_1}" --instances=${INFRA_ID}-m-1 $ gcloud compute target-pools add-instances ${INFRA_ID}-api-target-pool --instances-zone="${ZONE_2}" --instances=${INFRA_ID}-m-2 $ gcloud compute target-pools add-instances ${INFRA_ID}-ign-target-pool --instances-zone="${ZONE_0}" --instances=${INFRA_ID}-m-0 $ gcloud compute target-pools add-instances ${INFRA_ID}-ign-target-pool --instances-zone="${ZONE_1}" --instances=${INFRA_ID}-m-1 $ gcloud compute target-pools add-instances ${INFRA_ID}-ign-target-pool --instances-zone="${ZONE_2}" --instances=${INFRA_ID}-m-2
1.8.10.1. コントロールプレーンマシンの Deployment Manager テンプレート
以下の Deployment Mananger テンプレートを使用して、OpenShift Container Platform クラスターに必要なコントロールプレーンマシンをデプロイすることができます。
05_control_plane.py
Deployment Manager テンプレート
def GenerateConfig(context): resources = [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-m-0', 'type': 'compute.v1.instance', 'properties': { 'disks': [{ 'autoDelete': True, 'boot': True, 'initializeParams': { 'diskSizeGb': context.properties['root_volume_size'], 'diskType': 'zones/' + context.properties['zones'][0] + '/diskTypes/pd-ssd', 'sourceImage': context.properties['image'] } }], 'machineType': 'zones/' + context.properties['zones'][0] + '/machineTypes/' + context.properties['machine_type'], 'metadata': { 'items': [{ 'key': 'user-data', 'value': context.properties['ignition'] }] }, 'networkInterfaces': [{ 'subnetwork': context.properties['control_subnet'] }], 'serviceAccounts': [{ 'email': context.properties['service_account_email'], 'scopes': ['https://www.googleapis.com/auth/cloud-platform'] }], 'tags': { 'items': [ context.properties['infra_id'] + '-master', ] }, 'zone': context.properties['zones'][0] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-m-1', 'type': 'compute.v1.instance', 'properties': { 'disks': [{ 'autoDelete': True, 'boot': True, 'initializeParams': { 'diskSizeGb': context.properties['root_volume_size'], 'diskType': 'zones/' + context.properties['zones'][1] + '/diskTypes/pd-ssd', 'sourceImage': context.properties['image'] } }], 'machineType': 'zones/' + context.properties['zones'][1] + '/machineTypes/' + context.properties['machine_type'], 'metadata': { 'items': [{ 'key': 'user-data', 'value': context.properties['ignition'] }] }, 'networkInterfaces': [{ 'subnetwork': context.properties['control_subnet'] }], 'serviceAccounts': [{ 'email': context.properties['service_account_email'], 'scopes': ['https://www.googleapis.com/auth/cloud-platform'] }], 'tags': { 'items': [ context.properties['infra_id'] + '-master', ] }, 'zone': context.properties['zones'][1] } }, { 'name': context.properties['infra_id'] + '-m-2', 'type': 'compute.v1.instance', 'properties': { 'disks': [{ 'autoDelete': True, 'boot': True, 'initializeParams': { 'diskSizeGb': context.properties['root_volume_size'], 'diskType': 'zones/' + context.properties['zones'][2] + '/diskTypes/pd-ssd', 'sourceImage': context.properties['image'] } }], 'machineType': 'zones/' + context.properties['zones'][2] + '/machineTypes/' + context.properties['machine_type'], 'metadata': { 'items': [{ 'key': 'user-data', 'value': context.properties['ignition'] }] }, 'networkInterfaces': [{ 'subnetwork': context.properties['control_subnet'] }], 'serviceAccounts': [{ 'email': context.properties['service_account_email'], 'scopes': ['https://www.googleapis.com/auth/cloud-platform'] }], 'tags': { 'items': [ context.properties['infra_id'] + '-master', ] }, 'zone': context.properties['zones'][2] } }] return {'resources': resources}
1.8.11. ブートストラップの完了を待機し、GCP のブートストラップリソースを削除します。
Google Cloud Platform (GCP) ですべての必要なインフラストラクチャーを作成した後に、ブートストラッププロセスが、インストールプログラムで生成した Ignition 設定ファイルを使用してプロビジョニングしたマシンで完了するのを待機します。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
- GCP でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
- コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
- ブートストラップマシンを作成します。
- コントロールプレーンマシンを作成します。
手順
インストールプログラムが含まれるディレクトリーに切り替え、以下のコマンドを実行します。
$ ./openshift-install wait-for bootstrap-complete --dir=<installation_directory> \ 1 --log-level info 2
コマンドが
FATAL
警告を出さずに終了する場合、実稼働用のコントロールプレーンは初期化されています。ブートストラップリソースを削除します。
$ gcloud compute target-pools remove-instances ${INFRA_ID}-api-target-pool --instances-zone="${ZONE_0}" --instances=${INFRA_ID}-bootstrap $ gcloud compute target-pools remove-instances ${INFRA_ID}-ign-target-pool --instances-zone="${ZONE_0}" --instances=${INFRA_ID}-bootstrap $ gsutil rm gs://${INFRA_ID}-bootstrap-ignition/bootstrap.ign $ gsutil rb gs://${INFRA_ID}-bootstrap-ignition $ gcloud deployment-manager deployments delete ${INFRA_ID}-bootstrap
1.8.12. GCP での追加のワーカーマシンの作成
Google Cloud Platform (GCP) でクラスターが使用するワーカーマシンを作成するには、それぞれのインスタンスを個別に起動するか、または自動スケーリンググループなどのクラスター外にある自動プロセスを実行します。OpenShift Container Platform の組み込まれたクラスタースケーリングメカニズムやマシン API を利用できます。
この例では、Deployment Manager テンプレートを使用して 1 つのインスタンスを手動で起動します。追加のインスタンスは、ファイル内に 06_worker.py
というタイプのリソースを追加して起動することができます。
ワーカーマシンを使用するために提供される Deployment Manager テンプレートを使用しない場合は、提供される情報を確認し、インフラストラクチャーを手動で作成する必要があります。クラスターが適切に初期化されない場合、インストールログを用意して Red Hat サポートに問い合わせする必要がある可能性があります。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- クラスターの Ignition 設定ファイルを生成します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
- GCP でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
- コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
- ブートストラップマシンを作成します。
- コントロールプレーンマシンを作成します。
手順
-
本トピックの「ワーカーマシンの Deployment Manager テンプレート」からテンプレートをコピーし、これを
06_worker.py
としてコンピューターに保存します。このテンプレートは、クラスターに必要なワーカーマシンについて記述しています。 リソース定義で必要な以下の変数をエクスポートします。
$ export COMPUTE_SUBNET=`gcloud compute networks subnets describe ${INFRA_ID}-worker-subnet --region=${REGION} --format json | jq -r .selfLink` $ export WORKER_SERVICE_ACCOUNT_EMAIL=`gcloud iam service-accounts list | grep "^${INFRA_ID}-worker-node " | awk '{print $2}'` $ export WORKER_IGNITION=`cat worker.ign`
06_worker.yaml
リソース定義ファイルを作成します。$ cat <<EOF >06_worker.yaml imports: - path: 06_worker.py resources: - name: 'w-a-0' 1 type: 06_worker.py properties: infra_id: '${INFRA_ID}' 2 zone: '${ZONE_0}' 3 compute_subnet: '${COMPUTE_SUBNET}' 4 image: '${CLUSTER_IMAGE}' 5 machine_type: 'n1-standard-4' 6 root_volume_size: '128' service_account_email: '${WORKER_SERVICE_ACCOUNT_EMAIL}' 7 ignition: '${WORKER_IGNITION}' 8 EOF
- 1
name
はワーカーマシンの名前です (例 :w-a-0
)。- 2
infra_id
は抽出手順で得られるINFRA_ID
インフラストラクチャー名です。- 3
zone
はワーカーマシンをデプロイするゾーンです (例:us-east1-b
)。- 4
compute_subnet
はコンピュートサブネットのselfLink
URL です。- 5
image
は RHCOS イメージのselfLink
URL です。- 6
machine_type
はインスタンスのマシンタイプです (例:n1-standard-4
)。- 7
service_account_email
は作成したワーカーサービスアカウントのメールアドレスです。- 8
Ignition
はworker.ign
ファイルの内容です。
-
オプション: 追加のインスタンスを起動する必要がある場合には、
06_worker.py
タイプの追加のリソースを06_worker.yaml
リソース定義ファイルに組み込みます。 gcloud
CLI を使用してデプロイメントを作成します。$ gcloud deployment-manager deployments create ${INFRA_ID}-worker --config 06_worker.yaml
1.8.12.1. ワーカーマシンの Deployment Manager テンプレート
以下の Deloyment Manager テンプレートを使用し、OpenShift Container Platform クラスターに必要なワーカーマシンをデプロイすることができます。
06_worker.py
Deployment Manager テンプレート
def GenerateConfig(context): resources = [{ 'name': context.properties['infra_id'] + '-' + context.env['name'], 'type': 'compute.v1.instance', 'properties': { 'disks': [{ 'autoDelete': True, 'boot': True, 'initializeParams': { 'diskSizeGb': context.properties['root_volume_size'], 'sourceImage': context.properties['image'] } }], 'machineType': 'zones/' + context.properties['zone'] + '/machineTypes/' + context.properties['machine_type'], 'metadata': { 'items': [{ 'key': 'user-data', 'value': context.properties['ignition'] }] }, 'networkInterfaces': [{ 'subnetwork': context.properties['compute_subnet'] }], 'serviceAccounts': [{ 'email': context.properties['service_account_email'], 'scopes': ['https://www.googleapis.com/auth/cloud-platform'] }], 'tags': { 'items': [ context.properties['infra_id'] + '-worker', ] }, 'zone': context.properties['zone'] } }] return {'resources': resources}
1.8.13. クラスターへのログイン
クラスター kubeconfig
ファイルをエクスポートし、デフォルトシステムユーザーとしてクラスターにログインできます。kubeconfig
ファイルには、クライアントを正しいクラスターおよび API サーバーに接続するために CLI で使用されるクラスターについての情報が含まれます。このファイルはクラスターに固有のファイルであり、OpenShift Container Platform のインストール時に作成されます。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスターをデプロイします。
-
oc
CLI をインストールします。
手順
kubeadmin
認証情報をエクスポートします。$ export KUBECONFIG=<installation_directory>/auth/kubeconfig 1
- 1
<installation_directory>
には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
エクスポートされた設定を使用して、
oc
コマンドを正常に実行できることを確認します。$ oc whoami system:admin
1.8.14. マシンの CSR の承認
マシンをクラスターに追加する際に、追加したそれぞれのマシンについて 2 つの保留状態の証明書署名要求 (CSR) が生成されます。これらの CSR が承認されていることを確認するか、または必要な場合はそれらを承認してください。
前提条件
- マシンがクラスターに追加されています。
手順
クラスターがマシンを認識していることを確認します。
$ oc get nodes NAME STATUS ROLES AGE VERSION master-0 Ready master 63m v1.16.2 master-1 Ready master 63m v1.16.2 master-2 Ready master 64m v1.16.2 worker-0 NotReady worker 76s v1.16.2 worker-1 NotReady worker 70s v1.16.2
出力には作成したすべてのマシンが一覧表示されます。
保留中の証明書署名要求 (CSR) を確認し、クラスターに追加したそれぞれのマシンのクライアントおよびサーバー要求に
Pending
またはApproved
ステータスが表示されていることを確認します。$ oc get csr NAME AGE REQUESTOR CONDITION csr-8b2br 15m system:serviceaccount:openshift-machine-config-operator:node-bootstrapper Pending 1 csr-8vnps 15m system:serviceaccount:openshift-machine-config-operator:node-bootstrapper Pending csr-bfd72 5m26s system:node:ip-10-0-50-126.us-east-2.compute.internal Pending 2 csr-c57lv 5m26s system:node:ip-10-0-95-157.us-east-2.compute.internal Pending ...
この例では、2 つのマシンがクラスターに参加しています。この一覧にはさらに多くの承認された CSR が表示される可能性があります。
追加したマシンの保留中の CSR すべてが
Pending
ステータスになった後に CSR が承認されない場合には、クラスターマシンの CSR を承認します。注記CSR のローテーションは自動的に実行されるため、クラスターにマシンを追加後 1 時間以内に CSR を承認してください。1 時間以内に承認しない場合には、証明書のローテーションが行われ、各ノードに 3 つ以上の証明書が存在するようになります。これらの証明書すべてを承認する必要があります。最初の CSR の承認後、後続のノードクライアント CSR はクラスターの
kube-controller-manger
によって自動的に承認されます。kubelet 提供証明書の要求を自動的に承認する方法を実装する必要があります。それらを個別に承認するには、それぞれの有効な CSR について以下のコマンドを実行します。
$ oc adm certificate approve <csr_name> 1
- 1
<csr_name>
は、現行の CSR の一覧からの CSR の名前です。
すべての保留中の CSR を承認するには、以下のコマンドを実行します。
$ oc get csr -o go-template='{{range .items}}{{if not .status}}{{.metadata.name}}{{"\n"}}{{end}}{{end}}' | xargs oc adm certificate approve
追加情報
- CSR の詳細は、「Certificate Signing Requests」を参照してください。
1.8.15. オプション:「Ingress DNS レコードの追加」
Kubernetes マニフェストの作成および Ignition 設定の生成時に DNS ゾーン設定を削除した場合、Ingress ロードバランサーをポイントする DNS レコードを手動で作成する必要があります。ワイルドカード *.apps.{baseDomain}.
または特定のレコードのいずれかを作成できます。要件に基づいて A、CNAME その他のレコードを使用できます。
前提条件
- GCP アカウントを設定します。
- Kubernetes マニフェストの作成および Ignition 設定の生成時に DNS ゾーン設定を削除します。
- GCP で VPC および関連するサブネットを作成し、設定します。
- GCP でネットワークおよびロードバランサーを作成し、設定します。
- コントロールプレーンおよびコンピュートロールを作成します。
- ブートストラップマシンを作成します。
- コントロールプレーンマシンを作成します。
- ワーカーマシンを作成します。
手順
Ingress ルーターがロードバランサーを作成し、
EXTERNAL-IP
フィールドにデータを設定するのを待機します。$ oc -n openshift-ingress get service router-default NAME TYPE CLUSTER-IP EXTERNAL-IP PORT(S) AGE router-default LoadBalancer 172.30.18.154 35.233.157.184 80:32288/TCP,443:31215/TCP 98
パブリックおよびプライベートゾーンに A レコードを追加します。
$ export ROUTER_IP=`oc -n openshift-ingress get service router-default --no-headers | awk '{print $4}'` $ if [ -f transaction.yaml ]; then rm transaction.yaml; fi $ gcloud dns record-sets transaction start --zone ${BASE_DOMAIN_ZONE_NAME} $ gcloud dns record-sets transaction add ${ROUTER_IP} --name \*.apps.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 300 --type A --zone ${BASE_DOMAIN_ZONE_NAME} $ gcloud dns record-sets transaction execute --zone ${BASE_DOMAIN_ZONE_NAME} $ if [ -f transaction.yaml ]; then rm transaction.yaml; fi $ gcloud dns record-sets transaction start --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction add ${ROUTER_IP} --name \*.apps.${CLUSTER_NAME}.${BASE_DOMAIN}. --ttl 300 --type A --zone ${INFRA_ID}-private-zone $ gcloud dns record-sets transaction execute --zone ${INFRA_ID}-private-zone
ワイルドカードを使用する代わりに明示的なドメインを追加する場合は、クラスターのそれぞれの現行ルートのエントリーを作成できます。
$ oc get --all-namespaces -o jsonpath='{range .items[*]}{range .status.ingress[*]}{.host}{"\n"}{end}{end}' routes oauth-openshift.apps.your.cluster.domain.example.com console-openshift-console.apps.your.cluster.domain.example.com downloads-openshift-console.apps.your.cluster.domain.example.com alertmanager-main-openshift-monitoring.apps.your.cluster.domain.example.com grafana-openshift-monitoring.apps.your.cluster.domain.example.com prometheus-k8s-openshift-monitoring.apps.your.cluster.domain.example.com
1.8.16. ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーでの GCP インストールの完了
Google Cloud Platform (GCP) のユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーで OpenShift Container Platform のインストールを開始した後は、クラスターが準備状態になるまでクラスターのイベントをモニターできます。
前提条件
- OpenShift Container Platform クラスターのブートストラップマシンを、ユーザーによってプロビジョニングされる GCP インフラストラクチャーにデプロイします。
-
oc
CLI をインストールし、ログインします。
手順
クラスターのインストールを完了します。
$ ./openshift-install --dir=<installation_directory> wait-for install-complete 1 INFO Waiting up to 30m0s for the cluster to initialize...
- 1
<installation_directory>
には、インストールファイルを保存したディレクトリーへのパスを指定します。
重要インストールプログラムが生成する Ignition 設定ファイルには、24 時間が経過すると期限切れになる証明書が含まれます。最初の証明書のローテーションが正常に実行されるようにするには、クラスターを動作が低下していない状態で 24 時間実行し続ける必要があります。
クラスターの稼働状態を確認します。
以下のコマンドを実行し、現在のクラスターバージョンとステータスを表示します。
$ oc get clusterversion NAME VERSION AVAILABLE PROGRESSING SINCE STATUS version False True 24m Working towards 4.3.0-0: 99% complete
以下のコマンドを実行し、 Cluster Version Operator (CVO) を使用してコントロールプレーンで管理される Operator を表示します。
$ oc get clusteroperators NAME VERSION AVAILABLE PROGRESSING DEGRADED SINCE authentication 4.3.0-0 True False False 6m18s cloud-credential 4.3.0-0 True False False 17m cluster-autoscaler 4.3.0-0 True False False 80s console 4.3.0-0 True False False 3m57s dns 4.3.0-0 True False False 22m image-registry 4.3.0-0 True False False 5m4s ingress 4.3.0-0 True False False 4m38s insights 4.3.0-0 True False False 21m kube-apiserver 4.3.0-0 True False False 12m kube-controller-manager 4.3.0-0 True False False 12m kube-scheduler 4.3.0-0 True False False 11m machine-api 4.3.0-0 True False False 18m machine-config 4.3.0-0 True False False 22m marketplace 4.3.0-0 True False False 5m38s monitoring 4.3.0-0 True False False 86s network 4.3.0-0 True False False 14m node-tuning 4.3.0-0 True False False 6m8s openshift-apiserver 4.3.0-0 True False False 6m48s openshift-controller-manager 4.3.0-0 True False False 12m openshift-samples 4.3.0-0 True False False 67s operator-lifecycle-manager 4.3.0-0 True False False 15m operator-lifecycle-manager-catalog 4.3.0-0 True False False 15m operator-lifecycle-manager-packageserver 4.3.0-0 True False False 6m48s service-ca 4.3.0-0 True False False 17m service-catalog-apiserver 4.3.0-0 True False False 6m18s service-catalog-controller-manager 4.3.0-0 True False False 6m19s storage 4.3.0-0 True False False 6m20s
以下のコマンドを実行して、クラスター Pod を表示します。
$ oc get pods --all-namespaces NAMESPACE NAME READY STATUS RESTARTS AGE kube-system etcd-member-ip-10-0-3-111.us-east-2.compute.internal 1/1 Running 0 35m kube-system etcd-member-ip-10-0-3-239.us-east-2.compute.internal 1/1 Running 0 37m kube-system etcd-member-ip-10-0-3-24.us-east-2.compute.internal 1/1 Running 0 35m openshift-apiserver-operator openshift-apiserver-operator-6d6674f4f4-h7t2t 1/1 Running 1 37m openshift-apiserver apiserver-fm48r 1/1 Running 0 30m openshift-apiserver apiserver-fxkvv 1/1 Running 0 29m openshift-apiserver apiserver-q85nm 1/1 Running 0 29m ... openshift-service-ca-operator openshift-service-ca-operator-66ff6dc6cd-9r257 1/1 Running 0 37m openshift-service-ca apiservice-cabundle-injector-695b6bcbc-cl5hm 1/1 Running 0 35m openshift-service-ca configmap-cabundle-injector-8498544d7-25qn6 1/1 Running 0 35m openshift-service-ca service-serving-cert-signer-6445fc9c6-wqdqn 1/1 Running 0 35m openshift-service-catalog-apiserver-operator openshift-service-catalog-apiserver-operator-549f44668b-b5q2w 1/1 Running 0 32m openshift-service-catalog-controller-manager-operator openshift-service-catalog-controller-manager-operator-b78cr2lnm 1/1 Running 0 31m
現在のクラスターバージョンが
AVAILABLE
の場合、インストールが完了します。
1.8.17. 次のステップ
- クラスターをカスタマイズします。
- 必要な場合は、リモートの健全性レポートをオプトアウトすることができます。
1.9. GCP でのクラスターのアンインストール
Google Cloud Platform (GCP) にデプロイしたクラスターを削除できます。
1.9.1. インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用するクラスターの削除
インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーを使用するクラスターは、クラウドから削除できます。
前提条件
- クラスターをデプロイするために使用したインストールプログラムのコピーがあります。
- クラスター作成時にインストールプログラムが生成したファイルがあります。
手順
クラスターをインストールするために使用したコンピューターから、以下のコマンドを実行します。
$ ./openshift-install destroy cluster \ --dir=<installation_directory> --log-level=info 1 2
注記クラスターのクラスター定義ファイルが含まれるディレクトリーを指定する必要があります。クラスターを削除するには、インストールプログラムでこのディレクトリーにある
metadata.json
ファイルが必要になります。-
オプション:
<installation_directory>
ディレクトリーおよび OpenShift Container Platform インストールプログラムを削除します。