1.5.6. インストール設定ファイルの作成


Amazon Web Services (AWS) での OpenShift Container Platform のインストールをカスタマイズできます。

前提条件

  • OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。

手順

  1. install-config.yaml ファイルを作成します。

    1. 以下のコマンドを実行します。

      $ ./openshift-install create install-config --dir=<installation_directory> 1
      1
      <installation_directory> の場合、インストールプログラムが作成するファイルを保存するためにディレクトリー名を指定します。
      重要

      空のディレクトリーを指定します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットの有効期限は短く設定されているため、インストールディレクトリーを再利用することができません。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。

    2. プロンプト時に、クラウドの設定の詳細情報を指定します。

      1. オプション: クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キーを選択します。

        注記

        インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、ssh-agent プロセスが使用する SSH キーを指定します。

      2. ターゲットに設定するプラットフォームとして AWS を選択します。
      3. Amazon Web Services (AWS) プロファイルをコンピューターに保存していない場合、インストールプログラムを実行するように設定したユーザーの AWS アクセスキー ID およびシークレットアクセスキーを入力します。
      4. クラスターのデプロイ先とする AWS リージョンを選択します。
      5. クラスターに設定した Route 53 サービスのベースドメインを選択します。
      6. クラスターの記述名を入力します。
      7. Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの Pull Secret ページから取得したプルシークレットを貼り付けます。
  2. install-config.yaml ファイルを変更します。利用可能なパラメーターの詳細については、インストール設定パラメーターセクションを参照してください。
  3. install-config.yaml ファイルをバックアップし、複数のクラスターをインストールするのに使用できるようにします。

    重要

    install-config.yaml ファイルはインストールプロセス時に使用されます。このファイルを再利用する必要がある場合は、この段階でこれをバックアップしてください。

1.5.6.1. インストール設定パラメーター

OpenShift Container Platform クラスターをデプロイする前に、クラスターをホストするクラウドプラットフォームでアカウントを記述し、クラスターのプラットフォームをオプションでカスタマイズするためにパラメーターの値を指定します。install-config.yaml インストール設定ファイルを作成する際に、コマンドラインで必要なパラメーターの値を指定します。クラスターをカスタマイズする場合、install-config.yaml ファイルを変更して、プラットフォームについての詳細情報を指定できます。

注記

インストール後は、install-config.yaml ファイルでこれらのパラメーターを変更することはできません。

表1.8 必須パラメーター
パラメーター説明

baseDomain

クラウドプロバイダーのベースドメイン。この値は、OpenShift Container Platform クラスターコンポーネントへのルートを作成するために使用されます。クラスターの完全な DNS 名は、baseDomain<metadata.name>.<baseDomain> 形式を使用する metadata.name パラメーターの値の組み合わせです。

example.com などの完全修飾ドメインまたはサブドメイン名。

controlPlane.platform

コントロールプレーンマシンをホストするためのクラウドプロバイダー。このパラメーターの値は compute.platform パラメーターの値に一致する必要があります。

awsazuregcpopenstack、または {}

compute.platform

ワーカーマシンをホストするためのクラウドプロバイダー。このパラメーターの値は controlPlane.platform パラメーターの値に一致する必要があります。

awsazuregcpopenstack、または {}

metadata.name

クラスターの名前。

dev などの大文字または小文字を含む文字列。

platform.<platform>.region

クラスターをデプロイするリージョン。

AWS の us-east-1 または Azure の centralus などの、クラウドの有効なリージョン。Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) はこのパラメーターを使用しません。

pullSecret

Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの Pull Secret ページから取得したプルシークレット。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する、Quay.io などの組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。

{
   "auths":{
      "cloud.openshift.com":{
         "auth":"b3Blb=",
         "email":"you@example.com"
      },
      "quay.io":{
         "auth":"b3Blb=",
         "email":"you@example.com"
      }
   }
}
表1.9 オプションのパラメーター
パラメーター説明

sshKey

クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キー。

注記

インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、ssh-agent プロセスが使用する SSH キーを指定します。

ssh-agent プロセスに追加した、有効なローカルのパブリック SSH キー。

FIPS

FIPS モードを有効または無効にするかどうか。デフォルトでは、FIPS モードは有効にされません。FIPS モードが有効にされている場合、OpenShift Container Platform が実行される Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) マシンがデフォルトの Kubernetes 暗号スイートをバイパスし、代わりに RHCOS で提供される暗号モジュールを使用します。

false または true

publish

クラスターのユーザーに表示されるエンドポイントを公開する方法。

Internal または External。プライベートクラスターをデプロイするには、publishInternal に設定します。これはインターネットからアクセスできません。デフォルト値は External です。

compute.hyperthreading

コンピュートマシンで同時マルチスレッドまたは hyperthreading を有効/無効にするかどうか。デフォルトでは、同時スレッドはマシンのコアのパフォーマンスを上げるために有効にされます。

重要

同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。

Enabled または Disabled

compute.replicas

プロビジョニングするコンピュートマシン (ワーカーマシンとしても知られる) の数。

2 以上の正の整数。デフォルト値は 3 です。

controlPlane.hyperthreading

コントロールプレーンマシンで同時マルチスレッドまたは hyperthreading を有効/無効にするかどうか。デフォルトでは、同時スレッドはマシンのコアのパフォーマンスを上げるために有効にされます。

重要

同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。

Enabled または Disabled

controlPlane.replicas

プロビジョニングするコントロールプレーンマシンの数。

サポートされる値は 3 のみです (これはデフォルト値です)。

表1.10 オプションの AWS パラメーター
パラメーター説明

compute.platform.aws.rootVolume.iops

ルートボリュームに予約される 1 秒あたりの入出力操作 (IOPS)。

整数 (例: 4000)。

compute.platform.aws.rootVolume.size

ルートボリュームのサイズ (GiB)。

整数 (例: 500)。

compute.platform.aws.rootVolume.type

ルートボリュームのインスタンスタイプ。

有効な AWS EBS インスタンスタイプ (例: io1)。

compute.platform.aws.type

コンピュートマシンの EC2 インスタンスタイプ。

有効な AWS インスタンスタイプ (例: c5.9xlarge)。

compute.platform.aws.zones

インストールプログラムがコンピュートマシンプールのマシンを作成するアベイラビリティーゾーン。独自の VPC を指定する場合は、そのアベイラビリティーゾーンにサブネットを指定する必要があります。

YAML シーケンスus-east-1c などの有効な AWS アベイラビリティーゾーンの一覧。

compute.aws.region

インストールプログラムがコンピュートリソースを作成する AWS リージョン。

有効な AWS リージョン (例: us-east-1)。

controlPlane.platform.aws.type

コントロールプレーンマシンの EC2 インスタンスタイプ。

有効な AWS インスタンスタイプ (例: c5.9xlarge)。

controlPlane.platform.aws.zones

インストールプログラムがコントロールプレーンマシンプールのマシンを作成するアベイラビリティーゾーン。

YAML シーケンスus-east-1c などの有効な AWS アベイラビリティーゾーンの一覧。

controlPlane.aws.region

インストールプログラムがコントロールプレーンのリソースを作成する AWS リージョン。

有効な AWS リージョン (例: us-east-1)。

platform.aws.userTags

インストールプログラムが、作成するすべてのリソースに対するタグとして追加するキーと値のマップ。

<key>: <value> 形式のキー値ペアなどの有効な YAML マップ。AWS タグについての詳細は、AWS ドキュメントの Tagging Your Amazon EC2 Resources を参照してください。

platform.aws.subnets

インストールプログラムによる VPC の作成を許可する代わりに VPC を指定する場合は、使用するクラスターのサブネットを指定します。サブネットは、指定する同じ machineNetwork[].cidr 範囲の一部である必要があります。標準クラスターの場合は、各アベイラビリティーゾーンのパブリックおよびプライベートサブネットを指定します。プライベートクラスターについては、各アベイラビリティーゾーンのプライベートサブネットを指定します。

有効なサブネット ID。

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