1.3.5. インストール設定ファイルの作成


Google Cloud Platform (GCP) にインストールする OpenShift Container Platform クラスターをカスタマイズできます。

前提条件

  • OpenShift Container Platform インストールプログラム、およびクラスターのプルシークレットを取得します。

手順

  1. install-config.yaml ファイルを作成します。

    1. 以下のコマンドを実行します。

      $ ./openshift-install create install-config --dir=<installation_directory> 1
      1
      <installation_directory> の場合、インストールプログラムが作成するファイルを保存するためにディレクトリー名を指定します。
      重要

      空のディレクトリーを指定します。ブートストラップ X.509 証明書などの一部のインストールアセットの有効期限は短く設定されているため、インストールディレクトリーを再利用することができません。別のクラスターインストールの個別のファイルを再利用する必要がある場合は、それらをディレクトリーにコピーすることができます。ただし、インストールアセットのファイル名はリリース間で変更される可能性があります。インストールファイルを以前のバージョンの OpenShift Container Platform からコピーする場合は注意してコピーを行ってください。

    2. プロンプト時に、クラウドの設定の詳細情報を指定します。

      1. オプション: クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キーを選択します。

        注記

        インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、ssh-agent プロセスが使用する SSH キーを指定します。

      2. ターゲットに設定するプラットフォームとして gcp を選択します。
      3. コンピューター上で GCP アカウント用のサービスアカウントキーを設定していない場合、GCP からこれを取得してファイルの内容を貼り付けるか、またはファイルへの絶対パスを入力する必要があります。
      4. クラスターのプロビジョニングに使用するプロジェクト ID を選択します。デフォルト値は、設定したサービスアカウントによって指定されます。
      5. クラスターをデプロイするリージョンを選択します。
      6. クラスターをデプロイするベースドメインを選択します。ベースドメインは、クラスターに作成したパブリック DNS ゾーンに対応します。
      7. クラスターの記述名を入力します。7 文字以上の名前を指定すると、クラスター名から生成されるインフラストラクチャー ID で最初の 6 文字のみが使用されます。
      8. Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの Pull Secret ページから取得したプルシークレットを貼り付けます。
  2. install-config.yaml ファイルを変更します。利用可能なパラメーターの詳細については、インストール設定パラメーターセクションを参照してください。
  3. install-config.yaml ファイルをバックアップし、複数のクラスターをインストールするのに使用できるようにします。

    重要

    install-config.yaml ファイルはインストールプロセス時に使用されます。このファイルを再利用する必要がある場合は、この段階でこれをバックアップしてください。

1.3.5.1. インストール設定パラメーター

OpenShift Container Platform クラスターをデプロイする前に、クラスターをホストするクラウドプラットフォームでアカウントを記述し、クラスターのプラットフォームをオプションでカスタマイズするためにパラメーターの値を指定します。install-config.yaml インストール設定ファイルを作成する際に、コマンドラインで必要なパラメーターの値を指定します。クラスターをカスタマイズする場合、install-config.yaml ファイルを変更して、プラットフォームについての詳細情報を指定できます。

注記

インストール後は、install-config.yaml ファイルでこれらのパラメーターを変更することはできません。

表1.4 必須パラメーター
パラメーター説明

baseDomain

クラウドプロバイダーのベースドメイン。この値は、OpenShift Container Platform クラスターコンポーネントへのルートを作成するために使用されます。クラスターの完全な DNS 名は、baseDomain<metadata.name>.<baseDomain> 形式を使用する metadata.name パラメーターの値の組み合わせです。

example.com などの完全修飾ドメインまたはサブドメイン名。

controlPlane.platform

コントロールプレーンマシンをホストするためのクラウドプロバイダー。このパラメーターの値は compute.platform パラメーターの値に一致する必要があります。

awsazuregcpopenstack、または {}

compute.platform

ワーカーマシンをホストするためのクラウドプロバイダー。このパラメーターの値は controlPlane.platform パラメーターの値に一致する必要があります。

awsazuregcpopenstack、または {}

metadata.name

クラスターの名前。

dev などの大文字または小文字を含む文字列。

platform.<platform>.region

クラスターをデプロイするリージョン。

AWS の us-east-1 または Azure の centralus などの、クラウドの有効なリージョン。Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) はこのパラメーターを使用しません。

pullSecret

Red Hat OpenShift Cluster Manager サイトの Pull Secret ページから取得したプルシークレット。このプルシークレットを使用し、OpenShift Container Platform コンポーネントのコンテナーイメージを提供する、Quay.io などの組み込まれた各種の認証局によって提供されるサービスで認証できます。

{
   "auths":{
      "cloud.openshift.com":{
         "auth":"b3Blb=",
         "email":"you@example.com"
      },
      "quay.io":{
         "auth":"b3Blb=",
         "email":"you@example.com"
      }
   }
}
表1.5 オプションのパラメーター
パラメーター説明

sshKey

クラスターマシンにアクセスするために使用する SSH キー。

注記

インストールのデバッグまたは障害復旧を実行する必要のある実稼働用の OpenShift Container Platform クラスターでは、ssh-agent プロセスが使用する SSH キーを指定します。

ssh-agent プロセスに追加した、有効なローカルのパブリック SSH キー。

FIPS

FIPS モードを有効または無効にするかどうか。デフォルトでは、FIPS モードは有効にされません。FIPS モードが有効にされている場合、OpenShift Container Platform が実行される Red Hat Enterprise Linux CoreOS (RHCOS) マシンがデフォルトの Kubernetes 暗号スイートをバイパスし、代わりに RHCOS で提供される暗号モジュールを使用します。

false または true

publish

クラスターのユーザーに表示されるエンドポイントを公開する方法。

Internal または External。プライベートクラスターをデプロイするには、publishInternal に設定します。これはインターネットからアクセスできません。デフォルト値は External です。

compute.hyperthreading

コンピュートマシンで同時マルチスレッドまたは hyperthreading を有効/無効にするかどうか。デフォルトでは、同時スレッドはマシンのコアのパフォーマンスを上げるために有効にされます。

重要

同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。

Enabled または Disabled

compute.replicas

プロビジョニングするコンピュートマシン (ワーカーマシンとしても知られる) の数。

2 以上の正の整数。デフォルト値は 3 です。

controlPlane.hyperthreading

コントロールプレーンマシンで同時マルチスレッドまたは hyperthreading を有効/無効にするかどうか。デフォルトでは、同時スレッドはマシンのコアのパフォーマンスを上げるために有効にされます。

重要

同時スレッドを無効にする場合は、容量計画においてマシンパフォーマンスの大幅な低下が考慮に入れられていることを確認します。

Enabled または Disabled

controlPlane.replicas

プロビジョニングするコントロールプレーンマシンの数。

サポートされる値は 3 のみです (これはデフォルト値です)。

表1.6 追加の Google Cloud Platform (GCP) パラメーター
パラメーター説明

platform.gcp.network

クラスターをデプロイする既存 VPC の名前。

文字列。

platform.gcp.type

GCP マシンタイプ

GCP マシンタイプ。

platform.gcp.zones

インストールプログラムが指定される MachinePool のマシンを作成するアベイラビリティーゾーン。

YAML シーケンスus-central1-a などの有効な GCP アベイラビリティーゾーン の一覧。

platform.gcp.controlPlaneSubnet

コントロールプレーンマシンをデプロイする VPC の既存サブネットの名前。

サブネット名。

platform.gcp.computeSubnet

コンピュートマシンをデプロイする VPC の既存サブネットの名前。

サブネット名。

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