This documentation is for a release that is no longer maintained
See documentation for the latest supported version 3 or the latest supported version 4.4.4. プロキシー設定
OpenShift Container Platform 4.1 以前のバージョンでは、これらのバージョンはクラスター全体の proxy
オブジェクトをサポートしないため、Migration Toolkit for Containers Operator のインストール後に、MigrationController
カスタムリソース (CR) マニフェストでプロキシーを設定する必要があります。
OpenShift Container Platform 4.2 から 4.6 の場合、MTC (Migration Toolkit for Containers) はクラスター全体のプロキシー設定を継承します。クラスター全体のプロキシー設定を上書きする場合は、プロキシーパラメーターを変更できます。
4.4.1. ボリュームの直接移行
MTC 1.4.2 で、ボリュームの直接移行 (DVM) が導入されました。DVM は 1 つのプロキシーのみをサポートします。ターゲットクラスターもプロキシーの背後にある場合、ソースクラスターはターゲットクラスターのルートにアクセスできません。
プロキシーの背後にあるソースクラスターから DVM を実行する場合には、トランスポート層で機能する TCP プロキシーを設定して、SSL 接続を独自の SSL 証明書で復号化および再暗号化せずに透過的に転送する必要があります。Stunnel プロキシーは、このようなプロキシーの例です。
4.4.1.1. DVM の TCP プロキシー設定
TCP プロキシー経由でソースとターゲットクラスターの間に直接接続を設定し、プロキシーを使用できるように MigrationController
CR の stunnel_tcp_proxy
変数を設定できます。
apiVersion: migration.openshift.io/v1alpha1 kind: MigrationController metadata: name: migration-controller namespace: openshift-migration spec: [...] stunnel_tcp_proxy: http://username:password@ip:port
ボリュームの直接移行 (DVM) は、プロキシーの Basic 認証のみをサポートします。さらに、DVM は、TCP 接続を透過的にトンネルできるプロキシーの背後でのみ機能します。中間者モードの HTTP/HTTPS プロキシーは機能しません。既存のクラスター全体にわたるプロキシーはこの動作をサポートしない可能性があります。その結果、DVM のプロキシー設定は、MTC の通常のプロキシー設定とは異なる状態に保たれます。
4.4.1.2. HTTP/HTTPS プロキシーの代わりに TCP プロキシーを使用する理由
DVM を有効にするには、OpenShift ルートを介してソースおよびターゲットクラスター間で Rsync を実行します。トラフィックは、TCP プロキシーである Stunnel を使用して暗号化されます。ソースクラスターで実行している Stunnel は、ターゲット Stunnel との TLS 接続を開始し、暗号化されたチャネルでデータを転送します。
OpenShift のクラスター全体の HTTP/HTTPS プロキシーは通常、外部サーバーで独自の TLS セッションをネゴシエートする中間者モードで設定されます。ただし、これは Stunnel では機能しません。Stunnel では、プロキシーによって TLS セッションが変更されないようにする必要があります。基本的には、プロキシーを透過的なトンネルにし、単純に TCP 接続をそのまま転送する必要があります。したがって、TCP プロキシーを使用する必要があります。
4.4.1.3. 既知の問題
移行が Upgrade request required
エラーで失敗する
移行コントローラーは SPDY プロトコルを使用してリモート Pod 内でコマンドを実行します。リモートクラスターがプロキシーまたは、SPDY プロトコルをサポートしないファイアウォールの背後にある場合には、移行コントローラーはリモートコマンドの実行に失敗します。移行に失敗し、Upgrade request required
というエラーメッセージが表示されます。回避策: SPDY プロトコルをサポートするプロキシーを使用します。
SPDY プロトコルのサポートに加えて、このプロキシーまたはファイアウォールでは、Upgrade
HTTP ヘッダーを API サーバーに渡す必要もあります。クライアントはこのヘッダーを使用して API サーバーと Websocket 接続を開きます。Upgrade
ヘッダーがプロキシーまたはファイアウォールでブロックされると、移行に失敗し、Upgrade request required
というエラーメッセージが表示されます。回避策: プロキシーで Upgrade
ヘッダーが転送されるようにしてください。