2.7. Windows Machine Config Operator の前提条件
以下では、Windows Machine Config Operator のサポート対象のプラットフォームバージョン、Windows Server バージョン、およびネットワーク設定について詳しく説明します。対象のプラットフォームのみに関連する情報については、vSphere のドキュメントを参照してください。
2.7.1. OpenShift Container Platform および WMCO バージョンをベースとするサポートされるプラットフォーム
プラットフォーム | サポート対象の Red Hat OpenShift Container Platform バージョン | サポート対象の WMCO バージョン | インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーのインストールサポート | ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのインストールサポート |
---|---|---|---|---|
Amazon Web Services (AWS) | 4.6+ | WMCO 1.0+ | GA | テクノロジープレビュー |
Microsoft Azure | 4.6+ | WMCO 1.0+ | GA | テクノロジープレビュー |
VMware vSphere | 4.7+ | WMCO 2.0+ | GA | テクノロジープレビュー |
2.7.2. OpenShift Container Platform および WMCO バージョンをベースとした BYOH (Bring-Your-Own-Host) インスタンスでサポートされるプラットフォーム
プラットフォーム | サポート対象の Red Hat OpenShift Container Platform バージョン | サポート対象の WMCO バージョン | インストーラーでプロビジョニングされるインフラストラクチャーのインストールサポート用の BYOH | ユーザーによってプロビジョニングされるインフラストラクチャーのインストールサポート用 BYOH |
---|---|---|---|---|
Amazon Web Services (AWS) | 4.8 以降 | WMCO 3.1+ | GA | テクノロジープレビュー |
Microsoft Azure | 4.8 以降 | WMCO 3.1+ | GA | テクノロジープレビュー |
VMware vSphere | 4.8 以降 | WMCO 3.1+ | GA | GA[1] |
ベアメタル | 4.8 以降 | WMCO 3.1+ | GA[1] |
-
このインストールタイプは、
platform: none
フィールドがクラスターのインストール時にinstall-config.yaml
ファイルに設定されている場合にのみサポートされます。
2.7.3. サポート対象の Windows Server バージョン
以下の表は、適用可能なプラットフォームを基にした、サポート対象の Windows Server バージョン の一覧です。リストに含まれない Windows Server バージョンはサポートされず、エラーを引き起こします。これらのエラーを回避するには、使用中のプラットフォームに合わせて適切なバージョンのみを使用します。
プラットフォーム | サポート対象の Windows Server バージョン |
---|---|
Amazon Web Services (AWS) | Windows Server 2019、バージョン 1809 |
Microsoft Azure | Windows Server 2019、バージョン 1809 |
VMware vSphere | Windows Server 2022、OS ビルド 20348.681 以降 注記 KB4565351 パッチが含まれていないため、Windows Server 2019 はサポートされていません。 |
ベアメタル | Windows Server 2019、バージョン 1809 |
2.7.4. サポート対象のネットワーク
サポート対象のネットワーク設定は、OVN-Kubernetes を使用したハイブリッドネットワークのみです。この機能の詳細は、以下の追加リソースを参照してください。以下の表は、プラットフォームで使用するネットワーク設定の種類と Windows Server バージョンの概要を示しています。クラスターのインストール時にネットワーク設定を指定する必要があります。OpenShift SDN ネットワークは OpenShift Container Platform クラスターのデフォルトのネットワークであることに注意してください。ただし、OpenShift SDN は WMCO ではサポートされません。
プラットフォーム | サポート対象のネットワーク |
---|---|
Amazon Web Services (AWS) | OVN-Kubernetes を使用したハイブリッドネットワーク |
Microsoft Azure | OVN-Kubernetes を使用したハイブリッドネットワーク |
VMware vSphere | カスタム VXLAN ポートを備えた OVN-Kubernetes でのハイブリッドネットワーク |
ベアメタル | OVN-Kubernetes を使用したハイブリッドネットワーク |
OVN-Kubernetes を使用したハイブリッドネットワーク | サポート対象の Windows Server バージョン |
---|---|
デフォルトの VXLAN ポート | Windows Server 2019、バージョン 1809 |
カスタム VXLAN ポート | Windows Server 2022、OS ビルド 20348.681 以降 |
Windows コンテナーワークロードの実行は、ネットワークが制限された環境または非接続環境のクラスターではサポートされません。
WMCO のバージョン 3.x は OpenShift Container Platform 4.8 とのみ互換性があります。
2.7.5. 新機能および改善点
今回のリリースでは、以下の新機能および改善点が追加されました。
2.7.5.1. カスタム VXLAN ポートの選択で明確化された制限
Windows サーバーの最新バージョンを使用する場合、ユーザーはカスタム VXLAN ポートを選択することはできません。
2.7.6. バグ修正
- 以前のバージョンでは、バッキングデプロイメントで複数の Pod が異なる Windows ノードにスケジュールされている場合は、ロードバランサーサービスが不安定になりました。この問題は修正されています。(BZ#1905950)
-
以前のバージョンでは、WMCO はパブリックキーアノテーション
windowsmachineconfig.openshift.io/pub-key-hash
を Linux ノードに追加していました。WMCO はアノテーションを Linux ノードに追加しなくなりました。(BZ#1930791) - 以前のバージョンでは、ユーザーが無効な秘密鍵を提供すると、WMCO は失敗していました。この更新により、WMCO は、ユーザーに無効なキーを警告するエラーを生成します。(BZ#1929579)
- 以前は、バッキング開発で異なる Windows ノードに複数の Pod がスケジュールされている場合は、ロードバランサーサービスの作成時に kube-proxy サービスがクラッシュしていました。この問題は修正されています。(BZ#1939968)
-
以前のバージョンでは、
windows_exporter
コンポーネントはさまざまなメトリクスをwindows_*
として報告していました。このエラーにより、テレメトリーサービスを介してノードへの洞察を提供するノードレベルのメトリックの一部が報告されなくなりました。これで、コンポーネントが正しくエクスポートされ、予想されるすべてのメトリックが表示されます。(BZ#1948037)
2.7.7. RHSA-2021:3001 - OpenShift Container Platform セキュリティー更新の Windows Container サポート
以前のバグ修正 (BZ#1946538) の一環として、Windows kube-proxy の更新が Red Hat Windows Machine Config Operator 2.0.1 で利用可能になりました。更新の詳細については、RHSA-2021:2130 アドバイザリーに記載されています。