環境の監視
可観測性サービスを有効にしてカスタマイズしてマネージドクラスターを最適化する方法については、こちらを参照してください。
概要
第1章 環境の監視の紹介 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
可観測性サービスを有効にすると、Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes を使用して、マネージドクラスターに関する理解を深め、最適化することができます。この情報は、コストを節約し、不要なイベントを防ぐことができます。
1.1. 環境の監視 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes を使用して、マネージドクラスターに関する理解を深め、最適化することができます。可観測性サービス Operator (multicluster-observability-operator
) を有効化して、マネージドクラスターの状態を監視します。以下のセクションでは、マルチクラスター可観測性サービスのアーキテクチャーについて説明します。
注記: オンデマンドログ は、特定 の Pod のログをリアルタイムで取得するエンジニア用のアクセスを提供します。ハブクラスターからのログは集約されません。これらのログは、検索サービスとコンソールの他の部分を使用してアクセスできます。
1.1.1. 可観測性サービス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
デフォルトでは可観測性は、製品のインストール時に追加されますが、有効化されません。永続ストレージの要件で、可観測性サービスはデフォルトで有効化されていません。Red Hat Advanced Cluster Management は、以下の安定したオブジェクトストアをサポートします。
- Amazon S3 (または Ceph など、他の S3 と互換性のあるオブジェクトストア)
- Google Cloud Storage
- Azure ストレージ
- Red Hat OpenShift Container Storage
サービスを有効にすると、observability-endpoint-operator
はインポートまたは作成された各クラスターに自動的にデプロイされます。このコントローラーは、Red Hat OpenShift Container Platform Prometheus からデータを収集してから、Red Hat Advanced Cluster Management ハブクラスターに送信します。
ハブクラスターで可観測性を有効にすると、ハブクラスターを local-cluster
というマネージドクラスターとして処理してメトリクスを収集します。
注記: Red Hat Advanced Cluster Management では、metrics-collector
は Red Hat OpenShift Container Platform 4.x クラスターでのみサポートされます。
可観測性サービスは、Prometheus AlertManager のインスタンスをデプロイすることで、サードパーティーのアプリケーションでのアラートの転送が可能になります。また、ダッシュボード (静的) またはデータ検索を使用してデータの可視化を有効にする Grafana のインスタンスも含まれます。Red Hat Advanced Cluster Management は、Grafana のバージョン 6.4.x をサポートします。Grafana ダッシュボードを設計することもできます。詳細は「Grafana ダッシュボードの設計」を参照してください。
カスタムの レコーディングルール または アラートルール を作成して、可観測性サービスをカスタマイズできます。
可観測性の有効化に関する詳細は、「 可観測性サービスの有効化」を参照してください。
1.1.1.1. 可観測性の証明書 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
可観測性証明書は、期限が切れると自動的に更新されます。以下の一覧を表示し、証明書が自動更新される場合の影響について確認します。
- ハブクラスターのコンポーネントは自動的に再起動し、更新された証明書を取得します。
- Red Hat Advanced Cluster Management は、更新された証明書をマネージドクラスターに送信します。
metrics-collector
は再起動して、更新された証明書をマウントします。注記:
metrics-collector
は、証明書の削除前および削除後にメトリクスをハブクラスターにプッシュできます。クラスター全体での証明書の更新に関する詳細は、「管理対象証明書の更新」を参照してください。
1.1.1.2. メトリクスのタイプ リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
デフォルトで、OpenShift Container Platform は Telemetry サービスを使用してメトリクスを Red Hat に送信します。以下のメトリクスが Red Hat Advanced Cluster Management に追加され、テレメトリーに同梱されていますが、Red Hat Advanced Cluster Management Observe 環境の概要 ダッシュボードには表示されません。
-
visual_web_terminal_sessions_total
はハブクラスターで収集されます。 -
acm_managed_cluster_info
は、各マネージドクラスターで収集され、ハブクラスターに送信されます。
OpenShift Container Platform ドキュメントで、Telemetry を使用して収集されて送信されるメトリクスのタイプについて確認します。詳細は、Telemetry で収集される情報 を参照してください。
1.1.1.3. 可観測性 Pod の容量要求 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
可観測性サービスをインストールするには、可観測性コンポーネントで 2636 mCPU の CPU および 11388 Mi のメモリーが必要です。以下の表は、observability-addons
が有効なマネージドクラスター 5 台の Pod 容量要求です。
デプロイメントまたは StatefulSet | コンテナー名 | CPU (mCPU) | メモリー (Mi) | レプリカ | Pod の合計 CPU | Pod の合計メモリー |
---|---|---|---|---|---|---|
Alertmanager | Alertmanager | 4 | 200 | 3 | 12 | 600 |
config-reloader | 4 | 25 | 3 | 12 | 75 | |
grafana | grafana | 4 | 100 | 2 | 8 | 200 |
grafana-dashboard-loader | 4 | 50 | 2 | 8 | 100 | |
observability-observatorium-observatorium-api | observatorium-api | 20 | 128 | 2 | 40 | 256 |
observability-observatorium-thanos-compact | thanos-compact | 100 | 512 | 1 | 100 | 512 |
observability-observatorium-thanos-query | thanos-query | 300 | 1024 | 2 | 600 | 2048 |
observability-observatorium-thanos-query-frontend | thanos-query-frontend | 100 | 256 | 2 | 200 | 512 |
observability-observatorium-thanos-receive-controller | thanos-receive-controller | 4 | 32 | 1 | 4 | 32 |
observability-observatorium-thanos-receive-default | thanos-receive | 300 | 512 | 3 | 900 | 1536 |
observability-observatorium-thanos-rule | thanos-rule | 50 | 512 | 3 | 150 | 1536 |
configmap-reloader | 4 | 25 | 3 | 12 | 75 | |
observability-observatorium-thanos-store-memcached | Memcached CRD | 45 | 128 | 3 | 135 | 384 |
exporter | 5 | 50 | 3 | 15 | 150 | |
observability-observatorium-thanos-store-shard | thanos-store | 100 | 1024 | 3 | 300 | 3072 |
observatorium-operator | observatorium-operator | 100 | 100 | 1 | 100 | 100 |
rbac-query-proxy | rbac-query-proxy | 20 | 100 | 2 | 40 | 200 |
1.1.2. 可観測性サービスで使用される永続ストア リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat Advanced Cluster Management のインストール時に、以下の永続ボリュームを作成します。
永続ボリューム名 | 目的 |
Alertmanager |
Alertmanager は |
thanos-compact | コンパクターは、処理の中間データとバケット状態キャッシュの保存にローカルのディスク領域が必要です。必要な領域は、下層にあるブロックサイズにより異なります。コンパクターには、すべてのソースブロックをダウンロードして、ディスクで圧縮ブロックを構築するために十分な領域が必要です。ディスク上のデータは、次回の再起動までに安全に削除でき、最初の試行でクラッシュループコンパクターの停止が解決されるはずです。ただし、次の再起動までにバケットの状態キャッシュを効果的に使用するためには、コンパクターの永続ディスクを用意することが推奨されます。 |
thanos-rule | thanos ruler は、固定の間隔でクエリーを発行して、選択したクエリー API に対して Prometheus 記録およびアラートルールを評価します。ルールの結果は、Prometheus 2.0 ストレージ形式でディスクに書き込まれます。 |
thanos-receive-default | Thanos receiver は、受信データ (Prometheus リモート書き込みリクエスト) を受け入れて Prometheus TSDB のローカルインスタンスに書き込みます。TSDB ブロックは定期的に (2 時間)、長期的に保存および圧縮するためにオブジェクトストレージにアップロードされます。 |
thanos-store-shard | これは、主に API ゲートウェイとして機能するため、大量のローカルディスク容量は必要ありません。これは、起動時に Thanos クラスターに参加して、アクセスできるデータを広告します。ローカルディスク上のすべてのリモートブロックに関する情報のサイズを小さく保ち、バケットと同期させます。このデータは通常、起動時間が長くなると、再起動時に安全に削除できます。 |
注記: 時系列の履歴データはオブジェクトストアに保存されます。Thanos は、オブジェクトストレージをメトリクスおよび関連するメタデータのプライマリーストレージとして使用します。オブジェクトストレージおよびダウンサンリングの詳細は、「 可観測性サービスの有効化 」を参照してください。
1.2. 可観測性サービスの有効化 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
可観測性サービス (multicluster-observability-operator
) でマネージドクラスターの状態を監視します。
必要なアクセス権限: クラスターの管理者または open-cluster-management:cluster-manager-admin
ロール。
1.2.1. 前提条件 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
- Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes がインストールされている。詳細は、「ネットワーク接続時のオンラインインストール」を参照してください。
ストレージソリューションを作成するようにオブジェクトストアが設定されている。Red Hat Advanced Cluster Management は、安定したオブジェクトストアで以下のクラウドプロバイダーをサポートします。
- Amazon Web Services S3 (AWS S3)
- Red Hat Ceph(S3 互換 API)
- Google Cloud Storage
- Azure ストレージ
Red Hat OpenShift Container Storage
重要: オブジェクトストアを設定する場合は、機密データを永続化する時に必要な暗号化要件を満たすようにしてください。Thanos がサポートするオブジェクトストアの詳細は、Thanos のドキュメント を参照してください。
1.2.2. 可観測性の有効化 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
MultiClusterObservability カスタムリソース (CR)
を作成して可観測性サービスを有効にします。可観測性を有効にする前に、「 可観測性 Pod の容量要求 」を参照してください。可観測性サービスを有効にするには、以下の手順を実行します。
- Red Hat Advanced Cluster Management ハブクラスターにログインします。
以下のコンマを使用して可観測性サービスの namespace を作成します。
oc create namespace open-cluster-management-observability
oc create namespace open-cluster-management-observability
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow プルシークレットを生成します。Red Hat Advanced Cluster Management が
open-cluster-management
namespace に インストールされている場合は、以下のコマンドを実行します。DOCKER_CONFIG_JSON=`oc extract secret/multiclusterhub-operator-pull-secret -n open-cluster-management --to=-`
DOCKER_CONFIG_JSON=`oc extract secret/multiclusterhub-operator-pull-secret -n open-cluster-management --to=-`
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow multiclusterhub-operator-pull-secret
が namespace に定義されていない場合には、pull-secret
をopenshift-config
namespace からopen-cluster-management-observability
namespace にコピーします。以下のコマンドを実行します。DOCKER_CONFIG_JSON=`oc extract secret/pull-secret -n openshift-config --to=-`
DOCKER_CONFIG_JSON=`oc extract secret/pull-secret -n openshift-config --to=-`
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 次に
open-cluster-management-observability
namespace でプルリクエストを作成して、以下のコマンドを実行します。oc create secret generic multiclusterhub-operator-pull-secret \ -n open-cluster-management-observability \ --from-literal=.dockerconfigjson="$DOCKER_CONFIG_JSON" \ --type=kubernetes.io/dockerconfigjson
oc create secret generic multiclusterhub-operator-pull-secret \ -n open-cluster-management-observability \ --from-literal=.dockerconfigjson="$DOCKER_CONFIG_JSON" \ --type=kubernetes.io/dockerconfigjson
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow お使いのクラウドプロバイダーのオブジェクトストレージのシークレットを作成します。シークレットには、ストレージソリューションへの認証情報を追加する必要があります。たとえば、以下のコマンドを実行します。
oc create -f thanos-object-storage.yaml -n open-cluster-management-observability
oc create -f thanos-object-storage.yaml -n open-cluster-management-observability
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow サポートされるオブジェクトストアのシークレットの例を以下に示します。
Red Hat Advanced Cluster Management では、以下のファイルのようになります。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow Amazon S3 または S3 と互換性のある場合には、シークレットは以下のファイルのようになります。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 詳細は、『Amazon Simple Storage Service ユーザーガイド』を参照してください。
Google の場合は、以下のファイルのようになります。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 詳細は、「Google Cloud Storage とは」を参照してください。
Azure の場合は、以下のファイルのようになります。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 詳細は、Azure Storage のドキュメント を参照してください。
OpenShift Container Storage の場合は、以下のファイルのようになります。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 詳細は、「OpenShift Container Storage のインストール」を参照してください。
以下のコマンドを使用して、クラウドプロバイダーの S3 アクセスキーおよびシークレットキーを取得できます。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
1.2.2.1. MultiClusterObservability CR の作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下の手順を実行して MultiClusterObservability
カスタムリソース (CR) を削除します。
以下の手順を実行して、マネージドクラスターの
MultiClusterObservability
カスタムリソース (mco CR) を作成します。multiclusterobservability_cr.yaml
という名前のMultiClusterObservability
カスタムリソースの YAML ファイルを作成します。可観測性については、以下のデフォルト YAML ファイルを確認してください。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow retentionResolution
パラメーターの値を変更する必要がある場合があります。デフォルトでは、downsampling は無効になっています。詳細は、Thanos Downsampling resolution and retention を参照してください。マネージドクラスターの数によっては、statefulSetSize
を更新する必要がある場合があります。詳細は、「Observability API」を参照してください。インフラストラクチャーマシンセットにデプロイするには、
MultiClusterObservability
YAML のnodeSelector
を更新して、セットのラベルを設定する必要があります。YAML の内容は以下のようになります。nodeSelector: node-role.kubernetes.io/infra:
nodeSelector: node-role.kubernetes.io/infra:
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 詳細は、「インフラストラクチャーマシンセットの作成」を参照してください。
以下のコマンドを実行して可観測性 YAML をクラスターに適用します。
oc apply -f multiclusterobservability_cr.yaml
oc apply -f multiclusterobservability_cr.yaml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow Thanos、Grafana および AlertManager の
open-cluster-management-observability
namespace に全 Pod を作成します。Red Hat Advanced Cluster Management ハブクラスターに接続されたマネージドクラスターはすべて、メトリクスを Red Hat Advanced Cluster Management の可観測性サービスに送信できます。
可観測性サービスが有効になっていることを確認するには、Grafana ダッシュボードを起動して、データが追加されていることを確認します。以下の手順を実行します。
- Red Hat Advanced Cluster Management コンソールにログインします。
- ナビゲーションメニューから Observe environments > Overview を選択します。
コンソールヘッダーの近くにある Grafana リンクをクリックして、マネージドクラスターからメトリクスを表示します。
注記: 可観測性データを収集しないように特定のマネージドクラスターを除外するには、クラスターに
observability: disabled
のクラスターラベルを追加します。
1.2.3. 可観測性の無効化 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
可観測性
リソースをアンインストールして、可観測性サービスを無効にします。手順については、「コマンドを使用した MultiClusterHub インスタンスの削除」のステップ 1 を参照してください。
可観測性サービスのカスタマイズの詳細は、「可観測性のカスタマイズ」を参照してください 。
1.3. 可観測性のカスタマイズ リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
可観測性サービスが収集するデータのカスタマイズ、管理、および表示については、以下のセクションを参照してください。
must-gather
コマンドで可観測性リソース用に作成される新規情報についてのログを収集します。詳細は、『トラブルシューティング』ドキュメントの「Must-gather」のセクションを参照してください。
1.3.1. カスタムルールの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Prometheus レコードルール および アラートルール を可観測性リソースに追加して、可観測性のインストール時のカスタムルールを作成できます。詳細は、Prometheus configuration を参照してください。
- レコードルールでは、必要に応じてコストの掛かる式を事前に計算するか、コンピュートできます。結果は新たな時系列のセットとして保存されます。
- アラートルールでは、アラートを外部サービスに送信する方法に基づいてアラート条件を指定する機能を提供します。
Prometheus でカスタムルールを定義してアラート条件を作成し、通知を外部メッセージングサービスに送信します。注記: カスタムルールを更新すると、observability-observatorium-thanos-rule
Pod は自動的に再起動されます。
カスタムルールを作成するには、以下の手順を実行します。
- Red Hat Advanced Cluster Management ハブクラスターにログインします。
open-cluster-management-observability
namespace にthanos-ruler-custom-rules
という名前の ConfigMap を作成します。以下の例のように、キーはcustom_rules.yaml
という名前を指定する必要があります。設定には、複数のルールを作成できます。デフォルトでは、同梱のアラートルールは
open-cluster-management-observability
namespace のthanos-ruler-default-rules
ConfigMap に定義されます。たとえば、CPU の使用状況が定義値を超えた場合に通知するカスタムのアラートルールを作成できます。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow thanos-ruler-custom-rules
ConfigMap 内にカスタムの録画ルールを作成することもできます。たとえば、Pod のコンテナーメモリーキャッシュの合計を取得できるようにする記録ルールを作成することができます。YAML の内容は以下のようになります。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記: これが最初の新規カスタムルールである場合には、すぐに作成されます。ConfigMap に変更を加える場合には、
kubectl rollout restart statefulset observability-observatorium-thanos-rule -n open-cluster-management-observability
のコマンドを使用して、可観測性 Pod を再起動する必要があります。
アラートルールが適切に機能していることを確認するには、以下の手順を実行します。
- Grafana ダッシュボードにアクセスし、Explore アイコンをクリックします。
- メトリクスの検索バーで、「ALERTS」と入力してクエリーを実行します。システムにある現在保留中または実行状態にある ALERTS がすべて表示されます。
- アラートが表示されない場合は、ルールを再度表示して、式が正しいかどうかを確認します。
カスタムルールが作成されました。
1.3.2. AlertManager ルールの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
メール、Slack、PagerDuty などの外部メッセージングツールを統合し、AlertManager から通知を受信します。open-cluster-management-observability
namespace で alertmanager-config
シークレットを上書きして、統合を追加し、AlertManager のルートを設定します。以下の手順を実行して、カスタムのレシーバールールを更新します。
alertmanager-config
シークレットからデータを抽出します。以下のコマンドを実行します。oc -n open-cluster-management-observability get secret alertmanager-config --template='{{ index .data "alertmanager.yaml" }}' |base64 -d > alertmanager.yaml
oc -n open-cluster-management-observability get secret alertmanager-config --template='{{ index .data "alertmanager.yaml" }}' |base64 -d > alertmanager.yaml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下のコマンドを実行し、
alertmanager.yaml
ファイル設定を編集して保存します。oc -n open-cluster-management-observability create secret generic alertmanager-config --from-file=alertmanager.yaml --dry-run -o=yaml | oc -n open-cluster-management-observability replace secret --filename=-
oc -n open-cluster-management-observability create secret generic alertmanager-config --from-file=alertmanager.yaml --dry-run -o=yaml | oc -n open-cluster-management-observability replace secret --filename=-
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 更新したシークレットは以下の内容のようになります。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
変更内容は、変更後すぐに適用されます。AlertManager の例については、prometheus/alertmanager を参照してください。
1.3.3. カスタムメトリクスの追加 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
metrics_list.yaml
ファイルにメトリクスを追加して、マネージドクラスターから収集されるようにします。
カスタムメトリクスを追加するには、以下の手順を実行します。
- クラスターにログインします。
mco observability
が有効化されていることを確認します。status.conditions.message
の メッセージがObservability components are deployed and running
となっていることを確認します。以下のコマンドを実行します。oc get mco observability -o yaml
oc get mco observability -o yaml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下の内容で、
observability-metrics-custom-allowlist.yaml
の新規ファイルを作成します。metrics_list.yaml
パラメーターにカスタムメトリクスの名前を追加します。たとえば、node_memory_MemTotal_bytes
をメトリクスの一覧に追加します。ConfigMap の YAML は、以下の内容のようになります。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下のコマンドを実行して、
open-cluster-management-observability
namespace にobservability-metrics-custom-allowlist
ConfigMap を作成します。oc apply -n open-cluster-management-observability -f observability-metrics-custom-allowlist.yaml
oc apply -n open-cluster-management-observability -f observability-metrics-custom-allowlist.yaml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - Grafana ダッシュボードでメトリクスを表示して、カスタムメトリクスがマネージドクラスターから収集されていることを確認します。ハブクラスターから、Grafana ダッシュボード のリンクを選択します。
- Grafana 検索バーから、表示するメトリクスを入力します。
カスタムメトリクスからデータを収集します。
1.3.4. データの表示および展開 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Grafana にアクセスして、マネージドクラスターからデータを表示します。コンソールから Grafana ダッシュボードを表示するには、以下の手順を実行します。
- Red Hat Advanced Cluster Management ハブクラスターにログインします。
ナビゲーションメニューから Observe environments > Overview > Grafana linkを選択します。
また、Clusters ページから Grafana ダッシュボードにアクセスすることもできます。ナビゲーションメニューで Automate infrastructure > Clusters > Grafana を選択します。
- Grafana ナビゲーションメニューから Explore アイコンを選択して、Prometheus メトリクスエクスプローラーにアクセスします。
1.3.5. 可観測性の無効化 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat Advanced Cluster Management ハブクラスターでデータ収集を停止する可観測性を無効にできます。
1.3.5.1. 全クラスターの可観測性の無効化 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
全マネージドクラスターの可観測性コンポーネントを削除して、可観測性を無効にします。
enableMetrics
を false
に設定して、multicluster-observability-operator
リソースを更新します。更新されたリソースは、以下のような変更内容になります。
1.3.5.2. 単一クラスターの可観測性の無効化 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
以下のいずれかの手順を実行して、特定のマネージドクラスターの可観測性を無効にします。
-
managedclusters.cluster.open-cluster-management.io
のカスタムリソースにobservability: disabled
ラベルを追加します。 Red Hat Advanced Cluster Management コンソールの Clusters ページから、以下の手順を実行し、
observability: disabled
ラベルを追加します。- Red Hat Advanced Cluster Management コンソールで、Automate infrastructure > Clusters を選択します。
- 可観測性に送信されるデータ収集を無効にするクラスターの名前を選択します。
- Labels を選択します。
以下のラベルを追加して、可観測性コレクションを無効にするラベルを作成します。
observability=disabled
observability=disabled
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - Add を選択してラベルを追加します。
- Done を選択してラベルの一覧を閉じます。
注記: 可観測性コンポーネントが含まれるマネージドクラスターをデタッチすると、metrics-collector
デプロイメントが削除されます。
可観測性サービスを使用したコンソールでのデータの監視に関する詳細は、「 環境の監視の紹介」 を参照してください。
1.4. Grafana ダッシュボードの設計 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
grafana-dev
インスタンスを作成して、Grafana ダッシュボードを設計できます。
1.4.1. Grafana 開発者インスタンスの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
まず、stolostron/multicluster-observability-operator/
リポジトリーのクローンを作成し、tools フォルダーにある
スクリプトを実行できるようにします。Grafana 開発者インスタンスを設定するには、以下の手順を実行します。
setup-grafana-dev.sh
を実行して、Grafana インスタンスを設定します。スクリプトを実行すると、secret/grafana-dev-config
、deployment.apps/grafana-dev
、service/grafana-dev
、ingress.extensions/grafana-dev
、persistentvolumeclaim/grafana-dev
のリソースが作成されます。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow switch-to-grafana-admin.sh
スクリプトを使用して、ユーザーロールを Grafana 管理者に切り替えます。-
Grafana の URL
https://$ACM_URL/grafana-dev/
を選択して、ログインします。 次に、以下のコマンドを実行して、切り替えユーザーを Grafana 管理者として追加します。たとえば、
kubeadmin
を使用してログインしたら、以下のコマンドを実行します。./switch-to-grafana-admin.sh kube:admin User <kube:admin> switched to be grafana admin
./switch-to-grafana-admin.sh kube:admin User <kube:admin> switched to be grafana admin
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
-
Grafana の URL
Grafana 開発者インスタンを設定します。
1.4.2. Grafana ダッシュボードの設計 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Grafana インスタンスを設定したら、ダッシュボードを設計できます。Grafana コンソールを更新し、ダッシュボードを設計するには、以下の手順を実行します。
- Grafana コンソールのナビゲーションパネルから Create アイコンを選択してダッシュボードを作成します。Dashboard を選択し、Add new panel をクリックします。
- New Dashboard/Edit Panel ビューで、Query タブを選択します。
-
データソースセレクターから
Observatorium
を選択し、PromQL クエリーを入力してクエリーを設定します。 - Grafana ダッシュボードヘッダーから、ダッシュボードヘッダーにある Save アイコンをクリックします。
- 説明的な名前を追加し、Save をクリックします。
1.4.2.1. ConfigMap での Grafana ダッシュボードの設計 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
ConfigMap で Grafana ダッシュボードを設計するには、以下の手順を実行します。
generate-dashboard-configmap-yaml.sh
スクリプトを使用してダッシュボードの ConfigMap を生成し、ローカルで ConfigMap を保存できます。./generate-dashboard-configmap-yaml.sh "Your Dashboard Name" Save dashboard <your-dashboard-name> to ./your-dashboard-name.yaml
./generate-dashboard-configmap-yaml.sh "Your Dashboard Name" Save dashboard <your-dashboard-name> to ./your-dashboard-name.yaml
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 前述のスクリプトを実行するパーミッションがない場合は、以下の手順を実行します。
- ダッシュボードを選択し、Dashboard 設定 アイコンをクリックします。
- ナビゲーションパネルから JSON Model アイコンをクリックします。
-
ダッシュボード JSON データをコピーし、
metadata
セクションに貼り付けます。 name
を、$your-dashboard-name
に置き換えます。ConfigMap は、以下のファイルのようになります。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記: ダッシュボードが General フォルダーにない場合は、この ConfigMap の
annotations
セクションにフォルダー名を指定できます。annotations: observability.open-cluster-management.io/dashboard-folder: Custom
annotations: observability.open-cluster-management.io/dashboard-folder: Custom
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ConfigMap の更新が完了したら、インストールしてダッシュボードを Grafana インスタンスにインポートできます。
1.4.3. Grafana 開発者インスタンスのアンインストール リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
インスタンスをアンインストールすると、関連するリソースも削除されます。以下のコマンドを実行します。