第2章 ダッシュボードカード
Cryostat ダッシュボード では、ターゲット Java 仮想マシン (JVM) に関する情報がユーザーインターフェイス上にカード形式で表示されます。各カードには、選択したターゲット JVM に関するさまざまな情報またはメトリクスのセットが表示されます。たとえば、ヒープ使用量、スレッド統計情報、JVM ベンダー情報などです。
次のダッシュボードカードが利用できます。
- Target JVM Details
- Automated Analysis
- MBean Metrics Chart
Target JVM Details
Target JVM Details カードには、選択したターゲット JVM に関連する概要情報が表示されます。
図2.1 Target JVM Details ダッシュボードカードの例
Details タブでは、選択したターゲット JVM の接続 URL、ラベル、JVM ID、アノテーションなどの情報を表示できます。JVM の起動時間、バージョン、ベンダー、オペレーティングシステムのアーキテクチャー、および使用可能なプロセッサーの数を表示することもできます。
カードから直接追加のアクションを実行できます。Actions をクリックすると、レコーディングを表示したり、新しいレコーディングを開始したり、選択したターゲット JVM の自動ルールを作成したりできます。
Resources タブでは、アクティブなレコーディングの数や自動化ルールの数など、ターゲット JVM に関連するリソースの詳細を表示できます。
Automated Analysis
自動分析は、潜在的なエラーについて JDK Flight Recording (JFR) データを分析することにより、ターゲット JVM の問題を診断できる JDK Mission Control (JMC) ツールです。Cryostat は JMC の自動分析レポートを統合し、データに関連するエラーを示すレポートを作成します。Automated Analysis カードは、このレポート情報を表示する別の方法を提供します。
図2.2 Automated Analysis ダッシュボードカードの例
Automated Analysis カードでは、選択したターゲット JVM の設定やパフォーマンスの問題を定期的に評価するために Cryostat が使用する JFR レコーディングを作成できます。各結果に対応するラベルをクリックすると、カードに次の情報が表示されます。
- 重大度スコアに従って分類された分析の結果。重大度スコアの範囲は、0 (エラーなし) から 100 (重大なエラーの可能性あり) です。また、N/A とマークされた重大度スコアが表示される場合があります。これは、重大度スコアがレコーディングに適用されないことを示します。
- 結果の説明。概要、エラーの説明、考えられる解決策 (該当する場合) が含まれます。
List view を選択すると、カード情報をリスト形式で表示できます。
図2.3 リストビュー形式で表示された自動分析ダッシュボードカードの例
MBean Metrics Chart
MBean Metrics Chart カードには、スレッド、ランタイム、オペレーティングシステム、メモリー MXBean など、ターゲット JVM に関するパフォーマンスメトリクスが、JVM のサポート対象の MXBean インターフェイスへのリモートアクセスを介して表示されます。
Cryostat は、この MXBean インターフェイスからさまざまなデータを収集し、MBean Metrics Chart カードに表示します。
Performance Metric フィールドから、表示するメトリクス (Process CPU Load、Physical Memory、Heap Memory Usage など) を選択し、カードの詳細を設定できます。
設定が完了すると、各メトリクスを表示するカードがダッシュボードに表示されます。
図2.4 MBean Metrics Chart カードの例