Red Hat build of Debezium 2.3.7のリリースノート


Red Hat build of Debezium 2.3.7

Red Hat build of Debezium の新機能

Red Hat build of Debezium Documentation Team

概要

Red Hat build of Debezium 製品を説明し、このリリースの新機能に関する最新情報を提供します。

第1章 Red Hat build of Debezium

Red Hat build of Debezium は、ハイブリッド環境およびマルチクラウド環境全体でコンテナーベースの統合サービスを作成、拡張、デプロイするための包括的な統合およびイベント処理技術です。Red Hat build of Debezium は、デジタル環境で必要となるアプリケーションとシステム間でデータを接続および共有するために組織が使用できる、アジャイルで API 中心の分散ソリューションを提供します。

Red Hat build of Debezium には、以下の機能が含まれています。

  • リアルタイムのメッセージング
  • データセンター間のメッセージストリーミング
  • API の接続
  • アプリケーションコネクター
  • エンタープライズ統合パターン
  • API 管理
  • データの変換
  • サービスの設定とオーケストレーション

第2章 Debezium 2.3.7 リリースノート

Debezium は、分散型変更データキャプチャープラットフォームで、データベーステーブルで発生する行レベルの変更をキャプチャーし、対応する変更イベントレコードを Apache Kafka トピックに渡します。アプリケーションはこれらの 変更イベントストリーム を読み取りでき、変更イベントが発生した順にアクセスできます。Debezium は Apache Kafka 上に構築され、OpenShift Container Platform または Red Hat Enterprise Linux 上の AMQ Streams とデプロイおよび統合されます。

リリースの詳細は以下を参照してください。

2.1. Debezium データベースコネクター

Debezium は、以下の共通データベースの Kafka Connect をベースとしたコネクターを提供します。

  • Db2
  • JDBC sink コネクター (開発者プレビュー)
  • MongoDB
  • MySQL
  • Oracle
  • PostgreSQL
  • SQL Server

2.1.1. コネクターの使用上の注意

  • Db2

    • Debezium Db2 コネクターには、Db2 JDBC ドライバー (jcc-11.5.0.0.jar) が含まれていません。必要な JDBC ドライバーをデプロイする方法については、Db2 コネクターのデプロイメント手順 を参照してください。
    • Db2 コネクターには、Linux 用の Db2 の標準部分として利用できる抽象構文表記 (ASN) ライブラリーを使用する必要があります。
    • ASN ライブラリーを使用するには、IBM InfoSphere Data Replication (IIDR) のライセンスが必要です。ライブラリーを使用するために IIDR をインストールする必要はありません。
  • Oracle

    • Debezium Oracle コネクターには、Oracle JDBC ドライバー (ojdbc8.jar) が含まれていません。必要な JDBC ドライバーのデプロイ方法については、Oracle コネクターのデプロイメント手順 を参照してください。
  • PostgreSQL

    • Debezium PostgreSQL コネクターでは、PostgreSQL バージョン 10 以降のデフォルトである pgoutput 論理デコーディング出力プラグインを使用する必要があります。

2.2. Debezium でサポートされる設定

サポートされるデータベースバージョンなど、Debezium でサポートされる設定の詳細は、Debezium 2.3.7 Supported configurations page のページを参照してください。

2.2.1. AMQ Streams API バージョン

Debezium は AMQ Streams 2.5 で実行されます。

AMQ Streams は、AMQ Streams カスタムリソースのスキーマを更新する v1beta2 API バージョンをサポートします。古い API バージョンは非推奨になりました。AMQ Streams 1.7 にアップグレードした後、AMQ Streams 1.8 以降にアップグレードする前に、API バージョン v1beta2 を使用するようにカスタムリソースをアップグレードする必要があります。

詳細は、Debezium ユーザーガイド を参照してください。

2.3. Debezium のインストールオプション

Debezium と AMQ Streams を OpenShift または Red Hat Enterprise Linux にインストールできます。

2.4. Debezium のバージョン 1.x から 2.3.7 へのアップグレード

現在のバージョンの Debezium には、2.14 以前のバージョンからアップグレードするときに特定の手順に従う必要がある変更が含まれています。

2.4.1. コネクターの Debezium 2.3.7 へのアップグレード

Debezium 2.3.7 リリースに含まれる変更は、2.x 以前のバージョンと後方互換性がありません。そのため、Debezium 1.x バージョンから 2.3.7 にアップグレードするときにデータを保持し、継続的な操作を確保するには、アップグレードプロセス時にいくつかの手動の手順を完了する必要があります。

大きな変更の 1 つは、一部のコネクターパラメーターの名前が変更されたことです。これらの変更に対応するには、2023.Q2 リリースノートで 設定プロパティーの更新 を確認し、コネクター設定に存在するプロパティーに注意してください。アップグレードする前に、各 Debezium コネクターの設定を編集して、変更されたプロパティーの新しい名前を追加します。アップグレードする前に、古いプロパティー名と新しいプロパティー名の両方が存在するように 1.x コネクターインスタンスの設定を編集します。アップグレード後に、古い設定オプションを削除できます。

前提条件

  • Debezium は、3.5.0 までの Kafka バージョンと互換性がある。
  • Java 11 ランタイムが必要で、アップグレード前に利用可能にする必要がある。AMQ Streams 2.5 は Java 11 をサポートします。新しいアプリケーションを開発する場合は、Java 11 を使用してください。Java 11 では、新しい String API や述語サポートの変更など、最新の言語更新を利用できます。また、Java のパフォーマンスの向上にもメリットがあります。Java 8 は AMQ Streams 2.5 ではサポート対象外になりました。
  • 現在の重大な変更のリスト および 2023.Q2 リリースノート で、後方互換性がない変更点について確認してください。
  • 環境が Debezium 2.3.7 Supported Configurations に準拠していることを確認している。

手順

  1. OpenShift コンソールから、Kafka Connector YAML を確認し、Debezium 2.3.7 では有効ではなくなったコネクター設定を特定します。詳細は 2023.Q2 リリースノート を参照してください。
  2. 設定を編集して、手順 1 で特定したプロパティーに相当する 2.x を追加し、古いプロパティー名と新しいプロパティー名の両方が存在するようにします。新しいプロパティーの値は、古いプロパティーに対して以前に指定された値に設定します。
  3. OpenShift コンソールから、Kafka Connect を停止してコネクターを正常に停止します。
  4. OpenShift コンソールから、Kafka Connect イメージ YAML を編集して、コネクター zip ファイルの Debezium 2.3.7.Final バージョンを参照します。
  5. OpenShift コンソールから、Kafka コネクター YAML を編集して、コネクターで無効になっている設定オプションを削除します。
  6. コードのストレージモジュール実装の依存関係に応じて、必要に応じてアプリケーションのストレージ依存関係を調整します。詳細は、2023.Q2 リリースノートの Debezium ストレージへの変更 を参照してください。
  7. Kafka Connect を再起動して、コネクターを起動します。コネクターを再起動すると、アップグレード前に停止した時点からイベントの処理が続行されます。アップグレード前にコネクターが Kafka に書き込んだ変更イベントレコードは変更されません。

2.5. Debezium 2.3.7 の機能および改善点

Debezium 2.3.7 は、2023 年第 4 四半期に利用可能になった Debezium 2.3.4 で見つかった問題の修正を以下のとおり提供します。

  • DBZ-6942 コネクターがコミット操作に対応しないことが頻繁に発生する
  • DBZ-6957 Signal および Notification MBean の ObjectName からスペースを削除する
  • DBZ-6963 Oracle 19c からイベントが欠落している
  • DBZ-6978 ParsingException (MySQL/MariaDB): ユーザー指定に空白が含まれる
  • DBZ-6986 RecordsStreamProducerIT# shouldReceiveChangesForInfinityNumericWithInfinity が Postgres < 14 で失敗する
  • DBZ-6999 JDBC シンクターゲットに複数の列を追加すると ALTER TABLE が失敗する
  • DBZ-7006 一重引用符のレプリケーションとデータの損失
  • DBZ-7018 Oracle コネクター: 76020 バイトを超えるペイロードサイズが切り捨てられる
  • DBZ-7158 ログシーケンスチェックでは、各 REDO スレッドを個別に処理する必要がある
  • DBZ-7263 DBZ-6517 HotFix: CloudEventsConverter が Kafka Connect 3.5 以降で静的にエラーが発生する
  • DBZ-7345 Oracle コネクターが SCN を見つけられない場合がある

Debezium 2.3.4 リリースで導入された変更については、リリースノート を参照してください。

2.5.1. 互換性を失わせる変更点

このリリースには重大な変更はありません。以前のリリースの重大な変更のリストについては、2.3.4 リリースノート を参照してください。

2.5.2. 一般公開機能

このリリースには、新しい一般提供機能はありません。

2.5.3. テクノロジープレビューの機能

Debezium 2.3.7 には、以前のリリースで導入された次のテクノロジープレビュー機能が含まれています。

  • MongoDB シャードクラスターの改善
  • マルチレプリカおよびシャードクラスター用の MongoDB 増分スナップショット
  • 並列初期スナップショット
  • CloudEvents コンバーター
  • カスタム開発コンバーター
  • Oracle コネクターでの BLOBCLOB、および NCLOB データ型の使用
重要

テクノロジープレビュー機能は、Red Hat 製品のサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は、実稼働環境でのテクノロジープレビュー機能の実装は推奨しません。テクノロジープレビュー機能は、近々発表予定の製品イノベーションをリリースに先駆けてご提供することにより、お客様は機能性をテストし、開発プロセス中にフィードバックをお寄せいただくことができます。サポート範囲の詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

以前のリリースから引き継がれたテクノロジープレビュー機能の詳細は、2.3.4 リリースノート を参照してください。

2.5.4. 開発者プレビュー機能

Debezium 2.3.7 には、以前のリリースで導入された次の開発者プレビュー機能が含まれています。

  • JDBC シンクコネクター
  • MySQL コネクター: 並列スナップショット
  • Oracle コネクター: ロジカルスタンバイからの変更の取り込み
  • PostgreSQL コネクター: 1 回限りの配信
重要

開発者プレビュー機能は、Red Hat ではいかなる形でもサポートされていません。また、機能的には完全ではなく、実稼働環境に対応していません。開発者プレビューのソフトウェアを実稼働ワークロードまたはビジネスクリティカルなワークロードには使用しないでください。開発者プレビューソフトウェアは、今後 Red Hat 製品サービスとして追加される可能性のある製品ソフトウェアを前もって早期に利用できます。お客様はこのソフトウェアを使用して機能をテストし、開発プロセス中にフィードバックを提供できます。このソフトウェアにはドキュメントが存在しない可能性があり、変更または削除される可能性があります。また、限定的なテストしか行われていません。Red Hat は、関連する SLA なしに、開発者プレビューソフトウェアに対するフィードバックを送信する手段を提供する場合があります。

Red Hat 開発者プレビューソフトウェアのサポート範囲の詳細は、開発者プレビューのサポート範囲 を参照してください。

以前のリリースから引き継がれた開発者プレビュー機能の詳細は、2.3.4 リリースノート を参照してください。

2.6. 非推奨の機能

このリリースには、新たな非推奨の機能はありません。以前のリリースで非推奨となった機能については、2.3.4 リリースノート を参照してください。

2.7. 既知の問題

次の既知の問題は Debezium 2.3.7 に影響を及ぼします。

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