Node.js 14 リリースノート


Red Hat build of Node.js 14

Node.js 14 LTS との使用

概要

本リリースノートには、Node.js 14 LTS に関する重要な情報が含まれています。

はじめに

リリース日: 2021-03-18

第1章 必要なインフラストラクチャーコンポーネントのバージョン

Red Hat は、サポートとして明示的に指定されたコンポーネントを除き、以下のコンポーネントに対するサポートは提供していません。

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コンポーネント名バージョン

Nodeshift

2.1.1

npm 6

6.14.8

OpenShift Container Platform (OCP)[a]

3.11、4.5

Minishift

1.34.2 以降

CDK[b]

3.11.0

git

2.0 以降

oc コマンドラインツール

3.11 以降[c]

[a] OCP は Red Hat によってサポートされます
[b] CDK は Red Hat によってサポートされています。
[c] CLI ツール oc のバージョンは、使用している OCP のバージョンに対応する必要があります。

第2章 機能

本セクションでは、現在のリリースで導入された機能の変更について説明します。

2.1. 新機能および変更された機能

Node.js 14 LTS には、以下の新機能および機能拡張が含まれています。

Node.js 14 LTS の詳細な変更は、upstream release notes および upstream documentation を参照してください。

2.1.1. 安定した機能として利用可能な診断レポート

診断レポート機能は、Node.js 14 LTS で安定した機能として利用できます。Node.js の以前のリリースでは、この機能はテクノロジープレビューとして利用可能でした。

この機能を使用すると、パフォーマンスの問題、メモリーリーク、高い CPU 使用率などの異常に関する診断レポートを生成できます。レポートは JSON 形式になります。レポートは初期障害データキャプチャー (FFDC) テクノロジーを使用します。この技術は、エラーが発生した際に診断データをキャプチャーします。

2.1.2. V8 JavaScript エンジンが v8.0 から v8.4 に更新

V8 JavaScript エンジンが v8.4 にアップグレードされました。エンジンには、オプションチェーンや API の変更などの新機能が含まれており、より良いローカリゼーションサポートが提供されます。

2.1.3. OpenShift の Node.js メータリングラベル

メータリングラベルを Node.js Pod に追加し、OpenShift Metering Operator を使用して Red Hat サブスクリプションの詳細を確認できます。

注記

メータリングラベルは、Operator またはテンプレートがデプロイおよび管理する Pod に追加しないでください。

Node.js は以下のメータリングラベルを使用する必要があります。

  • com.redhat.component-name: Node.js
  • com.redhat.component-type: application
  • com.redhat.component-version: 14.x.x
  • com.redhat.product-name: "Red_Hat_Runtimes"
  • com.redhat.product-version: 2021-Q1

詳細は、メータリング のドキュメントを参照してください。

ラベルの詳細は、ノードでラベルを更新する方法について を参照してください。

注記
  • com.redhat.product-version の x.x を、デプロイメントで使用する Node.js の製品バージョンに置き換えます。たとえば、Node.js 製品バージョンが 14.15.1 の場合は、ラベルに 14.15.1 を指定します。
  • 新しいフラグ rh-metering が Nodeshift モジュールで利用できます。これにより、メータリングラベルが自動的に追加されます。Nodeshift モジュールを使用してアプリケーションをデプロイする場合は、rh-metering フラグを使用してメータリングラベルを Pod に自動的に追加できます。

2.1.4. Full ICU (International Components for Unicode) データセットのデフォルトでの有効化

International Components for Unicode (ICU) は、ソフトウェアアプリケーションの国際化およびグローバリゼーションをサポートします。多くの言語およびロケールをサポートします。すべての言語でソフトウェアアプリケーションの開発およびデプロイメントを簡素化します。

Node.js 14 LTS 以降では、full-icu オプションはデフォルトで有効になっています。このオプションは、完全な ICU データセットを有効にします。full-icu オプションの詳細は、Internationalization support を参照してください。

Node.js の以前のリリースでは、英語のデータセットのみがデフォルトで有効にされていました。他のロケールのサポートを取得して有効にするには、追加の手順を実行する必要がありました。

英語のみのサポートが必要で、ICU データセット全体を削除してディスク領域を節約したい場合は、root ユーザーとして次のコマンドを入力します。

# dnf remove nodejs-full-i18n
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2.1.5. IBM Z および IBM Power Systems での Node.js Runtime のサポート

s390x および ppc64le プラットフォーム向け Red Hat ビルドの Node.js は、IBM Z および IBM Power Systems インフラストラクチャーにプロビジョニングされる OpenShift 環境でのみサポートされています。IBM Z および IBM Power Systems での RHEL のスタンドアロンインストールでの Node.js アプリケーションの実行はサポートされていません。

IBM Z および IBM Power Systems でサポートされる製品の新規イメージは、Red Hat Container Catalog から入手できます。

IBM Z および IBM Power Systems インフラストラクチャーでプロビジョニングされた OpenShift への Node.js アプリケーションのデプロイに関する詳細は、Example applications for Node.js のセクションを参照してください。

2.2. 非推奨の機能

本リリースでは非推奨になった機能はありません。

2.3. テクノロジープレビュー

以下の機能は、Node.js 14 LTS リリースのテクノロジープレビュー機能として利用できます。

2.3.1. Red Hat ビルドの Node.js 向けのサーキットブレーカーパターン Opossum

Opossum は、Node.js のサーキットブレーカーです。Red Hat ビルドの Node.js は、完全にサポートされている @redhat/opossum モジュールを提供します。

サーキットブレーカーパターンは、サービスが他のサービスを非同期的に呼び出すサービスアーキテクチャーに対するネットワーク障害と高遅延の影響を軽減するために使用されます。

@redhat/opossum モジュールは、Red Hat カスタマーレジストリーからダウンロードできます。@redhat namespace のモジュールは、Red Hat レジストリーからダウンロードし、その他のモジュールはすべて npm レジストリーからダウンロードする必要があります。ダウンロードパスを指定するには、以下のコードを使用して、アプリケーションのルートディレクトリーに .npmrc ファイルを作成します。

@redhat:registry=https://npm.registry.redhat.com
registry=https://registry.npmjs.org
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ダウンロードパスを指定した後に、アプリケーションに @redhat/opossum モジュールをインストールするには、以下のコマンドを入力します。

$ npm install @redhat/opossum
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@redhat/opossum モジュールを使用するには、以下のコードをアプリケーションに追加します。

const CircuitBreaker = require(‘@redhat/opossum’)
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2.3.2. 非同期ローカルストレージの新しいクラス

AsyncLocalStorage クラスはコールバックおよび promise チェーンに非同期状態を作成します。クラスを使用して、これらの非同期状態にデータを保存します。

2.3.3. WebAssembly System Interface (WASI)

Node.js の WebAssembly パッケージにより、パフォーマンスとクロスプラットフォームのサポートが改善されます。

新規の WASI API は WebAssembly System Interface 仕様の実装を提供します。このインターフェイスは、WebAssembly アプリケーションのサンドボックス実行に使用します。このインターフェイスを使用すると、アプリケーションは基礎となるオペレーティングシステムにもアクセスできます。

2.3.4. EcmaScript モジュールの警告メッセージを削除

以前のリリースの Node.js では、EcmaScript モジュールがアプリケーションで使用された場合に警告メッセージが返されました。警告メッセージは、EcmaScript モジュールが実験的な機能であることを示しています。

Node.js 14 LTS 以降では、警告メッセージが削除されました。ただし、EcmaScript モジュールは引き続きテクノロジープレビューとして利用できる点に留意してください。

2.4. サポートされているアーキテクチャー

Node.js ビルダーイメージおよび RPM パッケージが利用可能で、以下の CPU アーキテクチャーとの使用がサポートされます。

  • AMD x86_64
  • OpenShift 環境の IBM Z (s390x)
  • OpenShift 環境の IBM Power System (ppc64le)

第3章 リリースコンポーネント

第4章 修正された問題

本リリースでは、Node.js 14 LTS のコミュニティーリリースのすべての修正された問題が含まれます。

第5章 既知の問題

本リリースに影響する既知の問題はありません。

第6章 必要なインフラストラクチャーコンポーネントに影響する既知の問題

本リリースで必要なインフラストラクチャーコンポーネントに影響を与える既知の問題はありません。

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