Quarkus アプリケーションの設定
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アプリケーション開発者は、Red Hat ビルドの Quarkus を使用して、サーバーレス環境および OpenShift 環境で実行される Java で書かれたマイクロサービスベースのアプリケーションを作成できます。これらのアプリケーションのメモリーフットプリントは小さくなり、起動時間は高速化されます。
本ガイドでは、Eclipse MicroProfile Config メソッドまたは YAML 形式を使用して Quarkus アプリケーションを設定する方法を説明します。この手順には、Quarkus の config-quickstart 演習を使用して作成された設定例が含まれます。
前提条件
-
OpenJDK (JDK) 11 がインストールされ、
JAVA_HOME環境変数が Java SDK の場所を指定していること。Red Hat ビルドの Open JDK は、Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページから入手可能です (ログインが必要です)。 - Apache Maven 3.6.2 以降がインストールされていること。Maven は Apache Maven Project の Web サイトから入手できます。
- Maven の設定が、Quarkus Maven リポジトリー のアーティファクトを使用するよう設定されていること。Maven 設定の設定方法は、『Red Hat ビルドの Quarkus のスタートガイド』 を参照してください。
第1章 Red Hat ビルドの Quarkus 設定オプション リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
設定オプションを使用すると、1 つの設定ファイルでアプリケーションの設定を変更できます。Quarkus は、必要に応じて関連するプロパティーをグループ化し、プロファイルの切り替えを可能にする設定プロファイルをサポートします。
Eclipse MicroProfile プロジェクトの MicroProfile Config 仕様を使用して、設定プロパティーをアプリケーションにインジェクトし、コードに定義されたメソッドを使用して設定できます。デフォルトでは、Quarkus は src/main/resources ディレクトリーにある application.properties ファイルからプロパティーを読み取ります。
config-yaml 依存関係をプロジェクト pom.xml ファイルに追加することにより、YAML 形式を使用して application.yaml ファイルにアプリケーションプロパティーを追加できます。
Quarkus は、さまざまなソースからアプリケーションプロパティーを読み取ることもできます (例: ファイルシステム、データベース、または Java アプリケーションによってロードできるソースなど)。
第2章 設定クイックスタートプロジェクトの作成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
config-quickstart プロジェクトでは、Apache Maven および Quarkus Maven プラグインを使用して、簡単な Quarkus アプリケーションを使い始めることができます。以下の手順では、Quarkus Maven プロジェクトの作成方法を説明します。
手順
コマンドターミナルで以下のコマンドを入力し、Maven が JDK 11 を使用していること、そして Maven のバージョンが 3.6.2 以上であることを確認します。
mvn --version
mvn --versionCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - 上記のコマンドで JDK 11 が返されない場合は、JDK 11 へのパスを PATH 環境変数に追加し、上記のコマンドを再度入力します。
プロジェクトを生成するには、以下のコマンドを入力します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow このコマンドは、
./config-quickstartディレクトリーに以下の要素を作成します。- Maven の構造
-
org.acme.config.GreetingResourceリソース -
アプリケーションの起動後に
http://localhost:8080でアクセス可能なランディングページ -
src/main/dockerのDockerfileファイルの例 - アプリケーション設定ファイル
関連するテスト
注記このチュートリアルで使用する Quarkus Maven プロジェクトは、Quarkus quickstart archive からダウンロードするか、
Quarkus Quickstarts Gitリポジトリーをクローンしてください。この演習はconfig-quickstartディレクトリーにあります。
第3章 Quarkus アプリケーションの設定ファイルのサンプルの生成 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
すべての利用可能な設定値と、アプリケーションが使用するように設定されたエクステンションのドキュメントで application.properties.example ファイルを作成できます。新しいエクステンションのインストール後にこの手順を繰り返し、追加された設定オプションを確認できます。
前提条件
- Quarkus Maven プロジェクトがあること。
手順
application.properties.exampleファイルを作成するには、以下のコマンドを入力します。./mvnw quarkus:generate-config
./mvnw quarkus:generate-configCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow このコマンドにより、
src/main/resources/ディレクトリーにapplication.properties.exampleファイルが作成されます。このファイルには、インストールしたエクステンションで公開されるすべての設定オプションが含まれます。これらのオプションはコメントアウトされ、該当する場合はデフォルト値があります。以下の例は、
application.properties.exampleファイルからの HTTP ポート設定エントリーを示しています。#quarkus.http.port=8080
#quarkus.http.port=8080Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
第4章 Quarkus アプリケーションへの設定値のインジェクション リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat ビルドの Quarkus は MicroProfile Config 機能 を使用して、設定データをアプリケーションにインジェクトします。コンテキストおよびディペンデンシーインジェクション (CDI) を使用するか、コードに定義されたメソッドを使用して、設定にアクセスできます。
@ConfigProperty アノテーションを使用して、オブジェクトプロパティーをアプリケーションの MicroProfile ConfigSources ファイルのキーにマップできます。この手順では、個別のプロパティー設定を Quarkus config-quickstart プロジェクトにインジェクトする方法を説明します。
前提条件
-
Quarkus
config-quickstartプロジェクトを作成していること。
手順
-
src/main/resources/application.propertiesファイルを開きます。 設定プロパティーを設定ファイルに追加します。
<KEY>はプロパティー名に、<VALUE>はプロパティーの値に置き換えます。<KEY>=<VALUE>
<KEY>=<VALUE>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下の例は、Quarkus
config-quickstartプロジェクトのgreeting.messageプロパティーおよびgreeting.nameプロパティーの値を設定する方法を示しています。greeting.message = hello greeting.name = quarkus
greeting.message = hello greeting.name = quarkusCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 重要quarkusを Quarkus プロパティーの接頭辞として使用します。GreetingResource.javaファイルを確認し、以下の import ステートメントが含まれることを確認します。import org.eclipse.microprofile.config.inject.ConfigProperty; import java.util.Optional;
import org.eclipse.microprofile.config.inject.ConfigProperty; import java.util.Optional;Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下の構文でアノテーションを付けて、同等のプロパティーを定義します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記設定した値をインジェクトするには、
@ConfigPropertyを使用できます。@ConfigPropertyアノテーションが付けられたメンバーには、@Injectアノテーションを付ける必要はありません。helloメソッドを編集して、以下のメッセージを返します。@GET @Produces(MediaType.TEXT_PLAIN) public String hello() { return message + " " + name.orElse("world") + suffix; }@GET @Produces(MediaType.TEXT_PLAIN) public String hello() { return message + " " + name.orElse("world") + suffix; }Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 開発モードで Quarkus アプリケーションをコンパイルするには、プロジェクトディレクトリーから以下のコマンドを入力します。
./mvnw quarkus:dev
./mvnw quarkus:devCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow エンドポイントがメッセージを返すことを確認するには、新しいターミナルウィンドウに以下のコマンドを入力します。
curl http://localhost:8080/greeting
curl http://localhost:8080/greetingCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow このコマンドは、以下の出力を返します。
hello quarkus!
hello quarkus!Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - アプリケーションを停止するには、CTRL+C を押します。
4.1. @ConfigProperties でのクラスのアノテーション リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
複数の関連する設定値を個別にインジェクトする代わりに、@io.quarkus.arc.config.ConfigProperties アノテーションを使用して設定プロパティーをグループ化できます。以下の手順では、Quarkus config-quickstart プロジェクトでの @ConfigProperties アノテーションの使用方法を説明しています。
前提条件
-
Quarkus
config-quickstartプロジェクトを作成していること。
手順
GreetingResource.javaファイルを確認し、以下の import ステートメントが含まれることを確認します。package org.acme.config; import java.util.Optional; import javax.inject.Inject;
package org.acme.config; import java.util.Optional; import javax.inject.Inject;Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow -
src/main/java/org/acme/configディレクトリーにGreetingConfiguration.javaファイルを作成します。 @ConfigPropertiesおよび@Optionalの import をGreetingConfiguration.javaファイルに追加します。package org.acme.config; import io.quarkus.arc.config.ConfigProperties; import java.util.Optional;
package org.acme.config; import io.quarkus.arc.config.ConfigProperties; import java.util.Optional;Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow GreetingConfiguration.javaファイルに、greetingプロパティーのGreetingConfigurationクラスを作成します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow コンテキストおよびディペンデンシーインジェクション (CDI)
@Injectアノテーションを使用して、属性をGreetingResourceクラスにインジェクトします。@Inject GreetingConfiguration greetingConfiguration;
@Inject GreetingConfiguration greetingConfiguration;Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 開発モードでお使いのアプリケーションをコンパイルするには、プロジェクトディレクトリーから以下のコマンドを入力します。
./mvnw quarkus:dev
./mvnw quarkus:devCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 重要クラスプロパティーの値を指定しない場合、アプリケーションは失敗し、
javax.enterprise.inject.spi.DeploymentExceptionがスローされ、値が指定されていないことを示します。これは、Optionalフィールドおよびデフォルト値のフィールドには適用されません。
4.2. ネストされたオブジェクト設定の使用 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
既存のクラス内でネストされたクラスを定義できます。この手順では、Quarkus config-quickstart プロジェクトでネストされたクラスの設定を作成する方法を説明します。
前提条件
-
Quarkus
config-quickstartプロジェクトを作成していること。
手順
GreetingConfiguration.javaファイルを確認し、以下の import ステートメントが含まれることを確認します。import io.quarkus.arc.config.ConfigProperties; import java.util.Optional; import java.util.List;
import io.quarkus.arc.config.ConfigProperties; import java.util.Optional; import java.util.List;Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow @ConfigPropertiesアノテーションを使用してGreetingConfiguration.javaファイルに設定を追加します。以下の例は、
GreetingConfigurationクラスおよびそのプロパティーの設定について示しています。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下に示す例のようなネストされたクラス設定を追加します。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow この例では、ネストされたクラス
HiddenConfigを示しています。フィールドの名前 (ここではhidden) が、オブジェクトにバインドされるプロパティーの名前を決定します。同等の設定プロパティーを
application.propertiesファイルに追加します。以下の例は、
GreetingConfigurationクラスおよびHiddenConfigクラスのプロパティーの値を示しています。greeting.message = hello greeting.name = quarkus greeting.hidden.prize-amount=10 greeting.hidden.recipients=Jane,John
greeting.message = hello greeting.name = quarkus greeting.hidden.prize-amount=10 greeting.hidden.recipients=Jane,JohnCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 開発モードでお使いのアプリケーションをコンパイルするには、プロジェクトディレクトリーから以下のコマンドを入力します。
./mvnw quarkus:dev
./mvnw quarkus:devCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
@ConfigProperties のアノテーションが付けられたクラスは、以下に示す例のような Bean Validation アノテーションを付けることができます。
プロジェクトには quarkus-hibernate-validator 依存関係が含まれている必要があります。
4.3. @ConfigProperties でのインターフェースのアノテーション リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
プロパティーを管理する代替方法は、インターフェースとして定義することです。インターフェースに @ConfigProperties のアノテーションを付けると、そのインターフェースは他のインターフェースを拡張でき、インターフェース階層全体のメソッドを使用してプロパティーをバインドできます。
この手順では、Quarkus config-quickstart プロジェクトのインターフェースとしての GreetingConfiguration クラスの実装について説明します。
前提条件
-
Quarkus
config-quickstartプロジェクトを作成していること。
手順
GreetingConfiguration.javaファイルを確認し、以下の import ステートメントが含まれることを確認します。package org.acme.config; import io.quarkus.arc.config.ConfigProperties; import org.eclipse.microprofile.config.inject.ConfigProperty; import java.util.Optional;
package org.acme.config; import io.quarkus.arc.config.ConfigProperties; import org.eclipse.microprofile.config.inject.ConfigProperty; import java.util.Optional;Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow GreetingConfigurationクラスをインターフェースとしてGreetingConfiguration.javaファイルに追加します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 開発モードでお使いのアプリケーションをコンパイルするには、プロジェクトディレクトリーから以下のコマンドを入力します。
./mvnw quarkus:dev
./mvnw quarkus:devCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 重要interface フィールドの値を指定しないと、アプリケーションが失敗し、
javax.enterprise.inject.spi.DeploymentExceptionがスローされ、値が指定されていないことを示します。これは、Optionalフィールドおよびデフォルト値のフィールドには適用されません。
第5章 コードからの設定へのアクセス リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
コードに定義されたメソッドを使用すると、設定にアクセスできます。CDI Bean リソースまたは JAX-RS リソースではないクラスから、動的ルックアップを実行したり、設定した値を取得したりできます。
org.eclipse.microprofile.config.ConfigProvider.getConfig() メソッドを使用して設定にアクセスできます。Config object の getValue メソッドは、設定プロパティーの値を返します。
前提条件
Quarkus Maven プロジェクトがあること。
手順
以下のオプションのいずれかを使用して設定にアクセスします。
application.propertiesファイルですでに定義されているプロパティーの設定にアクセスするには、以下の構文を使用します。DATABASE.NAMEは、databaseName変数に割り当てられたプロパティーの名前に置き換えます。String databaseName = ConfigProvider.getConfig().getValue("DATABASE.NAME", String.class);String databaseName = ConfigProvider.getConfig().getValue("DATABASE.NAME", String.class);Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow application.propertiesファイルに定義されていない可能性のあるプロパティーの設定にアクセスするには、以下の構文を使用します。Optional<String> maybeDatabaseName = ConfigProvider.getConfig().getOptionalValue("DATABASE.NAME", String.class);Optional<String> maybeDatabaseName = ConfigProvider.getConfig().getOptionalValue("DATABASE.NAME", String.class);Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
第6章 設定プロパティーの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
デフォルトでは、Quarkus は src/main/resources ディレクトリーにある application.properties ファイルからプロパティーを読み取ります。ビルドプロパティーを変更する場合は、アプリケーションを必ず再パッケージしてください。
Quarkus はビルド時にほとんどのプロパティーを設定します。エクステンションはプロパティーを実行時に上書き可能であると定義できます (例: データベース URL、ユーザー名、ターゲット環境に固有のパスワード)。
前提条件
- Quarkus Maven プロジェクトがあること。
手順
Quarkus プロジェクトをパッケージ化するには、以下のコマンドを入力します。
./mvnw clean package
./mvnw clean packageCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下のメソッドのいずれかを使用して、設定プロパティーを設定します。
システムプロパティーの設定
以下のコマンドを入力します。
<KEY>は追加する設定プロパティーの名前に、<VALUE>はプロパティーの値に置き換えます。java -D<KEY>=<VALUE> -jar target/myapp-runner.jar
java -D<KEY>=<VALUE> -jar target/myapp-runner.jarCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow たとえば、
quarkus.datasource.passwordプロパティーの値を設定するには、以下のコマンドを入力します。java -Dquarkus.datasource.password=youshallnotpass -jar target/myapp-runner.jar
java -Dquarkus.datasource.password=youshallnotpass -jar target/myapp-runner.jarCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 環境変数の設定
以下のコマンドを入力します。
<KEY>は設定する設定プロパティーの名前に、<VALUE>はプロパティーの値に置き換えます。export <KEY>=<VALUE> ; java -jar target/myapp-runner.jar
export <KEY>=<VALUE> ; java -jar target/myapp-runner.jarCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記環境変数名は、Eclipse MicroProfile の変換ルールに従います。名前を大文字に変換し、英数字以外の文字をすべてアンダースコア (
_) に置き換えます。環境ファイルの使用
現在の作業ディレクトリーに
.envファイルを作成し、設定プロパティーを追加します。<KEY>はプロパティー名に、<VALUE>はプロパティーの値に置き換えます。<KEY>=<VALUE>
<KEY>=<VALUE>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記開発モードでは、このファイルはプロジェクトの root ディレクトリーに置かれますが、バージョン管理でファイルを追跡しないことが推奨されます。プロジェクトのルートディレクトリーに
.envファイルを作成する場合は、プログラムがプロパティーとして読み取るキーおよび値を定義できます。application.propertiesファイルの使用アプリケーションが実行される
$PWD/config/application.propertiesディレクトリーに設定ファイルを配置し、そのファイルに定義されたランタイムプロパティーがデフォルト設定を上書きできるようにします。注記開発モードで
config/application.properties機能を使用することもできます。targetディレクトリー内にconfig/application.propertiesを配置します。ビルドツールからのクリーニング操作 (例:mvn clean) は、configディレクトリーも削除します。
第7章 設定プロファイルの使用 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
お使いの環境に応じて、異なる設定プロファイルを使用できます。設定プロファイルを使用すると、同じファイルに複数の設定を含めることができ、プロファイル名を使用してそれらを選択できます。Red Hat ビルドの Quarkus には 3 つの設定プロファイルがあります。さらに、独自のカスタムプロファイルを作成することもできます。
Quarkus のデフォルトプロファイル
- dev: 開発モードでのアクティブ化
- test: テストの実行時のアクティブ化
- prod: 開発またはテストモードで実行されていない場合のデフォルトプロファイル
前提条件
- Quarkus Maven プロジェクトがあること。
手順
Java リソースファイルを開き、以下の import ステートメントを追加します。
import io.quarkus.runtime.configuration.ProfileManager;
import io.quarkus.runtime.configuration.ProfileManager;Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 現在の設定プロファイルを表示するには、
ProfileManager.getActiveProfile()メソッドを呼び出すログを追加します。LOGGER.infof("The application is starting with profile `%s`", ProfileManager.getActiveProfile());LOGGER.infof("The application is starting with profile `%s`", ProfileManager.getActiveProfile());Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記@ConfigProperty("quarkus.profile")メソッドを使用して、現在のプロファイルにアクセスすることはできません。
7.1. カスタム設定プロファイルの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
設定プロファイルは、必要なだけ作成できます。同じファイルに複数の設定を含めることができ、プロファイル名を使用してそれらを選択できます。
手順
カスタムプロファイルを設定するには、
application.propertiesファイルのプロファイル名で設定プロパティーを作成します。<KEY>はプロパティー名に、<VALUE>はプロパティーの値に、そして<PROFILE>はプロファイル名に置き換えます。%<PROFILE>.<KEY>=<VALUE>
%<PROFILE>.<KEY>=<VALUE>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下の設定例では、
quarkus.http.portの値はデフォルトで 9090 で、devプロファイルがアクティブ化されると 8181 になります。quarkus.http.port=9090 %dev.quarkus.http.port=8181
quarkus.http.port=9090 %dev.quarkus.http.port=8181Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow プロファイルを有効にするには、以下のいずれかの方法を使用します。
quarkus.profileシステムプロパティーの設定quarkus.profileシステムプロパティーを使用してプロファイルを有効にするには、以下のコマンドを入力します。mvn -D<KEY>=<VALUE> quarkus:<PROFILE>
mvn -D<KEY>=<VALUE> quarkus:<PROFILE>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
QUARKUS_PROFILE環境変数の設定環境変数を使用してプロファイルを有効にするには、以下のコマンドを入力します。
export QUARKUS_PROFILE=<PROFILE>
export QUARKUS_PROFILE=<PROFILE>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記システムプロパティーの値は環境変数の値よりも優先されます。
アプリケーションを再パッケージしてプロファイルを変更するには、以下のコマンドを入力します。
./mvnw package -Dquarkus.profile=<PROFILE> java -jar target/myapp-runner.jar
./mvnw package -Dquarkus.profile=<PROFILE> java -jar target/myapp-runner.jarCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 以下の例は、
prod-awsプロファイルをアクティブ化するコマンドを示しています。./mvnw package -Dquarkus.profile=prod-aws java -jar target/myapp-runner.jar
./mvnw package -Dquarkus.profile=prod-aws java -jar target/myapp-runner.jarCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
デフォルトの Quarkus アプリケーションのランタイムプロファイルは、アプリケーションのビルドに使用されるプロファイルに設定されます。Red Hat ビルドの Quarkus は、環境モードに応じてプロファイルを自動的に選択します。たとえば、アプリケーションの実行中は、Quarkus は prod モードになります。
第8章 カスタム設定ソースの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
デフォルトでは、Quarkus は application.properties ファイルからプロパティーを読み取ります。ただし、Quarkus は MicroProfile Config 機能をサポートするため、カスタム設定ソースを導入して別のソースから設定を読み込むことができます。
org.eclipse.microprofile.config.spi.ConfigSource インターフェースと org.eclipse.microprofile.config.spi.ConfigSourceProvider インターフェースを実装するクラスを提供することで、設定した値にカスタム設定ソースを導入できます。以下の手順では、Quarkus プロジェクトでカスタム設定ソースを実装する方法を説明します。
前提条件
Quarkus config-quickstart プロジェクトを作成していること。
手順
プロジェクト内に
ExampleConfigSourceProvider.javaファイルを作成し、以下の import を追加します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow ConfigSourceProviderインターフェースを実装するクラスを作成し、そのgetConfigSourcesメソッドを上書きしてConfigSourceオブジェクトの一覧を返すようにします。以下の例は、カスタムの
ConfigSourceProviderクラスおよびConfigSourceクラスの実装を示しています。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow -
META-INF/services/ディレクトリーにorg.eclipse.microprofile.config.spi.ConfigSourceProviderサービスファイルを作成します。 org.eclipse.microprofile.config.spi.ConfigSourceProviderファイルを開き、カスタム ConfigSourceProvider クラスの完全修飾名を追加します。org.acme.config.ExampleConfigSourceProvider
org.acme.config.ExampleConfigSourceProviderCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 開発モードでアプリケーションをコンパイルするには、プロジェクトディレクトリーから以下のコマンドを入力します。
./mvnw quarkus:dev
./mvnw quarkus:devCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow アプリケーションを再起動すると、Quarkus はカスタム設定プロバイダーを選択します。
第9章 カスタム設定コンバーターの設定値としての使用 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
org.eclipse.microprofile.config.spi.Converter<T> を実装し、その完全修飾クラス名を META-INF/services/org.eclipse.microprofile.config.spi.Converter ファイルに追加することで、設定値としてカスタムタイプを保存することができます。
前提条件
-
Quarkus
config-quickstartプロジェクトを作成していること。
手順
以下の例に示すように、
META-INF/services/org.eclipse.microprofile.config.spi.Converterサービスファイルにコンバーターの完全修飾クラス名を含めます。org.acme.config.MicroProfileCustomValueConverter org.acme.config.SomeOtherConverter org.acme.config.YetAnotherConverter
org.acme.config.MicroProfileCustomValueConverter org.acme.config.SomeOtherConverter org.acme.config.YetAnotherConverterCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow converter クラスを実装し、convert メソッドを上書きします。
Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記カスタムコンバータークラスは
publicで、引数なしのコンストラクターpublicがなければなりません。カスタムコンバータークラスはabstractであってはなりません。カスタムタイプを設定値として使用します。
@ConfigProperty(name = "configuration.value.name") MicroProfileCustomValue value;
@ConfigProperty(name = "configuration.value.name") MicroProfileCustomValue value;Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
9.1. カスタムコンバーターの優先度の設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
すべての Quarkus コアコンバーターのデフォルト優先度は 200 で、他のすべてのコンバーターは 100 です。ただし、javax.annotation.Priority アノテーションを使用してカスタムコンバーターにより高い優先度を設定できます。
以下の手順は、優先度が 150 に割り当てられたカスタムコンバーター MicroProfileCustomValue の実装を説明しています。これは、優先度が 100 である MicroProfileCustomValueConverter よりも優先されます。
前提条件
-
Quarkus
config-quickstartプロジェクトを作成していること。
手順
以下の import ステートメントをサービスファイルに追加します。
package org.acme.config; import javax.annotation.Priority; import org.eclipse.microprofile.config.spi.Converter;
package org.acme.config; import javax.annotation.Priority; import org.eclipse.microprofile.config.spi.Converter;Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow クラスに
@Priorityアノテーションを付け、優先度の値を渡して、カスタムコンバーターの優先度を設定します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記新しいコンバーターを追加する場合は、これを
META-INF/services/org.eclipse.microprofile.config.spi.Converterサービスファイルに記載する必要があります。
第10章 YAML 設定サポートの追加 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat ビルドの Quarkus は、Eclipse MicroProfile Config の SmallRye Config 実装により YAML 設定ファイルをサポートします。Quarkus Config YAML エクステンションを追加し、プロパティーの代わりに YAML を使用して設定することができます。Quarkus は、YAML ファイルの名前に application.yml と application.yaml を使用することをサポートしています。
YAML 設定ファイルは、application.properties ファイルよりも優先されます。推奨される方法は、application.properties ファイルを削除し、エラーを回避するために 1 種類のみの設定ファイルを使用することです。
手順
以下の方法のいずれかを使用して、プロジェクトに YAML エクステンションを追加します。
pom.xmlファイルを開き、quarkus-config-yamlエクステンションを依存関係として追加します。<dependency> <groupId>io.quarkus</groupId> <artifactId>quarkus-config-yaml</artifactId> </dependency><dependency> <groupId>io.quarkus</groupId> <artifactId>quarkus-config-yaml</artifactId> </dependency>Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow コマンドラインから
quarkus-config-yamlエクステンションを追加するには、プロジェクトディレクトリーから以下のコマンドを入力します。./mvnw quarkus:add-extension -Dextensions="quarkus-config-yaml"
./mvnw quarkus:add-extension -Dextensions="quarkus-config-yaml"Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
10.1. YAML を使用したネストされたオブジェクト設定の使用 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
既存のクラス内でネストされたクラスを定義できます。以下の YAML 設定ファイルの例は、YAML 形式を使用して Quarkus アプリケーションでネストされたプロパティーを設定する方法を示しています。
前提条件
- YAML 設定ファイルを読み取ることができる既存の Quarkus プロジェクトがあること。
手順
開発モードで Quarkus を起動するには、Quarkus アプリケーションの
pom.xmlファイルが含まれるディレクトリーで以下のコマンドを入力します。./mvnw quarkus:dev
./mvnw quarkus:devCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow - YAML 設定ファイルを開きます。
- 以下に示す構文のようなネストされたクラス設定を追加します。
10.2. YAML を使用したカスタム設定プロファイルの設定 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Red Hat ビルドの Quarkus では、プロファイル依存の設定を作成し、必要に応じてそれらの設定の切り替えを行うことができます。以下の手順は、YAML を使用してプロファイル依存設定を提供する方法を示しています。
前提条件
- YAML 設定ファイルを読み取るように Quarkus プロジェクトが設定されていること。
手順
- YAML 設定ファイルを開きます。
プロファイル依存設定を設定するには、
”%profile”構文を使用してキーと値のペアを定義する前にプロファイル名を追加します。以下の例では、Quarkus が開発モードで実行される際に、
jdbc:postgresql://localhost:5432/some-databaseURL で PostgreSQL データベースが利用可能になるように設定されます。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow アプリケーションを停止した場合には、以下のコマンドを入力して再起動します。
./mvnw quarkus:dev
./mvnw quarkus:devCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
10.3. 設定キーの競合の管理 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
YAML などの構造化形式は、Configuration 名前空間の候補のサブセットのみをサポートします。以下の手順は、2 つの設定プロパティー (quarkus.http.cors と quarkus.http.cors.methods) における競合の解決方法を示しています。ここで、1 つのプロパティーはもう 1 つのプロパティーの接頭辞になります。
前提条件
- YAML 設定ファイルを読み取るように Quarkus プロジェクトが設定されていること。
手順
- YAML 設定ファイルを開きます。
YAML プロパティーを別のプロパティーの接頭辞として定義するには、以下の例に示すようにプロパティーの範囲にティルデ (
~) を追加します。quarkus: http: cors: ~: true methods: GET,PUT,POSTquarkus: http: cors: ~: true methods: GET,PUT,POSTCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 開発モードで Quarkus アプリケーションをコンパイルするには、プロジェクトディレクトリーから以下のコマンドを入力します。
./mvnw quarkus:dev
./mvnw quarkus:devCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記YAML キーは設定プロパティー名のアセンブリーに含まれないため、任意のレベルの競合する設定キーに使用できます。
第11章 機能テストの更新による設定の変更の検証 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
アプリケーションの機能をテストする前に、アプリケーションのエンドポイントに加えた変更を反映するように機能テストを更新する必要があります。以下の手順では、Quarkus config-quickstart プロジェクトで testHelloEndpoint メソッドを更新する方法を説明します。
手順
-
GreetingResourceTest.javaファイルを開きます。 testHelloEndpointメソッドの内容を更新します。Copy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow
第12章 Quarkus アプリケーションのパッケージ化および実行 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
Quarkus プロジェクトをコンパイルしたら、JAR ファイルでパッケージ化し、コマンドラインから実行できます。
前提条件
- Quarkus プロジェクトをコンパイルしていること。
手順
Quarkus プロジェクトをパッケージ化するには、
rootディレクトリーで以下のコマンドを入力します。./mvnw clean package
./mvnw clean packageCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow このコマンドは、以下の JAR ファイルを
/targetディレクトリーに生成します。-
config-quickstart-1.0-SNAPSHOT.jar: プロジェクトのクラスおよびリソースが含まれます。これは、Maven ビルドで生成される通常のアーティファクトです。 -
config-quickstart-1.0-SNAPSHOT-runner.jar: 実行可能な JAR ファイルです。依存関係はtarget/libディレクトリーにコピーされるため、このファイルは uber-JAR ファイルではない点に注意してください。
-
- 開発モードを実行している場合は、CTRL+C を押して開発モードを停止します。停止しないと、ポートの競合が発生します。
アプリケーションを実行するには、以下のコマンドを入力します。
java -jar target/config-quickstart-1.0-SNAPSHOT-runner.jar
java -jar target/config-quickstart-1.0-SNAPSHOT-runner.jarCopy to Clipboard Copied! Toggle word wrap Toggle overflow 注記runnerJAR ファイルからのMANIFEST.MFファイルのClass-Pathエントリーは、libディレクトリーからの JAR ファイルを明示的に記述します。別の場所からアプリケーションをデプロイする場合は、runnerJAR ファイルとlibディレクトリーをコピーする必要があります。