2.5. Ceph 実行時の Linux カーネルのチューニングに関する考察
実稼働環境用の Red Hat Ceph Storage クラスターでは、一般的にオペレーティングシステムのチューニング (特に制限とメモリー割り当て) が有効です。ストレージクラスター内の全ホストに調整が設定されていることを確認します。また、Red Hat サポートでケースを開き、追加でアドバイスを求めることもできます。
ファイル記述子の増加
Ceph Object Gateway は、ファイル記述子が不足すると停止することがあります。Ceph Object Gateway ホストの /etc/security/limits.conf
ファイルを変更して、Ceph Object Gateway のファイル記述子を増やすことができます。
ceph soft nofile unlimited
大規模ストレージクラスターの ulimit
値の調整
たとえば、1024 個以上の Ceph OSD を使用する大規模なストレージクラスターで Ceph 管理コマンドを実行する場合は、次の内容で管理コマンドを実行する各ホストに /etc/security/limits.d/50-ceph.conf
ファイルを作成します。
USER_NAME soft nproc unlimited
USER_NAME は、Ceph の管理コマンドを実行する root 以外のユーザーのアカウント名に置き換えます。
Red Hat Enterprise Linux では、root ユーザーの ulimit
値はすでにデフォルトで unlimited
に設定されています。