2.8. ストレージの密度の検討
Ceph の設計のもう 1 つの重要な要素には、ストレージの密度があります。通常、ストレージクラスターは、レプリケート、バックフィル、復旧時に適切なパフォーマンスを確保するために、少なくとも 10 個のノードにデータを保存する必要があります。ストレージクラスター内に少なくとも 10 個のノードがあるノードに障害が発生した場合、データの 10% のみが残りのノードに移動する必要があります。ノードの数が大幅に少ない場合は、より高い割合のデータを存続するノードに移動する必要があります。さらに、ストレージクラスターがデータを書き込むことができるように、ノードの障害に対応するために full_ratio
オプションおよび near_full_ratio
オプションを設定する必要があります。このため、ストレージ密度を考慮することが重要です。ストレージの密度が高いことは必ずしも適切であるとは限りません。
より高いストレージ密度よりも多くのノードを優先するもう 1 つの要因は、イレイジャーコーディングです。イレイジャーコーディングを使用してオブジェクトを作成し、node
を最小 CRUSH 障害ドメインとして使用する場合、Ceph ストレージクラスターにはデータおよびコーディングチャンクと同じ数のノードが必要になります。たとえば、k=8, m=3
を使用するクラスターでは、各データまたはコーディングチャンクが別のノードに保存されるように、最低でも 11 個のノードが必要です。
ホットスワップも重要な考慮事項になります。最新のサーバーの多くは、ドライブのホットスワップに対応します。ただし、一部のハードウェア設定では、ドライブを交換するために複数のドライブを取り外す必要があります。Red Hat は、障害が発生したディスクをスワップアウトするときに必要以上の Ceph OSD をダウンさせる可能性があるため、このような設定は回避することを推奨します。