3.7. Ceph Orchestrator を使用したホストのメンテナンスモード
Ceph Orchestrator を使用して、ホストのメンテナンスモードを切り替えできます。ceph orch host maintenance enter
コマンドは、systemd target
を停止します。これにより、ホスト上のすべての Ceph デーモンが停止します。同様に、ceph orch host maintenance exit
コマンドは systemd target
を再起動し、Ceph デーモンは自動的に再起動します。
ホストがメンテナンス状態になると、オーケストレータは次のワークフローを採用します。
-
orch host ok-to stop
コマンドを実行して、ホストの削除がデータの可用性に影響しないことを確認します。 -
ホストに Ceph OSD デーモンがある場合、ホストサブツリーに
noout
を適用して、計画されたメンテナンススロット中にデータ移行がトリガーされないようにします。 - Ceph ターゲットを停止して、すべてのデーモンを停止します。
-
ホストで
ceph target
を無効にして、再起動によって Ceph サービスが自動的に開始されないようにします。
メンテナンスを終了すると、上記の順序が逆になります。
前提条件
- 稼働中の Red Hat Ceph Storage クラスターがある。
- すべてのノードへの root レベルのアクセス。
- クラスターに追加されたホスト。
手順
Cephadm シェルにログインします。
例
[root@host01 ~]# cephadm shell
ホストをメンテナンスモードにしたり、メンテナンスモードから解除したりできます。
ホストをメンテナンスモードにします。
構文
ceph orch host maintenance enter HOST_NAME [--force]
例
[ceph: root@host01 /]# ceph orch host maintenance enter host02 --force
--force
フラグを使用すると、ユーザーは警告を回避できますが、アラートは回避できません。ホストをメンテナンスモードから解除します。
構文
ceph orch host maintenance exit HOST_NAME
例
[ceph: root@host01 /]# ceph orch host maintenance exit host02
検証
ホストをリスト表示します。
例
[ceph: root@host01 /]# ceph orch host ls