2.3. OpenShift デプロイメントに関する既知の問題


このセクションでは、Red Hat OpenShift で実行されている Data Grid クラスターに関係のある問題について説明します。Data Grid の詳細については、 Data Grid 8.2 リリースノート を参照してください。

Red Hat OpenShift Container Platform 4.9 でアップグレードまたは再起動後に Data Grid Pod がクラッシュする

問題: JDG-5026

説明: Data Grid のアップグレード後に、または正常なシャットダウン後にクラスターを再起動する際に、一部の Pod は実行を開始しません。その結果、Data Grid クラスターは正常に再起動して正しい状態に復元することはできません。

これが発生した場合、Pod で実行されている Data Grid Server ノードはメッセージをログに記録しません。影響を受けるノードで致命的なエラーが発生し、サイレントクラッシュします。

注記

この問題は、Red Hat OpenShift バージョン 4.9 のインストールにのみ影響を及ぼし、Red Hat OpenShift が StatefulSet オブジェクトを処理する方法の変更に関連しています。

回避策: Data Grid Operator を Red Hat OpenShift 4.9 にインストールする場合は、Backup および Restore を使用して Data Grid クラスターを再作成する必要があります。Data Grid のバージョンをアップグレードする前に、または正常なシャットダウンを実行する前に、バックアップを作成します。次に、新規のクラスターを作成し、その状態を復元できます。

または、アップグレードまたは再起動の前にクラスターを 1 つのノード replicas=1 にスケーリングできます。ただし、ノードにはデータセット全体の容量が必要です。

クライアントは、TLS/SSL 暗号化を使用するリモートキャッシュに接続できない

問題: JDG-4763

説明: クライアントはリモートキャッシュに接続できず、Data Grid ログは SSL に関連する WARN ログメッセージを出力します。

ログメッセージの詳細は、Red Hat ナレッジベースのアーティクル Clients are not able to connect a server after update to RHDG 8.2.1 を参照してください。

回避策: 以下のように、OpenSSL の代わりに Java TLS/SSL ライブラリーを使用するように Infinispan CR を変更します。

spec:
  container:
    extraJvmOpts: "-Dorg.infinispan.openssl=false"
Copy to Clipboard Toggle word wrap

Data Grid Operator は、すべての Pod が Ready 状態にある場合にのみ Data Grid クラスターをアップグレードします。

問題: JDG-4724

説明: Data Grid Operator が、Ready 状態にある完全に実行されていない Pod を検出すると、Data Grid クラスターのアップグレードに失敗します。

回避策: この問題の回避策はありません。アップグレードに失敗すると、Data Grid クラスターは以前のバージョンにロールバックされません。この場合、クラスターを削除してから、必要なバージョンで新しいクラスターを作成する必要があります。

アップグレード時の Pod が予期せず再起動すると、デプロイメントに失敗する可能性がある

問題: JDG-4737

説明: 以前のバージョンからの OLM のアップグレード時に Data Grid Pod が再起動し、その再起動が Data Grid Operator によるものでない場合には、Data Grid クラスターは正常にデプロイできない可能性があります。

回避策: この問題の回避策はありません。

Data Grid Server では Validate ストラテジーを使用して認証用のプロパティーレルムが設定されない

問題: JDG-4722

説明: Data Grid をクライアント証明書 (spec.security.endpointEncryption.clientCert: Validate) を検証するように設定する場合には、Data Grid Server は認証情報認証を無効にします。

回避策: この問題の回避策はありません。

Hot Rod クライアントは、クライアント証明書を検証できない Data Grid クラスターに接続できない

問題: JDG-4688

説明: Data Grid を設定してクライアント証明書 (spec.security.endpointEncryption.clientCert: Validate) を検証する場合は、Hot Rod クライアントは EXTERNAL 認証メカニズムを使用して Data Grid クラスターに接続できず、以下のメッセージがログに書き込まれます。

Caused by: java.lang.SecurityException: ISPN004031: The selected authentication mechanism 'EXTERNAL' is not among the supported server mechanisms:
Copy to Clipboard Toggle word wrap

回避策: この問題の回避策はありません。クライアント証明書認証を必要とし、Hot Rod クライアントを使用する場合は、クライアント証明書 (spec.security.endpointEncryption.clientCert: Authenticate) を認証するように Data Grid を設定する必要があります。

クライアント証明書認証を使用する場合に Hot Rod クライアントは、OpenShift ルートを介して Data Grid クラスターに接続できない

問題: JDG-4689

説明: OpenShift Route 経由で Data Grid をクライアントに公開してクライアント証明書認証を有効にする場合、Hot Rod クライアントは正常に接続できず、org.infinispan.client.hotrod.exceptions.TransportException エラーがログに書き込まれます。

回避策: この問題の回避策はありません。

OpenShift の Data Grid は、OOM 例外の後に継続的に再起動される

問題: JDG-3991

説明:メモリー不足の例外が原因で OpenShift で Data Grid Server が終了された場合に、ノードを再起動できません。以下の例外が Pod ログファイルに書き込まれます。

FATAL (main) [org.infinispan.SERVER] ISPN080028: Red Hat Data Grid Server failed to start java.util.concurrent.ExecutionException: org.infinispan.manager.EmbeddedCacheManagerStartupException: org.infinispan.commons.CacheException: Initial state transfer timed out for cache org.infinispan.LOCKS on <pod-name-id>
Copy to Clipboard Toggle word wrap

回避策: この問題の回避策はありません。

OpenShift クライアントプラグインとして実行されているネイティブ CLI は、暗号化接続を使用できません

問題: JDG-4566

説明: Data Grid コマンドラインインターフェイス (CLI) のネイティブ実行可能ファイルを oc クライアントプラグインとして実行する機能は、現在、テクノロジープレビュー機能となっており、エンドポイント暗号化を使用する Data Grid クラスターに接続するときに --trustall 引数を使用できません 。

回避策: この問題の回避策はありません。

トップに戻る
Red Hat logoGithubredditYoutubeTwitter

詳細情報

試用、購入および販売

コミュニティー

Red Hat ドキュメントについて

Red Hat をお使いのお客様が、信頼できるコンテンツが含まれている製品やサービスを活用することで、イノベーションを行い、目標を達成できるようにします。 最新の更新を見る.

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。このような変更は、段階的に実施される予定です。詳細情報: Red Hat ブログ.

会社概要

Red Hat は、企業がコアとなるデータセンターからネットワークエッジに至るまで、各種プラットフォームや環境全体で作業を簡素化できるように、強化されたソリューションを提供しています。

Theme

© 2025 Red Hat