Red Hat Decision Manager のオンプレミスインストール
概要
はじめに
Red Hat Decision Manager は、ビジネスルール管理と複合イベント処理を組み合わせるオープンソースの意思決定管理プラットフォームであり、意思決定管理機能およびビジネスリソースの最適化機能が含まれます。Red Hat Decision Manager を使用して、ビジネス上の意思決定を自動化し、そのロジックをビジネス全体で利用できるようにします。
Red Hat Decision Manager は、すべてのリソースが保存される集中リポジトリーを使用します。これにより、ビジネス全体で一貫性や透明性を維持し、監査を行えます。ビジネスユーザーは、IT 担当者のサポートを受けることなくビジネスロジックおよびビジネスプロセスを編集することができます。
第1章 インストール計画
Red Hat Decision Manager のインストールを開始する前に、考慮しなければならないオプションが多数あります。本章の情報を確認し、インストールオプションおよび Red Hat Decision Manager と共に機能するコンポーネントの概要を把握してください。
1.1. Red Hat Decision Manager のコンポーネント
Red Hat Decision Manager は、Decision Central、Decision Server、および Red Hat Business Optimizer で構成されます。
- Decision Central は、ビジネスルールを作成および管理するためのグラフィカルインターフェースです。
- Decision Server は、ルールおよびその他のアーティファクトが保存されるサーバーです。Decision Server を使用してルールのインスタンスを作成して実行し、プランニングの問題を解決します。
- Red Hat Business Optimizer は組み込み可能な軽量プランニングエンジンで、プランニングの問題を最適化します。
1.2. インストールオプション
ご自分の環境およびプロジェクトの要求に応じて、以下のインストールオプションのいずれかを選択します。
- Decision Server を IBM WebSphere Application Server にインストールする方法については、『IBM WebSphere Application Server への Decision Server のインストールおよび設定』を参照してください。
- Decision Server を Oracle Weblogic Server にインストールする方法については、『Oracle WebLogic Server への Decision Server のインストールおよび設定』を参照してください。
- Red Hat Business Optimizer のインストールについては、『Red Hat Business Optimizer のインストールおよび設定』を参照してください。
- Red Hat JBoss EAP 7.1 または Red Hat JBoss Web Server 3.1 with Tomcat 8 上にインストールするための、実行可能な JAR インストーラーをダウンロードして実行します。インストーラーのグラフィカルインターフェースにより、インストールプロセスをステップごとに進めることができます。
以下のいずれかの ZIP ファイルをダウンロードする。ZIP ファイルによるインストールにグラフィカルインターフェースは必要ありません。したがって、SSH を使用して Red Hat Decision Manager をインストールできます。
Red Hat JBoss EAP 7.1 上に Red Hat Decision Manager をインストールするには、以下のファイルをダウンロードします。
-
rhdm-7.0.0.GA-decision-central-eap7-deployable.zip
-
rhdm-7.0.0.GA-kie-server-ee7.zip
-
-
Red Hat JBoss Web Server 3.1 with Tomcat 8 上に Decision Server をインストールするには、
rhdm-7.0-kie-server-jws.zip
ファイルをダウンロードします。
詳細については、「Red Hat Decision Manager 7 Supported Configurations」を参照してください。
インストール手順については、「2章Red Hat Decision Manager のインストール」を参照してください。
1.3. ユーザーロール
Red Hat Decision Manager では、以下のユーザーロールを利用できます。
-
admin
:admin
ロールを持つユーザーは、Red Hat Decision Manager の管理者です。管理者は、ユーザーの管理やリポジトリーの管理、作成、およびクローンが可能で、アプリケーションに必要な変更を加えるためのあらゆるアクセス権限を持ちます。admin
ロールを持つユーザーは、システム内のすべてのエリアにアクセスできます。Decision Central を使用する前に、admin
ロールを持つユーザーを作成する必要があります。 -
analyst
:analyst
ロールを持つユーザーは、プロジェクトをモデル化するためのすべての上位機能にアクセスできますが、このユーザーは Authoring → Administration にアクセスすることはできません。また、Deployment → Artifact Repository ビューなど、開発者を対象とする下位機能の一部にもアクセスすることはできませんが、analyst ロールを持つユーザーは Project Editor の使用時に Build & Deploy ボタンを使用できます。 -
kie-server
:kie-server
ロールを持つユーザーは、Decision Server (KIE Server) の REST 機能にアクセスできます。Decision Server にログインするには、kie-server
ロールを持つユーザーを作成する必要があります。 -
rest-all
:rest-all
ロールを持つユーザーは、Decision Central の REST 機能にアクセスできます。
詳細については、「ユーザーの作成」を参照してください。
1.4. 関連ツール
アセットリポジトリー、Apache Maven、Red Hat JBoss Developer Studio、および Red Hat Business Optimizer は、Red Hat Decision Manager と統合することでそれぞれ重要な機能を果たします。
1.4.1. アセットリポジトリー
Decision Central で作成されるビジネスルールならびにその他のアセットおよびリソースは、アセットリポジトリーに保存されます。アセットリポジトリーは、ナレッジストアとしても知られています。
ナレッジストアは、ビジネスナレッジを保存する集中リポジトリーのことです。ナレッジストアは Git リポジトリーと連携し、さまざまなナレッジアセットやアーティファクトを 1 箇所で保存します。Decision Central は、保存されたコンテンツを表示、更新できる Web フロントエンドとして機能します。コンテンツへは、Red Hat Decision Manager の一元化された環境から Project Explorer を使用してアクセスできます。
すべてのビジネスアセットは、リポジトリーに保存されます。
1.4.2. Apache Maven
Apache Maven は分散型構築自動化ツールで、ソフトウェアプロジェクトのビルドおよび管理を行うために Java アプリケーション開発で使用されます。Maven を使用して、ご自分の Red Hat Decision Manager プロジェクトをビルド、公開、およびデプロイすることができます。Maven には以下のメリットがあります。
- ビルドプロセスが容易で、すべてのプロジェクトに対して統一された構築システムが実装される。
- プロジェクトに必要なすべての JAR ファイルがコンパイル時に利用可能になる。
- 適切なプロジェクト構造が設定される。
- 依存関係およびバージョンが適切に管理される。
- Maven では事前定義されたさまざまな出力タイプ (JAR および WAR 等) にビルドされるため、追加のビルドプロセスが不要である。
Maven はリポジトリーを使用して Java ライブラリー、プラグイン、およびその他のビルドアーティファクトを保存します。これらのリポジトリーは、ローカルまたはリモートいずれかの形態をとることができます。Red Hat Decision Manager によりローカルおよびリモート maven リポジトリーが維持され、それをご自分のプロジェクトに追加してルール、プロセス、イベント、およびその他のプロジェクト依存関係にアクセスできます。プロジェクトおよびアーキタイプをビルドする際に、Maven はローカルまたはリモートリポジトリーから Java ライブラリーおよび Maven プラグインを動的に取得します。これにより、プロジェクト全体を通じて依存関係の共有および再利用が促進されます。
Apache Maven の設定方法については、「プロジェクトでの Maven リポジトリーの使用」を参照してください。
1.4.3. Red Hat JBoss Developer Studio
Red Hat JBoss Developer Studio は Eclipse をベースにした統合開発環境 (IDE) です。Eclipse、Eclipse Tooling、および Red Hat JBoss EAP を組み合わせることで、ツールとランタイムコンポーネントを統合します。Red Hat JBoss Developer Studio は Red Hat Decision Manager 用のツールおよびインターフェースを持つプラグインを提供します。これらのプラグインはコミュニティーバージョンの製品が基になっています。そのため、Red Hat Decision Manager プラグインは Drools プラグインと呼ばれます。
Red Hat JBoss Developer Studio の詳細については、「Red Hat JBoss Developer Studio のインストールおよび設定」を参照してください。
1.4.4. Red Hat Business Optimizer
Red Hat Business Optimizer は組み込み可能な軽量プランニングエンジンで、プランニングの問題を最適化します。最適化のためのヒューリスティック法およびメタヒューリスティック法を効率的なスコア計算と組み合わせ、Java プログラマーがプランニングの問題を効率的に解決できるようにします。
Red Hat Business Optimizer は、さまざまなユースケースの解決に役立ちます。以下にその例を示します。
- 従業員勤務表/患者一覧: 看護師の勤務シフト作成を容易にし、病床管理を追跡します。
- 教育機関の時間割: 授業、コース、試験、および会議の計画を容易にします。
- 工場の計画: 自動車の組み立てライン、機械の待機計画、および作業員のタスク計画を追跡します。
- 在庫の削減: 紙や金属などの資源の消費を削減し、無駄を最小限に抑えます。
どの組織も、プランニングの問題に直面しています。彼らは制約のある限定されたリソース (従業員、資産、時間、資金) を使用して製品やサービスを提供しています。Red Hat Business Optimizer は、最適化のためのヒューリスティック法およびメタヒューリスティック法を効率的なスコア計算と組み合わせ、Java プログラマーが制約充足問題を効率的に解くことができるようにします。
詳細については、『Red Hat Business Optimizer のインストールおよび設定』を参照してください。
1.5. 高可用性とクラスター化
高可用性とは、必要な期間継続して稼働する、または利用可能なシステムまたはコンポーネントのことを指します。可用性は、事実上不可能な「100% 稼働」または「機能停止なし」に対する相対値として測定できます。一般的ではあるが実現するのが困難なシステム/製品向けの可用性の指標は、「ファイブナイン」(99.999%) の可用性として知られています。
高可用性 (HA) クラスターはサービスのグループを指し、これを使用してダウンタイムが最小限、またはダウンタイムがないシステムを構築できます。クラスター化していないと、サービスがクラッシュした場合や負荷が非常に高い場合に、そのサービスを要求しているユーザーがすぐに応答を得ることができません。高可用性クラスター構成では、複数のノードがデータのコピーおよびサービスを提供します。サービスのウォッチドッグがクラスター内にあるノードの異常を検出すると、異常の発生したノードを再起動するのと同時に、サービスを別のノードに切り替えます。多くの場合、ユーザーが異常に気付くことはありません。
Red Hat Decision Manager で高可用性クラスターを設定する方法については、「4章Red Hat Decision Manager におけるクラスター化 (デザインタイム開発環境向け)」を参照してください。
第2章 Red Hat Decision Manager のインストール
Red Hat JBoss Enterprise Application Platform (Red Hat JBoss EAP) 7.1 は、Java Enterprise Edition 7 (Java EE 7) の Full Profile および Web Profile 仕様の認定実装です。Red Hat JBoss EAP には、高可用性クラスタリング、メッセージング、および分散キャッシング等の機能に対する事前設定オプションが用意されています。ユーザーは、Red Hat JBoss EAP の提供するさまざまな API およびサービスを使用して、アプリケーションを開発、デプロイ、および実行することもできます。
Red Hat JBoss Web Server は Tomcat 8 をベースとしたエンタープライズレベルの Web サーバーで、中/大規模のアプリケーション用に設計されています。Red Hat JBoss Web Server は、Java Server Pages (JSP) および Java Servlet テクノロジー、PHP、ならびに CGI をデプロイするための単一プラットフォームを提供します。
Red Hat Decision Manager は、Decision Central および Decision Server で構成されます。Decision Central は、Red Hat JBoss EAP 7.1 サーバーシステムにインストールできます。Decision Server は、Red Hat JBoss EAP 7.1 または Red Hat JBoss Web Server システムにインストールできます。
Decision Server を IBM WebSphere Application Server および Oracle Weblogic Server にインストールすることもできます。詳細については、以下のドキュメントを参照してください。
本書の手順では、Red Hat Decision Manager をオンプレミスの Red Hat JBoss EAP 7.1 および Red Hat JBoss Web Server 3.1 上にインストールする方法について説明します。Red Hat OpenShift Container Platform へのインストールについては、『Red Hat OpenShift Container Platform への Red Hat Decision Manager のデプロイメント』を参照してください。
サポートされるコンポーネントについては、以下のドキュメントを参照してください。
本セクションでは、Decision Central と Decision Server を同じサーバー上にインストールする手順を説明します。Red Hat では、実稼働環境では Decision Central と Decision Server を異なるサーバー上にインストールすることを推奨します。
2.1. Red Hat Decision Manager インストールファイルのダウンロード
ご自分の環境およびインストール要求に応じた Red Hat Decision Manager ディストリビューションをダウンロードします。
手順
- Red Hat カスタマーポータル にログインします。
- ページ上部の ダウンロード をクリックします。
- 表示された「製品のダウンロード」ページで JBOSS 統合および自動化 セクションに移動し、Red Hat Decision Manager をクリックします。
- 「Software Downloads」ページにおいて、必要に応じて Product メニューから Decision Manager を選択し Version メニューから 7.0 を選択します。
以下の製品ディストリビューションのいずれかをダウンロードします。
-
インストーラーを使用して Red Hat JBoss EAP 7.1 上に Red Hat Decision Manager をインストールする、または Red Hat JBoss Web Server 3.1 上に Decision Server をインストールするには、Red Hat Decision Manager 7.0.0 Installer (
rhdm-installer-7.0.0.GA.jar
) をダウンロードします。 デプロイ可能な zip ファイルを使用して Red Hat JBoss EAP 7.1 上に Red Hat Decision Manager をインストールするには、以下のファイルをダウンロードします。
-
Red Hat Decision Manager 7.0.0 Decision Server for All Supported EE7 Containers (
rhdm-7.0.0.GA-kie-server-ee7.zip
) -
Red Hat Decision Manager 7.0.0 Decision Central Deployable for EAP 7 (
rhdm-7.0.0.GA-kie-server-ee7.zip
)
-
Red Hat Decision Manager 7.0.0 Decision Server for All Supported EE7 Containers (
-
アプリケーションサーバーにデプロイせずに Decision Central を実行するには、Red Hat Decision Manager 7.0.0 Decision Central Standalone (
rhdm-7.0.0.GA-decision-central-standalone.jar
) をダウンロードします。 -
デプロイ可能な zip ファイルを使用して Red Hat JBoss Web Server 3.1 上に Decision Server をインストールするには、Red Hat Decision Manager 7.0.0 Add-On's (
rhdm-7.0.0.GA-add-ons.zip
) をダウンロードします。
-
インストーラーを使用して Red Hat JBoss EAP 7.1 上に Red Hat Decision Manager をインストールする、または Red Hat JBoss Web Server 3.1 上に Decision Server をインストールするには、Red Hat Decision Manager 7.0.0 Installer (
次のステップ
以下のセクションのいずれかに移動します。
2.2. インストーラーを使用した Red Hat JBoss EAP または Red Hat JBoss Web Serve への Red Hat Decision Manager のインストール
本セクションでは、インストーラー JAR ファイルを使用して Red Hat Decision Manager をインストールするのに必要な手順を説明します。JAR ファイルは、既存の Red Hat JBoss EAP 7.1 または Red Hat JBoss Web Server 3.1 with Tomcat 8 サーバーシステムに Red Hat Decision Manager をインストールする実行ファイルです。標準モードまたはコマンドラインインターフェース (CLI) モードで、インストーラーを実行できます。
Red Hat Decision Manager JAR ファイルインストーラーは、yum または RPM パッケージマネージャーでインストールした Red Hat JBoss EAP ディストリビューションを サポートしません。このような Red Hat JBoss EAP システムに Red Hat Decision Manager をインストールする場合は、Red Hat Decision Manager 7.0 Deployable for Red Hat JBoss EAP 7.1 ファイルをダウンロードして、「ZIP ファイルを使用した Red Hat JBoss EAP への Red Hat Decision Manager のインストール」に記載の手順に従います。
IBM JDK は他の JDK で生成されるキーストアを使用できないため、別の JDK で生成されたキーストアを持つ IBM JDK で実行されている既存の Red Hat JBoss EAP システムに Red Hat Decision Manager をインストールすることはできません。
次のステップ:
以下のセクションのいずれかに記載された手順に従います。
2.2.1. 対話モードのインストーラーを使用した Red Hat Decision Manager のインストール
Red Hat Decision Manager のインストーラーは、実行可能な JAR ファイルです。このファイルを使用して、既存の Red Hat JBoss EAP 7.1 または Red Hat JBoss Server 3.1 with Tomcat 8 サーバーシステムに Red Hat Decision Manager をインストールできます。
セキュリティー上の理由で、root 以外のユーザーでインストーラーを実行する必要があります。
前提条件
- バックアップを作成してある Red Hat JBoss EAP 7.1 (もしくはそれ以降) または Red Hat JBoss Web Server 3.1 with Tomcat 8 (もしくはそれ以降) サーバーシステム
インストールを完了するのに十分なユーザーパーミッション
注記Decision Server を Red Hat JBoss Web Server 3.1 上にインストールする場合は、必ず Tomcat 8 への書き込み権限を持ったユーザーとしてログインします。
$PATH
環境変数に含まれている JAR バイナリー。Red Hat Enterprise Linux では、java-$JAVA_VERSION-openjdk-devel
パッケージに含まれています。注記Red Hat Decision Manager は、UTF-8 エンコーディングで機能するように設計されています。基礎となる JVM で別のエンコーディングシステムを使用すると、予期せぬエラーが発生する可能性があります。JVM で UTF-8 を使用するようにするには、
"-Dfile.encoding=UTF-8"
のシステムプロパティーを使用します。
手順
ターミナルウインドウにおいて、インストーラー JAR ファイルをダウンロードしたディレクトリーに移動し、以下のコマンドを入力します。
java -jar rhdm-installer-7.0.0.GA.jar
java -jar rhdm-installer-7.0.0.GA.jar
Copy to Clipboard Copied! 注記Windows でインストーラーを実行する場合には、インストール時に管理者の認証情報を求められる場合があります。この要求を回避するには、インストールコマンドに
izpack.mode=privileged
オプションを追加します。java -Dizpack.mode=privileged -jar rhdm-installer-7.0.0.GA.jar
java -Dizpack.mode=privileged -jar rhdm-installer-7.0.0.GA.jar
Copy to Clipboard Copied! また、32 ビットの Java 仮想マシン上でインストーラーを実行している場合には、メモリー不足になる可能性があります。この問題を防ぐには、以下のコマンドを実行します。
java -XX:MaxHeapSize=4g -jar rhdm-installer-7.0.0.GA.jar
java -XX:MaxHeapSize=4g -jar rhdm-installer-7.0.0.GA.jar
Copy to Clipboard Copied! - グラフィカルインストーラーにスプラッシュ画面と使用許諾契約書のページが表示されます。
- I accept the terms of this license agreement (本使用許諾契約書の内容に同意します) をクリックし、Next をクリックします。
- Red Hat Decision Manager をインストールする Red Hat JBoss EAP 7.1 または Red Hat JBoss 3.1 Web Server with Tomcat 8 サーバーのホームを指定し、Next をクリックします。
インストールするコンポーネントを選択し、Next をクリックします。
Decision Central を Red Hat JBoss 3.1 Web Server with Tomcat 8 上にインストールすることはできません。Decision Central をインストールできるのは Red Hat JBoss EAP だけです。ただし、Red Hat JBoss 3.1 Web Server with Tomcat 8 上に Decision Server コントローラーをインストールすることができます。コントローラーは、Decision Server を管理するために使用されます。複数の Decision Server インスタンスを管理する場合には、コントローラーをインストールしてください。
注記Decision Central と Decision Server を同じサーバー上にインストールすることは可能です。ただし Red Hat では、実稼働環境では Decision Central と Decision Server を異なるサーバー上にインストールすることを推奨します。そのためには、インストーラーを 2 回実行します。
Decision Manager の
admin
ユーザーを作成し、Next をクリックします。注記必ず、既存のユーザー、ロール、またはグループとは異なるユーザー名を選択してください。たとえば、
admin
という名前のユーザーを作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし & の文字は使用できません。
ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。Decision Central および Decision Server にアクセスする際に必要になります。
- Component Installation ページで Next をクリックし、インストールを開始します。Component Installation ページに、インストールされるコンポーネントのリストが表示されます。
- インストールが完了したら、Processing Finished ページで Next をクリックします。次のページに Installation has completed successfully というメッセージが表示されます。
必要であれば、Generate Installation Script and Properties File をクリックしてインストールデータを XML ファイルに保存し、続いて Done をクリックします。このファイルを使用して、同じタイプのサーバー上に Red Hat Decision Manager を自動的にインストールすることができます。XML ファイルの
installpath
パラメーターを変更して、Red Hat Decision Manager をインストールする新しいサーバーのパスを指定しなければならない点に注意してください。XML ファイルを使用してインストールを実施するには、以下のコマンドを入力します。java -jar rhdm-installer-7.0.0.GA.jar <path-to-file>
java -jar rhdm-installer-7.0.0.GA.jar <path-to-file>
Copy to Clipboard Copied!
インストーラーを使用して、正常に Red Hat Decision Manager をインストールすることができました。Red Hat JBoss EAP 上に Decision Central だけをインストールした場合は、これらのステップを繰り返して別のサーバーに Decision Server をインストールします。
Red Hat Decision Manager を起動するには、以下のコマンドのいずれかを入力します。
Red Hat JBoss EAP 7.1 上にインストールした場合は、以下のコマンドのいずれかを入力します。
Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
EAP_HOME/bin/standalone.sh
$ EAP_HOME/bin/standalone.sh
Copy to Clipboard Copied! Windows の場合:
EAP_HOME\bin\standalone.bat
EAP_HOME\bin\standalone.bat
Copy to Clipboard Copied!
Red Hat JBoss Web Server 3.1 with Tomcat 8 上にインストールした場合には、以下のコマンドのいずれかを入力します。
Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
JWS_HOME/bin/startup.sh
JWS_HOME/bin/startup.sh
Copy to Clipboard Copied! Windows の場合:
JWS_HOME\bin\startup.sh
JWS_HOME\bin\startup.sh
Copy to Clipboard Copied!
2.2.2. CLI モードのインストーラーを使用した Red Hat Decision Manager のインストール
コマンドラインインターフェース (CLI) を使用して Red Hat Decision Manager のインストーラーを実行することができます。
セキュリティー上の理由で、root 以外のユーザーでインストーラーを実行する必要があります。
前提条件
- バックアップを作成してある Red Hat JBoss EAP 7.1 (もしくはそれ以降) または Red Hat JBoss Web Server 3.1 with Tomcat 8 (もしくはそれ以降) サーバーシステム
インストールを完了するのに十分なユーザーパーミッション
注記Decision Server を Red Hat JBoss Web Server 3.1 上にインストールする場合は、必ず Tomcat 8 への書き込み権限を持ったユーザーとしてログインします。
$PATH
環境変数に含まれている JAR バイナリー。Red Hat Enterprise Linux では、java-$JAVA_VERSION-openjdk-devel
パッケージに含まれています。注記Red Hat Decision Manager は、UTF-8 エンコーディングで機能するように設計されています。基礎となる JVM で別のエンコーディングシステムを使用すると、予期せぬエラーが発生する可能性があります。JVM で UTF-8 を使用するようにするには、
"-Dfile.encoding=UTF-8"
のシステムプロパティーを使用します。
手順
ターミナルウインドウにおいて、インストーラーファイルをダウンロードしたディレクトリーに移動し、以下のコマンドを入力します。
java -jar rhdm-installer-7.0.0.GA.jar -console
java -jar rhdm-installer-7.0.0.GA.jar -console
Copy to Clipboard Copied! コマンドラインの対話プロセスが開始し、使用許諾契約書が表示されます。
press 1 to continue, 2 to quit, 3 to redisplay.
press 1 to continue, 2 to quit, 3 to redisplay.
Copy to Clipboard Copied! 使用許諾契約書を読んでから
1
を入力し、Enter キーを押して続行します。Specify the home directory of one of the following servers: Red Hat JBoss EAP 7.1 or Tomcat 8 [/home/user/RHDM-7.0.0/jboss-eap-7.1]
Specify the home directory of one of the following servers: Red Hat JBoss EAP 7.1 or Tomcat 8 [/home/user/RHDM-7.0.0/jboss-eap-7.1]
Copy to Clipboard Copied! 既存の Red Hat JBoss EAP 7.1 または Red Hat JBoss Web Server 3.1 with Tomcat 8 システムの親ディレクトリーを入力します。
インストーラーが、指定したインストール場所を確認します。
1
を入力して確認し、続行します。注記Decision Manager と Decision Server を同じサーバー上にインストールすることは可能です。ただし Red Hat では、実稼働環境では Decision Central と Decision Server を異なるサーバー上にインストールすることを推奨します。
インストーラーの指示に従って、インストールを完了します。
注記ユーザー名およびパスワードを作成する場合、指定したユーザー名が既存のロールタイトルまたはグループと競合しないようにしてください。たとえば、
admin
というロールがある場合、admin
という名前のユーザーは作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし
&
の文字を使用することは できません。ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。Decision Central および Decision Server にアクセスする際に必要になります。
インストールが完了すると、以下のメッセージが表示されます。
Would you like to generate an automatic installation script and properties file?
Would you like to generate an automatic installation script and properties file?
Copy to Clipboard Copied! -
y
を入力してインストールデータが含まれる XML ファイルを作成します。あるいは、n
を入力してインストールを完了します。y
を入力すると、XML ファイルのパスを指定するよう求められます。 - パスを入力するか、Enter キーを押して提案されたパスを了承します。
正常に Red Hat Decision Manager をインストールすることができました。Decision Central だけをインストールした場合は、これらのステップを繰り返して別のサーバーに Decision Server をインストールします。
2.3. ZIP ファイルを使用した Red Hat JBoss EAP への Red Hat Decision Manager のインストール
Red Hat JBoss EAP 上に Red Hat Decision Manager 7.0 をインストールするためのデプロイ可能な ZIP ファイルは、2 つの ZIP ファイルで構成されます。1 つは Decision Central 用で、もう 1 つは Decision Server 用です。
実稼働環境では、Decision Central と Decision Server を異なるサーバー上にインストールする必要があります。
2.3.1. デプロイ可能な ZIP ファイルを使用した Decision Central のインストール
Decision Central の Web コンソールにより、個々のコンポーネントに対する以下のタスクを一元化された Web ベースの環境で実施することができます。
- ルールおよび関連アセットを作成、管理、および編集する。
- 接続された Decision Server およびそのコンテナーを管理する。
前提条件
- バックアップを作成してある Red Hat JBoss EAP システム (バージョン 7.1 またはそれ以降)
- インストールを完了するのに十分なユーザーパーミッション
以下のファイル (Red Hat カスタマーポータル の「Software Downloads」ページにアクセスし、Decision Central Deployable for EAP 7 の横の Download をクリックしてダウンロードすることができます)
rhdm-7.0.0.GA-decision-central-eap7-deployable.zip
手順
-
rhdm-7.0.0.GA-decision-central-eap7-deployable.zip
ファイルを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、このディレクトリーをTEMP_DIR
としています。 TEMP_DIR/rhdm-7.0.0.GA-decision-central-eap7-deployable/jboss-eap-7.1
ディレクトリーの内容をEAP_HOME
にコピーします。ファイルの上書きまたはディレクトリーのマージを確認されたら、はい を選択します。警告コピーする Red Hat Decision Manager デプロイメントの名前が Red Hat JBoss EAP インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
2.3.2. デプロイ可能な ZIP ファイルを使用した Decision Server のインストール
Decision Server はビジネスアセットのランタイム環境を提供し、アセットレポジトリー (ナレッジストア) に保存されたデータにアクセスします。
前提条件
-
バックアップを作成してある Red Hat JBoss EAP システム (バージョン 7.1 またはそれ以降)。Red Hat JBoss EAP システムのベースディレクトリーは、
EAP_HOME
と表示しています。 - インストールを完了するのに十分なユーザーパーミッション
以下のファイル (Red Hat カスタマーポータル の「Software Downloads」ページにアクセスし、Decision Server for All Supported EE7 Containers の横の Download をクリックしてダウンロードすることができます)
rhdm-7.0.0.GA-kie-server-ee7.zip
手順
-
rhdm-7.0.0.GA-kie-server-ee7.zip
アーカイブを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、このディレクトリーをTEMP_DIR
としています。 TEMP_DIR/rhdm-7.0.0.GA-kie-server-ee7/rhdm-7.0.0.GA-kie-server-ee7/kie-server.war
ディレクトリーをEAP_HOME/standalone/deployments/
にコピーします。警告コピーする Red Hat Decision Manager デプロイメントの名前が Red Hat JBoss EAP インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
-
TEMP_DIR/rhdm-7.0.0.GA-kie-server-ee7/rhdm-7.0.0.GA-kie-server-ee7/SecurityPolicy/
の内容をEAP_HOME/bin
にコピーします。ファイルの上書きを確認されたら、はい を選択します。 -
EAP_HOME/standalone/deployments/
ディレクトリーに、kie-server.war.dodeploy
という名前で空のファイルを作成します。このファイルにより、サーバーが起動すると Decision Server が自動的にデプロイされます。
-
2.3.3. ユーザーの作成
Decision Central を使用する前に、admin
ロールを持つユーザーを作成する必要があります。Decision Server にログインするには、kie-server
ロールを持つユーザーを作成する必要があります。1 人のユーザーに両方のロールを持たせることもできます。
前提条件
以下のセクションのいずれかに記載された手順に従って EAP_HOME
にインストールされた Red Hat Decision Manager
手順
-
ターミナルアプリケーションで
EAP_HOME/bin
ディレクトリーに移動します。 Decision Central および Decision Server へのログインに使用するユーザーを作成します。以下のコマンドの
<username>
および<password>
を、ご自分で考えたユーザー名およびパスワードに置き換えます。./add-user.sh -a --user <USERNAME> --password <PASSWORD> --role kie-server,admin
$ ./add-user.sh -a --user <USERNAME> --password <PASSWORD> --role kie-server,admin
Copy to Clipboard Copied! 注記必ず、既存のユーザー、ロール、またはグループとは異なるユーザー名を指定してください。たとえば、
admin
という名前のユーザーを作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし & の文字は使用できません。
- ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。
2.3.4. Decision Server の設定
Decision Server が Decision Central により管理される場合は、本セクションの説明に従って Decision Server および Decision Central システム両方の standalone.xml
ファイルを編集する必要があります。
これらの変更を行うのは、Decision Server が Decision Central により管理される場合だけです。
前提条件
以下のセクションのいずれかに記載された手順に従って
EAP_HOME
にインストールされた Red Hat Decision Manager- 「対話モードのインストーラーを使用した Red Hat Decision Manager のインストール」
- 「CLI モードのインストーラーを使用した Red Hat Decision Manager のインストール」
「ZIP ファイルを使用した Red Hat JBoss EAP への Red Hat Decision Manager のインストール」
注記Red Hat では、実稼働環境では Decision Server と Decision Central を異なるサーバー上にインストールすることを推奨します。ただし、Decision Server と Decision Central を同じサーバー上にインストールする場合には (たとえば開発環境として)、共有する
standalone.xml
ファイルに対してこれらの変更を行います。
-
Decision Server ノード:
kie-server
ロールを持つユーザー Decision Central サーバーノード:
rest-all
ロールを持つユーザー詳細については、「ユーザーの作成」を参照してください。
手順
Decision Central の
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone.xml
ファイルにおいて、<system-properties>
セクションの以下のプロパティーのコメントを解除し、<USERNAME>
および<USER_PWD>
をkie-server
ロールを持つユーザーの認証情報に置き換えます。<property name="org.kie.server.user" value="<USERNAME>"/> <property name="org.kie.server.pwd" value="<USER_PWD>"/>
<property name="org.kie.server.user" value="<USERNAME>"/> <property name="org.kie.server.pwd" value="<USER_PWD>"/>
Copy to Clipboard Copied! Decision Server の
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone.xml
ファイルにおいて、<system-properties>
セクションの以下のプロパティーのコメントを解除します。<property name="org.kie.server.controller.user" value="<CONTROLLER_USER>"/> <property name="org.kie.server.controller.pwd" value="<CONTROLLER_PWD>"/> <property name="org.kie.server.id" value="<KIE_SERVER_ID>"/> <property name="org.kie.server.location" value="http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server"/> <property name="org.kie.server.controller" value="<CONTROLLER_URL>"/>
<property name="org.kie.server.controller.user" value="<CONTROLLER_USER>"/> <property name="org.kie.server.controller.pwd" value="<CONTROLLER_PWD>"/> <property name="org.kie.server.id" value="<KIE_SERVER_ID>"/> <property name="org.kie.server.location" value="http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server"/> <property name="org.kie.server.controller" value="<CONTROLLER_URL>"/>
Copy to Clipboard Copied! このファイルで、以下の値を置き換えます。
-
<CONTROLLER_USER>
および<CONTROLLER_PWD>
をrest-all
ロールを持つユーザーの認証情報に置き換える。 -
<KIE_SERVER_ID>
を Decision Server システムの ID または名前に置き換える (例:rhdm700-decision-server-1
)。 -
<HOST>
を Decision Server ホストの ID または名前に置き換える (例:localhost
または192.7.8.9
)。 <PORT>
を Decision Server ホストのポートに置き換える (例:8080
)。注記org.kie.server.location
プロパティーで Decision Server の場所を指定します。<CONTROLLER_URL>
を Decision Central に埋め込まれたコントローラーの URL に置き換える。Decision Server は、起動時にこの URL に接続されます。インストーラーまたは Red Hat JBoss EAP zip ファイルを使用して Decision Central をインストールした場合、
<CONTROLLER_URL>
は以下のフォーマットになります。standalone.jar
ファイルを使用して Decision Central を実行している場合、<CONTROLLER_URL>
は以下のフォーマットになります。
-
2.3.5. Red Hat Decision Manager の実行
Red Hat JBoss EAP 上に Red Hat Decision Manager をインストールしたら、以下の手順を使用してスタンドアロンモードで Red Hat Decision Manager を実行します。
前提条件
-
「ZIP ファイルを使用した Red Hat JBoss EAP への Red Hat Decision Manager のインストール」に記載の手順に従って
EAP_HOME
にインストールされた Red Hat Decision Manager - 「Decision Server の設定」に記載の手順に従って設定された Red Hat Decision Manager
手順
-
ターミナルアプリケーションで
EAP_HOME/bin
に移動します。 スタンドアロン設定を実行します。
Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
./standalone.sh
$ ./standalone.sh
Copy to Clipboard Copied! Windows の場合:
standalone.bat
standalone.bat
Copy to Clipboard Copied! 注記Red Hat JBoss EAP 上に Decision Central をデプロイせず Decision Server だけをデプロイした場合は、以下のコマンドのいずれかを使用して Red Hat JBoss EAP をスタンドアロン Full Profile で起動する必要があります。
Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
/standalone.sh -c standalone-full.xml
$ /standalone.sh -c standalone-full.xml
Copy to Clipboard Copied! Windows の場合:
standalone.bat -c standalone-full.xml
standalone.bat -c standalone-full.xml
Copy to Clipboard Copied!
-
Web ブラウザーで URL
localhost:8080/decision-central
にアクセスします。 -
ユーザー名
rhdmAdmin
およびパスワードpassword@1
を使用してログインします。
2.4. ZIP ファイルを使用した Red Hat JBoss Web Server への Decision Server のインストール
Decision Server はビジネスアセットのランタイム環境を提供し、アセットレポジトリー (ナレッジストア) に保存されたデータにアクセスします。本セクションでは、ZIP ファイルを使用して既存の Red Hat JBoss Web Server 3.1 インスタンス上に Decision Server をインストールする方法について説明します。
インストーラー JAR ファイルを使用した Decision Server のインストールについては、「インストーラーを使用した Red Hat JBoss EAP または Red Hat JBoss Web Serve への Red Hat Decision Manager のインストール」を参照してください。
前提条件
-
バックアップを作成してある Red Hat JBoss Web Server 3.1 with Tomcat 8 (またはそれ以降の) サーバーシステム。JBoss Web Server システムのベースディレクトリーは、
JWS_HOME
と表示しています。 - インストールを完了するのに十分なユーザーパーミッション
rhdm-7.0-kie-server-jws.zip
ファイル。このファイルをダウンロードするには、以下の手順を実施します。- Red Hat カスタマーポータル の「Software Downloads」ページで、Red Hat Decision Manager 7.0.0 Add-On's の横の Download をクリックします。
-
rhdm-7.0.0.GA-add-ons.zip
ファイルを展開します。rhdm-7.0-kie-server-jws.zip
ファイルは、展開したディレクトリーにあります。
手順
-
rhdm-7.0-kie-server-jws.zip
アーカイブを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、このディレクトリーをTEMP_DIR
としています。 TEMP_DIR/rhdm-7.0-kie-server-jws/kie-server.war
ディレクトリーをJWS_HOME/tomcat8/webapps
ディレクトリーにコピーします。警告コピーする Red Hat Decision Manager デプロイメントの名前が Red Hat JBoss Web Server インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
-
kie-server.war
フォルダーから.war
拡張子を削除します。 -
テキストエディターで
JWS_HOME/tomcat8/conf/tomcat-users.xml
ファイルを開きます。 JWS_HOME/tomcat8/conf/tomcat-users.xml
ファイルにユーザーおよびロールを追加します。以下の例で、<ROLE_NAME>
は Red Hat Decision Manager でサポートされるロールです。サポートされるロールのリストについては、「ユーザーロール」を参照してください。<USERNAME>
と<PASSWORD>
は、ご自分で考えたユーザーとパスワードの組み合わせです。<role rolename="<ROLE_NAME>" <user username="<USER_NAME> password="<PASSWORD>" roles="<ROLE_NAME>"/>
<role rolename="<ROLE_NAME>" <user username="<USER_NAME> password="<PASSWORD>" roles="<ROLE_NAME>"/>
Copy to Clipboard Copied! ユーザーに複数のロールを割り当てる場合は、以下の例に示すようにロールをコンマで区切ります。
<role rolename="admin" <role rolename="kie-server" <user username="rhdmUser" password="user1234" roles="admin,kie-server"/>
<role rolename="admin" <role rolename="kie-server" <user username="rhdmUser" password="user1234" roles="admin,kie-server"/>
Copy to Clipboard Copied! JWS_HOME/tomcat8/bin
ディレクトリーに、以下の内容で読み取り可能なsetenv.sh
ファイルを作成します。CATALINA_OPTS="-Xmx1024m -Dorg.jbpm.server.ext.disabled=true -Dorg.jbpm.ui.server.ext.disabled=true -Dorg.jbpm.case.server.ext.disabled=true"
重要Microsoft Windows の場合は、以下の値を
setenv.bat
ファイルに追加します。set "CATALINA_OPTS=-Xmx1024m -Dorg.jbpm.server.ext.disabled=true -Dorg.jbpm.ui.server.ext.disabled=true -Dorg.jbpm.case.server.ext.disabled=true"
JBoss Web Server を起動するには、
JWS_HOME/tomcat8/bin
ディレクトリーからターミナルを開いて以下のコマンドのいずれかを入力します。Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
./startup.sh
$ ./startup.sh
Copy to Clipboard Copied! Windows の場合:
startup.bat
startup.bat
Copy to Clipboard Copied!
-
数分後に
JWS_HOME/tomcat8/logs
ディレクトリーを確認し、エラーが発生していたら修正します。
2.4.1. Red Hat JBoss Web Server 上の Decision Server の確認
Decision Server が Red Hat JBoss Web Server 上で動作していることを確認するには、以下のコマンドを入力します。
curl -X GET "http://localhost:8080/kie-server/services/rest/server" -H "accept: application/xml" -u '<CONTROLLER>:<CONTROLLER_PWD>'
curl -X GET "http://localhost:8080/kie-server/services/rest/server" -H "accept: application/xml" -u '<CONTROLLER>:<CONTROLLER_PWD>'
このコマンドで、<CONTROLLER>
および <CONTROLLER_PWD>
を tomcat-users.xml
ファイル内の値に置き換えます。
このコマンドにより、Decision Server インスタンスに関する情報が出力されます。
2.5. スタンドアロン Decision Central の実行
Decision Central スタンドアロン JAR ファイルを使用して、Red Hat JBoss EAP 等のアプリケーションサーバーにデプロイせずに Decision Central を実行することができます。
Red Hat がこのタイプのインストールをサポートするのは、オンプレミスの Red Hat Enterprise Linux にインストールされた場合に限ります。
手順
- Red Hat カスタマーポータル から Decision Central スタンドアロン JAR ファイルをダウンロードします。
- ターミナルウインドウにおいて、インストーラーファイルをダウンロードしたディレクトリーに移動します。
以下の内容で
application-config.yaml
設定ファイルを作成します。swarm: management: security-realms: ApplicationRealm: local-authentication: default-user: local allowed-users: local skip-group-loading: true properties-authentication: path: /path/to/application-users.properties plain-text: true properties-authorization: path: /path/to/application-roles.properties datasource: management: wildfly: admin: admin
swarm: management: security-realms: ApplicationRealm: local-authentication: default-user: local allowed-users: local skip-group-loading: true properties-authentication: path: /path/to/application-users.properties plain-text: true properties-authorization: path: /path/to/application-roles.properties datasource: management: wildfly: admin: admin
Copy to Clipboard Copied! application-users.properties
ファイルを作成し、管理者ユーザーを含めます。この Decision Central インスタンスが Decision Server のコントローラーになる場合は、コントローラーユーザーを含めます。以下に例を示します。rhdmAdmin=password1 controllerUser=controllerUser1234
rhdmAdmin=password1 controllerUser=controllerUser1234
Copy to Clipboard Copied! application-roles.properties
ファイルを作成し、application-users.properties
ファイルに含めたユーザーにロールを割り当てます。以下に例を示します。rhdmAdmin=admin controllerUser=kie-server
rhdmAdmin=admin controllerUser=kie-server
Copy to Clipboard Copied! 詳細については、「ユーザーロール」を参照してください。
以下のコマンドを入力します。
java -jar rhdm-7.0.0.GA-decision-central-standalone.jar -s application-config.yaml
java -jar rhdm-7.0.0.GA-decision-central-standalone.jar -s application-config.yaml
Copy to Clipboard Copied! また、このコマンドに
-D<property>=<value>
パラメーターを含めて、Decision Central でサポートされる任意のプロパティーを設定することもできます。以下に例を示します。java -jar rhdm-7.0.0.GA-decision-central-standalone.jar -s application-config.yaml -D<property>=<value> -D<property>=<value>
java -jar rhdm-7.0.0.GA-decision-central-standalone.jar -s application-config.yaml -D<property>=<value> -D<property>=<value>
Copy to Clipboard Copied! 詳細については、「サポートされるプロパティ」を参照してください。
2.5.1. サポートされるプロパティ
スタンドアロン Decision Central をインストールする場合は、以下のコマンドにおいて本セクションに列記したプロパティーを使用することができます。
java -jar rhdm-7.0.0.GA-decision-central-standalone.jar -s application-config.yaml -D<property>=<value> -D<property>=<value>
java -jar rhdm-7.0.0.GA-decision-central-standalone.jar -s application-config.yaml -D<property>=<value> -D<property>=<value>
このコマンドで、<property>
が以下に列記するプロパティーのいずれかで、<value>
がそのプロパティーに割り当てる値です。
-
org.uberfire.nio.git.dir
: ディレクトリー.niogit
の場所。デフォルト: 作業ディレクトリー -
org.uberfire.nio.git.dirname
: Git ディレクトリーの名前。デフォルト:.niogit
-
org.uberfire.nio.git.daemon.enabled
: Git デーモンを有効または無効にします。デフォルト:true
-
org.uberfire.nio.git.daemon.host
: Git デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホストの識別子として使用します。デフォルト:localhost
-
org.uberfire.nio.git.daemon.port
: Git デーモンが有効な場合は、このプロパティーをポート番号として使用します。デフォルト:9418
-
org.uberfire.nio.git.ssh.enabled
: SSH デーモンを有効または無効にします。デフォルト:true
-
org.uberfire.nio.git.ssh.host
: SSH デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホストの識別子として使用します。デフォルト:localhost
-
org.uberfire.nio.git.SSH.port
: SSH デーモンが有効な場合は、このプロパティーをポート番号として使用します。デフォルト:8001
-
org.uberfire.nio.git.ssh.cert.dir
: ローカルの証明書が保存されるディレクトリー.security
の場所。デフォルト: 作業ディレクトリー -
org.uberfire.nio.git.ssh.passphrase
: SCP スタイルの URL (例: git@github.com:user/repository.git) を持つ Git リポジトリーのクローンを作成する場合に、オペレーティングシステムの公開キーストアにアクセスするためのパスフレーズ。 org.uberfire.nio.git.ssh.algorithm
: SSH で使用されるアルゴリズム。デフォルト:DSA
注記RSA または DSA 以外のアルゴリズムを使う場合は、Bouncy Castle JCE ライブラリーを使用するようにアプリケーションサーバーを設定してください。
-
org.uberfire.metadata.index.dir
: Lucene .index フォルダーが保存される場所。デフォルト: 作業ディレクトリー -
org.uberfire.ldap.regex.role_mapper
: LDAP プリンシパル名をアプリケーションのロール名にマッピングするために使用される regex パターン。プリンシパルの値をロール名に一致させるときにアプリケーションのロール名で置き換えられるので、変数ロールはパターンの一部でなければならない点に注意してください。デフォルト: 不使用 -
org.uberfire.sys.repo.monitor.disabled
: 設定の監視を無効にします (内容を熟知していない限り、無効にしないでください)。デフォルト: false -
org.uberfire.secure.key
: パスワード暗号化で使用するシークレットパスワード。デフォルト: org.uberfire.admin -
org.uberfire.secure.alg
: パスワード暗号化で使用する暗号化アルゴリズム。デフォルト: PBEWithMD5AndDES -
org.uberfire.domain
: uberfire により使用される security-domain 名。デフォルト: ApplicationRealm -
org.guvnor.m2repo.dir
: Maven リポジトリーフォルダーが保存される場所。デフォルト: working-directory/repositories/kie -
org.guvnor.project.gav.check.disabled
: GAV チェックを無効にします。デフォルト: false -
org.kie.build.disable-project-explorer
: Project Explorer で選択したプロジェクトの自動ビルドを無効にします。デフォルト: false -
org.kie.verification.disable-dtable-realtime-verification
: デシジョンテーブルのリアルタイム確認および検証を無効にします。デフォルト: false -
org.kie.server.controller
: Kie Server Controller との接続に使用される URL (例:ws://localhost:8080/decision-central/websocket/controller
)。 -
org.kie.example
: GitHub 外部へのデモアプリケーションのクローン作成を有効にします。 -
org.kie.build.disable-project-explorer
: Project Explorer で選択したプロジェクトの自動ビルドを無効にします。デフォルト: false -
org.kie.verification.disable-dtable-realtime-verification
: デシジョンテーブルのリアルタイム確認および検証を無効にします。デフォルト: false -
org.kie.server.controller
: Kie Server Controller との接続に使用される URL (例:ws://localhost:8080/decision-central/websocket/controller
)。 -
org.kie.server.user
: コントローラーから Decision Server ノードに接続する際に使用するユーザー名。このプロパティーが必要なのは、この Decision Central システムをコントローラーとして使用する場合だけです。 -
org.kie.server.pwd
: コントローラーから Decision Server ノードに接続する際に使用するパスワード。このプロパティーが必要なのは、この Decision Central システムをコントローラーとして使用する場合だけです。
2.6. スタンドアロン Decision Server Controller のインストールと実行
Decision Server は、管理モードまたは非管理モードで動作するように設定できます。Decision Server が非管理モードにある場合は、手動でコンテナーを作成および維持する必要があります。Decision Server が管理モードにある場合は、スタンドアロン Decision Server Controller が Decision Server の設定を管理し、ユーザーは Controller を操作してコンテナーを作成および維持します。
スタンドアロン Decision Server Controller は、Decision Central に組み込まれています。Decision Central をインストールしている場合は、Execution Server ページを使用してコンテナーを作成および維持します。Decision Central をインストールしていない場合は、スタンドアロン Decision Server Controller をインストールし、REST API または Decision Server Java Client API を使用して Controller を操作できます。
2.6.1. Red Hat JBoss EAP へのスタンドアロン Decision Server Controller のインストール
スタンドアロン Decision Server Controller をインストールし、REST API または Decision Server Java Client API を使用して Controller を操作できます。
前提条件
-
バックアップを作成してある Red Hat JBoss EAP システム (バージョン 7.1 またはそれ以降)。Red Hat JBoss EAP システムのベースディレクトリーは、
EAP_HOME
と表示しています。 - インストールを完了するのに十分なユーザーパーミッション
手順
-
Red Hat カスタマーポータル の「Software Downloads」ページで Red Hat Decision Manager 7.0.0 Add-On's の横の Download をクリックし、
rhdm-7.0-controller-ee7.zip
ファイルをダウンロードします。 -
rhdm-7.0.0.GA-add-ons.zip
ファイルを展開します。rhdm-7.0-controller-ee7.zip
ファイルは、展開したディレクトリーにあります。 -
rhdm-7.0-controller-ee7
アーカイブを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、このディレクトリーをTEMP_DIR
としています。 TEMP_DIR/rhdm-7.0-controller-ee7/controller.war
ディレクトリーをEAP_HOME/standalone/deployments/
にコピーします。警告コピーするスタンドアロン Decision Server Controller デプロイメントの名前が Red Hat JBoss EAP インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
-
TEMP_DIR/rhdm-7.0-controller-ee7/SecurityPolicy/
ディレクトリーの内容をEAP_HOME/bin
にコピーします。ファイルの上書きを確認されたら、はい を選択します。 -
EAP_HOME/standalone/deployments/
ディレクトリーに、controller.war.dodeploy
という名前で空のファイルを作成します。このファイルにより、サーバーが起動するとスタンドアロン Decision Server Controller が自動的にデプロイされます。
2.6.1.1. ユーザーの作成
スタンドアロン Decision Server Controller を使用する前に、kie-server
ロールを持つユーザーを作成する必要があります。
前提条件
EAP_HOME
ホームにインストールされたコントローラー
手順
-
ターミナルアプリケーションで
EAP_HOME/bin
ディレクトリーに移動します。 以下のコマンドを入力し、
<USER_NAME>
および<PASSWORD>
を、ご自分で考えたユーザー名およびパスワードに置き換えます。./add-user.sh -a --user <username> --password <password> --role kie-server
$ ./add-user.sh -a --user <username> --password <password> --role kie-server
Copy to Clipboard Copied! 注記必ず、既存のユーザー、ロール、またはグループとは異なるユーザー名を指定してください。たとえば、
admin
という名前のユーザーを作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし & の文字は使用できません。
- ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。
2.6.1.2. Decision Server およびスタンドアロン Decision Server Controller の設定
Decision Server がスタンドアロン Decision Server Controller により管理される場合は、本セクションの説明に従って Decision Server およびスタンドアロン Decision Server Controller システム両方の standalone.xml
ファイルを編集する必要があります。
前提条件
以下のセクションのいずれかに記載された手順に従って
EAP_HOME
にインストールされた Decision ServerEAP_HOME
にインストールされた Controller注記Red Hat では、実稼働環境では Decision Server とスタンドアロン Decision Server Controller を異なるサーバー上にインストールすることを推奨します。ただし、Decision Server とスタンドアロン Decision Server Controller を同じサーバー上にインストールする場合には (たとえば開発環境として)、共有する
standalone.xml
ファイルに対してこれらの変更を行います。-
Decision Server ノード:
kie-server
ロールを持つユーザー Controller サーバーノード:
kie-server
ロールを持つユーザー詳細については、「ユーザーの作成」を参照してください。
手順
Controller の
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone.xml
ファイルにおいて、<system-properties>
セクションに以下のプロパティーを追加し、<USERNAME>
および<USER_PWD>
をkie-server
ロールを持つユーザーの認証情報に置き換えます。<property name="org.kie.server.user" value="<USERNAME>"/> <property name="org.kie.server.pwd" value="<USER_PWD>"/>
<property name="org.kie.server.user" value="<USERNAME>"/> <property name="org.kie.server.pwd" value="<USER_PWD>"/>
Copy to Clipboard Copied! Decision Server の
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone.xml
ファイルにおいて、<system-properties>
セクションに以下のプロパティーを追加します。<property name="org.kie.server.controller.user" value="<CONTROLLER_USER>"/> <property name="org.kie.server.controller.pwd" value="<CONTROLLER_PWD>"/> <property name="org.kie.server.id" value="<KIE_SERVER_ID>"/> <property name="org.kie.server.location" value="http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server"/> <property name="org.kie.server.controller" value="<CONTROLLER_URL>"/>
<property name="org.kie.server.controller.user" value="<CONTROLLER_USER>"/> <property name="org.kie.server.controller.pwd" value="<CONTROLLER_PWD>"/> <property name="org.kie.server.id" value="<KIE_SERVER_ID>"/> <property name="org.kie.server.location" value="http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server"/> <property name="org.kie.server.controller" value="<CONTROLLER_URL>"/>
Copy to Clipboard Copied! このファイルで、以下の値を置き換えます。
-
<CONTROLLER_USER>
および<CONTROLLER_PWD>
をkie-server
ロールを持つユーザーの認証情報に置き換える。 -
<KIE_SERVER_ID>
を Decision Server システムの ID または名前に置き換える (例:rhdm700-decision-server-1
)。 -
<HOST>
を Decision Server ホストの ID または名前に置き換える (例:localhost
または192.7.8.9
)。 <PORT>
を Decision Server ホストのポートに置き換える (例:8080
)。注記org.kie.server.location
プロパティーで Decision Server の場所を指定します。<CONTROLLER_URL>
をスタンドアロン Decision Server Controller の URL に置き換える。Decision Server は、起動時にこの URL に接続されます。以下に例を示します。
-
2.6.1.3. スタンドアロン Decision Server Controller の実行
Red Hat JBoss EAP 上にスタンドアロン Decision Server Controller をインストールしたら、以下の手順を使用してスタンドアロン Decision Server Controller を実行します。
前提条件
EAP_HOME
にインストールされ設定されたスタンドアロン Decision Server Controller
手順
-
ターミナルアプリケーションで
EAP_HOME/bin
に移動します。 以下のコマンドを入力します。
Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
./standalone.sh
$ ./standalone.sh
Copy to Clipboard Copied! Windows の場合:
standalone.bat
standalone.bat
Copy to Clipboard Copied!
Controller が Red Hat JBoss EAP 上で動作していることを確認するには、以下のコマンドを入力します。ここで、
<CONTROLLER>
と<CONTROLLER_PWD>
は、「ユーザーの作成」で作成したユーザー名とパスワードの組み合わせです。このコマンドにより、Decision Server インスタンスに関する情報が出力されます。curl -X GET "http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller/management/servers" -H "accept: application/xml" -u '<CONTROLLER>:<CONTROLLER_PWD>'
curl -X GET "http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller/management/servers" -H "accept: application/xml" -u '<CONTROLLER>:<CONTROLLER_PWD>'
Copy to Clipboard Copied!
あるいは、Decision Server Java API Client を使用してスタンドアロン Decision Server Controller にアクセスすることもできます。
2.6.2. Red Hat JBoss Web Server へのスタンドアロン Decision Server Controller のインストール
スタンドアロン Decision Server Controller をインストールし、REST API または Decision Server Java Client API を使用して Controller を操作できます。
前提条件
-
バックアップを作成してある Red Hat JBoss Web Server 3.1 with Tomcat 8 (またはそれ以降の) サーバーシステム。JBoss Web Server システムのベースディレクトリーは、
JWS_HOME
と表示しています。 - インストールを完了するのに十分なユーザーパーミッション
rhdm-7.0-controller-jws.zip
ファイル。このファイルをダウンロードするには、以下の手順を実施します。- Red Hat カスタマーポータル の「Software Downloads」ページで、Red Hat Decision Manager 7.0.0 Add-On's の横の Download をクリックします。
-
rhdm-7.0.0.GA-add-ons.zip
ファイルを展開します。rhdm-7.0-controller-jws.zip
ファイルは、展開したディレクトリーにあります。
手順
-
rhdm-7.0-controller-jws.zip
アーカイブを一時ディレクトリーに展開します。以下の例では、このディレクトリーをTEMP_DIR
としています。 TEMP_DIR/rhdm-7.0-controller-jws.zip/controller.war
ディレクトリーをJWS_HOME/tomcat8/webapps
ディレクトリーにコピーします。警告コピーする Red Hat Decision Manager デプロイメントの名前が Red Hat JBoss Web Server インスタンスの既存デプロイメントと競合しないことを確認します。
-
controller.war
フォルダーから.war
拡張子を削除します。 -
TEMP_DIR/rhdm-7.0-controller-jws/SecurityPolicy/
ディレクトリーの内容をJWS_HOME/bin
にコピーします。ファイルの上書きを確認されたら、はい を選択します。 -
JWS_HOME/standalone/deployments/
ディレクトリーに、controller.war.dodeploy
という名前で空のファイルを作成します。このファイルにより、サーバーが起動するとスタンドアロン Decision Server Controller が自動的にデプロイされます。 JWS_HOME/tomcat8/conf/tomcat-users.xml
ファイルにkie-server
ロールおよびユーザーを追加します。以下の例で、<USERNAME>
と<PASSWORD>
はご自分で考えたユーザーとパスワードの組み合わせです。<role rolename="kie-server"/> <user username="<USER_NAME>" password="<PASSWORD>" roles="kie-server"/>
<role rolename="kie-server"/> <user username="<USER_NAME>" password="<PASSWORD>" roles="kie-server"/>
Copy to Clipboard Copied! Decision Server を実行しているインスタンスの
JWS_HOME/tomcat8/bin
ディレクトリーに、以下の内容で読み取り可能なsetenv.sh
ファイルを作成します。CATALINA_OPTS="-Xmx1024m -Dorg.jbpm.server.ext.disabled=true -Dorg.jbpm.ui.server.ext.disabled=true -Dorg.jbpm.case.server.ext.disabled=true -Dorg.kie.server.controller.user=<CONTROLLER_USER> -Dorg.kie.server.controller.pwd=<CONTROLLER_PWD> -Dorg.kie.server.id=<KIE_SERVER_ID> -Dorg.kie.server.location=http://<HOST>:<PORT>/kie-server/services/rest/server -Dorg.kie.server.controller=http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller"
スタンドアロン Decision Server Controller を実行しているインスタンスの
JWS_HOME/tomcat8/bin
ディレクトリーに、以下の内容で読み取り可能なsetenv.sh
ファイルを作成します。CATALINA_OPTS="-Dorg.kie.server.user=<USERNAME> -Dorg.kie.server.pwd=<USER_PWD>"
スタンドアロン Decision Server Controller を起動するには、
JWS_HOME/tomcat8/bin
ディレクトリーからターミナルを開いて以下のコマンドのいずれかを入力します。Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
./startup.sh
$ ./startup.sh
Copy to Clipboard Copied! Windows の場合:
startup.bat
startup.bat
Copy to Clipboard Copied!
-
数分後に
JWS_HOME/tomcat8/logs
ディレクトリーを確認し、エラーが発生していたら修正します。 Controller が Red Hat JBoss Web Server 上で動作していることを確認するには、以下のコマンドを入力します。このコマンドで、
<CONTROLLER>
および<CONTROLLER_PWD>
をtomcat-users.xml
ファイル内の値に置き換えます。このコマンドにより、Decision Server インスタンスに関する情報が出力されます。curl -X GET "http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller/management/servers" -H "accept: application/xml" -u '<CONTROLLER>:<CONTROLLER_PWD>'
curl -X GET "http://<HOST>:<PORT>/controller/rest/controller/management/servers" -H "accept: application/xml" -u '<CONTROLLER>:<CONTROLLER_PWD>'
Copy to Clipboard Copied!
あるいは、Decision Server Java API Client を使用してスタンドアロン Decision Server Controller にアクセスすることもできます。
第3章 関連ツールのインストール
3.1. プロジェクトでの Maven リポジトリーの使用
Red Hat Decision Manager は、Red Hat Decision Manager Maven リポジトリーと共に使用するように作られています。以下の方法のいずれかを用いて、ご自分のプロジェクトで Maven が Red Hat Decision Manager Maven リポジトリーを使用するように設定できます。
- プロジェクトオブジェクトモデル (POM) ファイル (pom.xml) を設定する。
-
Maven
settings.xml
ファイルを修正する。このファイルは、Red Hat カスタマーポータル からダウンロード可能な Maven リポジトリーに含まれています。
Red Hat では、Maven グローバル設定またはユーザー設定を使用して、すべてのプロジェクトで Maven が Red Hat Decision Manager Maven リポジトリーを使用するように設定することを推奨します。
3.1.1. プロジェクト設定ファイル (pom.xml
) を使用した Maven の設定
Maven を使用してご自分の Red Hat Decision Manager プロジェクトをビルドおよび管理するには、Maven を使用してプロジェクトがビルドされるように設定する必要があります。Maven には、プロジェクトの設定詳細を保持する POM ファイル (pom.xml
) が必要です。詳細については、「Apache Maven Project」を参照してください。
手順
-
Maven プロジェクトを生成します。
pom.xml
ファイルは、Maven プロジェクトの作成時に自動的に生成されます。 pom.xml
を編集して、追加の依存関係および新たなリポジトリーを追加します。プロジェクトのコンパイルおよびパッケージング時に、Maven がすべての JAR ファイルおよび依存関係にある JAR ファイル を Maven リポジトリーからダウンロードします。
pom.xml
ファイルのスキーマは、http://maven.apache.org/maven-v4_0_0.xsd から取得できます。POM ファイルの詳細については、「Apache Maven Project」を参照してください。
3.1.2. 設定ファイルを使用した Maven の設定
Maven 設定ファイル (settings.xml
) を使用して、Maven の実行を設定します。このファイルは、以下の場所にあります。
-
Maven インストールディレクトリー (
$M2_HOME/conf/settings.xml
)。これらの設定は、グローバル設定と呼ばれます。 -
ユーザーのインストールディレクトリー (
$USER_HOME/.m2/settings.xml
)。これらの設定は、ユーザー設定と呼ばれます。 -
システムプロパティー
kie.maven.settings.custom
で指定した特定の場所。
使用される設定は、これらの場所にあるファイルをマージしたものです。詳細については、「Apache Maven Project」を参照してください。
3.1.3. Maven 依存関係の管理
前提条件
ご自分の Red Hat Decision Manager プロジェクトで適切な Maven 依存関係を使用するには、プロジェクトの pom.xml
ファイルに該当する BOM (bill of materials) ファイルを追加する必要があります。BOM ファイルを追加すると、提供される Maven リポジトリーから、推移的依存関係の適切なバージョンがプロジェクトに含められます。
詳細については、「What is the mapping between RHDM product and maven library version?」を参照してください。
手順
pom.xml
で BOM を宣言します。以下に例を示します。例3.1 Red Hat Decision Manager 7.0.0 用の BOM
<dependencyManagement> <dependencies> <dependency> <groupId>org.jboss.bom.rhdm</groupId> <artifactId>rhdm-platform-bom</artifactId> <version>7.0.0.Final-redhat-4</version> <type>pom</type> <scope>import</scope> </dependency> </dependencies> </dependencyManagement> <dependencies> <!-- Your dependencies --> </dependencies>
<dependencyManagement> <dependencies> <dependency> <groupId>org.jboss.bom.rhdm</groupId> <artifactId>rhdm-platform-bom</artifactId> <version>7.0.0.Final-redhat-4</version> <type>pom</type> <scope>import</scope> </dependency> </dependencies> </dependencyManagement> <dependencies> <!-- Your dependencies --> </dependencies>
Copy to Clipboard Copied! プロジェクトに必要な依存関係を
<dependencies>
タグで宣言します。標準的な Red Hat ビジネス自動化プロジェクトでは、以下の依存関係を宣言します。
埋め込まれた jBPM エンジン依存関係
<dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-kie-services</artifactId> </dependency> <!-- Dependency needed for default WorkItemHandler implementations. --> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-workitems-core</artifactId> </dependency> <!-- Logging dependency. You can use any logging framework compatible with slf4j. --> <dependency> <groupId>ch.qos.logback</groupId> <artifactId>logback-classic</artifactId> <version>${logback.version}</version> </dependency> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency>
<dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-kie-services</artifactId> </dependency> <!-- Dependency needed for default WorkItemHandler implementations. --> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-workitems-core</artifactId> </dependency> <!-- Logging dependency. You can use any logging framework compatible with slf4j. --> <dependency> <groupId>ch.qos.logback</groupId> <artifactId>logback-classic</artifactId> <version>${logback.version}</version> </dependency> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency>
Copy to Clipboard Copied! CDI を使用する Red Hat ビジネス自動化プロジェクトでは、以下の依存関係を宣言します。
CDI 対応 jBPM エンジン依存関係
<dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-kie-services</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-services-cdi</artifactId> </dependency>
<dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-kie-services</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.jbpm</groupId> <artifactId>jbpm-services-cdi</artifactId> </dependency>
Copy to Clipboard Copied! 標準的な Red Hat Decision Manager プロジェクトでは、以下の依存関係を宣言します。
埋め込まれた Drools エンジン依存関係
<dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-compiler</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for persistence support. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-persistence-jpa</artifactId> </dependency> <!-- Dependencies for decision tables, templates, and scorecards. For other assets, declare org.drools:drools-workbench-models-* dependencies. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-decisiontables</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-templates</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-scorecards</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for loading KJARs from a Maven repository using KieScanner. --> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-ci</artifactId> </dependency>
<dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-compiler</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for persistence support. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-persistence-jpa</artifactId> </dependency> <!-- Dependencies for decision tables, templates, and scorecards. For other assets, declare org.drools:drools-workbench-models-* dependencies. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-decisiontables</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-templates</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-scorecards</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for loading KJARs from a Maven repository using KieScanner. --> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-ci</artifactId> </dependency>
Copy to Clipboard Copied! Decision Server を使用するには、以下の依存関係を宣言します。
クライアントアプリケーション Decision Server 依存関係
<dependency> <groupId>org.kie.server</groupId> <artifactId>kie-server-client</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.kie.server</groupId> <artifactId>kie-server-api</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for Red Hat JBoss BRMS functionality. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-core</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency>
<dependency> <groupId>org.kie.server</groupId> <artifactId>kie-server-client</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.kie.server</groupId> <artifactId>kie-server-api</artifactId> </dependency> <!-- Dependency for Red Hat JBoss BRMS functionality. --> <dependency> <groupId>org.drools</groupId> <artifactId>drools-core</artifactId> </dependency> <dependency> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-api</artifactId> </dependency>
Copy to Clipboard Copied! Red Hat ビジネス自動化または Red Hat Decision Manager のリモートクライアントを作成するには、以下の依存関係を宣言します。
クライアント依存関係
<dependency> <groupId>org.uberfire</groupId> <artifactId>uberfire-rest-client</artifactId> </dependency>
<dependency> <groupId>org.uberfire</groupId> <artifactId>uberfire-rest-client</artifactId> </dependency>
Copy to Clipboard Copied! KJAR
パッケージのアセットを使用するには、kie-maven-plugin
を含める方法を推奨します。Kie Maven プラグイン
<packaging>kjar</packaging> <build> <plugins> <plugin> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-maven-plugin</artifactId> <version>7.0.0.Final-redhat-4</version> <extensions>true</extensions> </plugin> </plugins> </build>
<packaging>kjar</packaging> <build> <plugins> <plugin> <groupId>org.kie</groupId> <artifactId>kie-maven-plugin</artifactId> <version>7.0.0.Final-redhat-4</version> <extensions>true</extensions> </plugin> </plugins> </build>
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3.2. Git リポジトリーからのプロジェクトのインポート
Git は分散バージョン管理システムであり、リビジョンをコミットオブジェクトとして実装します。変更をリポジトリーにコミットすると、Git リポジトリーに新規コミットオブジェクトが作成されます。Decision Central でプロジェクトを作成すると、そのプロジェクトが Decision Central に接続された Git リポジトリーに追加されます。
他の Git リポジトリーにプロジェクトがある場合は、それらを Decision Central のスペースにインポートすることができます。
前提条件
外部の Git リポジトリーにある Red Hat Decision Manager プロジェクト
手順
- Decision Central で Menu → Design → Projects の順にクリックします。
- プロジェクトをインポートするスペースを選択または作成します。デフォルトのスペースは myteam です。
- 画面右側の縦に並んだ 3 つの点をクリックし、Import Project を選択します。
- Import Project ウィンドウにおいて、インポートするプロジェクトが含まれる Git リポジトリーの URL および認証情報を入力し、Import をクリックします。プロジェクトが現在のスペースに追加されます。
3.3. Red Hat JBoss Developer Studio のインストールおよび設定
Red Hat JBoss Developer Studio は Eclipse をベースにした JBoss 統合開発環境 (IDE) です。Red Hat JBoss Developer Studio は Red Hat Decision Manager 用のツールおよびインターフェースを持つプラグインを提供します。
手順
- Red Hat カスタマーポータル から最新の Red Hat JBoss Developer Studio をダウンロードします。
- Red Hat JBoss Developer Studio のドキュメントに記載された設定およびインストール手順に従います。
- 次のセクションに記載される手順に従って、Red Hat JBoss Developer Studio プラグインをインストールします。
複数バイトのルール名を処理する方法に関する問題により、JBoss Developer Studio のインスタンスは、ファイルエンコーディングを UTF-8
に設定して起動する必要があります。そのためには、$JBDS_HOME/studio/devstudio.ini
ファイルを編集し、"-Dfile.encoding=UTF-8"
というプロパティーを追加します。
3.3.1. Red Hat JBoss Developer Studio プラグインのインストール
Red Hat JBoss Developer Studio は Red Hat Decision Manager 用のツールおよびインターフェースを持つプラグインを提供します。これらのプラグインはコミュニティーバージョンの製品が基になっています。そのため、Red Hat Decision Manager プラグインは Drools プラグインと呼ばれます。
Red Hat カスタマーポータル から最新の Red Hat JBoss Developer Studio を取得します。Red Hat JBoss Developer Studio の Red Hat Decision Manager プラグインは、更新サイトより入手できます。
手順
- Red Hat JBoss Developer Studio を起動します。
- Help → Install New Software をクリックします。
- Add をクリックして Add Repository メニューに入ります。
-
Name フィールドの横で名前を指定し、Location フィールドに
https://devstudio.jboss.com/11/stable/updates/integration-stack/
の URL を追加します。 - OK をクリックします。
- 利用可能なオプションから JBoss Business Process and Rule Development 機能を選択して Next をクリックし、もう一度 Next をクリックします。
- ライセンス内容を確認して、適切なラジオボタンを押してライセンス内容に同意し、Finish をクリックします。
- インストールプロセスが終了したら、Red Hat JBoss Developer Studio を再起動します。
3.3.2. Red Hat Decision Manager サーバーの設定
Red Hat Decision Manager サーバーを実行するように Red Hat JBoss Developer Studio を設定することができます。
前提条件
- Red Hat JBoss Developer Studio
- Red Hat JBoss Developer Studio プラグインと共にインストールした Red Hat Decision Manager
手順
- Red Hat JBoss Developer Studio を起動します。
- Drools ビューを開くには、Window → Open Perspective → Other の順にクリックし、Drools を選択し、特定のビューを選択して OK をクリックします。
- Window → Show View → Other… の順にクリックし、Server → Servers を選択してサーバービューを追加します。
- Servers パネルを右クリックし、New → Server を選択してサーバーメニューを開きます。
- JBoss Enterprise Middleware → JBoss Enterprise Application Platform 7.1+ をクリックし、Next をクリックしてサーバーを定義します。
Browse ボタンをクリックしてホームディレクトリーを設定します。Red Hat Decision Manager をインストールした Red Hat JBoss EAP ディレクトリーに移動します。
Red Hat Decision Manager サーバーを設定するには、Red Hat Decision Manager をインストールした Red Hat JBoss EAP ディレクトリーを選択します。
- Name フィールドにサーバーの名前を指定して、設定ファイルが設定されていることを確認し、Finish をクリックします。
3.3.3. Git リポジトリーから Red Hat JBoss Developer Studio へのプロジェクトのインポート
Red Hat JBoss Developer Studio は、集中 Git アセットリポジトリーに接続するように設定できます。リポジトリーにはルール、モデル、関数、およびプロセスが保存されます。
ローカルの Git リポジトリーをインポートする、またはリモート Git リポジトリーのクローンを作成することができます。
3.3.4. リモート Git リポジトリーのクローン作成
Git リポジトリーのクローンを作成して Red Hat JBoss Developer Studio で使用できます。
前提条件
クローンを作成するリモート Git リポジトリーへのアクセスパーミッション
手順
- Red Hat JBoss Developer Studio の Server タブからサーバーを選択し、Start アイコンをクリックして選択したサーバーを起動します。
セキュアシェルサーバーがまだ実行されていなければ、ターミナルに以下のコマンドを入力してサーバーを起動します。
/sbin/service sshd start
/sbin/service sshd start
Copy to Clipboard Copied! 注記このコマンドは、Linux および Apple Macintosh 固有のものです。これらのプラットフォームで
sshd
がすでに起動していると、このコマンドに失敗しますが、その場合はこのステップを無視しても問題ありません。- Red Hat JBoss Developer Studio で File → Import… を選択し、Git フォルダーに移動します。Git フォルダーを開き、Projects from Git を選択して Next をクリックします。
- リポジトリーのソースに Clone URI を選択し、Next をクリックします。
- 次のウィンドウで Git リポジトリーの詳細を入力して、次へ をクリックします。
- 次のウインドウでインポートするブランチを選択し、Next をクリックします。
- このプロジェクトのローカルストレージを定義するために、空ではないディレクトリーを入力 (または選択) して設定を変更し、Next をクリックします。
- 次のウィンドウでプロジェクトを一般プロジェクトとしてインポートし、Next をクリックします。
- このプロジェクトに名前を付け、Finish をクリックします。
3.3.5. ローカル Git リポジトリーのインポート
ローカルの Git リポジトリーをインポートして Red Hat JBoss Developer Studio で使用することができます。
手順
- Server タブからサーバーを選択し、Start アイコンをクリックしてサーバーを起動します。
- Red Hat JBoss Developer Studio で File → Import… を選択し、Git フォルダーに移動します。Git フォルダーを開き、Projects from Git を選択して Next をクリックします。
- リポジトリーのソースに Existing local repository を選択し、Next をクリックします。
- 使用可能なリポジトリーの一覧から設定するリポジトリーを選択し、Next をクリックします。
- 表示されたダイアログウィンドウで、Wizard for project import グループから Import as general project ラジオボタンを選択し、Next をクリックします。
- このプロジェクトに名前を付け、Finish をクリックします。
第4章 Red Hat Decision Manager におけるクラスター化 (デザインタイム開発環境向け)
本セクションは、Git リポジトリーをクラスター化する必要がある Decision Central の開発環境に主眼を置いています。Decision Server の実稼働環境では、クラスター環境を構築する必要はありません。
Red Hat では、デザインタイム開発環境向けに、2 つまたはそれ以上のコンピューターをクラスター化した高可用性クラスター環境の構築について検討することを推奨します。これにより、協調作業が促進され高可用性が得られます。
たとえば、クラスター化が設定されている場合、開発者 X が Decision Central ノード 1 でルールを作成すると、Decision Central ノード 2 で作業中の開発者 Y がそのルールを見ることができます。さらに、クラスター環境の各ノードで作業中の開発者全員が、同一コンテンツを同期された状態で見ることができます。
また、クラスター化によりルールの開発環境に高可用性がもたらされます。開発者 X がノード 1 で作業中にそのノードに異常が発生したとしても、開発者 X の作業内容が維持されクラスター環境のどのノードからでもの内容にアクセスすることができます。
以下のセクションでは、クラスター化された Red Hat Decision Manager 環境を構築する方法について説明します。
4.1. Elasticsearch の設定
Elasticsearch は、スケーラビリティーに優れたオープンソースの全文検索および解析エンジンです。これにより、大量のデータを素早くほぼリアルタイムに保存、検索、および解析できます。Red Hat Decision Manager のクラスター環境では、ノード全体にわたる複雑な検索を効率的に実施できます。Elasticsearch は、クラスター環境のメインノードに設定します。
手順
- Elasticsearch のインストールファイルをダウンロードして展開します。
elasticsearch/config/elasticsearch.yml
ファイルの内容を以下のように置き換えます。ここで、<MAIN_NODE_IP>
はクラスターのメインノードの IP アドレスです。cluster.name: kie-cluster transport.host: <MAIN_NODE_IP> http.host: <MAIN_NODE_IP> transport.tcp.port: 9300 xpack.security.enabled: false discovery.zen.minimum_master_nodes: 1
cluster.name: kie-cluster transport.host: <MAIN_NODE_IP> http.host: <MAIN_NODE_IP> transport.tcp.port: 9300 xpack.security.enabled: false discovery.zen.minimum_master_nodes: 1
Copy to Clipboard Copied! 以下のプラグインをインストールします。
Linux または UNIX ベースのシステムの場合は、以下のように入力します。
./bin/elasticsearch-plugin install x-pack
./bin/elasticsearch-plugin install x-pack
Copy to Clipboard Copied! Windows の場合は、以下のように入力します。
bin\elasticsearch-plugin.bat install x-pack
bin\elasticsearch-plugin.bat install x-pack
Copy to Clipboard Copied!
メインノードで Elasticsearch を実行します。
Linux または UNIX ベースのシステムの場合は、以下のように入力します。
./bin/elasticsearch
./bin/elasticsearch
Copy to Clipboard Copied! Windows の場合は、以下のように入力します。
bin\elasticsearch.bat
bin\elasticsearch.bat
Copy to Clipboard Copied!
4.2. ActiveMQ JMS ブローカーのアクティブ化
Elasticsearch をインストールしたら、クラスターのメインノードで ActiveMQ JMS ブローカーをアクティブ化する必要があります。
前提条件
クラスターのメインノードにインストールされた Elasticsearch
手順
EAP_HOME/standalone/configuration/standalone.xml
ファイルに以下のプロパティーを追加します。-
socket-binding-group 要素に
<socket-binding name="activemq" port="61616"/>
を追加します。 -
messaging-activemq サブシステム要素の
<server name="default">
に、<remote-acceptor name="activemq-acceptor" socket-binding="activemq"/>
を追加します。
-
socket-binding-group 要素に
- クラスターの各ノードについて、「クラスターノードへの Decision Central のインストール」に記載のステップをすべて実施します。
4.3. クラスターノードへの Decision Central のインストール
本セクションのステップをすべて実施して、クラスターの各ノードに Decision Central をインストールして実行します。
前提条件
- すべての Red Hat Decision Manager ノードがアクセスできる NFS マウントしたディレクトリーが利用可能
- クラスターのメインノードにインストールされた Elasticsearch
- クラスターのメインノードでアクティブ化した ActiveMQ JMS ブローカー
手順
- クラスターの各ノード上に Decision Central をインストールします。Decision Central のインストールの詳細については、「2章Red Hat Decision Manager のインストール」を参照してください。
./standalone.xml
ファイルの以下のプロパティーを編集します。ここで、-
<MAIN_NODE>
はクラスターのメインノードの IP アドレスです -
<JMS_BROKER_USER>
は JMS ブローカー用のユーザー名です <JMS_BROKER_PASSWORD>
は JMS ブローカー用のパスワードです<system-properties> <property name="org.uberfire.nio.git.dir" value=" <niogit_dir_on_shared_nfs>"/> <property name="appformer-cluster" value="true"/> <property name="appformer-jms-url" value="tcp://<MAIN_NODE_IP>:61616"/> <property name="appformer-jms-username" value="<JMS_BROKER_USER>"/> <property name="appformer-jms-password" value="<JMS_BROKER_PASSWORD>"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.index" value="elastic"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.elastic.port" value="9300"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.elastic.host" value="<MAIN_NODE_IP>"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.elastic.cluster" value="kie-cluster"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.elastic.retries" value="10"/> </system-properties>
<system-properties> <property name="org.uberfire.nio.git.dir" value=" <niogit_dir_on_shared_nfs>"/> <property name="appformer-cluster" value="true"/> <property name="appformer-jms-url" value="tcp://<MAIN_NODE_IP>:61616"/> <property name="appformer-jms-username" value="<JMS_BROKER_USER>"/> <property name="appformer-jms-password" value="<JMS_BROKER_PASSWORD>"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.index" value="elastic"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.elastic.port" value="9300"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.elastic.host" value="<MAIN_NODE_IP>"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.elastic.cluster" value="kie-cluster"/> <property name="org.appformer.ext.metadata.elastic.retries" value="10"/> </system-properties>
Copy to Clipboard Copied!
-
クラスター環境のメインノードにインストールした Red Hat JBoss EAP において、
admin
ロールを持つユーザーを作成します。この時、ユーザー名およびパスワードは、前のステップで作成した <JMS_BROKER_USER> および <JMS_BROKER_PASSWORD> の値と一致させます。<MAIN_NODE_EAP_HOME>/bin/./add-user.sh -a --user <JMS_BROKER_USER> --password <JMS_BROKER_USER> --role admin
$ <MAIN_NODE_EAP_HOME>/bin/./add-user.sh -a --user <JMS_BROKER_USER> --password <JMS_BROKER_USER> --role admin
Copy to Clipboard Copied! Decision Central を起動するには、クラスターの各ノードにおいて以下のコマンドのいずれかを入力します。
Linux または UNIX ベースのシステムの場合:
EAP_HOME/bin/standalone.sh
EAP_HOME/bin/standalone.sh
Copy to Clipboard Copied! Windows の場合:
EAP_HOME\bin\standalone.bat
EAP_HOME\bin\standalone.bat
Copy to Clipboard Copied!
第5章 Red Hat Decision Manager システムの検証
Red Hat Decision Manager をインストールしたら、アセットを作成してシステムが機能していることを検証します。
手順
以下のコマンドを入力して Decision Server を起動します。
EAP_HOME/bin/standalone.sh
EAP_HOME/bin/standalone.sh
Copy to Clipboard Copied! Web ブラウザーで
localhost:8080/decision-central
と入力します。Red Hat Decision Manager をドメイン名から実行するように設定している場合は、以下のようにlocalhost
をドメイン名に置き換えます。http://www.example.com:8080/decision-central
Red Hat Decision Manager をクラスター環境で実行するように設定している場合は、以下のように
localhost
を特定ノードの IP アドレスに置き換えます。- インストール時に作成した管理者ユーザーの認証情報を入力します。Decision Central ホームページが表示されます。
- Menu → Design → Projects の順に選択します。
- Try Samples をクリックします。
- mortgages をクリックします。Assets ウィンドウが表示されます。
- Create New Asset をクリックします。
- Data Object を選択します。
- Name フィールドに MyDataObject と入力し、OK をクリックします。
- Spaces → myteam → mortgages の順にクリックし、MyDataObject がアセットリストにあることを確認します。
クラスター化したシステムを検証する場合は、以下の URL を入力します。ここで、
<node_IP_address>
は別のノードのアドレスです。MyDataObject アセットを作成した Decision Central で使用したものと同じ認証情報を入力します。- Menu → Design → Projects の順に選択します。
- mortgages プロジェクトを選択します。
- MyDataObject がアセットリストにあることを確認します。
- MyDataObject を削除します。
第6章 Decision Central のカスタマイズ
6.1. Decision Central ログインページのカスタマイズ
個別のビジネスニーズに合わせて、Decision Central のログインページをカスタマイズできます。これには、企業のロゴやプロジェクトロゴが含まれます。
手順
- Red Hat JBoss EAP を起動し、Web ブラウザーで Decision Central を開きます。
-
Red Hat Decision Manager システムの
EAP_HOME/standalone/deployments/decision-central.war/img/
ディレクトリーに移動します。 -
ログインページの右上隅に表示される企業のロゴを変更するには、デフォルト画像
login-screen-logo.png
を PNG 形式の新しい画像に置き換えます。 -
User name および Password フィールドの上に表示されるプロジェクトロゴを変更するには、デフォルト画像
RHDM_Logo.svg
を新しい SVG ファイルに置き換えます。 - ログインページすべてを強制的に再読込みし、キャッシュを消去して変更を表示します。たとえば、Linux および Windows の多くの Web ブラウザーでは、Ctrl+F5 を押します。
6.2. Decision Central アプリケーションヘッダーのカスタマイズ
個別のビジネスニーズに合わせて、Decision Central のアプリケーションヘッダーをカスタマイズすることができます。
- Red Hat JBoss EAP を起動し、Web ブラウザーで Decision Central を開き、ご自分のユーザー認証情報でログインします。
-
SVG 形式の新しいアプリケーションヘッダー画像を、Red Hat Decision Manager システムの
EAP_HOME/standalone/deployments/decision-central.war/banner/
ディレクトリーにコピーします。 -
テキストエディターで
EAP_HOME/standalone/deployments/decision-central.war/banner/banner.html
ファイルを開きます。 banner.html
ファイルで以下の<img>
タグを編集し、新しいヘッダー画像の名前を指定します。<img src="banner/logo.svg"/>
<img src="banner/logo.svg"/>
Copy to Clipboard Copied! - ログインページすべてを強制的に再読込みし、キャッシュを消去して変更を表示します。たとえば、Linux および Windows の多くの Web ブラウザーでは、Ctrl+F5 を押します。
第7章 Red Hat Decision Manager と Red Hat Single Sign-On の統合
Red Hat Single Sign-On (RH-SSO) はシングルサインオンソリューションで、これを使用してブラウザーアプリケーションと REST Web サービス、および Git へのアクセスのセキュリティーを確保できます。本章では、RH-SSO と Red Hat Decision Manager を統合してこの機能を活用する方法を説明します。
RH-SSO と統合すると、Red Hat Decision Manager 向けに SSO と IDM (アイデンティー管理) の統合環境を利用できます。RH-SSO のセッション管理機能により、1 度認証するだけで、Web 上でさまざまな Red Hat Decision Manager 環境を使用できます。
RH-SSO の詳しい情報は RH-SSO のドキュメント を参照してください。
RH-SSO 統合ポイント
以下の統合ポイントを使用して Decision Server と RH-SSO を統合できます。
RH-SSO サーバーを使用した Red Hat Decision Manager の認証
RH-SSO を使用して Red Hat Decision Manager を認証するには、Red Hat Decision Manager の Web クライアントとリモートサービスの両方を RH-SSO によりセキュア化する必要があります。この統合により、RH-SSO を使用して Web インターフェースまたはリモートサービスコンシューマーのいずれかで Red Hat Decision Manager に接続することができます。
RH-SSO サーバーを使用した Decision Server の認証
サーバー認証に Web インターフェースが提供されないので、RH-SSO を使用して Red Hat Decision Manager の Decision Server を認証するには、Decision Server が提供するリモートサービスをセキュア化する必要があります。これにより、任意の Red Hat Decision Manager リモートサービスコンシューマー (ユーザーまたはサービス) が RH-SSO を使用して認証できます。
RH-SSO サーバーを使用したサードパーティークライアントの認証
RH-SSO サーバーを使用してサードパーティークライアントを認証するには、サードパーティークライアントが RH-SSO を使用して自身を認証し、Red Hat Decision Manager および Decision Server が提供する REST API またはリモートファイルシステムサービスなどのリモートサービスエンドポイントを消費する必要があります。
以下のセクションでは、これらの統合ポイントを使用して RH-SSO 統合を行う方法について説明します。
7.1. RH-SSO を使用した Red Hat Decision Manager の認証
RH-SSO を使用して Red Hat Decision Manager を認証するには、以下の手順を実施します。
- RH-SSO サーバーに Red Hat Decision Manager のレルムクライントを設定して実行する。
- Red Hat JBoss EAP の RH-SSO クライアントアダプターをインストールして設定する。
- RH-SSO を使用して Red Hat Decision Manager リモートサービスのセキュリティーを確保する。
7.1.1. RH-SSO への Red Hat Decision Manager レルムクライントの設定
セキュリティーレルムは、異なるアプリケーションリソースのアクセスを制限するのに使用します。RH-SSO インスタンスが非公開か他の製品と共有されているかにかかわらず、新規レルムを作成する必要があります。マスターレルムを、スーパー管理者がシステムのレルムを作成して管理する場所として維持できます。他の製品システムと共有されている RH-SSO インスタンスと統合して、これらのアプリケーションとのシングルサインオンを行うためには、これらのアプリケーションはすべて同じレルムを使用する必要があります。
手順
- Red Hat カスタマーポータルの「Software Downloads」セクションから RH-SSO をダウンロードします。
基本的な RH-SSO のスタンドアロンサーバーをインストールして設定します。インストールおよび設定は、『Red Hat Single Sign On Getting Started Guide』の「Install and Boot」の章に記載された手順に従ってください。実稼働環境の設定については、Red Hat Single Sign On の『Server Administration Guide』を参照してください。
注記同じシステム上で RH-SSO と Red Hat Decision Manager サーバーの両方を実行する場合には、以下の手段のいずれかによりポートの競合を避けてください。
以下のように、
RHSSO_HOME/standalone/configuration/standalone.xml
ファイルを更新して、ポートのオフセットを 100 に設定する。<socket-binding-group name="standard-sockets" default-interface="public" port-offset="${jboss.socket.binding.port-offset:100}">
<socket-binding-group name="standard-sockets" default-interface="public" port-offset="${jboss.socket.binding.port-offset:100}">
Copy to Clipboard Copied! 環境変数を使用してサーバーを実行する。
bin/standalone.sh -Djboss.socket.binding.port-offset=100
bin/standalone.sh -Djboss.socket.binding.port-offset=100
Copy to Clipboard Copied!
RH-SSO サーバーを起動し、
RHSSO_HOME/bin
から RH-SSO を設定します。./standalone.sh
./standalone.sh
Copy to Clipboard Copied! RH-SSO サーバーが起動したら、Web ブラウザーで http://localhost:8180/auth/admin にアクセスし、RH-SSO のインストール時に作成した管理者の認証情報を使用してログインします。初回のログイン時に、新規ユーザー登録フォームで初期ユーザーを設定することができます。
- RH-SSO 管理コンソールで、Realm Settings メニューアイテムをクリックします。
Realm Settings ページで Add Realm をクリックします。
Add realm ページが表示されます。
- Add realm ページで、レルムの名前を指定して Create をクリックします。
Clients メニューアイテムをクリックし、Create をクリックします。
Add Client ページが表示されます。
Add Client ページで、以下のようにレルム用の新規クライアント作成に必要な情報を指定します。
- Client ID: kie
- Client protocol: openid-connect
- Root URL: http://localhost:8080/decision-central
Save をクリックして変更を保存します。
作成した新規クライアントの Access Type は、デフォルトでは
public
に設定されています。この設定をconfidential
に変更します。この時点で、RH-SSO サーバーに Red Hat Decision Manager アプリケーションのレルムおよびクライアントが設定され、
localhost:8180
で HTTP 接続をリッスンした状態で実行されます。このレルムは Red Hat Decision Manager アプリケーションに異なるユーザー、ロール、セッションを提供します。
7.1.2. Red Hat JBoss EAP の RH-SSO クライアントアダプターの設定
Red Hat JBoss EAP の RH-SSO クライアントアダプターを設定するには、Red Hat JBoss EAP の RH-SSO アダプターをインストールし、続いて Red Hat Decision Manager アプリケーションおよび RH-SSO クライアントアダプターを設定します。
手順
Install Red Hat JBoss EAP 7.1.
See chapter Installing Red Hat JBoss EAP in the Red Hat JBoss Enterprise Application Platform Installation Guide.
新規にインストールした Red Hat JBoss EAP ホームに Red Hat Decision Manager をインストールします。
standalone.xml
ファイルに変更を加えて RH-SSO アダプターを設定してから Red Hat Decision Manager を展開すると、RH-SSO アダプターの設定が上書きされて失われる可能性があります。- Red Hat カスタマーポータル から Red Hat JBoss EAP アダプターをダウンロードします。
- アダプターを展開してインストールします。インストールの説明は、『Red Hat Single Sign On Securing Applications and Services Guide』の「JBoss EAP Adapter」セクションを参照してください。
-
Go to
EAP_HOME/standalone/configuration
and open thestandalone.xml
andstandalone-full.xml
files. Delete the<single-sign-on/>
element from both of the files.
手順
Red Hat JBoss EAP システムの
EAP_HOME/standalone/configuration
ディレクトリーに移動し、standalone.xml
ファイルを編集して RH-SSO サブシステム設定を追加します。以下に例を示します。<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:keycloak:1.1"> <secure-deployment name="decision-central.war"> <realm>demo</realm> <realm-public-key>MIGfMA0GCSqGSIb3DQEBAQUAA4GNADCBiQKBgQCrVrCuTtArbgaZzL1hvh0xtL5mc7o0NqPVnYXkLvgcwiC3BjLGw1tGEGoJaXDuSaRllobm53JBhjx33UNv+5z/UMG4kytBWxheNVKnL6GgqlNabMaFfPLPCF8kAgKnsi79NMo+n6KnSY8YeUmec/p2vjO2NjsSAVcWEQMVhJ31LwIDAQAB</realm-public-key> <auth-server-url>http://localhost:8180/auth</auth-server-url> <ssl-required>external</ssl-required> <enable-basic-auth>true</enable-basic-auth> <resource>kie</resource> <credential name="secret">759514d0-dbb1-46ba-b7e7-ff76e63c6891</credential> <principal-attribute>preferred_username</principal-attribute> </secure-deployment> </subsystem>
<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:keycloak:1.1"> <secure-deployment name="decision-central.war"> <realm>demo</realm> <realm-public-key>MIGfMA0GCSqGSIb3DQEBAQUAA4GNADCBiQKBgQCrVrCuTtArbgaZzL1hvh0xtL5mc7o0NqPVnYXkLvgcwiC3BjLGw1tGEGoJaXDuSaRllobm53JBhjx33UNv+5z/UMG4kytBWxheNVKnL6GgqlNabMaFfPLPCF8kAgKnsi79NMo+n6KnSY8YeUmec/p2vjO2NjsSAVcWEQMVhJ31LwIDAQAB</realm-public-key> <auth-server-url>http://localhost:8180/auth</auth-server-url> <ssl-required>external</ssl-required> <enable-basic-auth>true</enable-basic-auth> <resource>kie</resource> <credential name="secret">759514d0-dbb1-46ba-b7e7-ff76e63c6891</credential> <principal-attribute>preferred_username</principal-attribute> </secure-deployment> </subsystem>
Copy to Clipboard Copied! この例で、
-
secure-deployment name
は、アプリケーションの WAR ファイルの名前です。 -
realm
は、使用するアプリケーション用に作成したレルムの名前です。 -
realm-public-key
は、作成したレルムの公開鍵です。この鍵は、RH-SSO 管理コンソールで作成したレルムの Realm settings ページの Keys タブで確認することができます。realm-public-key
の値を指定しない場合は、サーバーが自動的に取得します。 -
auth-server-url
は、RH-SSO 認証サーバーの URL です。 -
enable-basic-auth
は、クライアントがトークンベースと基本認証アプローチの両方を使用して要求を実行できるように、基本認証メカニズムを有効にする設定です。 -
resource
は、作成したクライアントの名前です。 -
credential name
は、作成したクライアントの秘密鍵です。この鍵は、RH-SSO 管理コンソールの Clients ページの Credentials タブで確認することができます。 principal-attribute
は、ユーザーのログイン名です。この値を指定しないと、ユーザー名ではなくユーザー ID がアプリケーションに表示されます。注記RH-SSO サーバーは、ユーザー名を小文字に変換します。そのため、RH-SSO と統合した後には、Red Hat Decision Manager ではユーザー名が小文字で表示されます。ビジネスプロセスでユーザー名が大文字でハードコード化されている場合には、アプリケーションが大文字のユーザー名を識別できない場合があります。
-
EAP_HOME/bin/
に移動し、以下のコマンドを入力して Red Hat JBoss EAP サーバーを起動します。./standalone.sh
./standalone.sh
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RH-SSO セキュリティーサブシステムを使用するようにアプリケーションの WAR ファイルを更新して、Red Hat JBoss EAP の RH-SSO アダプターを設定することもできます。ただし Red Hat では、RH-SSO サブシステムからアダプターを設定することを推奨します。つまり、設定を各 WAR ファイルに適用するのではなく、Red Hat JBoss EAP の設定を更新します。
7.1.3. 新規ユーザーの追加
新規ユーザーを追加して Red Hat Decision Manager にアクセスするためのロールを割り当てるには、以下の手順を実施します。
- RH-SSO 管理コンソールにログインして、ユーザーを追加するレルムを開きます。
Manage セクションで Users メニューアイテムをクリックします。
Users という名前の空のユーザー一覧のページが表示されます。
空のユーザー一覧で Add User ボタンをクリックして、新規ユーザーの作成を開始します。
Add user ページが表示されます。
- Add user ページでユーザー情報を指定して、Save をクリックします。
- Credentials タブで新規パスワードを設定します。
admin
またはanalyst
ロールなど、Red Hat Decision Manager へのアクセスが許可されるロールの 1 つを新規ユーザーに割り当てます。Roles セクションの Realm Roles タブで、このロールをレルムロールとして定義します。
- Users ページの Role Mappings タブをクリックしてロールを割り当てます。
これで、Decision Server を起動した後に Decision Central にログインできるようになります。
7.1.4. RH-SSO を使用した Red Hat Decision Manager リモートサービスのセキュリティー確保
Red Hat Decision Manager は、リモート API を使用してサードパーティークライアントが消費可能なリモートサービスエンドポイントを各種提供します。RH-SSO でこれらのサービスを認証するには、BasicAuthSecurityFilter
と呼ばれるセキュリティーフィルターを無効化する必要があります。
手順
アプリケーションデプロイメント記述子ファイル (
WEB-INF/web.xml
) を開き、以下の変更を加えます。以下の行を削除して、
org.uberfire.ext.security.server.BasicAuthSecurityFilter
クラスのサーブレットフィルターとマッピングを削除します。<filter> <filter-name>HTTP Basic Auth Filter</filter-name> <filter-class>org.uberfire.ext.security.server.BasicAuthSecurityFilter</filter-class> <init-param> <param-name>realmName</param-name> <param-value>KIE Workbench Realm</param-value> </init-param> </filter> <filter-mapping> <filter-name>HTTP Basic Auth Filter</filter-name> <url-pattern>/rest/*</url-pattern> <url-pattern>/maven2/*</url-pattern> <url-pattern>/ws/*</url-pattern> </filter-mapping>
<filter> <filter-name>HTTP Basic Auth Filter</filter-name> <filter-class>org.uberfire.ext.security.server.BasicAuthSecurityFilter</filter-class> <init-param> <param-name>realmName</param-name> <param-value>KIE Workbench Realm</param-value> </init-param> </filter> <filter-mapping> <filter-name>HTTP Basic Auth Filter</filter-name> <url-pattern>/rest/*</url-pattern> <url-pattern>/maven2/*</url-pattern> <url-pattern>/ws/*</url-pattern> </filter-mapping>
Copy to Clipboard Copied! 以下の行を追加して、フィルターマッピングから削除した url-patterns の
security-constraint
を追加します。<security-constraint> <web-resource-collection> <web-resource-name>remote-services</web-resource-name> <url-pattern>/rest/*</url-pattern> <url-pattern>/maven2/*</url-pattern> <url-pattern>/ws/*</url-pattern> </web-resource-collection> <auth-constraint> <role-name>rest-all</role-name> <role-name>rest-project</role-name> <role-name>rest-deployment</role-name> <role-name>rest-process</role-name> <role-name>rest-process-read-only</role-name> <role-name>rest-task</role-name> <role-name>rest-task-read-only</role-name> <role-name>rest-query</role-name> <role-name>rest-client</role-name> </auth-constraint> </security-constraint>
<security-constraint> <web-resource-collection> <web-resource-name>remote-services</web-resource-name> <url-pattern>/rest/*</url-pattern> <url-pattern>/maven2/*</url-pattern> <url-pattern>/ws/*</url-pattern> </web-resource-collection> <auth-constraint> <role-name>rest-all</role-name> <role-name>rest-project</role-name> <role-name>rest-deployment</role-name> <role-name>rest-process</role-name> <role-name>rest-process-read-only</role-name> <role-name>rest-task</role-name> <role-name>rest-task-read-only</role-name> <role-name>rest-query</role-name> <role-name>rest-client</role-name> </auth-constraint> </security-constraint>
Copy to Clipboard Copied!
- 変更を保存します。
7.1.5. RH-SSO を使用した Red Hat Decision Manager ファイルシステムサービスのセキュリティー確保
ファイルシステムなど、他のリモートサービス (例: リモート GIT サービス) を消費するには、正しい RH-SSO ログインモジュールを指定する必要があります。最初に、JSON 設定ファイルを生成します。
手順
- http://localhost:8080/auth/admin から RH-SSO 管理コンソール に移動します。
- Clients をクリックします。
以下の設定で新規クライアントを作成します。
-
Client ID は
kie-git
に設定します。 -
Access Type は
confidential
に設定します。 - Standard Flow Enabled オプションを無効化します。
- Direct Access Grants Enabled オプションを有効化します。
-
Client ID は
- Save をクリックします。
- クライアント設定画面上部にある Installation タブをクリックして、Format Option に Keycloak OIDC JSON を選択します。
- Download をクリックします。
ダウンロードした JSON ファイルを、サーバーのファイルシステム内でアクセス可能なディレクトリーに移動するか、アプリケーションクラスパスに追加します。
詳しい情報は、Keycloak の『Securing Applications and Services Guide』の「JAAS plugin」の章を参照してください。
JSON 設定ファイルを正常に生成してダウンロードしたら、正しい RH-SSO ログインモジュールを EAP_HOME/standalone/configuration/standalone.xml
ファイルで指定します。デフォルトでは、Red Hat Decision Manager のセキュリティードメインは other
に設定されています。このセキュリティードメインの login-module
のデフォルト値を、以下の例で示す値に置き換えます。
<security-domain name="other" cache-type="default"> <authentication> <login-module code="org.keycloak.adapters.jaas.DirectAccessGrantsLoginModule" flag="required"> <module-option name="keycloak-config-file" value="$EAP_HOME/kie-git.json"/> </login-module> </authentication> </security-domain>
<security-domain name="other" cache-type="default">
<authentication>
<login-module code="org.keycloak.adapters.jaas.DirectAccessGrantsLoginModule" flag="required">
<module-option name="keycloak-config-file" value="$EAP_HOME/kie-git.json"/>
</login-module>
</authentication>
</security-domain>
module-option
要素で指定した JSON ファイルには、リモートサービスのセキュリティーを確保するために使用するクライアントが含まれます。module-option
要素の $EAP_HOME/kie-git.json
の値を、この JSON 設定ファイルの絶対パスまたはクラスパス (classpath:/EXAMPLE_PATH/kie-git.json
) に置き換えます。
この時点で RH-SSO サーバーで認証されたすべてのユーザーは、内部 GIT リポジトリーのクローンを作成することができます。以下のコマンドの USER_NAME を、admin
などの RH-SSO ユーザーに変更します。
git clone ssh://USER_NAME@localhost:8001/system
git clone ssh://USER_NAME@localhost:8001/system
7.1.6. RH-SSO のユーザーおよびグループ管理の有効化
本セクションでは、Decision Central を使用して RH-SSO に保存されたユーザーおよびグループを管理する方法について説明します。
手順
以下のライブラリーが
WEB-INF/lib
ディレクトリーにあることを確認します。uberfire-security-management-api-<latest_artifact_version>.jar uberfire-security-management-backend-<latest_artifact_version>.jar uberfire-security-management-keycloak-<latest_artifact_version>.jar keycloak-core-<latest_artifact_version>.jar keycloak-common-<latest_artifact_version>.jar
uberfire-security-management-api-<latest_artifact_version>.jar uberfire-security-management-backend-<latest_artifact_version>.jar uberfire-security-management-keycloak-<latest_artifact_version>.jar keycloak-core-<latest_artifact_version>.jar keycloak-common-<latest_artifact_version>.jar
Copy to Clipboard Copied! サードパーティーセキュリティー JAR ファイルを削除します。以下に例を示します。
uberfire-security-management-wildfly-<latest_artifact_version>.jar uberfire-security-management-tomcat-<latest_artifact_version>.jar
uberfire-security-management-wildfly-<latest_artifact_version>.jar uberfire-security-management-tomcat-<latest_artifact_version>.jar
Copy to Clipboard Copied! WEB-INF/classes/security-management.properties
ファイルの内容全体を、以下の内容に置き換えます。org.uberfire.ext.security.management.api.userManagementServices=KCCredentialsUserManagementService org.uberfire.ext.security.management.keycloak.authServer=http://localhost:8081/auth org.uberfire.ext.security.management.keycloak.realm=demo org.uberfire.ext.security.management.keycloak.user=admin org.uberfire.ext.security.management.keycloak.password=admin org.uberfire.ext.security.management.keycloak.clientId=kie org.uberfire.ext.security.management.keycloak.clientSecret=759514d0-dbb1-46ba-b7e7-ff76e63c6891
org.uberfire.ext.security.management.api.userManagementServices=KCCredentialsUserManagementService org.uberfire.ext.security.management.keycloak.authServer=http://localhost:8081/auth org.uberfire.ext.security.management.keycloak.realm=demo org.uberfire.ext.security.management.keycloak.user=admin org.uberfire.ext.security.management.keycloak.password=admin org.uberfire.ext.security.management.keycloak.clientId=kie org.uberfire.ext.security.management.keycloak.clientSecret=759514d0-dbb1-46ba-b7e7-ff76e63c6891
Copy to Clipboard Copied! 注記WEB-INF/classes/security-management.properties
ファイルが存在しない場合は、そのファイルを作成します。/META-INF/jboss-deployment-structure.xml
ファイルにおいて、以下の依存関係および除外を編集します。<dependencies> <module name="org.jboss.resteasy.resteasy-jackson-provider" services="import"/> </dependencies> <exclusions> <module name="org.jboss.resteasy.resteasy-jackson2-provider"/> </exclusions>
<dependencies> <module name="org.jboss.resteasy.resteasy-jackson-provider" services="import"/> </dependencies> <exclusions> <module name="org.jboss.resteasy.resteasy-jackson2-provider"/> </exclusions>
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7.2. RH-SSO を使用した Decision Server の認証
Red Hat Decision Manager の Decision Server は、サードパーティークライアントの REST API を提供します。Decision Server と RH-SSO を統合して、サードパーティークライアントのアイデンティー管理を RH-SSO サーバーに委譲することができます。
Red Hat Decision Manager のレルムクライアントを作成して、Red Hat JBoss EAP の RH-SSO クライアントアダプターを設定したら、同じステップを繰り返して、Decision Server と RH-SSO を統合できます。
7.2.1. RH-SSO における Decision Server クライアントの作成
RH-SSO 管理コンソールを使用して、既存のレルムに新規クライアントを作成することができます。
手順
- RH-SSO 管理コンソールで作成したセキュリティーレルムを開きます。
Clients メニューアイテムをクリックし、Create をクリックします。
Add Client ページが表示されます。
Add Client ページで、以下のようにレルム用の新規クライアント作成に必要な情報を指定します。
- Client ID: kie-execution-server
- Root URL: http://localhost:8080/kie-server
- Client protocol: openid-connect
Save をクリックして変更を保存します。
新規クライアントの Access Type は、デフォルトでは
public
に設定されています。この設定をconfidential
に変更して、もう一度 Save をクリックします。- Credentials タブに移動して秘密鍵をコピーします。秘密鍵は、次のセクションで kie-execution-server クライアントを設定するのに必要です。
7.2.2. クライアントアダプターおよび Decision Server のインストールおよび設定
Decision Server のリモートサービスエンドポイントを使用するには、最初に RH-SSO 管理コンソールで kie-server
ロールを作成して割り当てる必要があります。
Decision Server を Red Hat Decision Manager とは別のアプリケーションサーバーにデプロイした場合には、第 2 サーバー にも RH-SSO をインストールして設定します。
手順
Red Hat JBoss EAP システムの
EAP_HOME/standalone/configuration
に移動し、standalone.xml
ファイルを編集して RH-SSO サブシステム設定を追加します。以下に例を示します。<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:keycloak:1.1"> <secure-deployment name="kie-execution-server.war"> <realm>demo</realm> <realm-public-key>MIGfMA0GCSqGSIb3DQEBAQUAA4GNADCBiQKBgQCrVrCuTtArbgaZzL1hvh0xtL5mc7o0NqPVnYXkLvgcwiC3BjLGw1tGEGoJaXDuSaRllobm53JBhjx33UNv+5z/UMG4kytBWxheNVKnL6GgqlNabMaFfPLPCF8kAgKnsi79NMo+n6KnSY8YeUmec/p2vjO2NjsSAVcWEQMVhJ31LwIDAQAB</realm-public-key> <auth-server-url>http://localhost:8180/auth</auth-server-url> <ssl-required>external</ssl-required> <resource>kie-execution-server</resource> <enable-basic-auth>true</enable-basic-auth> <credential name="secret">03c2b267-7f64-4647-8566-572be673f5fa</credential> <principal-attribute>preferred_username</principal-attribute> </secure-deployment> </subsystem> <system-properties> <property name="org.kie.server.sync.deploy" value="false"/> </system-properties>
<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:keycloak:1.1"> <secure-deployment name="kie-execution-server.war"> <realm>demo</realm> <realm-public-key>MIGfMA0GCSqGSIb3DQEBAQUAA4GNADCBiQKBgQCrVrCuTtArbgaZzL1hvh0xtL5mc7o0NqPVnYXkLvgcwiC3BjLGw1tGEGoJaXDuSaRllobm53JBhjx33UNv+5z/UMG4kytBWxheNVKnL6GgqlNabMaFfPLPCF8kAgKnsi79NMo+n6KnSY8YeUmec/p2vjO2NjsSAVcWEQMVhJ31LwIDAQAB</realm-public-key> <auth-server-url>http://localhost:8180/auth</auth-server-url> <ssl-required>external</ssl-required> <resource>kie-execution-server</resource> <enable-basic-auth>true</enable-basic-auth> <credential name="secret">03c2b267-7f64-4647-8566-572be673f5fa</credential> <principal-attribute>preferred_username</principal-attribute> </secure-deployment> </subsystem> <system-properties> <property name="org.kie.server.sync.deploy" value="false"/> </system-properties>
Copy to Clipboard Copied! この例で、
-
secure-deployment name
は、アプリケーションの WAR ファイルの名前です。 -
realm
は、使用するアプリケーション用に作成したレルムの名前です。 -
realm-public-key
は、作成したレルムの公開鍵です。この鍵は、RH-SSO 管理コンソールで作成したレルムの Realm settings ページの Keys タブで確認することができます。この公開鍵の値を指定しない場合は、サーバーが自動的に取得します。 -
auth-server-url
は、RH-SSO 認証サーバーの URL です。 -
resource
は、作成したサーバークライアントの名前です。 -
enable-basic-auth
は、クライアントがトークンベースと基本認証アプローチの両方を使用して要求を実行できるように、基本認証メカニズムを有効にする設定です。 -
credential name
は、作成したサーバークライアントの秘密鍵です。この鍵は、RH-SSO 管理コンソールの Clients ページの Credentials タブで確認することができます。 -
principal-attribute
は、ユーザーのログイン名です。この値を指定しないと、ユーザー名ではなくユーザー ID がアプリケーションに表示されます。
-
-
standalone.xml
ファイルに加えた設定変更を保存します。 以下のコマンドを使用し、Red Hat JBoss EAP サーバーを再起動して Decision Server を実行します。
EXEC_SERVER_HOME/bin/standalone.sh -Dorg.kie.server.id=<ID> -Dorg.kie.server.user=<USER> -Dorg.kie.server.pwd=<PWD> -Dorg.kie.server.location=<LOCATION_URL> -Dorg.kie.server.controller=<CONTROLLER_URL> -Dorg.kie.server.controller.user=<CONTROLLER_USER> -Dorg.kie.server.controller.pwd=<CONTOLLER_PASSWORD>
EXEC_SERVER_HOME/bin/standalone.sh -Dorg.kie.server.id=<ID> -Dorg.kie.server.user=<USER> -Dorg.kie.server.pwd=<PWD> -Dorg.kie.server.location=<LOCATION_URL> -Dorg.kie.server.controller=<CONTROLLER_URL> -Dorg.kie.server.controller.user=<CONTROLLER_USER> -Dorg.kie.server.controller.pwd=<CONTOLLER_PASSWORD>
Copy to Clipboard Copied! 以下に例を示します。
EXEC_SERVER_HOME/bin/standalone.sh -Dorg.kie.server.id=kieserver1 -Dorg.kie.server.user=kieserver -Dorg.kie.server.pwd=password -Dorg.kie.server.location=http://localhost:8080/kie-execution-server/services/rest/server -Dorg.kie.server.controller=http://localhost:8080/decision-central/rest/controller -Dorg.kie.server.controller.user=kiecontroller -Dorg.kie.server.controller.pwd=password
EXEC_SERVER_HOME/bin/standalone.sh -Dorg.kie.server.id=kieserver1 -Dorg.kie.server.user=kieserver -Dorg.kie.server.pwd=password -Dorg.kie.server.location=http://localhost:8080/kie-execution-server/services/rest/server -Dorg.kie.server.controller=http://localhost:8080/decision-central/rest/controller -Dorg.kie.server.controller.user=kiecontroller -Dorg.kie.server.controller.pwd=password
Copy to Clipboard Copied! Decision Server を実行したら、サーバーの状態を確認することができます。以下のコマンドの
kieserver
はkie-server
ロールのユーザー名で、パスワードはpassword
です。curl http://kieserver:password@localhost:8080/kie-execution-server/services/rest/server/
curl http://kieserver:password@localhost:8080/kie-execution-server/services/rest/server/
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Red Hat Decision Manager と Decision Server 間の通信に、トークンベースの認証を使用することもできます。アプリケーションにおいて、(ユーザー名とパスワードではなく) 完全なトークンをアプリケーションサーバーのシステムプロパティーとして使用できます。ただし、トークンは自動的に更新されないので、アプリケーションの通信が行われている間トークンが失効しないようにする必要があります。トークンを取得する方法は「トークンベースの認証」を参照してください。
手順
-
トークンを使用して Decision Server を管理するように Red Hat Decision Manager を設定するには、
org.kie.server.token
プロパティーを設定します。 -
org.kie.server.user
およびorg.kie.server.pwd
プロパティーは設定しないでください。これで、Red Hat Decision Manager はAuthorization: Bearer $TOKEN
認証方法を使用します。
手順
-
トークンベースの認証を用いて REST API を使用する場合は、
org.kie.server.controller.token
プロパティーを設定します。 -
org.kie.server.controller.user
およびorg.kie.server.controller.pwd
プロパティーは設定しないでください。
Decision Server はトークンを更新できないので、寿命が長いトークンを使用してください。トークンの有効期限は、2038 年 1 月 19 日以降にならないようにしてください。セキュリティーのベストプラクティスをチェックし、お使いの環境に適したソリューションかどうかを確認してください。
7.3. RH-SSO を使用したサードパーティークライアントの認証
Red Hat Decision Manager または Decision Server が提供するさまざまなリモートサービスを使用するには、curl、wget、Web ブラウザー、またはカスタム REST クライアントなどのクライアントは、RH-SSO サーバー経由で認証して、要求を実行するための有効なトークンを取得する必要があります。リモートサービスを使用するには、認証済みのユーザーには以下のロールが割り当てられている必要があります。
-
rest-all
: Red Hat Decision Manager のリモートサービスを使用する場合 -
kie-server
: Decision Server のリモートサービスを使用する場合
RH-SSO 管理コンソールを使用してこれらのロールを作成し、リモートサービスを消費するユーザーに割り当てます。
クライアントは、以下のオプションのいずれかを使用して RH-SSO 経由で認証することができます。
- 基本認証 (クライアントがサポートしている場合)
- トークンベースの認証
7.3.1. 基本認証
RH-SSO クライアントアダプターの設定で Red Hat Decision Manager および Decision Server の両方に対する基本認証を有効にしている場合には、トークン付与/更新の呼び出しをせずにサービスを呼び出すことができます。以下に例を示します。
Web ベースのリモートリポジトリーエンドポイントの場合:
curl http://admin:password@localhost:8080/decision-central/rest/repositories
curl http://admin:password@localhost:8080/decision-central/rest/repositories
Copy to Clipboard Copied! Decision Server の場合:
curl http://admin:password@localhost:8080/kie-execution-server/services/rest/server/
curl http://admin:password@localhost:8080/kie-execution-server/services/rest/server/
Copy to Clipboard Copied!
7.3.2. トークンベースの認証
よりセキュアな認証オプションを希望される場合には、RH-SSO により付与されたトークンを使用して、Red Hat Decision Manager と Decision Server 両方のリモートサービスを使用できます。
手順
RH-SSO 管理コンソールで Clients メニューアイテムをクリックし、Create をクリックして新規クライアントを作成します。
Add Client ページが表示されます。
Add Client ページで、以下のようにレルム用の新規クライアント作成に必要な情報を指定します。
- Client ID: kie-remote
- Client protocol: openid-connect
- Save をクリックして変更を保存します。
Realm Settings でトークンの設定を変更します。
- RH-SSO 管理コンソールで、Realm Settings メニューアイテムをクリックします。
- Tokens タブをクリックします。
Access Token Lifespan の値を
15
分に変更します。このように設定することで、トークンを取得してから失効するまでに十分な余裕をもってサービスを呼び出すことができます。
- Save をクリックして変更を保存します。
リモートクライアントの公開クライアントを作成したら、以下のコマンドを使用して、RH-SSO サーバーのトークンエンドポイントに対して HTTP 要求を行いトークンを取得することができます。
RESULT=`curl --data "grant_type=password&client_id=kie-remote&username=admin&password=password" http://localhost:8180/auth/realms/demo/protocol/openid-connect/token`
RESULT=`curl --data "grant_type=password&client_id=kie-remote&username=admin&password=password" http://localhost:8180/auth/realms/demo/protocol/openid-connect/token`
Copy to Clipboard Copied! 上記のコマンドは、RH-SSO ユーザーで実行してください。詳しい情報は「新規ユーザーの追加」を参照してください。
RH-SSO サーバーから取得したトークンを表示するには、以下のコマンドを使用します。
TOKEN=`echo $RESULT | sed 's/.*access_token":"//g' | sed 's/".*//g'`
TOKEN=`echo $RESULT | sed 's/.*access_token":"//g' | sed 's/".*//g'`
Copy to Clipboard Copied!
このトークンを使用してリモートの呼び出しを認証できるようになります。たとえば、Red Hat Decision Manager の内部リポジトリーを確認するには、以下のようにトークンを使用します。
curl -H "Authorization: bearer $TOKEN" http://localhost:8080/decision-central/rest/repositories
curl -H "Authorization: bearer $TOKEN" http://localhost:8080/decision-central/rest/repositories
7.4. LDAP および SSL の Red Hat Decision Manager との統合
RH-SSO を用いて、LDAP および SSL を Red Hat Decision Manager と統合できます。LDAP および SSL を RH-SSO に対応させる設定については、『Red Hat Single Sign-On Server Administration Guide』を参照してください。
付録A バージョン情報
Documentation last updated on: Monday, October 1, 2018.