Red Hat OpenShift Container Platform での Red Hat Business Optimizer 向け従業員勤務表スターターアプリケーションのデプロイメントおよび使用
ガイド
概要
はじめに
ビジネスルールの作成者は、Red Hat Decision Manager ディストリビューションに含まれる employee-rostering
スタータープロジェクトを OpenShift に簡単にデプロイして、Red Hat Business Optimizer 機能をテストして操作できます。
前提条件
- デプロイした OpenShift 環境にアクセスできる。詳細は、使用する OpenShift 製品のドキュメンテーションを参照してください。
第1章 従業員勤務表スターターアプリケーションの概要
従業員勤務表スターターアプリケーションは、組織内のさまざまな場所に従業員を割り当てます。たとえば、アプリケーションを使用して、病院での看護師のシフト、さまざまな場所での警備勤務シフト、作業者の組み立てラインのシフトを割り当てます。
従業員勤務表を最適化するには、多くの変数を考慮する必要があります。たとえば、業務が異なれば、求められるスキルが異なります。また、従業員の中には、特定の時間帯に勤務できない場合や、特定の時間帯での勤務を希望する場合があります。
このスターターアプリケーションの Red Hat Business Optimizer ルールは、ハード制約およびソフト制約を使用します。最適化時に、従業員が勤務できない (または病欠の) 場合や、ある 1 つのシフト内の 2 つのスポットで働くことができない場合など、Red Hat Business Optimizer エンジンはハード制約に違反することができません。Red Hat Business Optimizer エンジンは、ソフト制約 (特定のシフトで勤務しないという従業員の希望など) を順守しようとしますが、最適なソリューションには違反が必要だと判断した場合は、違反することができます。
第2章 OpenShift での従業員勤務表スターターアプリケーションのインストールおよび起動
Red Hat Business Optimizer 従業員勤務表スターターアプリケーションは、OpenShift テンプレートまたはアドオンディストリビューションで提供されている provision.sh
シェルスクリプトを使用して、 Red Hat OpenShift Container Platform にデプロイできます。
OpenShift テンプレートを使用する場合、Red Hat OpenShift Container Platform は Red Hat リポジトリーからイメージを読み込んでデプロイします。このデプロイメントの方法は、テクノロジープレビュー機能となっています。
スクリプトを使用する場合には、アプリケーションのソースコードをローカルでビルドしてパッケージ化し、OpenShift 環境にアップロードしてデプロイします。Java 開発ツール (Java 開発キットおよび Maven) とバッシュシェルコマンドラインが利用できる場合は、この手法を使用できます。
デプロイしたアプリケーションでは、データはメモリーに保存され、Pod が再起動されるとデータはなくなります。
2.1. テンプレートを使用したアプリケーションのデプロイ
テンプレートを使用してアプリケーションをデプロイするには、まず、Red Hat Decision Manager のイメージストリームが利用でき、OpenShift レジストリー認証を設定します。その後、テンプレートをデプロイできます。
2.1.1. イメージストリームとイメージレジストリーの可用性確認
Red Hat OpenShift Container Platform で Red Hat Decision Manager コンポーネントをデプロイするには、OpenShift が Red Hat レジストリーから正しいイメージをダウンロードできるようにする必要があります。これらのイメージをダウンロードするには、OpenShift ではイメージの場所情報 (イメージストリーム と呼ばれる) が必要です。また、OpenShift は、お使いのサービスアカウントのユーザー名とパスワードを使用して Red Hat レジストリーへの認証が行われるように設定する必要があります。
OpenShift 環境のバージョンによっては、必要なイメージストリームが含まれている場合があります。イメージストリームが提供されているかどうかを確認する必要があります。デフォルトでイメージストリームが OpenShift に含まれている場合は、OpenShift インフラストラクチャーがレジストリー認証サーバー用に設定されているのであれば、使用できます。管理者は、OpenShift 環境のインストール時に、レジストリーの認証設定を完了する必要があります。
それ以外の場合には、独自のプロジェクトでレジストリーの認証を設定して、その同じプロジェクト内にイメージストリームをインストールすることができます。
手順
- Red Hat OpenShift Container Platform が Red Hat レジストリーへのアクセス用に、ユーザー名とパスワードで設定されているかを判断します。必須の設定に関する詳細は、レジストリーの場所の設定 を参照してください。OpenShift オンラインサブスクリプションを使用する場合は、Red Hat レジストリー用のアクセスはすでに設定されています。
Red Hat OpenShift Container Platform は、Red Hat のレジストリーアクセス用にユーザー名とパスワードで設定する場合には、以下のコマンドを使用します。
$ oc get imagestreamtag -n openshift | grep rhdm72-decisioncentral-openshift $ oc get imagestreamtag -n openshift | grep rhdm72-kieserver-openshift
両コマンドの出力が空でない場合は、必要なイメージストリームが
openshift
namespace にあるため、これ以外の操作は必要ありません。コマンドの 1 つまたは複数の出力が空白の場合や、Red Hat レジストリーにアクセスするために、OpenShift をユーザー名およびパスワードで設定していない場合は、以下の手順を実行してください。
-
oc
コマンドで OpenShift にログインして、プロジェクトがアクティブであることを確認します。 - Registry Service Accounts for Shared Environments で説明されている手順を実行します。Red Hat カスタマーポータルにログインして、このドキュメントにアクセスし、レジストリーサービスアカウントを作成する手順を実行します。
- OpenShift Secret タブを選択し、Download secret のリンクをクリックして、YAML シークレットファイルをダウンロードします。
-
ダウンロードしたファイルを確認して、
name:
エントリーに記載の名前をメモします。 以下のコマンドを実行します。
oc create -f <file_name>.yaml oc secrets link default <secret_name> --for=pull oc secrets link builder <secret_name> --for=pull
<file_name>
はダウンロードしたファイルに、<secret_name> はファイルのname:
のエントリーに記載されている名前に置き換えてください。-
Software Downloads
ページから rhdm-7.2.0-openshift-templates.zip 製品の配信可能ファイルをダウンロードし、rhdm72-image-streams.yaml
ファイルを展開してください。 以下のアクションの 1 つを完了します。
次のコマンドを実行します。
$ oc create -f rhdm72-image-streams.yaml
OpenShift Web UI で Add to Project → Import YAML / JSON を選択し、ファイルを選択するか、ファイルの内容を貼り付けます。
注記上記の手順を完了したら、イメージストリームを独自のプロジェクトの名前空間にインストールします。この手順を使用してイメージストリームをインストールした場合には、テンプレートのデプロイ時に、
IMAGE_STREAM_NAMESPACE
パラメーターをこのプロジェクトの名前に設定する必要があります。
-
2.1.2. OpenShift テンプレートのデプロイ
前提条件
-
Web UI または
oc
コマンドラインツールを使用して、対象の OpenShift 環境にログインしておく必要があります。このツールに関する詳細は、CLI リファレンス を参照してください。
手順
-
Red Hat Decision Manager 7.2 の Software Downloads ページから
rhdm-openshift-templates.zip
ファイルをダウンロードします。 -
ダウンロードしたアーカイブを展開して、
rhdm72-optaweb-employee-rostering-trial-ephemeral.yaml
ファイルの場所を特定します。 以下の方法を使用してテンプレートをデプロイします。
-
OpenShift Web UI では、Add to Project → Import YAML / JSON を選択し、
rhdm72-optaweb-employee-rostering-trial-ephemeral.yaml
ファイルを選択またはその内容を貼り付けます。Add Template ウィンドウで、Process the template が選択されていることを確認し、Continue をクリックします。 OpenShift コマンドラインコンソールを使用するには、以下のコマンドラインを準備します。
oc new-app -f <template-path>/rhdm72-optaweb-employee-rostering-trial-ephemeral.yaml
このコマンドラインで以下を行います。
-
<template-path>
を、ダウンロードしたテンプレートファイルのパスに置き換えます。 -
必要なパラメーターに設定するために必要な数だけ
-p PARAMETER=value
ペアを追加します。テンプレートファイルを表示して、すべてのパラメーターの説明を確認します。
-
-
OpenShift Web UI では、Add to Project → Import YAML / JSON を選択し、
必要に応じて以下のパラメーターを設定します。
-
アプリケーション名 (
APPLICATION_NAME
): OpenShift アプリケーションの名前。アプリケーションのデフォルト URL で使用します。 -
OptaWeb 管理者ユーザー (
OPTAWEB_ADMIN_USER
): アプリケーションの管理者ユーザーのユーザー名。デフォルトのユーザー名はadminUser
です。 -
OptaWeb 管理者パスワード (
OPTAWEB_ADMIN_PWD
): アプリケーションの管理者ユーザーのパスワード。デフォルトのパスワードは、RedHat
です。 -
ImageStream 名前空間 (
IMAGE_STREAM_NAMESPACE
): イメージストリームが利用可能な名前空間。OpenShift 環境でイメージストリームが利用可能な場合 (「イメージストリームとイメージレジストリーの可用性確認」 を参照) は、namespace がopenshift
になります。イメージストリームファイルをインストールした場合は、名前空間が OpenShift プロジェクトの名前になります。 -
Optaweb 従業員勤務表コンテナーのメモリー制限 (
OPTAWEB_MEMORY_LIMIT
): アプリケーションコンテナーのメモリー制限。上限が高いほど、従業員およびシフトを多くサポートできます。デフォルトは、1 Gi です。 -
Optaweb 従業員勤務表の生成ゾーン ID (
OPTAWEB_GENERATOR_ZONE_ID
): アプリケーションで生成されるデータセット例に設定されるタイムゾーン。デフォルトは、OpenShift サーバーのローカルのタイムゾーンです。
-
アプリケーション名 (
使用している方法に応じて、環境の作成を終了します。
OpenShift Web UI の場合は Create をクリックします。
-
This will create resources that may have security or project behavior implications
のポップアップメッセージが表示された場合には、Create Anyway をクリックします。
-
- 完了し、コマンドラインを実行します。
2.2. 提供されているスクリプトを使用したアプリケーションのデプロイ
Red Hat Business Optimizer 従業員勤務表スターターアプリケーションは、提供されているスクリプトを使用して Red Hat OpenShift Container Platform にデプロイできます。このスクリプトは、アプリケーションのソースコードをローカルでビルドしてパッケージ化し、OpenShift 環境にアップロードしてデプロイします。
前提条件
oc
コマンドラインツールを使用して、対象の OpenShift 環境にログインしておく必要があります。このツールに関する詳細は、CLI リファレンス を参照してください。- Java 開発キットおよび Maven は、ローカルのマシンにインストールしておく必要があります。
-
bash
シェル環境がローカルのマシンで利用できるようにしておく必要があります。
手順
-
Red Hat Decision Manager 7.2 の Software Downloads ページから
rhdm-7.2.0-add-ons.zip
ファイルをダウンロードします。 - ダウンロードしたアーカイブを展開します。
-
アドオンアーカイブから展開した従業員勤務表の zip ファイル (
rhdm-7.2.0-employee-rostering.zip
) を展開します。 -
コマンドラインで、
optashift-employee-rostering-7.14.0.Final-redhat-00002/sources
フォルダーに移動します。 プロビジョニングスクリプトを実行し、アプリケーションをビルドしてデプロイします。
./provision.sh setup employee-rostering --binary
注記現在の OpenShift ユーザー名に英数字以外の文字が含まれていると、デプロイメントに失敗します。この問題は、追加パラメーターを指定することで修正できます (
./provision.sh setup employee-rostering --binary --project-suffix optashift
)。この例では optaweb を使用していますが、接尾辞にはどのような値を指定しても構いません。コンパイルとパッケージ化が完了するまで数分かかる場合があります。コマンドライン出力に継続的に進行状況が表示されます。
操作が完了すると、
Uploading file "target/ROOT.war" as binary input for the build …
メッセージが表示されます。- OpenShift web UI を使用して、デプロイしたアプリケーションの詳細を表示します。Routes セクションのリンクをクリックして、スターターアプリケーションを開きます。OpenShift Platform で追加のビルドを完了させるので、最初の起動には最大 1 分かかる可能性があります。
リンクをクリックしてから 1 分以上経過してもアプリケーションが表示されない場合には、ブラウザーページを強制的に更新してください。
任意で、プロビジョニングスクリプトが適用するその他のアクションも使用できます。
- 既存のデプロイメントにコードの更新をデプロイします。
./provision.sh deploy employee-rostering --binary
+ ..アプリケーションを削除します。
./provision.sh delete employee-rostering
第3章 従業員勤務表スターターアプリケーションの使用
Web インターフェイスで、従業員勤務表アプリケーションを使用することができます。このインターフェイスは、GWT ツールキットを使用して開発します。また、REST API にアクセスして、必要に応じてカスタムのユーザーインターフェイスを構築することもできます。
3.1. ドラフトおよび公開期間
特定の時点で、アプリケーションを使用して、ドラフト 期間と呼ばれる期間の勤務表を作成できます。デフォルトでは、ドラフト期間は 3 週間です。
ドラフト期間の 1 週目に勤務表が最終版とされた場合に、勤務表を 公開 できます。この時点で、現在のドラフト期間の 1 週目の勤務表は、公開 期間になります。公開期間では勤務表は固定され、自動的に変更できなくなります (ただし、緊急の手動変更はまだ可能です)。この勤務表は従業員に配布され、この勤務表にあわせて予定を組むことができます。ドラフト期間は、1 週間後に変更されます。
たとえば、ドラフト期間が 9 月 1 日から 9 月 21 日に設定されているとします。この期間には自動で従業員勤務表を作成できます。勤務表を公開したら、9 月 7 日までの期間が公開されます。新規のドラフト期間は 9 月 8 日から 28 日です。
勤務表の公開に関する説明は、「シフト勤務表の公開」 を参照してください。
3.2. ローテーションパターン
従業員勤務表アプリケーションは、シフトと従業員の ローテーションパターン をサポートします。
ローテーションパターンは、2 日以上の期間を対象とするモデル期間です。このパターンは、特定の日付けには紐付けされません。
ローテーションの全日にシフト時間を設定できます。必要に応じて、各日のシフトごとにデフォルトの従業員名を設定することもできます。
現在のバージョンでは、ローテーション期間に従業員の名前を入力できません。ただし、テナントの例で、デフォルトの従業員でローテーション期間の操作を確認できます。
勤務表の公開時に、アプリケーションによりドラフト期間に新しい週が追加されます。この時点で、シフトおよび該当する場合はデフォルトの従業員名が、新しいドラフト期間にローテーションパターンからコピーされます。
ローテーションパターンの最後に到達すると、自動的に最初から開始されます。
週末のシフトパターンが平日と異なる場合は、1 週間のローテーションパターンか、複数週間 (例: 14 日、12 日または 28 日。デフォルトの長さは 28 日) のローテーションパターンを使用してください。常に同じ平日には同じパターンを繰り返して、別の平日に特定のシフトを設定できます。
現在のバージョンでは、単一シフトをすべて手動で設定する必要があります。初期データの設定時間を短縮するには、期間の短いローテーションパターンを使用してください (例: 7 日)。
ローテーションパターンの編集に関する説明は、「ローテーションパターンの表示および編集」 を参照してください。
3.3. テナントの選択または作成
このアプリケーションは複数の テナント をサポートします。各テナントは、入力および勤務表の出力など、完全に独立したデータセットです。1 つのテナントのデータを変更しても他のテナントへの影響はありません。テナントを切り替えて、独立したデータセットを複数使用できます。たとえば、複数の勤務地用に従業員の勤務表を複数作成できます。
インストール後には、工場や病院など、典型な企業タイプを表す、サンプルテナントが複数存在します。これらのテナントのいずれかを選択して、ニーズに合わせて変更できます。また、新規テナントを作成して、白紙の状態からデータを入力できます。
3.3.1. テナントの選択
いつでもテナントを選択できます。テナントを選択した後に、表示した全情報がこのテナントを参照し、変更を加えるとこのテナントのみが影響を受けます。
手順
ブラウザーウィンドウの右上で Tenant リストをクリックしてテナントを選択します。
3.3.2. テナントの作成
新規テナントを作成して、白紙の状態からデータを入力できます。テナントの作成時には、複数のパラメーターを設定し、これらのパラメーターにより、アプリケーションがこのテナントの出力をどのように準備するかが決まります。
テナントパラメーターは、テナントの作成後に変更できません。
手順
- ブラウザーウィンドウの右上で、Admin タブをクリックします。
- Add Tenant をクリックします。
以下の値を設定します。
- 名前: 新規テナントの名前。この名前は、テナントの一覧に表示されます。
- 開始日のスケジュール: 最初のドラフト期間の開始日。勤務表を公開すると、この日付が公開期間の開始日になります。対象の日付で平日の場合はそのまま、ドラフト期間の開始日、特定の公開期間、ローテーションパターンの初回使用日が継承されます。そのため、通常、開始日は週の初め (日曜か月曜) に設定すると最も便利です。
- ドラフト期間の長さ (日数): ドラフト期間の長さ。ドラフト期間は、テナントの有効期限の長さと同じです。
- 公開通知期間 (日数): 公開通知期間の長さ。従業員がシフトの時間をもとに個人の生活をプランニングできるように、最低でも指定の日数前に勤務表の最終版を公開するように促します。現在のバージョンではこの設定は有効ではありません。
- 公開期間の長さ (日数): 勤務表を公開するたびに公開 (固定) される期間の長さ。現在のバージョンでは、この設定は 7 日に固定されています。
- ローテーションの長さ (日数): ローテーションパターンの長さ。
- タイムゾーン: 勤務表が適用される環境のタイムゾーン。このタイムゾーンは、ユーザーインターフェイスに表示される現在の日付を決定するのに使用します。
- Save をクリックします。
テナントは空白データで作成します。
3.4. スキルの入力
勤務表内の作業場所に必要となる スキル をすべて設定できます。たとえば、レストランの 24 時間シフトには、勤務人数やレストラン営業などの一般的なスキルに加え、調理、給仕、送迎、ホスティングサービスのスキルが必要になります。
手順
スキルの入力または変更には、Skills タブをクリックします。
ブラウザーウィンドウの右上に、
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など、現在表示可能なスキルの数が表示されます。< ボタンおよび > ボタンを使用して、リストの他のスキルを表示できます。以下の手順を実行して、新規スキルを追加します。
- Add Skill をクリックします。
- Skill name のテキストフィールドに新規スキルの名前を入力します。
- Save Skill をクリックします。
- スキル名を編集するには、スキルの横にある Edit Skill アイコン (鉛筆の形) をクリックします。
- スキルを削除するには、スキルの横にある Delete Skill アイコン (ゴミ箱の形) をクリックします。
各テナントのスキルには一意の名前を指定する必要があります。スキルが従業員またはスポットに関連付けられている場合は、スキルを削除できません。
3.5. スポットの編集
ビジネス内のさまざまな業務を表す スポット のリストを入力する必要があります。レストランの場合では、スポットにはバー、食器片付けカウンター、受付カウンター、各種キッチンエリア、給仕エリア、オフィスなどが含まれます。
スポットごとに、Skills タブで入力したリストから必要なスキルを 1 つまたは複数選択できます。このアプリケーションでは、スポットの全必要スキルを持つ従業員のみを、対象のスポットに割り当てます。スポットに必要なスキルがない場合、アプリケーションはこのスポットにどの従業員でも割り当てることができます。
手順
スポット入力または変更には、Spots タブをクリックします。
ブラウザーウィンドウの右上に、
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など、現在表示可能なスポットの数が表示されます。< および > ボタンを使用して、リストの他のスポットを表示できます。以下の手順を実行して、新規スポットを追加します。
- Add Spot をクリックします。
- Spot name のテキストフィールドに新しいスポットの名前を入力します。
- 必要に応じて、Required skill set のドロップダウンリストから 1 つまたは複数のスキルを選択します。
- Save Spot をクリックします。
- 名前と必要なスキルを編集するには、スポットの横にある Edit Spot アイコン (鉛筆の形) をクリックします。
- スポットを削除するには、スポットの横にある Delete Spot アイコン (ゴミ箱の形) をクリックします。
各テナント内では、一意のスポット名を使用する必要があります。スポットに対してシフトを作成している場合は、そのスポットを削除できません。
3.6. 従業員リストの入力
ビジネスの全従業員および従業員が有するスキルすべてを一覧で入力する必要があります。アプリケーションは、これらの従業員をスキルに合わせてスポットに割り当てます。
手順
従業員の一覧を入力または変更するには、Spots タブをクリックします。
ブラウザーウィンドウの右上に、
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など、現在表示可能な従業員の数が表示されます。< ボタンおよび > ボタンを使用して、リストの他の従業員を表示できます。以下の手順を実行して、新規従業員を追加します。
- Add Employee をクリックします。
- Employee name のテキストフィールドに新しい従業員の名前を入力します。
- 必要に応じて、Skill set のドロップダウンリストから 1 つまたは複数のスキルを選択します。
- Save Employee をクリックします。
- 従業員の名前とスキルを編集するには、従業員の名前の横にある Edit Employee アイコン (鉛筆の形) をクリックします。
- 従業員を削除するには、スポットの横にある Delete Employee アイコン (ゴミ箱の形) をクリックします。
各テナント内では、一意の従業員名を使用する必要があります。従業員に勤務日が割り当てられている場合は、その従業員を削除できません。
3.7. 従業員のアベイラビリティーの設定
特定の時間枠における従業員の空き時間を設定します。
従業員が特定の時間枠に 勤務できない (Unavailable) 場合は、その時間枠に当てはまるシフトには割り当てられないようにすることができます (たとえば、病欠や休暇など)。希望しない (Undesired) および 希望 (Desired) は、特定の時間枠における従業員の希望です。アプリケーションを使用して、可能な場合にこの希望に対応します。
手順
従業員の勤務可能日を表示して編集するには、Availability Roster タブをクリックします。
ウィンドウの左上部分で、勤務表を表示する日付を確認できます。他の週を表示するには、Week of フィールドの横にある < ボタンと > ボタンを使用してください。または、日付フィールドをクリックして日付を変更し、この日付が含まれる週を表示します。
ブラウザーウィンドウの右上に、
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など、現在表示可能な従業員の数が表示されます。数字の横にある < ボタンおよび > ボタンを使用して、リストの他の従業員を表示できます。-
従業員の勤務可能日エントリーを作成するには、日付 (行) と従業員 (列) の交わる空白のスペースをクリックします。最初は、全日分の
勤務不可
エントリーが作成されます。 可用性エントリーを変更するには、エントリーをダブルクリックします。以下の設定を変更することができます。
- 日時 (From および To): 勤務可能エントリーに該当する時間枠
ステータス: ドロップダウンリストから Unavailable、Desired、または Undesired のステータスを選択できます。
エントリーを保存するには Apply をクリックします。
- 勤務可能のエントリーを削除するには、エントリーをダブルクリックしてから Delete availability をクリックします。
従業員にすでにシフトが割り当てられており、このシフトの時間に勤務可能エントリーを作成または変更した場合には、この割当は自動的には変更されません。従業員の勤務表を再度作り直さないと、新規または変更した勤務可能エントリーは適用されません。
3.8. シフト勤務表の表示および編集
シフト勤務表は、全スポットおよび、考えられる時間枠を示すテーブルです。
時間枠の 1 スポットに 1 名の従業員を割り当てる必要がある場合は、このスポットに対して シフト を 1 つ存在させる必要があります。スポットに同時に複数の従業員を割り当てる必要がある場合は、同じスポットと時間枠に複数のシフトを作成できます。
各シフトは、スポット (行) と期間 (列) が交差する長方形で示されます。
新しい時間がドラフト期間に追加された場合は、アプリケーションにより、ローテーションパターンからシフト (および、デフォルトの従業員がある場合には従業員) がドラフト期間の新しい部分にコピーされます。または、ドラフト期間のシフトを手動で追加して編集できます。
手順
シフト勤務表を表示して編集するには、Shift Roster タブをクリックします。
ウィンドウの左上部分で、勤務表を表示する日付を確認できます。他の週を表示するには、Week of フィールドの横にある < ボタンと > ボタンを使用してください。または、日付フィールドをクリックして日付を変更し、この日付が含まれる週を表示します。
ブラウザーウィンドウの右上に、
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など、現在表示可能なスポットの数が表示されます。数字の横にある < および > ボタンを使用して、リストの他のスポットを表示できます。- シフトを追加するには、スケジュールの空いているエリアをクリックします。アプリケーションは、クリックした場所から自動的にスロットと時間枠を判断し、シフトを追加します。
シフトを編集するには、シフトをクリックします。シフトには以下の値を設定できます。
- 日時 (From および To): シフトの正確な時間と期間
- Employee: シフトに割り当てる従業員
Pinned: 従業員がシフトに 固定されている かどうか。従業員が固定されている場合は、自動の従業員勤務表作成で、このシフトに対するこの従業員の割り当てを変更できません。固定されている従業員は、他のシフトに対して自動的に複製されません。
変更を保存するには Apply をクリックします。
- シフトを削除するには、シフトをクリックしてから Delete shift をクリックします。
3.9. 従業員のシフト勤務表の作成および表示
アプリケーションを使用して、全従業員に最適な勤務表を作成して表示できます。
手順
- シフト勤務表を表示して編集するには、Shift Roster タブをクリックします。
- 最適なシフト勤務表を作成するには、Solve をクリックします。アプリケーションは、30 秒ほどで最適解を見つけ出します。
結果
操作が完了したら、Shift Roster ビューに最適なシフト勤務表が含まれています。ドラフト期間の新しい勤務表が作成され、この操作では公開期間は変更されません。
ウィンドウの左上部分で、勤務表を表示する日付を確認できます。他の週を表示するには、Week of フィールドの横にある < ボタンと > ボタンを使用してください。または、日付フィールドをクリックして日付を変更し、この日付が含まれる週を表示します。
ブラウザーウィンドウの右上に、1-10 of 34
など、現在表示可能なスポットの数が表示されます。数字の横にある < および > ボタンを使用して、リストの他のスポットを表示できます。
ドラフト期間では、シフトを表すボックスの境界線は、点線で表示されます。公開期間では、この境界線は実線になります。
シフトを表すボックスの色は、全シフトの制約ステータスを表します。
- 深緑: 一致するソフト制約。例: シフトが従業員の Desired (希望) 時間枠に当てはまる。
- 淡緑: 制約に違反がない。
- グレー: ソフト制約の違反。例: シフトが従業員の undesired (希望しない) 時間枠に当てはまる。
- 黄: 中間の制約違反。例: シフトに従業員が割り当てられていない。
- 赤: ハード制約の違反。例: 従業員に対して、同じ時間に 2 つのシフトが割り当てられている。
3.10. 従業員のシフトの表示
従業員ベースのテーブルで特定の従業員に割り当てられたシフトを表示できます。この情報は、シフト勤務表と同じですが、割り当てられたシフトを従業員に通知するのにより便利な表示形式になっています。
手順
従業員とシフトのテーブルを表示するには、Availability Roster タブをクリックします。
ウィンドウの左上部分で、勤務表を表示する日付を確認できます。他の週を表示するには、Week of フィールドの横にある < ボタンと > ボタンを使用してください。または、日付フィールドをクリックして日付を変更し、この日付が含まれる週を表示します。
ブラウザーウィンドウの右上に、
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など、現在表示可能な従業員の数が表示されます。数字の横にある < ボタンおよび > ボタンを使用して、リストの他の従業員を表示できます。
ドラフト期間では、シフトを表すボックスの境界線は、点線で表示されます。公開期間では、この境界線は実線になります。
3.11. シフト勤務表の公開
シフト勤務表を公開したら、ドラフト期間の最初の週が公開されます。従業員の勤務表の自動作成では、公開期間のシフト割当は変更されませんが、緊急の場合は手動で変更できます。これにより、ドラフト期間が 1 週間後ろにずれます。ドラフト期間と公開期間に関する詳細は、「ドラフトおよび公開期間」 を参照してください。
手順
- シフト勤務表を表示して編集するには、Shift Roster タブをクリックします。
- ドラフト期間の最初の週に割り当てられたシフト勤務表をレビューして、許容範囲であるかを確認します。
- Publish をクリックします。
3.12. ローテーションパターンの表示および編集
ローテーションパターンには、全期間に自動的に複製されるシフトが含まれます。ローテーションパターンに関する詳細は、「ローテーションパターン」 を参照してください。
ローテーションパターンの表示、シフトの追加、移動、削除が可能です。
手順
- ローテーションパターンを表示して編集するには、Rotation タブをクリックします。
- ローテーションパターンで追加で日数を表示するには、ブラウザーウィンドウの一番下にある水平スクロールバーを使用します。
- シフトを追加するには、テーブルの空のエリアをクリックします。アプリケーションは、クリックした場所から自動的にスロットと時間枠を判断し、シフトを追加します。
- シフトの開始時間または終了時間を変更するには、シフトを表すボックスの左または右の境界線にマウスポインターを移動し、境界線をドラッグします。
- シフトを削除するには、キーボードの Shift キーを押しながら、シフトをクリックします。
付録A バージョン情報
本書の最終更新日: 2021 年 11 月 15 日 (月)