第3章 Red Hat Decision Manager インストーラーの使用方法
本セクションでは、インストール JAR ファイルを使用して Decision Server およびヘッドレス Decision Manager コントローラーをインストールする方法を説明します。JAR ファイルは、既存の Red Hat JBoss Web Server 5.0.1 以降のサーバーインストールに Red Hat Decision Manager をインストールする実行ファイルです。インストーラーは、インタラクティブモードまたはコマンドラインインターフェイス (CLI) モードで実行できます。
次のステップ:
以下のセクションのいずれかに記載される手順を行います。
3.1. インタラクティブモードでのインストーラーの使用
Red Hat Decision Manager のインストーラーは、実行可能な JAR ファイルです。このインストーラーを使用して、既存の Red Hat JBoss Web Server 5.0.1 以降のサーバーインストールに Red Hat Decision Manager をインストールできます。
セキュリティー上の理由で、root 以外のユーザーでインストーラーを実行する必要があります。
前提条件
- バックアップを作成してある Red Hat JBoss Web Server 5.0.1 以降のサーバーインストールが利用できる。
インストールを完了するのに必要なユーザーパーミッションが付与されている。
注記Tomcat への書き込み権限のあるユーザーとしてログインします。
$PATH
環境変数に含まれている JAR バイナリー。Red Hat Enterprise Linux では、java-$JAVA_VERSION-openjdk-devel
パッケージに含まれています。注記Red Hat Decision Manager は、UTF-8 エンコーディングで機能するように設計されています。基礎となる JVM で別のエンコーディングシステムを使用すると、予期せぬエラーが発生する可能性があります。JVM で UTF-8 を使用するようにするには、
-Dfile.encoding=UTF-8
のシステムプロパティーを使用します。
手順
端末ウインドウで、インストーラー JAR ファイルをダウンロードしたディレクトリーに移動し、以下のコマンドを入力します。
java -jar rhdm-installer-7.2.0.jar
注記Windows でインストーラーを実行すると、インストール時に管理者の認証情報が求められる場合があります。この要求を回避するには、インストールコマンドに
izpack.mode=privileged
オプションを追加します。java -Dizpack.mode=privileged -jar rhdm-installer-7.2.0.jar
また、32 ビットの Java 仮想マシンでインストーラーを実行している場合には、メモリー不足になる可能性があります。この問題を防ぐには、以下のコマンドを実行します。
java -XX:MaxHeapSize=4g -jar rhdm-installer-7.2.0.jar
グラフィカルインストーラーにスプラッシュ画面と使用許諾契約書のページが表示されます。
- I accept the terms of this license agreement (本使用許諾契約書の内容に同意します) をクリックし、Next をクリックします。
- Red Hat Decision Manager をインストールする Red Hat JBoss Web Server 5.0.1 以降のサーバーのホームを指定して、Next をクリックします。
インストールするコンポーネントを選択し、Next をクリックします。
Decision Central は Red Hat JBoss Web Server にインストールすることができません。Business Central をインストールできるのは Red Hat JBoss EAP だけです。ヘッドレス Decision Manager コントローラーは、Decision Server を管理するために使用します。ヘッドレス Decision Manager コントローラーは、Decision Server の管理に使用されます。複数の Decision Server インスタンスを管理する予定がある場合は、ヘッドレス Decision Manager コントローラーをインストールします。
ユーザーを作成して Next をクリックします。デフォルトでは、新規ユーザーに
admin
ロール、kie-server
ロール、およびrest-all
ロールが付与されます。Decision Server REST 機能にアクセスするにはkie-server
ロールが必要です。注記必ず、既存のユーザー、ロール、またはグループとは異なるユーザー名を指定してください。たとえば、
admin
という名前のユーザーは作成しないでください。パスワードは 8 文字以上で、数字と、英数字以外の文字をそれぞれ 1 文字以上使用する必要があります。ただし & の文字は使用できません。
ユーザー名とパスワードを書き留めておきます。Decision Central および Decision Server にアクセスする際に必要になります。
- Installation Overview ページで Next をクリックしてインストールを起動します。Installation Overview ページに、インストールされるコンポーネントの一覧が表示されます。
- インストールが完了したら、Next をクリックします。
- 画面上部に Processing finished が表示されたら、Next をクリックしてインストールを完了します。
必要であれば、Generate Installation Script and Properties File をクリックしてインストールデータを XML ファイルに保存し、続いて Done をクリックします。このファイルを使用して、同じタイプのサーバー上に Red Hat Decision Manager を自動的にインストールすることができます。XML ファイルの
installpath
パラメーターを変更して、Red Hat Decision Manager をインストールする新しいサーバーのパスを指定しなければならない点に注意してください。XML ファイルを使用してインストールを行う場合は、以下のコマンドを実行します。java -jar rhdm-installer-7.2.0.jar <path-to-file>
インストーラーを使用して Red Hat Decision Manager が正常にインストールされました。