第7章 スタンドアロン Decision Central の実行
Decision Central スタンドアロン JAR ファイルを使用して、Red Hat JBoss EAP 等のアプリケーションサーバーにデプロイせずに Decision Central を実行することができます。
Red Hat は、Red Hat Enterprise Linux にインストールした場合に限りこのインストールタイプをサポートします。
手順
Red Hat カスタマーポータルの Software Downloads ページに移動し (ログインが必要)、ドロップダウンオプションから製品およびバージョンを選択します。
- Product: Decision Manager
- バージョン: 7.2
-
Red Hat Decision Manager 7.2 Decision Central Standalone (
rhdm-7.2.0-decision-central-standalone.jar
) をダウンロードします。 -
ディレクトリーを作成し、
rhdm-7.2.0-decision-central-standalone.jar
ファイルをこのディレクトリーに移動します。 - ターミナルウィンドウで、スタンドアロン JAR ファイルを含むディレクトリーに移動します。
application-users.properties
ファイルを作成し、管理者ユーザーを含めます。この Decision Central インスタンスが Decision Server の Decision Manager コントローラーになる場合は、Decision Manager コントローラーユーザーを含めます。以下に例を示します。rhdmAdmin=password1 controllerUser=controllerUser1234
application-roles.properties
ファイルを作成し、application-users.properties
ファイルに含まれるユーザーにロールを割り当てます。以下に例を示します。rhdmAdmin=admin controllerUser=kie-server
以下の内容で
application-config.yaml
設定ファイルを作成します。<APPLICATION_USERS>
はapplication-users.properties
ファイルへのパスで、<APPLICATION_ROLES>
はapplication-roles.properties
ファイルへのパスです。swarm: management: security-realms: ApplicationRealm: local-authentication: default-user: local allowed-users: local skip-group-loading: true properties-authentication: path: <APPLICATION_USERS> plain-text: true properties-authorization: path: <APPLICATION_ROLES> datasource: management: wildfly: admin: admin
以下のコマンドを入力します。
java -jar rhdm-7.2.0-decision-central-standalone.jar -s application-config.yaml
また、このコマンドに
-D<property>=<value>
パラメーターを含めて、Decision Central でサポートされる任意のプロパティーを設定することもできます。以下に例を示します。java -jar rhdm-7.2.0-decision-central-standalone.jar -s application-config.yaml -D<property>=<value> -D<property>=<value>
詳細は、「サポートされるプロパティー」 を参照してください。
7.1. サポートされるプロパティー
このセクションに記載の Decision Central のシステムプロパティーは standalone*.xml
ファイルに渡されます。または、スタンドアロン Decision Central のインストール時に、以下のコマンドで、本セクションに列記するプロパティーを使用することもできます。
java -jar rhdm-7.2.0-decision-central-standalone.jar -s application-config.yaml -D<property>=<value> -D<property>=<value>
このコマンドで、<property>
が以下に列記するプロパティーのいずれかで、<value>
がそのプロパティーに割り当てる値です。
-
org.uberfire.nio.git.dir
: Decision Server Git ディレクトリーの場所。 -
org.uberfire.nio.git.dirname
: Decision Server Git ディレクトリーの名前。デフォルト値は.niogit
です。 -
org.uberfire.nio.git.proxy.ssh.over.http
: SSH が HTTP プロキシーを使用するかどうかを指定します。デフォルト:false
-
http.proxyHost
: HTTP プロキシー−のホスト名を定義します。デフォルト:null
-
http.proxyPort
: HTTP プロキシーのホストポート (整数値) を定義します。デフォルト:null
-
org.uberfire.nio.git.proxy.ssh.over.https
: SSH が HTTPS プロキシーを使用するかどうかを指定します。デフォルト:false
-
https.proxyHost
: HTTPS プロキシーのホスト名。デフォルト:null
-
https.proxyPort
: HTTPS プロキシーのホストポート (整数値)。デフォルト:null
-
org.uberfire.nio.git.daemon.enabled
: Git デーモンを有効または無効にします。デフォルト値はtrue
です。 -
org.uberfire.nio.git.daemon.host
: Git デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホストの識別子として使用します。デフォルト値はlocalhost
です。 -
org.uberfire.nio.git.daemon.port
: Git デーモンが有効な場合は、このプロパティーをポート番号として使用します。デフォルト値は9418
です。 org.uberfire.nio.git.http.sslVerify
: Git リポジトリーを確認する SSL 証明書を有効または無効にします。デフォルト:true
注記デフォルトポートまたは割り当てられたポートが既に使用されている場合は、別のポートが自動的に選択されます。ポートが利用可能であることを確認し、詳細についてはログをチェックします。
-
org.uberfire.nio.git.ssh.enabled
: SSH デーモンを有効または無効にします。デフォルト値はtrue
です。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.host
: SSH デーモンが有効な場合は、このプロパティーをローカルホスト識別子として使用します。デフォルト値はlocalhost
です。 org.uberfire.nio.git.SSH.port
: SSH デーモンが有効な場合は、このプロパティーをポート番号として使用します。デフォルト値は8001
です。注記デフォルトポートまたは割り当てられたポートが既に使用されている場合は、別のポートが自動的に選択されます。ポートが利用可能であることを確認し、詳細についてはログをチェックします。
-
org.uberfire.nio.git.ssh.cert.dir
: ローカルの証明書が保存される.security
ディレクトリーの場所。デフォルト: 作業ディレクトリー。 -
org.uberfire.nio.git.ssh.passphrase
: SCP スタイルの URL を持つ Git リポジトリーのクローンを作成する場合に、オペレーティングシステムの公開キーストアにアクセスするためのパスフレーズ。たとえば、git@github.com:user/repository.git
です。 org.uberfire.nio.git.ssh.algorithm
: SSH で使用されるアルゴリズム。デフォルト値はRSA
です。注記RSA、または DSA 以外のアルゴリズムを使う場合は、Bouncy Castle JCE ライブラリーを使用するようにアプリケーションサーバーを設定します。
-
org.uberfire.metadata.index.dir
: Lucene の.index
ディレクトリーが保存される場所。デフォルト: 作業ディレクトリー -
org.uberfire.ldap.regex.role_mapper
: LDAP プリンシパル名をアプリケーションのロール名にマッピングするのに使用する regex パターン。プリンシパルの値がロール名に一致する場合はアプリケーションのロール名に置き換えられるため、変数ロールはパターンの一部でなければならない点に注意してください。デフォルト: 不使用 -
org.uberfire.sys.repo.monitor.disabled
: 設定モニターを無効にします。無効にした場合の影響を正しく理解していない場合は、無効にしないでください。デフォルト値はfalse
です。 -
org.uberfire.secure.key
: パスワードの暗号化で使用するパスワード。デフォルト値:org.uberfire.admin
-
org.uberfire.secure.alg
: パスワードの暗号化で使用する暗号化アルゴリズム。デフォルト値:PBEWithMD5AndDES
-
org.uberfire.domain
: uberfire が使用するセキュリティードメイン名。デフォルト値:ApplicationRealm
-
org.guvnor.m2repo.dir
: Maven リポジトリーディレクトリーが保存される場所。デフォルト値:<working-directory>/repositories/kie
-
org.guvnor.project.gav.check.disabled
: グループ ID、アーティファクト ID、およびバージョン (GAV) のチェックを無効にします。デフォルト値はfalse
です。 -
org.kie.build.disable-project-explorer
: Project Explorer で選択したプロジェクトの自動ビルドを無効にします。デフォルト値はfalse
です。 -
org.kie.verification.disable-dtable-realtime-verification
: デシジョンテーブルのリアルタイム確認および検証を無効にします。デフォルト値はfalse
です。 -
org.kie.server.controller
: Decision Manager コントローラーとの接続に使用される URL (例:ws://localhost:8080/decision-central/websocket/controller
) -
org.kie.server.user
: Decision Manager コントローラーから Decision Server ノードに接続する際に使用するユーザー名。このプロパティーが必要なのは、この Decision Central システムを Decision Manager コントローラーとして使用する場合だけです。 -
org.kie.server.pwd
: Decision Manager コントローラーから Decision Server ノードに接続する際に使用するパスワード。このプロパティーが必要なのは、この Decision Central システムを Decision Manager コントローラーとして使用する場合だけです。 kie.maven.offline.force
: Maven のオフライン動作を強制します。true に設定すると、オンラインの依存関係解決が無効になります。デフォルト:false
。注記このプロパティーは、Decision Central にのみ使用してください。他のコンポーネントとランタイム環境を共有する場合は、設定を分離して、Decision Central にだけ適用してください。
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org.uberfire.gzip.enable
: GzipFilter で Gzip の圧縮を有効にするか、または無効にします。デフォルト:true
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designerdataobjects
: データオブジェクトの機能を無効にします。このパラメーターの値をfalse
に設定します。