第4章 Decision Central でのテストシナリオ (プレビュー) エディターの使用
Red Hat Decision Manager には、2 つのエディターが同梱されており、テストシナリオを作成して実行し、ビジネスルールとデータを検証できます。両者の違いは、テストシナリオ エディターは Red Hat によって実稼働環境での使用がサポートされているのに対し、テストシナリオ (プレビュー) エディターはテクノロジープレビューとしてのみ提供されており、実稼働環境での使用はサポートされていない点です。この章のセクションは、プレビューエディターを使用してテストシナリオを作成および実行する方法を理解するのに役立ちます。
4.1. テストシナリオ (プレビュー) エディター
Red Hat Decision Manager には、新しい テストシナリオ (プレビュー) エディターが付属しています。プレビューエディターは、ビジネスルールとデータをテストまたは検証する際に、新しく強化されたユーザーエクスペリエンスを提供します。
この機能はテクノロジープレビューとしてのみ提供されています。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat の実稼働環境でのサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされていないため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。これらの機能は、今後の製品機能への早期アクセスを提供することで、お客様が機能をテストし、開発プロセス中にフィードバックを提供できるようにしています。
Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポートの詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
4.1.1. テストシナリオ (プレビュー) エディターの有効化
テストシナリオ (プレビュー) エディターは、Red Hat Decision Manager の テクノロジープレビュー 機能として利用でき、デフォルトでは無効になっています。
手順
- Decision Central にログインします。
- 右上のメインパネルで Admin をクリックし、Roles をクリックします。
All roles からロールを選択します。
注記ロールまたはグループに追加する変更は、そのロールまたはグループに関連付けられているすべてのユーザーに影響します。
- Permissions セクションで、Editors を展開します。
- テストシナリオ (プレビュー) エディターの前にある Read をクリックして有効にします。
- Save をクリックします。
現在、プレビューエディターはデフォルトの KIE セッションのみを使用して動作します。
4.1.2. テストシナリオ (プレビュー) エディターのレイアウト
プレビューエディターでは、シナリオテンプレートと関連するすべてのテストケースを定義するのに役立つテーブル形式のレイアウトを導入しています。エディターのレイアウトは、ヘッダーと個別の行を持つテーブルで設定されています。ヘッダーは、GIVEN と EXPECT の行、インスタンスの行、対応のフィールドの行の 3 つで設定されます。ヘッダーは、テストシナリオテンプレートとしても知られており、個別の行はテストシナリオ定義と呼ばれます。
テストシナリオテンプレートまたはヘッダーは以下の 2 つの部分で設定されます。
- Given データオブジェクトおよびそのフィールド - 入力情報を表現します。
- Expected データオブジェクトおよびそのフィールド - オブジェクトとフィールドを表現します。実際の値が指定の情報をもとにチェックされ、想定の結果を設定するのにも、この値を使用します。
テストシナリオの定義は、個別のテストケーステンプレートを表現します。
エディターの左パネルから Project Explorer にアクセスでき、右パネルからは、Test Tools と Test Report にアクセスできます。右パネルから Test Tools を使用をして、データオブジェクトのマッピング (Test Editor) を設定したり、参考として使用するノードが含まれるチートシート (Scenario Cheatsheet) にアクセスしたりできます。
4.1.3. データオブジェクトのインポート
テストシナリオ (プレビュー) エディターは、テストシナリオと同じパッケージ内に配置されている全データオブジェクトを読み込みます。すべてのデータオブジェクトは、デザイナーの Data Objects タブから表示できます。読み込んだデータオブジェクトは、Test Tools パネルの Test Editor タブにも表示されます。
データオブジェクトが変更された場合に (新規データオブジェクトの作成時や、既存のデータオブジェクトの削除時など) プレビューエディターを終了して、開き直す必要があります。一覧からデータオブジェクトを選択して、フィールドとフィールドタイプを表示します。
テストシナリオとは異なるパッケージに配置されているデータオブジェクトを使用する場合には、先にそのデータオブジェクトをインポートする必要があります。以下の手順に従い、データオブジェクトをインポートしてください。
手順
- テストシナリオ (プレビュー) エディターの Project Explorer パネルに移動します。
- Test Scenario (Preview) からテストシナリオを選択します。
- Data Objects タブを選択して、New Item をクリックします。
- Add import ウィンドウで、ドロップダウンリストからデータオブジェクトを選択します。
- Ok をクリックしてから Save をクリックします。
- テストシナリオ (プレビュー) エディターを終了して再度開き、データオブジェクトリストから新しいデータオブジェクトを表示します。
4.1.4. テストシナリオのインポート
プロジェクトビューの Asset タブにある Import Asset ボタンを使用して、既存のテストシナリオをインポートできます。
手順
-
Decision Central で、Menu
Design Projects に移動して、プロジェクト名をクリックします。 - プロジェクトの Asset タブから Import Asset をクリックします。
Create new Import Asset ウィンドウで、以下を実行します。
- インポートセットの名前を入力します。
- Package ドロップダウンリストからパッケージを選択します。
- Please select a file to upload から、Choose File… をクリックしてテストシナリオファイルを参照します。
- ファイルを選択して Open をクリックします。
- Ok をクリックすると、レビューエディターでテストシナリオが開きます。