第5章 既知の問題
本セクションでは、Red Hat Decision Manager 7.6 の既知の問題を紹介します。
5.1. Business Central
デプロイメントユニットを追加して手動で GAV 値を入力するときに、ランタイムストラテジーが指定したデフォルト値に設定されない [RHPAM-2623]
問題: Business Central ではデフォルトのランタイムストラテジーを設定できます。ただし、新しいデプロイメントユニットを追加してグループ、アーティファクト、バージョン (GAV) の値を手動で入力すると、ランタイムストラテジーが指定したデフォルト値に設定されません。
問題の再現手順:
- Evaluation_Process のサンプルプロジェクトを Business Central にインポートします。
-
プロジェクトウィンドウで Settings をクリックしてから Deployments
General Settings の順に選択します。 -
Runtime Strategy を
Per Process Instance
に変更します。 - Build ボタンの横にあるドロップダウンリストをクリックして、Build & Install を選択します。
-
メインメニューで Deploy
Execution Servers の順に選択して、Add Deployment Unit をクリックします。 以下のリストの値を対応するフィールドに入力します。
-
Name:
evaluation:evaluation:1.0.0-SNAPSHOT
-
Group Name:
evaluation
-
Artifact Id:
evaluation
-
Version:
1.0.0-SNAPSHOT
-
Name:
- Next をクリックします。この段階で Finish をクリックすると、結果は変更されません。
-
表示されるウィンドウで、ランタイムストラテジーが
Singleton
となっている点に注目してください。 - Finish をクリックします。
- デプロイメントを開始します。
-
デプロイメントが完了したら、
http://localhost:8080/kie-server/services/rest/server/containers/evaluation:evaluation:1.0.0-SNAPSHOT
などの、デプロイメントリンクをクリックしてください。 以下のように、リンクに表示される XML 情報でランタイムストラテジーを表示します。
<config-items> <itemName>RuntimeStrategy</itemName> <itemValue>SINGLETON</itemValue> <itemType>BPM</itemType> </config-items>
<config-items> <itemName>RuntimeStrategy</itemName> <itemValue>SINGLETON</itemValue> <itemType>BPM</itemType> </config-items>
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想定される結果: ランタイムストラテジーが Per Process Instance
になります。
実際の結果: ランタイムストラテジーが Singleton
となります。
回避策: 新しいデプロイメントユニットを作成するときに、GAV の値を手動で入力せずに、リストからアーティファクトを選択します。または、新規デプロイメントユニットの作成時に、ランタイムを手動で選択します。
Elytron アダプターがインストールされている場合は、タスクを開始できない [RHPAM-2450]
問題: Red Hat JBoss EAP の Business Central が Elytron アダプターを使用して RH-SSO と統合されている場合は、タスクの開始後にエラーが表示されます。
問題の再現手順:
- Red Hat JBoss EAP に Red Hat Decision Manager をインストールします。
- RH-SSO を介した Business Central を Elytron アダプターを使用して設定します。
- プロセスのサンプルをインポートします。
- プロセスを開始します。
- タスクを開始します。
想定される結果: タスクが正常に開始されます。
実際の結果: タスクは開始せず、エラーが表示されます。
回避策: Elytron アダプターではなくレガシーのアダプターを使用します。以下のコマンドを実行して、レガシーのアダプターをインストールします。
./bin/jboss-cli.sh -c --file=bin/adapter-install.cli
./bin/jboss-cli.sh -c --file=bin/adapter-install.cli
ガイド付きルールエディターで is contained in comma separated list
の制約と、複雑な値をあわせて使用できない [RHPAM-2457]
問題: ガイド付きルールエディターでは is contained in comma separated list
の制約と複雑な値を併用できません。複雑な値とは、コンマが含まれている値や、括弧で囲まれている値のことです。
回避策: なし。
サーバーが切断されて、Business Central に再接続されたあとに、Decision Server の状態が Business Central のサーバーテンプレートで更新されない [RHPAM-2544]
問題: Decision Server が切断されて Business Central に再接続されたあとに、Business Central のサーバーテンプレートで、このサーバーの状態が更新されません。たとえば、Decision Server が Development モードから Production モードに切り替えられた場合に、Business Central でこの変更が認識されません。
問題の再現手順:
- Decision Server が Business Central に接続されており、Development モードに設定されていることを確認します。
- Decision Server をシャットダウンします。
- 実動モードを使用するように Decision Server を再設定します。他の設定オプションは変更しないでください。
- Decision Server の起動
-
SNAPSHOT
バージョンのサーバーをサーバーテンプレートにデプロイします。
想定される結果: Business Central で、サーバーが Producution モードで実行されており、サービスのデプロイメントができない旨のメッセージが表示されます。
実際の結果: デプロイメントが開始され、失敗します。
回避策: Business Central でサーバーテンプレートを手動で削除してからサーバーを再起動してください。または、再設定する時にサーバー名を変更してください。
シナリオシミュレーションで右側の Test Tools パネルにタイプではなくフィールドの名前が表示される [RHDM-1153]
問題: 場合によっては、フィールドの型ではなく、右側のテストツールパネルにフィールドの名前が表示されます。
問題の再現手順:
- Business Central で既存の DMN ファイルを開きます。
-
Vacation
などの新しい構造を追加します。 -
number
型のPrice
などVacation
に新しいフィールドを追加します。 - Price フィールドの編集を開始します。
- Add Constraints をクリックして、Price フィールドの制約を入力します。
- DMN ファイルへの変更をすべて保存して、ファイルを閉じます。
- DMN ファイルの新規テストシナリオを作成します。
- 列を選択します。
- 右側のパネルを展開します。
- Test Tools パネルをクリックします。
想定される結果: パネルに Price[number]
フィールドの名前と型が表示されます。
実際の結果: パネルに Price[Price]
のフィールド名が 2 回表示されます。
回避策: なし