第2章 新機能
本セクションでは、Red Hat Decision Manager 7.6 の新機能について説明します。
2.1. Business Central
2.1.1. 変更リクエスト
同じプロジェクト内の別のブランチに、変更リクエストを送信できるようになりました。
2.1.2. テストシナリオ
Red Hat Decision Manager 7.6 で新機能がサポートされる Business Central のテストシナリオデザイナーが利用できるようになりました。
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複数のテストシナリオで同じデータが共有されている場合には、Background タブを使用して、ルールベースおよび DMN ベースのテストシナリオ用にまとめて定義できます。利用可能なデータオブジェクトをもとに、専用のテストシナリオシミュレーションでは一般的な
GIVEN
データを追加して定義できます。 - ルールベースのテストシナリオでは、MVEL 式に接頭辞として # を指定し、テストシナリオ実行中にプロパティーやインスタンスヘッダーセルに対して Java メソッドを呼び出すことができます。
2.1.3. Business Central における汎用エラーダイアログの向上
汎用エラーダイアログとは、Business Central で生成される各種ランタイムエラーについてユーザーに通知するためのポップアップウィンドウです。以下のリストに、汎用エラーダイアログの拡張機能をまとめています。
- エラーが生成されると、そのエラーはサーバーログに記録されます。必要に応じて生成されたエラーをフェッチして取得できます。
- 生成されたエラーのスタックトレースは、ポップアップ自体で確認できます。
- エラー通知を一時的に抑制するには、Don't show this message again for チェックボックスを選択して、ドロップダウンリストから期間を選択します。ただし、エラーメッセージは引き続きサーバーログに記録されます。
- 必要に応じて、エラーダイアログでエラー ID が表示されるのでエラーの詳細をフェッチできます。
2.1.4. Decision Model and Notation (DMN) デザイナーの改良点
Business Central の Decision Model and Notation (DMN) デザイナーには、以下の主な機能強化が含まれています。
- 自動的なレイアウトおよびデシジョンサービスの機能拡張。Business Central にインポートする DMN モデルがインポート時に自動的にフォーマットされない場合には、DMN デザイナーツールバーで、Perform automatic layout を選択できるようになりました。自動レイアウトをインポートした DMN モデルに適用した場合には、DMN デザイナーは、デフォルトサイズの 100x50 ピクセルを使用せずに、各 DMN ノードの高さと幅をそのまま使用します。また、インポートしたデシジョンサービスのノード内にあるノードは、デシジョンサービスノードの外では、これまでのリリースのように、順番の再整理はされません。また、意思決定要件図 (DRD) からデシジョンサービスノードを削除した場合には、デシジョンサービス内のノードは以前のリリースのように削除されません。
- Data Types タブのデータ型列のレイアウトの向上。親データ型間でデータ型要素をドラッグできるようになりました。
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DMN データ型としての Business Central データオブジェクトのサポート。DMN デザイナーでは、Business Central の既存のデータオブジェクトを DMN データ型としてインポートできるようになりました。既存のデータオブジェクトを DMN データ型としてインポートするには、DMN デザイナーで Data types
Import data object に移動します。
Red Hat Decision Manager 7.6 での DMN サポートの詳細情報については、以下のリソースを参照してください。
2.1.5. 高可用性 Business Central
Business Central の高可用性 (HA) デプロイメントが Red Hat OpenShift Container Platform version 3.11 でサポートされるようになりました。
Red Hat Decision Manager バージョン 7.6 では、Business Central の HA デプロイメントはサポートされますが、特定の制限があります。
- 使用時に Business Central インスタンスに問題が発生した場合には、エラーメッセージが表示される場合があります。このような場合には、別の Pod にリダイレクトされます。Business Central が Red Hat Single Sign-on を使用する用に設定されている場合には、再度ログインする必要はありません。
- ユーザーの操作時に Business Central インスタンスに問題が発生した場合には、コミット (保存) されていないデータが失われる可能性があります。
- インスタンスでのプロジェクトの作成時に、Business Central インスタンスに問題が発生した場合には、作成されたプロジェクトが使用できない可能性があります。
- インスタンスでアセットの作成時に、Business Central インスタンスに問題が発生した場合には、アセットは作成されてもインデックス化されない可能性があり、このアセットは使用できません。アセットをインデックス化するには、Business Central でアセットを開き、保存しなおしてください。