第1章 Business Central のプロジェクトおよびビジネスアセットの例
Business Central には、プロジェクト例がビジネスアセット例と合わせて同梱されており、ルールや他のアセットを自分の Red Hat Decision Manager プロジェクトに作成するときに参考として使用できます。各プロジェクトは、Red Hat Decision Manager の意思決定管理やビジネス最適化アセットおよび論理を異なる方法で説明するように設計されています。
Red Hat は、Red Hat Decision Manager ディストリビューションに含まれるコードサンプルのサポートはしていません。
以下のプロジェクト例が、Business Central で利用できます。
- Course_Scheduling: (ビジネス最適化) コースのスケジュールとカリキュラム決定プロセス。講師を教室に割り当て、コースの競合や教室の収容能力といった要素を基にして学生のカリキュラムを決定します。
- Dinner_Party: (ビジネス最適化) ガイド付きデシジョンテーブルを使用したゲストの座席割り当ての最適化。各ゲストの職種、政治的信条、既知の関係を基にしてゲストに座席を割り当てます。
- Employee_Rostering (従業員勤務表) : (ビジネス最適化) デシジョンおよびソルバーアセットを使用した従業員勤務表の最適化。スキルに基づいて従業員をシフトに割り当てます。
- Evaluation_Process: (プロセス自動化) ビジネスプロセスアセットを使用したプロセス評価。実績に基づいて従業員を評価します。
- IT_Orders: (プロセス自動化およびケース管理) ビジネスプロセスとケース管理アセットを使用したケース注文。ニーズと承認に基づいて IT ハードウェアを注文します。
- Mortgages (住宅ローン): (ルールでのデシジョン管理) ルールベースのデシジョンアセットを使用した住宅ローン審査プロセス。申し込み者のデータと資格を基にローンの申し込み資格を判定します。
- Mortgage_Process (住宅ローン): (プロセス自動化) ビジネスプロセスとデシジョンアセットを使用した住宅ローン審査プロセス。申し込み者のデータと資格を基にローンの申し込み資格を判定します。
- OptaCloud: (ビジネス最適化) デシジョンおよびソルバーアセットを使用したリソース割り当ての最適化。リソースが制限されるなかでプロセスをコンピューターに割り当てます。
- Traffic_Violation (交通違反): (DMN でのデシジョン管理) Decision Model and Notation (DMN) モデルを使用した交通違反のデシジョンサービス。交通違反をもとに運転手の罰則および免許停止を判断します。
1.1. Business Central のプロジェクトおよびビジネスアセット例へのアクセス
Business Central のプロジェクト例を使用すると、自分の Red Hat Decision Manager プロジェクトにルールや他のアセットを作成するときに、参考としてビジネスアセットを確認できます。
前提条件
- Business Central をインストールし、実行している。インストールオプションは、Red Hat Decision Manager インストールの計画 を参照してください。
手順
-
Business Central で、Menu
Design Projects に移動します。既存のプロジェクトがある場合は、MySpace のデフォルトのスペースをクリックして、Add Project プルダウンメニューから Try Samples を選択して、サンプルにアクセスできます。既存のプロジェクトがない場合には、Try samples をクリックします。 - 各サンプルプロジェクトの説明を読んで、どのプロジェクトが最適か確認します。各プロジェクトは、Red Hat Decision Manager の意思決定管理やビジネス最適化アセットおよび論理を異なる方法で説明するように設計されています。
- サンプルプロジェクトを選択し、Ok をクリックして自分のスペースにプロジェクトを追加します。
- 自分のスペースの Projects ページで、サンプルプロジェクトの 1 つを選択して、そのプロジェクトのアセットを表示します。
各アセットを選択して、指定のゴールまたはワークフローに到達するためにプロジェクトがどのように設計されているのかを確認します。サンプルのプロジェクトには、アセットが複数ページ含まれているものもあります。右上隅の左向きまたは右向き矢印をクリックして、全アセット一覧を表示します。
図1.1 アセットページの選択
プロジェクトの Assets ページの右上隅にある Build をクリックしてサンプルプロジェクトをビルドするか、Deploy をクリックしてプロジェクトをビルドしてから、KIE Server にデプロイします。
注記Build & Install オプションを選択してプロジェクトをビルドし、KJAR ファイルを KIE Server にデプロイせずに設定済みの Maven リポジトリーに公開することもできます。開発環境では、Deploy をクリックすると、ビルドされた KJAR ファイルを KIE Server に、実行中のインスタンス (がある場合はそれ) を停止せずにデプロイできます。または Redeploy をクリックして、ビルドされた KJAR ファイルをデプロイしてすべてのインスタンスを置き換えることもできます。次回、ビルドされた KJAR ファイルをデプロイまたは再デプロイすると、以前のデプロイメントユニット (KIE コンテナー) が同じターゲット KIE Server で自動的に更新されます。実稼働環境では Redeploy オプションは無効になっており、Deploy をクリックして、ビルドされた KJAR ファイルを KIE Server 上の新規デプロイメントユニット (KIE コンテナー) にデプロイすることのみが可能です。
KIE Server の環境モードを設定するには、
org.kie.server.mode
システムプロパティーをorg.kie.server.mode=development
またはorg.kie.server.mode=production
に設定します。Business Central でそれぞれのプロジェクトのデプロイメント動作を設定するには、プロジェクトの SettingsGeneral Settings Version に移動し、Development Mode オプションを選択して、Save をクリックします。デフォルトでは、KIE Server および Business Central のすべての新規プロジェクトは開発モードになっています。Development Mode をオンにしたプロジェクトをデプロイしたり、実稼働モードになっている KIE Server に手動で SNAPSHOT
バージョンの接尾辞を追加したプロジェクトをデプロイしたりすることはできません。プロジェクトのデプロイメントに関する詳細を確認するには、画面の上部にあるデプロイメントバナーの View deployment details か、Deploy のドロップダウンメニューをクリックします。このオプションを使用すると、Menu
Deploy Execution Servers ページに移動します。