第8章 動的プラグインキャッシュの使用


Red Hat Developer Hub (RHDH) の動的プラグインキャッシュは、以前にインストールされたプラグインを保存することでインストールプロセスを強化し、プラットフォームの起動時間を短縮します。設定が変更されていない場合、この機能により、次回の起動時にプラグインを再度ダウンロードする必要がなくなります。

動的プラグインキャッシュを有効化する場合:

  • システムは、各プラグインの YAML 設定 (pluginConfig を除く) のチェックサムを計算します。
  • チェックサムは、プラグインのディレクトリー内の dynamic-plugin-config.hash という名前のファイルに保存されます。
  • 起動中に、プラグインのパッケージ参照が以前のインストールと一致し、チェックサムが変更されていない場合、ダウンロードはスキップされます。
  • 前回の起動以降に無効になっているプラグインは自動的に削除されます。

8.1. 動的プラグインキャッシュの有効化

RHDH で動的プラグインキャッシュを有効にするには、プラグインディレクトリー dynamic-plugins-root が永続ボリュームである必要があります。

8.1.1. Operator を使用した動的プラグインキャッシュ用の PVC の作成

Operator ベースのインストール環境では、デフォルトの dynamic-plugins-root ボリュームを dynamic-plugins-root という名前の PVC に置き換えて、永続ボリューム要求 (PVC) を手動で作成する必要があります。

手順

  1. 永続ボリュームの定義を作成し、pvc.yaml などのファイルに保存します。以下に例を示します。

    kind: PersistentVolumeClaim
    apiVersion: v1
    metadata:
      name: dynamic-plugins-root
    spec:
      accessModes:
        - ReadWriteOnce
      resources:
        requests:
          storage: 5Gi
    Copy to Clipboard
    注記

    この例では、アクセスモードとして ReadWriteOnce を使用し、異なるノード間で複数のレプリカが PVC を共有するのを防ぎます。

    複数の異なるノードで複数のレプリカを実行するには、ストレージドライバーに応じて、ReadWriteMany などのアクセスモードを使用する必要があります。

  2. この PVC をクラスターに適用するために、次のコマンドを実行します。

    oc apply -f pvc.yaml
    Copy to Clipboard
  3. デフォルトの dynamic-plugins-root ボリュームを dynamic-plugins-root という名前の PVC に置き換えます。以下に例を示します。

    apiVersion: rhdh.redhat.com/v1alpha3
    kind: Backstage
    metadata:
      name: developer-hub
    spec:
      deployment:
        patch:
          spec:
            template:
              spec:
                volumes:
                  - $patch: replace
                    name: dynamic-plugins-root
                    persistentVolumeClaim:
                      claimName: dynamic-plugins-root
    Copy to Clipboard
    注記

    新しいボリュームの追加を回避するために、$patch: replace ディレクティブを使用する必要があります。

8.1.2. Helm チャートを使用した動的プラグインキャッシュ用の PVC の作成

Helm チャートによるインストール環境では、Pod の再起動後も動的プラグインキャッシュを保持する必要がある場合、永続ボリューム要求 (PVC) を作成し、それを使用するように Helm チャートを設定する必要があります。

手順

  1. 永続ボリューム定義を作成します。以下に例を示します。

    kind: PersistentVolumeClaim
    apiVersion: v1
    metadata:
      name: dynamic-plugins-root
    spec:
      accessModes:
        - ReadWriteOnce
      resources:
        requests:
          storage: 5Gi
    Copy to Clipboard
    注記

    この例では、アクセスモードとして ReadWriteOnce を使用し、異なるノード間で複数のレプリカが PVC を共有するのを防ぎます。

    複数の異なるノードで複数のレプリカを実行するには、ストレージドライバーに応じて、ReadWriteMany などのアクセスモードを使用する必要があります。

  2. この PVC をクラスターに適用するために、次のコマンドを実行します。

    oc apply -f pvc.yaml
    Copy to Clipboard
  3. PVC を使用するように Helm チャートを設定します。以下に例を示します。

    upstream:
      backstage:
        extraVolumes:
          - name: dynamic-plugins-root
            persistentVolumeClaim:
              claimName: dynamic-plugins-root
          - name: dynamic-plugins
            configMap:
              defaultMode: 420
              name: '{{ printf "%s-dynamic-plugins" .Release.Name }}'
              optional: true
          - name: dynamic-plugins-npmrc
            secret:
              defaultMode: 420
              optional: true
              secretName: '{{ printf "%s-dynamic-plugins-npmrc" .Release.Name }}'
          - name: dynamic-plugins-registry-auth
            secret:
              defaultMode: 416
              optional: true
              secretName: '{{ printf "%s-dynamic-plugins-registry-auth" .Release.Name }}'
          - name: npmcacache
            emptyDir: {}
          - name: temp
            emptyDir: {}
    Copy to Clipboard
    注記

    PVC を使用するように Helm チャートを設定する場合は、デフォルトの Helm チャートで定義されている extraVolumes も含める必要があります。

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