第1章 LLVM Toolset
LLVM Toolset は、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 上の開発者向けの Red Hat 製品です。これは、LLVM コンパイラーインフラストラクチャーフレームワーク、C 言語および C++ 言語用の Clang コンパイラー、LLDB デバッガー、コード解析の関連ツールを提供します。
Red Hat Enterprise Linux 8 では、LLVM Toolset はモジュールとして利用できます。LLVM Toolset は、Red Hat Enterprise Linux 9 のパッケージとして利用できます。
1.1. LLVM Toolset コンポーネント
以下のコンポーネントは、LLVM Toolset の一部として利用できます。
Name | バージョン | 説明 |
---|---|---|
clang | 16.0.6 | C および C++ の LLVM コンパイラーフロントエンド。 |
lldb | 16.0.6 | LLVM の一部を使用した C および C++ デバッガー。 |
compiler-rt | 16.0.6 | LLVM および Clang のランタイムライブラリー。 |
llvm | 16.0.6 | 一連のモジュールおよび再利用可能なコンパイラーおよびツールチェーン技術。 |
libomp | 16.0.6 | 並列プログラミングに Open MP API 仕様を使用するためのライブラリー。 |
lld | 16.0.6 | LLVM リンカー。 |
python-lit | 16.0.6 | LLVM および Clang ベースのテストスイート用のソフトウェアテストツール。 |
CMake ビルドマネージャーは、LLVM Toolset の一部ではありません。Red Hat Enterprise Linux 8 では、CMake がシステムリポジトリーから利用できます。Red Hat Enterprise Linux 9 では、CMake がシステムリポジトリーから利用できます。CMake のインストール方法は、CMake ビルドマネージャーのインストール を参照してください。