第1章 接尾語を別のデータベースに格納する
Directory Server では、インスタンス内のデータを複数のデータベースに分割して、データの分散保存ロジックを設計することができます。データ分割の方法として、ディレクトリーツリーの接尾辞を利用することができます。
複数のディレクトリーツリーを作成し、ルートの接尾辞で別々のデータベースに格納することができます。また、1 つのディレクトリーツリーをブランチに分割し、サブ接尾辞によってブランチを別々のデータベースに格納することもできます。
1.1. データ構造における接尾語のロール
ディレクトリーサーバーは、データをディレクトリーツリー (DIT) と呼ばれる階層構造で表示します。以下は、簡単なディレクトリーツリーです。
図1.1 単一のルート接尾辞を持つシンプルなディレクトリーツリー

各ディレクトリーツリーには、dc=example,dc=com
などのディレクトリーツリーの命名コンテキストを定義する単一の root エントリーがあります。
さまざまなディレクトリーツリーを異なるデータベースに保存し、これらのデータベースを複数のサーバーに分散できます。
接尾辞を使用して、データストレージの分散ロジックを定義できます。接尾辞は、ディレクトリーツリーのブランチ (サブツリー) と特定のデータベースを関連付けます。
これにより、サーバーの 1 つのインスタンス内に複数のデータベースを指定できます。一つのデータベースに縛られることはありません。