第22章 仮想マシンのバックアップと復元


現在使用しているホストが利用不能になったり、機能しなくなったりした場合に、仮想マシン (VM) のセットアップやデータが失われないように、仮想マシンの設定とストレージをバックアップします。その後、障害復旧のために、バックアップされた設定とストレージを使用する新しい仮想マシンを作成できます。

注記

ホストが稼働している間に仮想マシンを復旧するためのバックアップを作成する予定がある場合は、仮想マシンのスナップショットを使用する方が効率的な場合があります。

22.1. 仮想マシンのバックアップ

ホストの障害やストレージの破損から保護するために、libvirt ユーティリティーを使用して仮想マシン (VM) の XML 設定とディスクデータを保存することで、仮想マシンのバックアップを作成できます。

手順

  1. 仮想マシンの XML 設定を別のファイルに保存します。たとえば、testguest1 仮想マシンの設定を /home/backup/testguest1-backup.xml ファイルに保存するには、次のコマンドを使用します。

    # virsh dumpxml testguest1 > /home/backup/testguest1-backup.xml
  2. 仮想マシンのディスクをバックアップします。バックアップする際は、virsh backup-begin ユーティリティーを使用します。
  3. オプション: バックアップ設定をカスタマイズします。デフォルトでは、libvirt は仮想マシン内のすべてのディスクのコピーを、元のディスクと同じディレクトリーに作成します。バックアップに別の設定を使用したい場合は、必要な設定を記述した XML ファイルを作成します。以下に例を示します。

    <domainbackup>
      <disks>
        <disk name='vda' backup='yes'/>
        <disk name='vdb' type='file'>
          <target file='/home/backup/vdb.backup'/>
          <driver type='raw'/>
        </disk>
        <disk name='vdc' backup='no'/>
      </disks>
    </domainbackup>

    この設定例では、vda ディスクは libvirt のデフォルト設定を使用してバックアップされ、vdb ディスクは /home/backup/vdb.backup として raw 形式でバックアップが行われるようになります。vdc ディスクはバックアップされません。

  4. 仮想マシンを起動します。

    # virsh start <vm_name>
  5. virsh backup-begin ユーティリティーを使用して、仮想マシンのディスクをバックアップします。以下のコマンドは、デフォルトのバックアップ設定を使用します。これは、仮想マシンが使用するすべてのディスクのコピーを作成し、それらを元のディスクと同じディレクトリーに保存します。

    # virsh backup-begin <vm-name>

    必要に応じて、カスタムバックアップ設定を適用するには、以前に作成したバックアップ XML 設定を指定します。

    # virsh backup-begin <vm-name> --backupxml <backup-XML-location>

検証

  1. バックアップ操作が完了したことを確認します。

    # virsh domjobinfo <vm-name> --completed

    成功時の出力例:

    Job type:         Completed
    Operation:        Backup
    Time elapsed:     20704 ms
    File processed:   40.000 GiB
    File remaining:   0.000 B
    File total:       40.000 GiB
  2. バックアップディスクのターゲットロケーションを確認します。たとえば、デフォルトのバックアップ設定を使用し、仮想マシンディスクがデフォルトの /var/lib/libvirt/images/ ディレクトリーにある場合は、次のコマンドを使用します。

    # ls -l /var/lib/libvirt/images

    成功時の出力例:

    -rw-------. 1 qemu qemu 42956488704 Oct 10 15:49 RHEL_10_beta.qcow2
    -rw-------. 1 root root 42956488704 Oct 29 16:12 RHEL_10_beta.qcow.21761750144
    -rw-------. 1 qemu qemu      196688 Oct 10 15:49 extra-storage.qcow2
    -rw-------. 1 root root 196688 Oct 29 16:12 extra-storage.qcow2.1761750144

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