1.4.4. ad ID マッピングバックエンドの使用
ad ID マッピングバックエンドを使用するように、Samba Active Directory (AD) メンバーを設定できます。ad ID マッピングバックエンドは、読み取り専用 API を実装し、AD からアカウントおよびグループの情報を読み取ります。
ad ID マッピングバックエンドを使用することで、以下のメリットが得られます。
- ユーザーとグループの全設定は、AD に集中的に保存されます。
- ユーザーおよびグループの ID は、このバックエンドを使用するすべての Samba サーバーで一貫しています。
- ID はローカルデータベースに保存されないため、ファイル所有権の破損や喪失を防ぐことができます。
ad ID マッピングバックエンドは、一方向の信頼を使用する {AD} ドメインをサポートしていません。一方向の信頼で {AD} のドメインメンバーを設定する場合は、tdb、rid、または autorid のいずれかの ID マッピングバックエンドを使用します。
ad バックエンドは、AD から以下の属性を読み込みます。
| AD 属性名 | オブジェクトの種類 | マッピング先 |
|---|---|---|
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| ユーザーおよびグループ | オブジェクトのユーザー名またはグループ名 |
|
| ユーザー | ユーザー ID (UID) |
|
| グループ | グループ ID (GID) |
|
| ユーザー | ユーザーのシェルのパス |
|
| ユーザー | ユーザーのホームディレクトリーのパス |
|
| ユーザー | プライマリーグループ ID |
[a]
idmap config DOMAIN:unix_nss_info = yes を設定している場合に限り、Samba がこの属性を読み込みます。
[b]
idmap config DOMAIN:unix_primary_group = yes を設定している場合に限り、Samba がこの属性を読み込みます。
| ||
前提条件
-
ユーザーおよびグループはいずれも、AD で一意の ID が設定され、ID が、
/etc/samba/smb.confファイルで設定されている範囲内にある。この範囲外の ID を持つオブジェクトは、Samba サーバー上で使用できません。 - ユーザーおよびグループには、AD ですべての必須属性が設定されている。設定によっては、属性が欠落していると、Samba サーバー上でユーザーまたはグループを使用できない場合があります。
- Samba をインストールしている。
-
ID マッピングを除く Samba 設定が
/etc/samba/smb.confファイルにある。
手順
/etc/samba/smb.confファイルの[global]セクションを編集します。デフォルトドメイン (
*) に ID マッピング設定が存在しない場合は追加します。以下に例を示します。idmap config * : backend = tdb idmap config * : range = 10000-999999AD ドメインの
adID マッピングバックエンドを有効にします。idmap config DOMAIN : backend = adAD ドメインのユーザーおよびグループに割り当てられている ID の範囲を設定します。以下に例を示します。
idmap config DOMAIN : range = 2000000-2999999重要この範囲は、このサーバーの他のドメイン設定と重複させることはできません。また、この範囲には、今後割り当てられる ID がすべて収まる大きさを設定する必要があります。詳細は、Samba ID 範囲の計画 を参照してください。
Samba が AD から属性を読み取る際に RFC 2307 スキーマを使用するように設定します。
idmap config DOMAIN : schema_mode = rfc2307Samba が、対応する AD 属性からログインシェルおよびユーザーホームディレクトリーのパスを読み取るようにする場合は、以下を設定します。
idmap config DOMAIN : unix_nss_info = yesまたは、すべてのユーザーに適用される、ドメイン全体のホームディレクトリーのパスおよびログインシェルを統一して設定できます。以下に例を示します。
template shell = /bin/bash template homedir = /home/%Uデフォルトでは、Samba は、ユーザーオブジェクトの
primaryGroupID属性を、Linux のユーザーのプライマリーグループとして使用します。または、代わりにgidNumber属性に設定されている値を使用するように Samba を設定できます。idmap config DOMAIN : unix_primary_group = yes
/etc/samba/smb.confファイルを検証します。# testparmSamba 設定を再読み込みします。
# smbcontrol all reload-config