17.3. 高度なストレージオプション
高度なストレージデバイスを使用するには、iSCSI (SCSI over TCP/IP) ターゲットまたは FCoE (Fibre Channel over Ethernet) の SAN (Storage Area Network) を設定できます。
インストールに iSCSI ストレージデバイスを使用する場合は、インストールプログラム側で iSCSI ストレージデバイスを iSCSI ターゲットとして検出し、そのターゲットにアクセスするための iSCSI セッションを作成できるようにする必要があります。各手順で、CHAP (Challenge Handshake Authentication Protocol) 認証用のユーザー名とパスワードが必要になる場合があります。さらに、検出、またはセッション作成のいずれの場合も、iSCSI ターゲット側でターゲットの接続先となるシステムの iSCSI イニシエーターを認証する (リバース CHAP) ように設定することもできます。CHAP とリバース CHAP を併用する場合は、相互 CHAP または双方向 CHAP と呼ばれます。相互 CHAP を使用すると、特に CHAP 認証とリバース CHAP 認証でユーザー名やパスワードが異なる場合などに、iSCSI 接続に対する最大限の安全レベルを確保できます。
iSCSI 検出と iSCSI ログインの手順を繰り返して、必要な iSCSI ストレージをすべて追加します。初回の検出試行後は、iSCSI イニシエーターの名前を変更できません。iSCSI イニシエーターの名前を変更する場合は、インストールを最初からやり直す必要があります。
17.3.1. iSCSI セッションの検出および開始 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
RHEL のインストール中に iSCSI ストレージターゲットを検出して接続し、システムのインストール用にネットワークベースのストレージを有効にできます。これにより、リモートストレージデバイスをインストールターゲットとして使用できるため、ストレージ設定の柔軟性が向上し、集中的なストレージ管理が可能になります。
- iBFT (iSCSI Boot Firmware Table)
-
インストーラーは、起動すると、システムの BIOS またはアドオンブート ROM が iBFT をサポートしているかどうかをチェックします。BIOS は、iSCSI から起動できるシステム用の BIOS 拡張です。BIOS が iBFT に対応している場合は、インストーラーは BIOS から設定済みのブートディスクの iSCSI ターゲット情報を読み取り、このターゲットにログインして、インストールターゲットとして利用可能にします。iSCSI ターゲットに自動的に接続するには、ターゲットにアクセスするためのネットワークデバイスをアクティブ化します。これを行うには、ブートオプション
ip=ibftを使用します。詳細は、ネットワークのブートオプション を参照してください。 - iSCSI ターゲットの手動検出および追加
- インストーラーのグラフィカルユーザーインターフェイスで iSCSI セッションを検出して開始し、使用可能な iSCSI ターゲット (ネットワークストレージデバイス) を特定できます。
前提条件
- Installation Summary ウィンドウが開いている。
手順
- Installation Summary ウィンドウで、Installation Destination をクリックします。Installation Destination ウィンドウが開き、使用可能なすべてのドライブがリスト表示されます。
- Specialized & Network Disks セクションで、 をクリックします。ストレージデバイスの選択画面が表示されます。
をクリックします。Add iSCSI Storage Target ウィンドウが開きます。
重要この方法を使用して手動で追加した iSCSI ターゲットに
/bootパーティションを配置することはできません。/bootパーティションを含む iSCSI ターゲットは、iBFT で使用できるように設定する必要があります。ただし、インストール済みのシステムが、ファームウェア iBFT 以外の方法で提供される iBFT 設定を使用して iSCSI から起動することが想定される場合があります。たとえば、iPXE を使用すると、inst.nonibftiscsibootインストーラーブートオプションを使用して/bootパーティションの制限を削除できます。- Target IP Address フィールドに iSCSI ターゲットの IP アドレスを入力します。
iSCSI Initiator Name フィールドに、iSCSI 修飾名 (IQN) の形式で iSCSI イニシエーターの名前を入力します。IQN エントリーには次を含めてください。
-
iqn.の文字列 (ピリオドが必要)。 -
日付コード (企業や組織のインターネットドメイン名またはサブドメイン名が登録された年と月。記述の順序は年を表す 4 桁の数字、ハイフン、月を表す 2 桁の数字、ピリオドの順で設定されます)。たとえば、2010 年 9 月の場合は
2010-09.のようになります。 -
企業や組織のインターネットのドメイン名またはサブドメイン名 (トップレベルのドメインを先頭にして逆順で表します)。たとえば、
storage.example.comのサブドメインは、com.example.storageのようになります。 コロン (:) と、ドメインまたはサブドメイン内でその iSCSI イニシエーターを固有に識別する文字列。たとえば、
:diskarrays-sn-a8675309です。完全な IQN は
iqn.2010-09.storage.example.com:diskarrays-sn-a8675309のようになります。構造を理解しやすくするために、インストールプログラムにより、iSCSI Initiator Nameフィールドにこの形式の名前が事前に入力されます。IQN の詳細は、tools.ietf.org の RFC 3720 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI) に記載されている 3.2.6. iSCSI Names と、tools.ietf.org の RFC 3721 - Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI) Naming and Discovery に記載されている 1. iSCSI Names and Addresses を参照してください。
-
Discovery Authentication Typeドロップダウンメニューを使用して、iSCSI 検出に使用する認証タイプを指定します。以下のタイプが使用できます。- 証明書なし
- CHAP 秘密鍵
- CHAP 秘密鍵とリバースペア
次のいずれかを行います。
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認証タイプとして
CHAP pairを選択した場合は、CHAP UsernameおよびCHAP Passwordフィールドに、iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力します。 -
認証タイプとして
CHAP pair and a reverse pairを選択した場合は、CHAP UsernameおよびCHAP Passwordフィールドに iSCSI ターゲットのユーザー名とパスワードを入力し、Reverse CHAP UsernameおよびReverse CHAP Passwordフィールドに iSCSI イニシエーターのユーザー名とパスワードを入力します。
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認証タイプとして
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オプション:
Bind targets to network interfacesチェックボックスをオンにします。 をクリックします。
入力した情報に基づいて、インストールプログラムが iSCSI ターゲットを調べます。検出が成功すると、
Add iSCSI Storage Targetウィンドウに、ターゲットで検出されたすべての iSCSI ノードのリストが表示されます。インストールに使用するノードのチェックボックスを選択します。
Node login authentication typeメニューには、Discovery Authentication Typeメニューと同じオプションが含まれています。ただし、ディスカバリー認証に証明書が必要な場合は、見つかったノードに同じ証明書を使用してログインします。-
追加の
Use the credentials from discoveryドロップダウンメニューをクリックします。適切な認証情報を入力すると、 ボタンが使用可能になります。 をクリックして、iSCSI セッションを開始します。
インストーラーは
iscsiadmを使用して iSCSI ターゲットを検索し、ログインしますが、iscsiadmは自動的にこれらのターゲットに関する情報をiscsiadmiSCSI データベースに保存します。その後、インストーラーはこのデータベースをインストール済みシステムにコピーし、root パーティションに使用されていない iSCSI ターゲットをマークします。これにより、システムは起動時に自動的にそのターゲットにログインします。root パーティションが iSCSI ターゲットに配置されている場合、initrdがこのターゲットにログインするため、インストーラーは、同じターゲットへのログインが複数回試行されるのを避けるために、このターゲットを起動スクリプトに含めません。