17.5. 手動パーティションの設定
手動パーティション設定を使用して、ディスクパーティションおよびマウントポイントを設定し、Red Hat Enterprise Linux がインストールされているファイルシステムを定義できます。インストールの前に、ディスクデバイスにパーティションを設定するかどうかを検討する必要があります。
Standard Partitions、LVM、LVM thin provisioning など、さまざまなパーティションおよびストレージオプションが利用できます。これらのオプションは、システムのストレージを効果的に管理するうえで、さまざまな利点と設定を提供します。
- 標準パーティション
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標準パーティションには、ファイルシステムやスワップ領域が格納されます。標準パーティションは、
/boot、BIOS Boot、およびEFI Systemパーティションに最もよく使用されます。LVM 論理ボリュームは、他のほとんどの用途にも使用できます。 - LVM
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デバイスタイプに
LVM(または論理ボリューム管理) を選択すると、LVM 論理ボリュームが作成されます。LVM は、物理ディスクを使用する際のパフォーマンスを向上させます。複数の物理ディスクを 1 つのマウントポイントに使用するなど、高度な設定を行うことができます。また、パフォーマンスや信頼性、あるいはその両方を向上させるために、ソフトウェア RAID を設定することもできます。 - LVM シンプロビジョニング
- シンプロビジョニングでは、シンプールと呼ばれる空き領域のストレージプールを管理します。システムは、アプリケーションが必要とする場合、その領域を任意の数のデバイスに割り当てることができます。ストレージ領域の割り当ての費用対効果を高くする必要がある場合は、プールを動的に拡張できます。
Red Hat Enterprise Linux のインストールには、少なくとも 1 つのパーティションが必要です。少なくとも /、/home、/boot、および swap パーティションまたはボリュームを使用してください。必要に応じて、その他のパーティションやボリュームを作成することもできます。
データの損失を防ぐために、手順に進む前にデータをバックアップすることを推奨します。デュアルブートシステムをアップグレードまたは作成する場合は、保存しておくストレージデバイスの全データのバックアップを作成してください。
17.5.1. 推奨されるパーティション設定スキーム リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
次のマウントポイントに個別のファイルシステムを作成してください。ただし、必要に応じて /usr、/var および /tmp のマウントポイントでファイルシステムを作成することもできます。
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/boot -
/(root) -
/home -
swap -
/boot/efi -
PReP
このパーティションスキームは、ベアメタルのデプロイメントに推奨されますが、仮想およびクラウドのデプロイメントには適用されません。
/bootパーティション (最小限 2 GiB のサイズを推奨)/bootにマウントされるパーティションには、システムで Red Hat Enterprise Linux 10 を起動できるようにするオペレーティングシステムカーネルと、ブートストラッププロセス中に使用されるファイルが格納されます。ほとんどのファームウェアには制限があるため、ファームウェアを保持するための小さなパーティションを作成してください。ほとんどの場合は、2 GiB の boot パーティションで十分です。しかし、場合によっては 2 GiB では不十分なこともあります。追加のハードウェアファームウェアを必要とするシステムでは、ファームウェアの Blob が含まれるため、より大きなinitramfsイメージが生成されます。/bootパーティションの容量が小さすぎると、ディスク容量不足により今後のカーネルアップデートが失敗する可能性があります。追加のハードウェアドライバーやファームウェアが必要な環境では、2 GiB を超えるメモリーを割り当てることを検討してください。他のマウントポイントとは異なり、/bootに LVM ボリュームを使用することはできません。/bootは独立したディスクパーティションに配置する必要があります。RAID カードを実装している場合、BIOS タイプは、RAID カードからの起動に対応していない場合がある点に注意してください。これに該当する場合は、
/bootパーティションは別のディスクなどの RAID アレイ以外のパーティションに作成する必要があります。
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通常、
/bootパーティションは、インストールプログラムにより自動的に作成されます。/(ルート) パーティションが 2 TiB より大きく、システムが (U)EFI ブートを使用している場合は、2 TiB より小さい独立した/bootパーティションを作成してください。この設定は、正常に起動するために必要です。 -
手動でパーティション設定する場合は、必ず
/bootパーティションをディスクの最初の 2 TB 以内に配置してください。/bootパーティションを 2 TB の境界を超えて配置すると、インストールが成功しても、システムが起動に失敗します。この制限を超える/bootパーティションを BIOS が読み取れないためです。
root- 10 GiB 以上のサイズを推奨ここは "
/"、つまりルートディレクトリーが配置される場所です。ルートディレクトリーは、ディレクトリー構造のトップレベルです。デフォルトでは、このファイルシステムにすべてのファイルが書き込まれます。ただし、書き込み先のパスに別のファイルシステムがマウントされている場合を除きます。たとえば、/bootや/homeなどです。5 GiB のルートファイルシステムでも最小限のインストールは可能ですが、少なくとも 10 GiB は割り当ててください。これにより、必要な数のパッケージグループをインストールできます。
/ ディレクトリーと、/root ディレクトリーを混同しないよう注意してください。/root ディレクトリーは、root ユーザーのホームディレクトリーになります。/root ディレクトリーは、root ディレクトリーと区別するため、スラッシュルート と呼ばれることがあります。
/home(1 GiB 以上のサイズを推奨)-
システムデータとユーザーデータを別々に格納する場合は、
/homeディレクトリー用の専用ファイルシステムを作成します。ファイルシステムのサイズは、ローカルで保存するデータ量やユーザー数などを基に決定してください。こうすることで、ユーザーデータのファイルを消去せずに Red Hat Enterprise Linux 10 をアップグレードしたり、再インストールできるようになります。自動パーティション設定を選択する場合は、/homeファイルシステムが確実に作成されるように、インストール用に少なくとも 55 GiB のディスク領域を確保してください。 swapパーティション (1 GiB 以上のサイズを推奨)仮想メモリーは、swap ファイルシステムによりサポートされています。つまり、システムが処理しているデータを格納する RAM が不足すると、そのデータは swap ファイルシステムに書き込まれます。swap サイズはシステムメモリーのワークロードに依存するため、システムメモリーの合計ではありません。したがって、システムメモリーサイズの合計とは等しくなりません。システムメモリーの作業負荷を判断するためには、システムで実行するアプリケーションの種類、およびそのアプリケーションにより生じる負荷を分析することが重要になります。アプリケーションにより生じる負荷に関するガイダンスは、アプリケーション提供元または開発側より提供されます。
システムのスワップ領域が不足すると、システム RAM メモリーが枯渇するため、カーネルがプロセスを停止します。スワップ領域を過剰に設定すると、ストレージデバイスが割り当てられたままアイドル状態となり、リソースが無駄に使用されます。また、スワップ領域を過剰に設定すると、メモリーリークに気付きにくくなる可能性があります。スワップパーティションの最大サイズやその他の追加情報は、
mkswap(8)man ページを参照してください。以下の表は、システムに搭載されている RAM の容量と、システムをハイバネートするのに十分なメモリーを確保するかどうかに応じて、スワップパーティションの推奨サイズを示しています。インストールプログラムにシステムを自動的にパーティションを設定させる場合、スワップパーティションのサイズはこれらのガイドラインに従って設定されます。自動パーティション設定は、ハイバネートが使用されていないことを前提としています。スワップパーティションの最大サイズは、ディスク全体のサイズの 10 パーセントに制限されています。インストールプログラムは、1 TiB を超えるスワップパーティションを作成できません。ハイバネートに必要なスワップ領域を十分に確保するために、スワップパーティションのサイズをデフォルトの制限値以上に増やす必要がある場合があります。この場合は、パーティション設定レイアウトを手動で編集する必要があります。
| システム内の RAM の容量 | 推奨されるスワップ領域 | ハイバネートを許可する場合に推奨されるスワップ領域 |
|---|---|---|
| 2 GiB 未満 | RAM 容量の 2 倍 | RAM 容量の 3 倍 |
| 2 GiB - 8 GiB | RAM 容量と同じ | RAM 容量の 2 倍 |
| 8 GiB - 64 GiB | 4 GiB から RAM 容量の半分まで | RAM 容量の 1.5 倍 |
| 64 GiB を超える場合 | ワークロードによる (最小 4 GiB) | ハイバネートは推奨されない |
2 GiB、8 GiB、または 64 GiB の RAM を搭載したシステムなど、各範囲の境界上にあるシステムの場合は、スワップ領域のサイズを選択できます。ハイバネートをサポートするかどうかも選択できます。システムリソースに余裕がある場合は、スワップ領域を増やすとパフォーマンスが向上することがあります。
スワップ領域を複数のストレージデバイスに分散させると、特に高速なドライブ、コントローラー、およびインターフェイスを備えたシステムで、スワップ領域のパフォーマンスが向上します。
多くのシステムでは、パーティションおよびボリュームの数は上述の最小数より多くなります。パーティション設定は、システム固有のニーズに応じて決定してください。パーティションを設定する方法が分からない場合は、インストールプログラムで提供されているデフォルトの自動パーティションのレイアウトをご利用ください。
/boot/efiパーティション - 600 MiB のサイズを推奨-
UEFI ベースの AMD64、Intel 64、および 64 ビットの ARM には、EFI システムパーティションが必要です。推奨される最小サイズは 500 MiB です。自動パーティション設定を使用する場合、インストーラーは 600 MiB
/boot/efiパーティションを作成します。ディスクを手動でパーティション分割する場合は、別のパーティションサイズを指定できます。BIOS システムは、EFI システムパーティションを必要としません。 PReP起動パーティション (4 - 8 MiB のサイズを推奨)-
IBM Power System サーバーに Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合は、ディスクの最初のパーティションに
PReP起動パーティションが含まれている必要があります。これには、他の IBM Power Systems サーバーで Red Hat Enterprise Linux を起動できるようにする GRUB2 ブートローダーが含まれます。 BIOSブートパーティション - 1 MiB のサイズを推奨-
GPT パーティションディスクを搭載した BIOS システムに Red Hat Enterprise Linux をインストールする場合は、特定のディスクから起動するために、独立したパーティションが必要です。このパーティションは
BIOSブートと呼ばれ、ブートローダーを保存するために使用されます。
すぐに必要なパーティションにのみストレージ容量を割り当ててください。要件に応じて、後で追加の空き領域をいつでも割り当てることができます。