25.8. レスキューモードの使用
インストールプログラムのレスキューモードは、Red Hat Enterprise Linux DVD またはその他の起動メディアから起動できる最小限の Linux 環境です。さまざまな問題を修復するコマンドラインユーティリティーが含まれています。レスキューモードには、ブートメニューの Troubleshooting メニューからアクセスできます。このモードでは、ファイルシステムを読み取り専用としてマウントしたり、拒否リストに登録したり、ドライバーディスクで提供されるドライバーを追加したり、システムパッケージをインストールまたはアップグレードしたり、パーティションを管理したりできます。
インストールプログラムのレスキューモードは、systemd システムおよびサービスマネージャーの一部として提供されるレスキューモード (シングルユーザーモードに相当) および緊急モードとは異なります。
レスキューモードで起動するには、最小起動ディスク、USB ドライブ、フルインストール DVD など、Red Hat Enterprise Linux の起動用メディアを使用してシステムを起動できる必要があります。
iSCSI デバイスや zFCP デバイスなどの高度なストレージは、rd.zfcp= または root=iscsi: オプション などの dracut ブートオプションを使用するか、64 ビットの IBM Z 上の CMS 設定ファイルで設定する必要があります。レスキューモードで起動した後に、これらのストレージデバイスを対話的に設定することはできません。dracut ブートオプションの詳細は、システム上の dracut.cmdline(7) man ページを参照してください。
25.8.1. レスキューモードでのシステムの起動 リンクのコピーリンクがクリップボードにコピーされました!
通常の起動プロセスが失敗した場合は、RHEL システムをレスキューモードで起動して、システムの問題をトラブルシューティングし、修復します。レスキューモードは、問題を診断し、データを回復し、正常なシステム操作を妨げる設定の問題を修正するための最小限の環境を提供します。
手順
- 最小限の起動用メディア、フルインストールの DVD または USB ドライブからシステムを起動し、ブートメニューが表示されるまで待ちます。
-
ブートメニューから、Troubleshooting > Rescue a Red Hat Enterprise Linux system オプションを選択するか、ブートコマンドラインに
inst.rescueオプションを追加します。起動コマンドラインに入るには、Tab キー (BIOS ベースのシステムの場合) を押すか、e キー (UEFI ベースのシステムの場合) を押します。 必要に応じて、起動するドライバーディスクで提供されるサードパーティーのドライバーが必要な場合は、
inst.dd=driver_nameを起動コマンドラインに追加します。inst.rescue inst.dd=driver_name必要に応じて、Red Hat Enterprise Linux ディストリビューションに含まれるドライバーが原因でシステムが起動しない場合は、
modprobe.blacklist=オプションを起動コマンドラインに追加します。inst.rescue modprobe.blacklist=driver_nameEnter (BIOS ベースのシステムの場合) または Ctrl+X (UEFI ベースのシステムの場合) を押して、変更したオプションを起動します。次のメッセージが表示されるまで待ちます。
The rescue environment will now attempt to find your Linux installation and mount it under the directory: /mnt/sysroot/. You can then make any changes required to your system. Choose 1 to proceed with this step. You can choose to mount your file systems read-only instead of read-write by choosing 2. If for some reason this process does not work choose 3 to skip directly to a shell. 1) Continue 2) Read-only mount 3) Skip to shell 4) Quit (Reboot)1 を選択すると、インストールプログラムは
/mnt/sysroot/ディレクトリーにファイルシステムをマウントしようとします。パーティションのマウントに失敗すると通知されます。2 を選択すると、ファイルシステムを/mnt/sysroot/ディレクトリーにマウントしようとしますが、読み取り専用モードになります。3 を選択すると、ファイルシステムはマウントされません。システムルートの場合には、インストーラーは
/mnt/sysimageと/mnt/sysrootの 2 つのマウントポイントをサポートします。/mnt/sysrootパスは、ターゲットシステムの/をマウントするために使用されます。通常、物理ルートとシステムの root は同じであるため、/mnt/sysrootは/mnt/sysimageと同じファイルシステムに割り当てられます。唯一の例外は、デプロイメントに基づいてシステムの root が変更する rpm-ostree システムのみです。次に、/mnt/sysrootは、/mnt/sysimageのサブディレクトリーに割り当てられます。chroot には/mnt/sysrootを使用します。続行するには 1 を選択します。システムがレスキューモードになると、VC (仮想コンソール) 1 および VC 2 にプロンプトが表示されます。
Ctrl+Alt+F1キーの組み合わせで VC 1 にアクセスし、Ctrl+Alt+F2で VC 2 にアクセスします。sh-4.2#ファイルシステムがマウントされていても、レスキューモードではデフォルトの root パーティションは一時的な root パーティションであり、通常のユーザーモード (
multi-user.targetまたはgraphical.target) で使用するファイルシステムの root パーティションではありません。ファイルシステムのマウントを選択し、正常にマウントされた場合は、次のコマンドを実行してレスキューモード環境の root パーティションを、ファイルシステムの root パーティションに変更できます。sh-4.2# chroot /mnt/sysrootこれは、root パーティションが
/としてマウントされることが求められるrpmなどのコマンドを実行する必要がある場合に便利です。chroot 環境を終了するには、exit と入力してプロンプトに戻ります。3 を選択した場合でも、
/directory/などのディレクトリーを作成し、次のコマンドを入力すると、レスキューモード内でパーティションまたは LVM2 論理ボリュームを手動でマウントできます。sh-4.2# mount -t xfs /dev/mapper/VolGroup00-LogVol02 /directory上記のコマンドでは、
/directory/は作成したディレクトリーで、/dev/mapper/VolGroup00-LogVol02はマウントする LVM2 論理ボリュームになります。パーティションのタイプが XFS 以外の場合は、文字列 xfs を正しい種類 (ext4 など) に置き換えます。すべての物理パーティションの名前が不明な場合は、次のコマンドを実行するとリストが表示されます。
sh-4.2# fdisk -lLVM2 物理ボリューム、ボリュームグループ、または論理ボリュームの名前がすべて不明な場合は、
pvdisplayコマンド、vgdisplayコマンド、またはlvdisplayコマンドを使用します。