16.5. ifcfg ファイルでの静的ルートの設定
コマンドプロンプトで ip コマンドを使用して設定した静的ルートは、システムがシャットダウンまたは再起動すると失われます。静的ルートの設定を、システムを再起動した後も持続するようにするには、
/etc/sysconfig/network-scripts/
ディレクトリーに保存されているインターフェイス別の設定ファイルに追加する必要があります。ファイル名は、route-ifname
の形式で指定する必要があります。設定ファイルで使用するコマンドには 2 種類あります。「IP コマンド引数形式を使用した静的ルート」 で説明されている ip コマンドと、「ネットワーク/ネットマスクディレクティブの形式」 で説明しているように Network/Netmask フォーマットの 2 つのタイプがあります。
16.5.1. IP コマンド引数形式を使用した静的ルート
インターフェイスごとの設定ファイル(例:
/etc/sysconfig/network-scripts/route-eth0
)で必要な場合は、1 行目でデフォルトゲートウェイへのルートを定義します。これは、ゲートウェイが DHCP
経由で設定されておらず、/etc/sysconfig/network
ファイルでグローバルに設定されていない場合にのみ必要です。
default via 192.168.1.1 dev
interface
ここでの 192.168.1.1 は、デフォルトゲートウェイの
IP
アドレスになります。interface は、デフォルトゲートウェイに接続されている、または到達可能なインターフェイスになります。dev
オプションは省略できます。これはオプションです。この設定は、/etc/sysconfig/network
ファイルの設定よりも優先されます。
リモートネットワークへのルートが必要な場合は、静的ルートは以下のように指定できます。各行は、個別のルートとして解析されます。
10.10.10.0/24 via 192.168.1.1 [dev
interface]
ここでの 10.10.10.0/24 は、リモートもしくは宛先ネットワークのネットワークアドレスおよび接頭辞長です。アドレス 192.168.1.1 は、リモートネットワークに続く
IP
アドレスです。ネクストホップアドレス の方が好ましいですが、出口インターフェイスのアドレスでも機能します。「ネクストホップ」とは、ゲートウェイやルーターなどリンクのリモート側を意味します。dev
オプションを使用して、終了 インターフェイス を指定できますが、必須ではありません。必要に応じて静的ルートを追加します。
以下は、ip コマンド引数形式を使用した
route-interface
ファイルの例です。デフォルトゲートウェイは 192.168.0.1
です。 eth0 リース行または WAN 接続が 192.168.0.10
で利用できます。2 つの静的ルートは、10.10.10.0/24
ネットワークおよび 172.16.1.10/32
ホストに到達するためのものです。
default via 192.168.0.1 dev eth0 10.10.10.0/24 via 192.168.0.10 dev eth0 172.16.1.10/32 via 192.168.0.10 dev eth0
上記の例では、ローカルの
192.168.0.0/24
ネットワークに向かうパケットはそのネットワークに接続されているインターフェイスに移動します。10.10.10.0/24
ネットワークおよび 172.16.1.10/32
ホストに向かうパケットは、192.168.0.10
に移動します。既知でないリモートネットワークに向かうパケットはデフォルトゲートウェイを使用するので、デフォルトルートが適切でない場合は、静的ルートはリモートネットワークもしくはホスト用のみに設定すべきです。ここでのリモートとは、システムに直接繋がれていないネットワークやホストを指します。
出口インターフェイスの指定は、オプションです。特定のインターフェイスからトラフィックを強制的に締め出したい場合は、これが便利です。たとえば、VPN の場合、リモートネットワークへのトラフィックが通過するように強制できます。 tun0 インターフェイスが宛先ネットワークとは別のサブネットにある場合でも、インターフェイス。
重複するデフォルトゲートウェイ
デフォルトゲートウェイがすでに
DHCP
から割り当てられている場合、IP
コマンドの引数形式により、起動中に起動中または ifup コマンドを使用して down 状態からインターフェイスを起動する際に、RTNETLINK 応答の 2 つのエラーが発生する可能性があります。 ファイルが存在するか、Error: either "to" が重複しているか、またはX.X.X.Xはガベージコレクションです。X.X.X.X はゲートウェイ、または別の IP
アドレスです。これらのエラーは、デフォルトゲートウェイを使用して別のネットワークへの別のルートがある場合にも発生する可能性があります。これらのエラーはいずれも無視しても安全です。