14.3.4. Red Hat Enterprise Linux 5 上で Para-virtualized ドライバーのインストールと 設定
このセクションには、Red Hat Enterprise 5 ゲストオペレーティングシステム内での para-virtualized ドライバーに関する詳細案内が含まれています。
注記
これらのパッケージは para-virtualized ディスクからのブートをサポートしていません。 ゲストオペレーティングシステムカーネルのブートには、まだ模倣 IDE ドライバーが 必要です。他の(システム関連ではない)ユーザースペースアプリケーションとデータは para-virtualized ブロックデバイスドライバーを使用することができます。
ドライバーのインストール
para-virtualized ドライバーを使用した Red Hat Enterprise Linux 5 ゲストのインストールに必要な手順を以下に示します。
- 使用しているハードウェアアーキテクチャとカーネル変種用の
kmod-xenpv
パッケージを ゲストオペレーティングシステムにコピーします。 yum
コマンドを使用してパッケージをインストールします。[root@rhel5]# yum install kmod-xenpv*
- 以下のコマンドを使用して、ゲストオペレーティングシステム内の自動ハードウェア 検出を無効にします。
[root@rhel5]# chkconfig kudzu off
cat /etc/modules.conf
を実行することにより、以下のようなeth0
用のエイリアスがあることを 確認します。複数のインターフェイスを設定する予定の場合は、各インターフェイス毎に追加の 行を加えます。以下のエントリのように見えない場合は、変更して下さい。alias eth0 xen-vnif
- 仮想マシンをシャットダウンします(ゲスト内で “
#shutdown -h now
” を使用)。 - 以下のようにして、
/etc/xen/<Your GuestsName>
内のゲスト設定ファイルを編集します。- “
vif=
” エントリから “type=ioemu
” エントリを削除します。 - 追加のディスクパーティション、ボリューム、あるいは LUN をゲストに追加して、 para-virtualized (
xen-vbd
) ディスクドライバー経由で それらにアクセスできるようにします。 - 各追加の物理デバイス、LUN、パーティション、又はボリューム用に、以下に示した ようなエントリを、ゲスト設定ファイル内の “
disk=
” セクションに追加します。オリジナルの “disk=
” エントリも 以下のエントリに似ているかも知れません。disk = [ "file:/var/lib/libvirt/images/rhel4_64_fv.dsk,hda,w"]
- 追加の物理デバイス、LUN、パーティション、又はボリュームを追加すると、 XML 設定ファイル内の para-virtualized ドライバーのエントリは以下にある エントリに似たものになります。
disk = [ "file:/var/lib/libvirt/images/rhel3_64_fv.dsk,hda,w", "tap:aio:/var/lib/libvirt/images/UserStorage.dsk,xvda,w" ]
注記
ファイルベースのイメージが使用されている場合は、para-virtualized デバイス用に “tap:aio
” を使用します。
virsh
コマンドを使用して仮想マシンをブートします:# virsh start
YourGuestName
para-virtualized ドライバーをインストールした後に、ネットワークインターフェイスが 立ち上がっていることを確認するには、ゲスト上で以下のコマンドを発行します。 割り当て済みの IP アドレスを含んだインターフェイス情報が表示されるはずです。
[root@rhel5]# ifconfig eth0
ここで、作成したパーティションが利用可能であることを確認します。
[root@rhel5]# cat /proc/partitions major minor #blocks name 3 0 10485760 hda 3 1 104391 hda1 3 2 10377990 hda2 202 0 64000 xvdb 202 1 32000 xvdb1 202 2 32000 xvdb2 253 0 8257536 dm-0 253 1 2031616 dm-1
上記の出力では、パーティション設定したデバイス “
xvdb
” がシステムに利用可能であることが判ります。
以下の手順は、新しいデバイスをゲストに追加して、それを再起動後に永続化します。 全てのこれらのコマンドはゲスト上で実行します。
- ディレクトリを作成してブロックデバイスイメージのマウント用とします。
[root@rhel5]# mkdir /mnt/pvdisk_p1 [root@rhel5]# mkdir /mnt/pvdisk_p2
- デバイスを新しいフォルダにマウントします。
[root@rhel5]# mount /dev/xvdb1 /mnt/pvdisk_p1 [root@rhel5]# mount /dev/xvdb2 /mnt/pvdisk_p2
- デバイスが正常にマウントされたことを確認します。
[root@rhel5]# df /mnt/pvdisk_p1 Filesystem 1K-blocks Used Available Use% Mounted on /dev/xvdb1 32000 15 31985 1% /mnt/pvdisk_p1
- ゲスト内で
/etc/fstab
ファイルを更新して、ブートシーケンス中に デバイスをマウントするようにします。以下の行を追加して下さい:/dev/xvdb1 /mnt/pvdisk_p1 ext3 defaults 1 2 /dev/xvdb2 /mnt/pvdisk_p2 ext3 defaults 1 2
注記
Red Hat Enterprise Linux 5.1 ホスト (
dom0
) を使用して 以下に見えるように、"noapic
" パラメータは仮想ゲストの /boot/grub/grub.conf
エントリ内のカーネルブート行に追加 される必要があります。ご使用のアーキテクチャとカーネルバージョンは異なるかも 知れないことを忘れないで下さい。
kernel /vmlinuz-2.6.9-67.EL ro root=/dev/VolGroup00/rhel4_x86_64 rhgb noapic
Red Hat Enterprise Linux 5.2 dom0 は、ゲスト用にこのカーネルパラメータを 必要としません。