4.3.2.5. リモートの KVM 仮想マシンの変換
KVM 仮想マシンは、SSH を介して、リモートで変換することができます。その仮想マシンを実行しているホストが SSH 経由でアクセス可能で、かつ v2v プロセスを実行する前に仮想マシンが停止していることを確認してください。1 台のゲストで複数のディスクを使用している場合でも、各仮想ディスクの転送に別々の SSH セッションが必要です。
重要
リモートの仮想マシンを変換する前には、認証のための SSH キーを設定しておくことをお勧めします。SSH キーが設定されていない場合には、転送されるゲストのディスクごとに、ユーザーが SSH 認証情報を手動で入力する必要があります。転送の完了後、SSH ネゴシエーションがタイムアウトする前にパスワードを入力しなかった場合には、
virt-v2v
が失敗してしまいます。大容量ディスクの場合には、ディスク転送の所要時間がはっきりとわからないので、この設定は特に重要となります。
仮想マシンを変換するには、以下のコマンドを実行します。
virt-v2v -ic qemu+ssh://root@kvmhost.example.com/system -o rhev -os storage.example.com:/exportdomain --network rhevm guest_name
virt-v2v -ic qemu+ssh://root@kvmhost.example.com/system -o rhev -os storage.example.com:/exportdomain --network rhevm guest_name
kvmhost.example.com
の箇所には、仮想マシンを実行するホストを、storage.example.com:/exportdomain
の箇所には、エクスポートストレージドメインを、rhevm
の箇所には変換された仮想マシンのネットワーク接続先となる、ローカルで管理されるネットワークを指定し、guest_name は、KVM 仮想マシンの名前に置き換えます。
また、仮想マシンにネットワークインターフェースが 1 つしかない場合には、
--bridge
パラメーターを使用して、ローカルで管理されているネットワークに接続することもできます。仮想マシンに複数のネットワークインターフェースがある場合は、/etc/virt-v2v.conf
を編集して全インターフェースのネットワークマッピングを指定します。