4.3.2.3. リモートの Xen 仮想マシンの変換
Xen 仮想マシンは、SSH を使用してリモートで変換することが可能です。その仮想マシンを実行しているホストが SSH 経由でアクセスできることを確認してください。1 台のゲストで複数のディスクを使用している場合でも、各仮想ディスクの転送に別々の SSH セッションが必要です。
重要
リモートの仮想マシンを変換する前には、認証のための SSH キーを設定しておくことをお勧めします。SSH キーが設定されていない場合には、転送されるゲストのディスクごとに、ユーザーが SSH 認証情報を手動で入力する必要があります。転送の完了後、SSH ネゴシエーションがタイムアウトする前にパスワードを入力しなかった場合には、
virt-v2v
が失敗してしまいます。大容量ディスクの場合には、ディスク転送の所要時間がはっきりとわからないので、この設定は特に重要となります。
仮想マシンを変換するには、以下のコマンドを実行します。
virt-v2v -o rhev -ic xen+ssh://root@vmhost.example.com -os storage.example.com:/exportdomain --network rhevm guest_name
vmhost.example.com
の箇所には、仮想マシンを実行するホストを、storage.example.com:/exportdomain
の箇所には、エクスポートストレージドメインを、rhevm
の箇所には、変換された仮想マシンのネットワーク接続先となる、ローカルで管理されるネットワークを指定し、guest_name は、Xen 仮想マシンの名前に置き換えます。
また、仮想マシンにネットワークインターフェースが 1 つしかない場合には、
--bridge
パラメーターを使用して、ローカルで管理されているネットワークに接続することもできます。仮想マシンに複数のネットワークインターフェースがある場合は、/etc/virt-v2v.conf
を編集して全インターフェースのネットワークマッピングを指定します。
ゲストが Xen 準仮想化カーネル (
kernel-xen
や kernel-xenU
などの名前で呼ばれている可能性がある) を使用している場合、virt-v2v
は変換プロセス中に新規カーネルのインストールを試みます。Xen カーネルと並行して、名前にハイパーバイザーを参照しない通常のカーネルを変換前にインストールしておくと、この要件を回避することができます。Xen は、新規インストールされるこのカーネルを起動しないので、デフォルトのカーネルにすべきではありません。virt-v2v
は変換中にこのカーネルをデフォルトにします。