第16章 オフラインツールを使用したゲスト仮想マシンのディスクアクセス
16.1. はじめに
Red Hat Enterprise Linux 6 には、ホストの物理マシンディスクまたはその他のディスクイメージにアクセス、編集、および作成するためのツールが付属しています。これらのツールには、次のようないくつかの用途があります。
- ホストの物理マシンディスクにあるファイルの表示またはダウンロード。
- ファイルを編集するか、ホストの物理マシンディスクにアップロードします。
- ホストの物理マシン設定の読み取りまたは書き込み。
- Windows ホスト物理マシンでの Windows レジストリーの読み取りまたは書き込み。
- ファイル、ディレクトリー、ファイルシステム、パーティション、論理ボリューム、およびその他のオプションを含む新しいディスクイメージの準備
- 起動に失敗した、または起動設定の変更が必要なホスト物理マシンのレスキューと修復。
- ホスト物理マシンのディスク使用量をモニターします。
- 組織のセキュリティー規格など、ホストの物理マシンのコンプライアンスを監査します。
- テンプレートのクローンを作成して変更することにより、ホスト物理マシンをデプロイします。
- CD および DVD ISO とフロッピーディスクイメージの読み取り。
警告
これらのツールを使用して、実行中の仮想マシンに接続されているホスト物理マシンまたはディスクイメージに書き込んだり、書き込みモードでそのようなディスクイメージを開いたりし ないでください。実行すると、ゲスト仮想マシンのディスクが破損します。ツールはこれを阻止しようとしますが、すべてのケースを捕らえるわけではありません。ゲスト仮想マシンが実行されている疑いがある場合は、ツールを使用しないか、少なくとも 常に読み取り専用モードでツールを使用することを強くお勧めします。
注記
Red Hat Enterprise Linux 6 の仮想化コマンドの中には、リモートの libvirt 接続を指定できるものがあります。以下に例を示します。
virt-df -c qemu://remote/system -d Guest
ただし、Red Hat Enterprise Linux 6 の libguestfs はリモートゲストにアクセスできず、このようなリモート URL を使用するコマンドは期待どおりに機能しません。これは、次の Red Hat Enterprise Linux 6 コマンドに影響します。
- guestfish
- guestmount
- virt-alignment-scan
- virt-cat
- virt-copy-in
- virt-copy-out
- virt-df
- virt-edit
- virt-filesystems
- virt-inspector
- virt-inspector2
- virt-list-filesystems
- virt-list-partitions
- virt-ls
- virt-rescue
- virt-sysprep
- virt-tar
- virt-tar-in
- virt-tar-out
- virt-win-reg